ある日、朝目が覚めたら
2030年になっていたー。
しかも、自分は美少女になっていてー?
※ジャンル自体がネタバレになるので<TSF>になっています~!
TSF関係の”何”が起きているのか、ぜひ楽しんでくださいネ~!
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「ーーー!?」
朝、目を覚ました彼は
すぐに異変に気付き、驚いていたー。
見覚えのない天井が視界に入るー。
すぐに身体を起こして周囲を見渡すと、
そこは、可愛らしい雰囲気の広々とした部屋だったー。
”豪邸の一室”
そう表現するのがしっくりと来るような、そんな部屋だー。
「ーーーえ」
そして、更なる異変にすぐに気づくー。
身体を起こした時の感触が違うー。
髪は長く伸びー、
自分がまるでお姫様のような、そんな服を身に着けているー。
「ーーうえっ!?ね、寝ている間に女そーー
”寝ている間に何で女装してるんだー?”と、
そう叫ぼうとした彼は、すぐにハッとして
自分の口元を押さえるー
”えっ…お、俺の声ー…?”
自分の口から、まるで声優のようなキレイな可愛い声が出たのだー。
「ーーーえ……???え…?????」
困惑しながら、口元から手を離すと、
続けてすぐに自分の手が”とても綺麗”になっていることに気付くー。
別に彼自身の手が汚かったわけではないが、
女性特有のとても綺麗な感じの手が視界に入り、
驚きを隠せないー。
「ーーって…お、俺ー…」
そう呟きながら自分の身体を見下ろすと、
そこにはあるはずのない膨らみが視界に入るー。
ここまで異変に気付いた彼は、
ゴクリと唾を飲み込みながら、
”確認”するー。
そう、アソコについているのか、ついていないのか、をー。
そしてーーー
「ないっ!!!!!!!!!」
と、彼は叫んだー。
だがー
「ーーーーーえ」
休む間もなく、次の衝撃が彼を襲うー。
部屋に飾られていた可愛らしいカレンダー。
そこにはー”2030年8月”と、
そう書かれていたのだー
「に、に、に、に、2030年!?」
彼は可愛い声で叫ぶー。
そんなはずはない。
昨日は確かに2023年だったはずだー。
それなのに、2030年とは何かー。
「ーーーー」
半分パニックになりながらも、急に妙な落ち着きを
取り戻した彼は「そ、そうかー」と手を叩くー。
「ーカレンダーが2030年だからって、今が2030年とは限らないもんなー」
そんな言葉を口にしながら、
一人頷いているとー、
「ーーーお目覚めですか?」
と、声がしてー
ガチャ、と扉が開いて中にメイド服を着た女が部屋に入って来たー。
「ぶっ!?!?ぶわああああああ!?!?
だ、誰!?」
急に女が入って来たことに、困惑の表情を見せる彼ー。
だが、同時に相手のメイドも困惑したような表情を見せていたー。
「ーーー…あ、あっ…えっ!?!?」
戸惑うメイドに、
彼は叫ぶー
「ーこ、ここはどこだー!?俺は一体どうなってるー!?」
そう言いながら詰め寄る”お嬢様”に、メイドは困惑した様子を見せながら、
「えっ!?えっ!?お、落ち着いて下さいー」と、必死に声を発しているー。
「ーわ、わ、分かったーお、落ち着くー
だ、だから教えてくれー
こ、ここはどこなんだー? なんで俺が女の格好をしているー!?
それにー…!」
そう言い放つ彼に対し、メイドは困惑した表情を浮かべたまま
一つ一つ、質問に答え始めたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
彼の名は、三重島 幸人(みえしま ゆきと)
社会人2年目にして、会社に絶望し、
死んだ目で残業を繰り返していた20代の男だー。
希望に満ち溢れた1年目ー。
だが、そんな初々しい新社会人は、
社会の波に飲まれ、2年目にして早々に、
死んだ目をしながら、日々労働を繰り返していたー。
”あぁ、早く帰りてぇ”
会社に来て、最初に思うのはそんなことー。
別に会社内でいじめを受けているわけではないのだがー、
ミスをすれば叱責されるし、
残業は多いしで、疲れ果てていたー。
学生時代に夢見た”キラキラした社会人”なんて
夢のまた夢ー、
自分がそんな存在になれるわけがなかったし、
実際に、そんな存在になることはできなかったー。
金曜日になるにつれて元気になり、
日曜日の午後になると、枯れた雑草のように死んだ目をするー。
そんな日々の繰り返しー。
その日も、いつもと同じ日々を繰り返していたー。
急に残業を頼まれて、
家に帰ったのが21時ー。
晩御飯を済ませて、お風呂に入り、家事をこなしー、
気付いた時には23時になっていたー。
明日も朝、遅くとも7時には起きなくてはならないー。
そう思い、趣味を楽しむ時間もほとんど取れずー、
次第に趣味よりも”休息”を優先するようになってから
早数か月ー。
彼ー、幸人はこの日もプライベートな時間をほとんど
過ごすことができないまま、眠りについたー。
ーーーはずだったーー
がー、それが、この有様だ。
鏡を見せられて、呆然とする幸人ー。
自分が、美少女なお嬢様になっているー。
「ーーー…それでーー…お、俺の名前はー」
可愛い声で幸人がそう言うと、
メイドは戸惑いながら「ーー宮森 亜梨紗(みやもり ありさ)様」ですー」と、
そう答えたー
「宮森亜梨紗…?」
正直、知らない名前だー。
一体、どうなっているのだろうかー。
そう思いつつ、さらに質問を続けるー。
「ーーこ、これ、夢じゃないよなー?」
「ーーーはい…」
メイドが困惑した様子で頷くー。
「ーーー…ここ、異世界じゃないよなー?
ほら、異世界転生ってやつー…」
亜梨紗の身体で、そう言い放つ幸人ー。
「ーーえ、えっと…はいー…そのはずですー
ここは、そのー地球ですー」
と、メイドが頷くー。
少し自信が無さそうなのは、
”俺は三重島幸人だ”と言っている相手がー、
この世界の住人なのかどうか、不安に思っているからだー。
「ーーーー今って本当に2030年?
あのカレンダー間違ってたりしないー?」
亜梨紗の身体でそう確認すると、
メイドは「2030年で間違いありませんー」と、断言したー。
「ーーーーーーー」
亜梨紗はため息をつきながら、困惑の表情を浮かべるー。
「ーーーー…夢の登場人物に”これって夢?”って聞いても
はいそうですとは言わないよなー」
一人ボソッと呟く亜梨紗ー。
戸惑うメイドのほうを見ると
「そっかー。ありがとう」と、微笑むと、
そのままベッドの方に向かうー。
「ーあ、あの…お嬢様ー…?」
メイドの言葉に、亜梨紗になってしまった幸人は
これを夢だと判断したのか、
「ーわたし、もうひと眠りしますわ!おほほほほほほ!」と
下手なお嬢様風な声を発すると、
そのままベッドに潜り込んだー。
「ーーーーー」
そのまま本当に寝息を立て始める亜梨紗ー。
「ーーーー」
メイドは戸惑いながら、一度頭を下げて部屋から退室するー。
そしてーーー…
眠ること数時間ーーー
「ーーーーー」
目を覚ました幸人は、
伸びをしながら「あ~~!変な夢見ちまったぜ~!」と、
声を上げたー
女の声でーーー
「ーー!?!?!?戻ってねぇ!」
思わず叫んだ幸人ー、いや…亜梨紗ー。
さっきのメイドが申し訳なさそうに
「お目覚めですか…?」と、部屋に入って来るー。
逆にこっちも申し訳ない気持ちになって、
「ーーあ…あの…俺、どうなってるんですかね?」と、
そう言葉を口にすると、
「ーーーさ…さぁ…わたしには分かりかねますー」と、
申し訳なさそうにメイドは頭を下げたー。
”ーーと、とりあえず…何が起きてるのか把握しないとー”
そう思いながら、起き上がった亜梨紗は、
「ーご、ごめんなさいーわ、わたし、寝ぼけてましたわ!」と、
お嬢様っぽい口調で言うと、メイドはますます戸惑った様子を見せるー。
とりあえず、この亜梨紗とかいう子のフリをしながら
何が起きているのかを探ってみよう、と、そう思いながら
亜梨紗として過ごしていくー。
「ーーー…(っていうか、この子、可愛いなー)」
鏡を見つめながら、幸人は改めてそんな風に思うー。
さっきまで、戸惑いばかりであまりそんなことを
考える暇もなかったものの、
この子は、とても可愛いー。
しかも、メイドがいるところを見ると、
この子は”お金持ちのお嬢様”のようにも思えるー。
「ーーーー」
しかし、”今の状況”は一体何なのだろうか。
少なくとも、幸人は昨日の夜、”普通に”家のベッドで寝た。
それは確実に覚えているし、間違いない。
がー、目を覚ませば
”自分の見知らぬ場所”にいて、
しかも今は”2030年”で、
さらに自分が知らないお嬢様になっているー。
全く、意味が分からないー。
昨日は確実に2023年だったし、
自分は間違いなく、三重島幸人だと、そう思っているー。
それなのにー
「ーーーー…あの、部屋の外に出てもいいですか?」
亜梨紗として幸人がそう言うと、メイドは戸惑いながらも
「あ、はい、どうぞー」と、言葉を口にしたー。
廊下に出る亜梨紗ー。
歩くだけで、綺麗な髪が揺れてー、
服装も何だか落ち着かないー。
ソワソワした様子で周囲をキョロキョロと見回すと、
やっぱり、ここは豪邸のようでー、
亜梨紗は”お嬢様”のようだったー。
「ーーお嬢様ー。おはようございます」
執事らしき男が頭を下げるー
「ーおはようございますー」
すれ違うメイドたちが、次々と頭を下げるー。
「あ、お、おはようございますー」
社会人2年目で、死んだ目をして働いていた幸人は、
こんな風に、すれ違うだけで相手が委縮して頭を下げるような
環境に慣れておらず、メイドから頭を下げられるたびに、
自分自身も委縮して、頭をぺこぺこと下げることを繰り返していたー。
「ーーーー…(ここから、外の眺めを見れそうだなー)」
さっき、下りの階段が見えたため、少なくとも”ここ”は2階以上だー。
そもそも”ここ”が、幸人が”元いた世界”とも限らないー。
外の景色を見たら
一面にエルフの森のような場所が広がっているかもしれないし、
まるでRPGゲームのような世界が広がっているかもしれないし、
見たこともないような幻想的な景色が広がっているかもしれないー。
そんなことを思いながら、バルコニーらしき場所に、出てみるとー
「ーーーーー!!」
亜梨紗は表情を歪めたー
”ふつう”だー。
普通の、景色ー。
ちょっと拍子抜けするー。
豪邸があるぐらいだから、都心部真っ只中ー、という感じではないもののー
自然に囲まれた景色と、少し離れた場所に見える街並みは
”ごく普通”の景色だったー。
何なら、よくあるコンビニの看板も遠くに見えているー。
”ーー俺の元々いた世界だな…たぶん”
一瞬、異世界に転生してお嬢様になったのかもしれない、と
そう思っていた幸人だったが、
そうではないようだー。
あのコンビニの看板や、よく見るガソリンスタンドの看板ー、
そういったものが遠くに見えている以上、
ここは”異世界”ではないー。
少なくとも、そう思ったー。
”「例の方」が目覚めになられましたー
えぇ、はいー”
ふと、物陰からそんな声が聞こえるー。
「ーー?」
亜梨紗は困惑の表情を浮かべながら
バルコニーの物陰から聞こえた”声”の方向に向かっていくと、
そこにはさっき廊下ですれ違った執事がいたー。
「ーおや、お嬢様ー
どうなされましたかな?」
既に”誰か”との会話は終えていたのか、執事が笑顔でそう呟くー。
「ーーー今、誰かと話してませんでしたか?」
亜梨紗がそう言うと、執事は「いえ、別に何もー」と
笑って誤魔化して来たー。
「ーーー…お嬢様ー。
このあと、御父上がお戻りになられますー。
お話があるとのことなので、お部屋にご案内しますー」
執事のそんな言葉に、亜梨紗はゴクリと唾を飲み込むー。
「ーーー…あ、…は、はいー。
た、ただ、その前にー そのー」
亜梨紗はふと、”あること”に気付いて、恥ずかしそうに言葉を口にするー
「どうかなさいましたか?」
執事のそんな言葉に、亜梨紗は「ちょ、ちょっとトイレに行きたくなってしまってー」と、
苦笑いしたー
”この服”
”この身体”で
どうトイレを済ませればいいのかー
そう思っていると、執事はメイドを呼んで
「お嬢様をお手洗いにご案内してあげなさい」と、優しく言葉を口にしたー。
”ーーお金持ちのお嬢様って、一人でトイレもしないのかー?”
そんなことを考えながら、メイドにトイレに案内して貰ってー、
色々手伝ってもらいながらー、ようやくトイレを済ませたー。
そしてー、
執事と合流すると、亜梨紗はそのまま”お父様”の待つ部屋へと
向かうのだったー
②へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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一体何が起きているのでしょうか~?
真相は明日のお楽しみデス~!
今日もありがとうございました~~!☆

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