<TSF>TSF専門学校①~授業~

その専門学校では
「憑依」「入れ替わり」「皮」「変身」「女体化/男体化」の
授業が普通に行われていたー。

TSFのことを当たり前のように学ぶー、
そんな学校の物語ー…。

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「今日の2時間目は”憑依”だったよなー?」
クラスメイトの宮尾 浩紀(みやお ひろき)が
そう言葉を口にするー。

「ーあ~そうだったなー」
浩紀の言葉に、川路 輝夫(かわじ てるお)は、
そう返事をすると、
今日の時間割を確認するー

2時間目には”憑依”
そして5時間目には”変身”の授業が
それぞれ行われることになっているー。

ここはー、
”TSF専門学校”と呼ばれる特殊な学校ー。

生徒たちは、通常の教科に加えて、
専門教科として
「憑依」「入れ替わり」「皮」「変身」「女体化/男体化」の
授業をそれぞれ行うことになっているー。

未来の新技術開発や、研究の意味合いもあり、
その道に進もうとしている者たちが、主にこの学校にやってくるー

ーーと、いうのは建前で
中には単に”下心”でこの学校を志望する生徒も増えているのが現状で、
浩紀がこの学校を選んだのも、それが理由の一つだったー

「でも今日の”憑依”は、”実習”じゃないからなー?」
輝夫が苦笑いしながら、そう言うと、
浩紀は「え~…なんだよー」と、不満そうに言葉を口にしたー。

そんな会話をしていると、
「ーでも、宮尾くんは”実習停止処分”中でしょ?」
と、女子生徒が会話に割り込んで来たー。

「ははー確かに」
そんな彼女の言葉を聞いた輝夫が笑うと、
浩紀は顔を赤らめながら「あ、あれはついー!」と、
そう言葉を口にするー。

輝夫の彼女・水科 紗愛(みずしな さら)は、
少し呆れ顔で、首を横に振るー。

「ーーそうだよーお前、親友の彼女の身体で、
 ”違反”したんだからなー!?
 もっと反省しろよ?」
輝夫が言うと、浩紀は「わ、悪い悪いー」と、
そう言葉を口にしたー。

”実習停止処分”とは、
憑依や入れ替わりの実習などの最中に
”違反行為”をした生徒に課せられる処分で、
この処分期間中は、登校はできるものの
実習には参加することができないー。

当然、何度もこの処分を受けていると、
各教科の成績も落ちていくために、
単位を取得することもできなくなるー。

「ーーでも、なんであんなことしちゃったの?」
輝夫の彼女・紗愛が、輝夫の親友の浩紀に呆れ顔で
確認すると、
「そ、それはー…」と、浩紀は気まずそうに言うー。

浩紀は、少し前の”憑依実習”の際に、
沙羅に憑依する機会があり、
その際に沙羅の身体で自分のスカートをめくったり、
胸を揉んだりしてしまい、
先生に強制的に憑依を解除された上に、
”実習停止処分”を受けてしまったー

「ーーーあ、憧れの水科さんに憑依したらー
 こうー、ドキドキしちゃって、ついー」
浩紀が心底申し訳なさそうに言うー。

各実習では、トラブル防止のために、先生がランダムで
憑依相手や入れ替わり相手、変身相手などを選ぶことになっているー。

任意で選ばせると”誰にも憑依できない”生徒や、
”入れ替わりのペア”が見つからない生徒が
出てきてしまうためだー。

そして、”あいつが俺の彼女に憑依した”とか
そういうトラブルも考えられるために、
任意で選ばせることはなく、”ランダムで機械が決める”ということになっているー。

そして、偶然、浩紀が紗愛に憑依することになり、
紗愛に憑依した際に、ついつい違反行為をしてしまったのだー。

「ーーホントに、ホントにごめんー」
浩紀が改めて謝罪の言葉を口にすると、
紗愛は「もう、別に怒ってはいないけどねー」と、少しだけ笑うー。

TSF専門学校に通うような生徒たちは
”ある程度”、憑依されたり、したり、入れ替わったり、変身されたり
することには慣れていて、
女体化や男体化の実習もあるために、
異性に対する理解は男女ともに深いー。

もちろん、現在は実習停止処分が下されている浩紀自身も
憑依実習で”憑依される側”になったこともあるー。

「ーーまぁ、俺ももう怒っちゃいないよ」
輝夫が笑いながら言うと、
「実習の直後は、”もうアイツとは絶交だ!”って言ってたよねー」と、
その時のことを思い出しながら、紗愛が笑うー。

「ーそりゃあなぁ…
 彼女が憑依されてあんなことされたら、誰だって気分悪いしー」
輝夫がそう言葉を口にすると、
浩紀は「ー”アイツ”は喜ぶと思うけどー」と
別のクラスメイト・紀田 雄介(きだ ゆうすけ)を指差しながら笑うー。

雄介は、”自分の彼女”が実習中に憑依されたり、入れ替わったり、
皮にされたり、そういう場面を見ては興奮している生徒で、
クラスメイトたちからは”お前、変態だなー”と、
よく揶揄われているー。

「紀田は特殊だろー」
輝夫が笑いながら言うと、
「まぁとにかく、今日の”憑依”の授業はそもそも実習じゃないから
 関係ないけどなー」と、そう言葉を口にしたー。

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”憑依の際には、相手の身体のことを思いやることが何よりも大切ですー”

2時間目ー
”憑依”の授業が行われたー

他の国語や数学などと同じように、授業風景は
至って真面目な光景だー。

「ー借りている身体の持ち主が本来しないような行動を
 取らないことはもちろんのこと、言動にも気を付けないと
 いけませんー」

”憑依”の教師である関根(せきね)先生は
50代のおばさんー。

彼女が、浩紀に”実習停止処分”を下した先生だー。

「ーこの前の宮尾くんのような”憑依中の暴走”は
 憑依法違反となって法律で罰せられることもありますから、
 あなたたちも注意しないといけませんよー」

関根先生は根に持つタイプー。
浩紀の”違反”を、話題に出しながらそう言葉を口にすると、
浩紀は気まずそうに目を逸らすー。

「ー続いて、教科書の32ページを見て下さいー

 憑依時における、肉体への負担と影響の項目ですねー」

関根先生はそんな言葉を口にしながら”憑依”の授業を進めていくー。

輝夫は、真剣に黒板を見つめながら
その内容をノートに記すと、
”俺は、必ずここを卒業して、将来ーー必ずー”と、
妹の愛奈(あいな)のことを思い浮かべながら
言葉を口にしたー。

現在も、憑依や入れ替わり、皮など、
TSFのジャンルにおける様々な出来事は、この世界では
範囲は限られてはいるものの、
当たり前のように活用されているー。

憑依は認可を受けた娯楽目的のお店や、
医療用、取調べなどに活用されているほか、
入れ替わりも娯楽用ー、夫婦間での利用、
医療用などへの利用が行われているー。

皮はドラマの撮影などにも利用されていて、
女体化・男体化は現時点では一時的な娯楽用途のみと
なっているものの、
将来的には”好きな性別を選べる社会”の実現を
唱えている人間もいるー。

変身は潜入捜査などにも使われるなど、
”誰もが自由に使える”というわけではないものの、
色々な場面・分野で、TSFな事柄の数々は
利用されていたー。

ただー、輝夫が目指しているのはー、
そういうことではなかったー。

妹・愛奈のような”自由な生活”ができないぐらいの
病気やケガを負った人々が、新しい身体を手に入れることができる
仕組みと、安定した憑依薬や入れ替わり技術の確立を
将来的に目指していて、
そのために、このTSF専門学校へと入学したー。

現在はまだ、憑依や入れ替わり、皮などの技術は
”安定性”に課題があり、
基本的に長時間”そのまま”でいることはできないー。

憑依は関根先生がちょうど説明しているように、
”憑依される側”への肉体の負担が生じるし、
入れ替わりは、長時間そのままでいると、
脳への悪影響が生じるという
副次的な作用も確認されているー。

皮に関しては、ずっとそのままでいると
中身に腐敗が生じるために、
今の時点では憑依も、入れ替わりも、皮も、
短時間の用途に限定されていて、
”新しくその身体を手に入れる”ということは、
技術的にも、倫理的にも許されていなかったー。

変身に関しても、長時間そのままでいる技術は確立されていないー。

けれど、輝夫は妹の愛奈に、”自由な生活ができる身体”を、
手にさせてあげたい、と、そう願っていて、
そのためにこのTSF専門学校に入学したー。

卒業後は、TSFの技術の研究をする機関への就職を目指すつもりで、
技術的な部分の改善と、悪用されないようにした上で、
新しい身体を憑依や入れ替わり、皮の技術で手に入れられるように
仕組み作りも目指すつもりでいるー。

「ーーーそれでは、今日の授業はここまでとなりますー」
関根先生がそう言葉を口にしたところで、授業の終わりを知らせる
チャイムが鳴るー。

授業が終わると、浩紀は
「俺、絶対、関根先生に根に持たれてるなぁ~」と、そう言葉を口にすると、
輝夫も「俺も、根に持ってるぞ~!何せ、紗愛の身体で変な事したんだからな~」
と、揶揄うような口調で、彼女である紗愛に憑依した際に
変なことをしたことを指摘するー。

「ぐぐー…そ、それは悪かったよー」
苦笑いする浩紀ー。

「ーーあ~あ、せっかく5時間目の”変身”の授業は実習なのにー…」
続けて、浩紀は残念そうにそんな言葉を口にするー。

今日の5時間目の”変身”の授業は、実習だー。

が、”実習停止処分”を受けている浩紀は、実習には
参加することはできないー。

「ーーまぁ、しばらくは大人しくしてることだなー」
輝夫が笑いながらそう言うと、浩紀は「ケッ」と、
少し残念そうにそう言葉を口にしたー

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5時間目ー
”変身”実習が行われたー。

「ー変身の際には、慣れるまでには
 少し身体が変化する最中に、不快な感じを
 感じるやつもいるからー、
 それは、何度も変身を繰り返して、慣れていかないといけないー」

”変身”の教師ー、石沢(いしざわ)がそう言葉を口にするー。

今日の変身実習は、”実習担当”の教員に変身する内容で、
クラスメイトたちへの変身はなかったー。

TSF専門学校には、教科ごとの先生たちの他に
”実習担当”の先生がいて、
実習において、憑依されたり、入れ替わりの対象になったり、
皮になったり、変身対象になったり、
そういったことだけを担う先生もいるー。

「~~~~」
実習担当の教員の一人、少しギャルっぽい雰囲気のある麻耶(まや)が
苦笑いしながら”わたしだらけ”の教室を見つめるー。

「ーー」
変身の教科担当の教師・石沢も
「しかしー、全員が同じ姿だといつ見ても凄い光景だよなー」と、
少し戸惑った様子で苦笑いすると、
生徒たちが、変身担当の教師・麻耶に変身したり、解除したりを
繰り返していくー。

「ー気分が悪くなった者は無理せずに、
 中断して構わないー。
 変身は身体が慣れていないと、負担もかかるから
 少しずつ慣れて行けばいいー。

 一度身体が慣れれば、問題なく変身できるようになるから
 焦らずにゆっくりと、なー」

変身の教科を担当する石沢先生は、生徒たちに向かって
そう言葉を口にするー。

変身自体は”安全性”は確認されているものの、
慣れていないと”乗り物酔い”に似た症状を覚える人がおりー、
それを”変身酔い”と呼んでいるー。

輝夫の彼女である紗愛も、”変身酔い”しやすい体質で、
変身には苦戦していたー。

「ーーー~~~~」
麻耶に何度か変身したあと、ギブアップしていた紗愛ー

そんな紗愛の元に、麻耶の姿のまま輝夫が近付いてくると、
紗愛は「え~っと、輝夫ー?」と、苦笑いしながら言うー。

「ーん?あ、あぁ、そうだったー。変身したままだったー」
麻耶の姿の輝夫が言うと、
「ーはいー、水ー」と、変身酔いした紗愛に、
実習室に用意されている水を差しだすー。

「ありがとうー」
紗愛は少しだけ笑いながら、それを受け取ると、
「ーなかなか変身酔いを克服できないなぁー」と
水を飲みながら呟くー。

「ははー、まぁ、でも、焦る必要はないよー
 変身酔いは体質だから仕方ないしー」
麻耶の姿のまま、紗愛を励ますことを口にする輝夫ー。

そんな様子を、実習停止処分中の浩紀は、
残念そうに見つめていたー。

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輝夫は、妹の愛奈が入院している病院にやってきていたー。

「ーーーお兄ちゃんー?」
愛奈が、輝夫の足音に気付いて言葉を口にすると、
輝夫は「愛奈ーよく分かったなー」と笑うー。

愛奈は、輝夫の方は見ずに少しだけ笑うー。

輝夫の妹・愛奈はとある病気により、
両目の視力を小さい頃に失っているー。

輝夫は、そんな愛奈のためにー、
何とか”TSF”の技術の力を借りて、
愛奈に”光”を見せてあげたいと、
そう願っていたー…

②へ続く

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コメント

TSF専門学校を舞台としたお話デス~!

毎日憑依や入れ替わりなどなど、
色々なことを学ぶことができちゃう学校ですネ~笑

続きはまた明日デス~!!

続けて②をみる!

「TSF専門学校」目次

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