あることがきっかけで、
ネット上で誹謗中傷を受けることになってしまった彼ー。
が、彼は”ネットを通じて”相手と入れ替わる力の持ち主だったー。
その力を使って、彼は”自分を誹謗中傷した相手の顔を見る”ための
入れ替わりを始めるのだったー。
※最初に登場するのは、展開の都合上、
男性同士の入れ替わりですが、 男女入れ替わりもあります~!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーーー」
その男ー、伊佐山 昌義(いさやま まさよし)は、
パソコンの画面を見つめていたー。
彼はー…自分のSNSのアカウントに届いた
”誹謗中傷”の声を見つめながらーーー
笑みを浮かべていたー。
数日前ー
彼の”ある書き込み”が、賛否両論を巻き起こし、炎上ー、
その結果、”その通りだ”と言う人もいれば、
批判する人ー、そして、さらにその先の誹謗中傷をする人まで
出現する大きな騒動になっていたー。
「ーーーー」
昌義は、暴言の嵐を見つめながら思わず笑うー。
彼の書き込みはー、
人に迷惑をかけるような行為の動画を撮影して
投稿したー…と、いうような、
投稿した本人自体が、問題行為をしたようなものではないー。
ただ、人によって意見が分かれそうな話題に
触れてしまったために、
賛同する人と、批判する人に分かれてしまい、
それが拡散ー、結果的には度を越した誹謗中傷をするような
人間も現れていたー。
「ーー批判はいいけど、誹謗中傷はダメだろ」
昌義は、そう呟きながら自分に対する
コメントを見つめるー。
しかしー…昌義は”全くと言っていいほど”
誹謗中傷のコメントを気にも留めていなかったー。
彼は、SNSでよく書き込みをするために、
時々、炎上してしまうことがあるー。
臆せず、物事に意見をしたり、
人を選ぶようなデリケートな話題にも
平気で、意見を口にするー、
そんな性格が災いしているのだと思うー。
がー、
”誹謗中傷”は彼にとってむしろ、”楽しみ”でもあったー
何故なら彼ー、伊佐山 昌義は
その”能力”で、どんな相手が自分のことを
誹謗中傷しているかー”すぐに”分かるからだー。
”死ね”
そんな、ダイレクトな単語を見つめるー
”わんぱくこぞう”と書かれたアカウントを見て、
昌義は笑みを浮かべるとー、
「相手が悪かったな小僧ー
へへーどんなツラしてるのか、拝んでやるぜー」
と、そう言葉を口にしながらー
目を赤く光らせたー。
彼の力ー
それは、”入れ替わり能力”ー
相手のSNSのアカウントを見つめることで
ネットを介して相手と即時、入れ替わることができるという能力ー
その力を”発動”するー
そして、昌義に対して”死ね”と、誹謗中傷のメッセージを送ってきた
アカウント”わんぱくこぞう”の持ち主と入れ替わるー
「ーーーっ」
ビクンと震えて、
周囲を見渡すー。
そして、すぐに自分の手を見つめるとーー
「ーー何が小僧だー。ジジイじゃねぇか」
と、そう言葉を口にしながら、鏡を見つめたー。
”死ね”と送ってきた”わんぱくこぞう”なるアカウントの持ち主は、
どう見ても定年退職を迎えた後であろう、高齢の男だったー
「ーまぁ、暇になって、俺みたいのを見つけると、
絡みたくなっちうまんだろうなー。可哀想にー」
男の身体で、昌義はそう呟くと
家の中を歩き回り始めるー。
「ひとり暮らしかー。名前は堂本 光輝(どうもと みつてる)ねー。
住所はー」
そう言葉を口にすると、光輝(昌義)は全てを暗記して、
そのまま「まぁ、いいだろー。せいぜい、長生きしろよ。じいさん」と、
それだけ言葉を口にして、再び画面を見つめたー。
元に戻る時は、自分の身体に戻るイメージを浮かべながら、
パソコンかスマホの画面を見つめるだけでいいー。
「ーーに、しても、このじいさん、今頃びびってるだろうなー」
光輝(昌義)は静かにそう言葉を口にすると、
不気味な笑みを浮かべたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーーひっーーーー」
一方、昌義を誹謗中傷して、
昌義の身体と入れ替えられてしまった高齢男性・光輝は
悲鳴を上げていたー。
何故ならーーー
鍛え上げられた筋肉に、強面の風貌ー、
腕には、派手な模様が刻まれていて、
金髪にピアスー、
”昌義”はあまりにも威圧感のある男だったからだー。
”ーはじめましてー。
いつもネット上では、構ってくれてありがとなー。
どうせなら、互いの顔を知った上で、これから仲良くしようじゃねぇか。
俺の顔は、部屋の姿見で確認してくれりゃ分かるはずだ。
これからも仲良くしようぜ。”
昌義の部屋には”入れ替わった相手”に見せ付けるためか、
そんな手描きの紙が目の入る場所に貼り付けられていたー。
そして、部屋には”入れ替わった相手”に”姿”を見せ付けるため
姿見を設置してあったー。
「~~~~~~~~~~……」
さらに、部屋には”いかにもヤバそうな男たち”と一緒に
撮影した写真も飾られていたー。
彼ー、昌義は犯罪組織に所属する男の息子として生まれー、
彼自身も若い頃から荒れた生活を送っていたー。
が、20歳になった時に
”このままじゃ俺は生まれてから死ぬまで悪党だ”と改心ー。
今では、SNS関連の仕事を立ち上げて、
大金持ちー…ではないものの、まぁ暮らしていくことはできる程度の
稼ぎを得ているー。
勿論、法律に触れるようなことはしていないー。
”入れ替わり”は、法律に触れるのかどうかわからないがー、
少なくとも”入れ替わり禁止法”はないし、
グレーだけどセーフだろ、と、昌義はそう思いつつ
入れ替わりを続けていたー。
部屋には、”わざと”荒れていた頃の写真も飾ってあるのだー
「~~~~~~~…」
ガクガクと震える昌義(光輝)ー
”ヤバいやつにネットで絡んでしまった”ということを知り、
愕然とするー。
そうこうしているうちに、突然、元に戻ると、
光輝は震えながら、昌義のアカウントに対して
”大変申し訳ございませんでした”と、メッセージを送ったー。
自分の身体に戻った昌義は、そんな”わんぱくこぞう”こと
光輝からのメッセージに、
”これからも、仲良くしてくださいね”と敬語で
メッセージを返すと、光輝は”本当に申し訳ございませんでした”と、
そうメッセージを返して来たー。
「ーへへ。なんだよーさっきまでの勢いはどうした?」
昌義はそう言いながらも、今日も”楽しめた”と、満足そうな笑みを浮かべたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
”お前、絶対脳みそ入ってないだろー?
いや、脳が腐ってるんじゃね?”
”お前、絶対臭そうだよなー風呂入れよ”
”ー俺がお前の家まで行ってボコボコにしてやろうか?”
「ーーーー」
数日後ー
昌義は、ため息を吐き出しながら笑みを浮かべたー。
「ククー随分威勢がいいじゃねぇかー」
そんな言葉を口にすると、
昌義はそのアカウント名を確認するー
”闘虫”などと書かれたアカウントー。
アカウント名の由来は分からないが、
そんなことに興味はないー。
「さてと、ツラを拝んでやるかー。
ついでに、俺が臭くねぇってことも証明してやるー」
そう言葉を口にすると、画面を見つめながら
目を赤く光らせると、昌義はいつものように
”入れ替わり”の力を発動したー
そしてーーー
「ーーー!!!」
入れ替わりを一瞬にして終えると、
最初に目に入ってきた光景を見て、
少しだけ驚いたー。
”おいおいー、随分可愛い部屋じゃねぇかー”
そう思いながら、周囲を見渡すー。
全体的にピンク色で
可愛いぬいぐるみや、飾りつけがされた、
メルヘンチックな部屋ーー
それがー、昌義をこの日、誹謗中傷した”闘虫”と名乗る
アカウントの持ち主の部屋だったー
「ーーってー女かー」
立ち上がろうとして、自分がスカートを履いていることに気付き、
そう言葉を口にする昌義ー
「ーー裏では、暴言吐いてストレス発散ってかー?」
そう思いながら、部屋にあった姿見を見るとー、
高校帰りなのか、セーラー服姿だったー
「ーーへへっ なんだよーこんな可愛い顔して、
俺のこと、脳みそ腐ってるとか言ってるのかー」
そう言葉を口にしながら、
鞄を漁り始めると、
生徒手帳が見つかって、笑みを浮かべるー。
「ー小野澤 萌愛(おのざわ もえ)ちゃんかー へへ」
萌愛(昌義)は、そう言葉を口にするとー、
ふと、プリントを見つめるー。
「ーってこいつ、生徒会副会長かよー」
生徒会の話し合いに使われたと思われるプリントに
”副会長 小野澤 萌愛”と書かれていたために、
思わず笑うー
「ーへ~…じゃあ、あれかー
普段は優等生やってるけど、裏ではストレスたまってて
ネットで俺みたいなやつに暴言を投げかけてるってことかー」
萌愛(昌義)は、そう言葉を口にすると、
「ま、じゃあ、バツは受けてもらうかー」と、
そう言葉を口にすると、自分の胸を揉みながら
ニヤニヤし始めるー。
「ー”わたし”が、わたしの胸を触ってもー
何も悪いことしてないもんねー?」
鏡に映る自分を見つめながら、萌愛(昌義)は
そう言葉を口にすると、
「ー俺を罵倒した罪を、身体で償ってもらうぜー」と、
邪悪な笑みを浮かべながら、静かにそう呟いたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーえ……な、何これー…?」
一方ー、
昌義の身体と入れ替わった萌愛は、
昌義の身体で呆然としていたー。
この前の高齢男性と同じように、
昌義の屈強でゴツイ身体を見せ付けられて、
さらには
”ーはじめましてー。
いつもネット上では、構ってくれてありがとなー。
どうせなら、互いの顔を知った上で、これから仲良くしようじゃねぇか。
俺の顔は、部屋の姿見で確認してくれりゃ分かるはずだ。
これからも仲良くしようぜ。”
というメッセージも目に入ったー。
昌義の若い頃の荒れた写真も見て、
昌義に誹謗中傷をしていた萌愛は凍り付くぐらいに震えたー。
「ーー…そ……そ…そんなーー…
えっー…」
昌義(萌愛)は、このまま元に戻れないんじゃないかと思って
パニックになり始めるー
「わ、わたし、そ、そんなつもりじゃー」
真っ青になって、昌義(萌愛)は、パソコンの画面のほうを見つめるー。
がー、
そこのデスクトップの画面に表示されていた
ファイルの数々を見て、凍り付くー。
”報復”と書かれたフォルダや、
”個人情報リスト”と書かれたフォルダなど、
不吉なファイル名がたくさん目に入ったのだー。
これらは昌義が”入れ替わった相手”に見せ付けるために
わざと、ヤバそうな名前のフォルダとファイルを用意しておいただけで
あるものの、この状況に焦っている昌義(萌愛)には
心の底から”恐怖”だったー。
そうこうしているうちに、突然”衝撃”を感じて、
次の瞬間ー、萌愛は元の身体に戻っていたー。
昌義が、やることを終えて、
入れ替わりを解除したのだー
「ーーぁ……」
乱れた制服姿のまま、萌愛は呆然とすると、
震えながら、置かれていたスマホを手にしたー。
そこにはーー
”わたし、誹謗中傷している高校生ですー”と、
書かれた書き込みが、勝手に自撮りと共に投稿されていたー。
「ーーえ…っ えっ…」
慌てて削除しようとする萌愛ー。
消しはしたものの、萌美は青ざめながら、必死にスマホを
操作し始めるー。
”昌義”のアカウントに、必死に謝罪を送る萌愛ー
そんな萌愛に対して、昌義は
”画面の向こうの相手は宇宙人かもしれねぇから、気を付けるんだぞ”と、
それだけメッセージを返して、
満足そうに笑みを浮かべたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーあ~~あ、またかよー」
昌義は、苦笑いするー。
その数日後ー。
また、”ちょっと炎上”したー。
「ーーまぁーこの手の話題は炎上しやすいからなー」
フォロワー数もそれなりに多い昌義のアカウントは
炎上しやすいー。
自虐的に画面を見つめながら、
笑みを浮かべると
「ま、いいー。今日も何人か、そのツラを拝んでやるか」と、
そう言葉を口にしながら、アカウントを物色し始めるー。
「よし、こいつとこいつとこいつー。
お前ら三人、俺と入れ替わろうじゃねぇか」
昌義は笑みを浮かべるー。
ひとつは、作られたばかりの明らかに”捨てアカウント”で暴言を
吐いてきたアカウントー
ふたつめは、美少女風の自撮りっぽく見えるアイコンのアカウント。
普段はお菓子の投稿ばかりしているように見えるものの、
昌義に”クソ野郎”などと暴言を繰り返しているー。
そして最後に、滅茶苦茶長文で、
誹謗中傷をここ数日繰り返しているアカウント。
この3つの持ち主の”ツラ”を拝むことにしたー。
「さぁ、まずはお前からだー」
美少女風の自撮りアカウントを見つめると、
昌義は目を赤く光らせて、そのアカウントの持ち主と”入れ替わり”を
し始めるのだったー。
②へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
特殊な入れ替わり能力を持つ人の
物語ですネ~~!!!
次回もたくさんの人と入れ替わります~!★

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