TSFを学ぶ専門学校ー
その学校では、今日もTSFを学びつつ、
穏やかな日常が流れていたー。
そんな中、”文化祭”の時期が近付いてきてー…?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーふぁ~~~~」
男子生徒の浩紀は、眠そうにあくびをしていたー。
今は”国語”の授業ー。
TSF専門学校と言えども、ずっとTSFのことを学んでいるわけではなく、
専門教科として「憑依」「入れ替わり」「皮」「変身」「女体化/男体化」の
授業がそれぞれ存在しているだけで、
普通の教科である「国語」「数学」「英語」「理科」「社会」「体育」などは
存在しているー。
ただ単に”欲望を楽しみたい”という理由でTSF専門学校を選んだ
浩紀は、普通の教科には興味がなかったー。
「ーお前なぁー…TSF系の授業以外も少しは真面目にやらないと
単位が取れないぞー」
国語の先生が呆れ顔で言うと、
「ーーへへへーその時は先生に憑依して、単位貰いますからー」と、
浩紀が冗談めいた口調で言うと、
国語の先生は呆れ顔で「そんなんだから、実習停止処分になるんだぞー」と、
揶揄われるような言葉を言われてしまったー。
そんな中ー、
TSF専門学校では”学校行事”のタイミングが近付きつつあったー。
”文化祭”だー。
TSF専門学校ということもあり、”TSF”に絡んだ出し物をするクラスが多く、
学校の許可が下りれば、文化祭の出し物に憑依や入れ替わりなどを
使うことも可能になっているー。
「ーー絶対、入れ替わりカフェだろ!?」
「ーいーや、変身コンテストだね!」
「ー女体化男体化体験教室がいい!」
「俺は焼きそばでいいや」
「ーその言い方は焼きそばに失礼だぞー」
そんな言葉が飛び交う教室ー。
文化祭の出し物を決めようとしていたのだー。
「ーー憑依体験教室とかどうだ?
お客さんが憑依される側を体験するやつ!」
浩紀が嬉しそうに言うと、
周囲の生徒から「お前が可愛いお客さんに憑依したいだけだろ!」と
突っ込まれて、却下されてしまうー。
「ーははー」
呆れ顔で笑う、浩紀の友人の輝夫ー。
輝夫は彼女の紗愛と共に、”何がいいかなー”と、そんな言葉を口にすると、
紗愛は「毛利さんが提案した、”入れ替わりお化け屋敷”面白そうじゃないー?」と、
黒板のほうを指さすー。
2人組で入場し、入れ替わった状態でお化け屋敷を楽しむー。
そんな、出し物だー。
おひとり様のお客さんには、このクラスーC組の生徒たちが
入れ替わり相手になることで対応する、と、提案者の聡美はそう言っていたー。
「ー確かに面白そうだなー」
そんな言葉を口にしながら、輝夫は頷くー。
最終的にー、
誰か憑依されているかを当てるクイズ形式のショー、
入れ替わりお化け屋敷ー、
女体化メイドカフェ&男体化ホストクラブー、
そして焼きそばの中から決めることになり、
クラス内で話し合いが始まるー。
「ーー俺は女体化メイドカフェやりたいんだけどなぁ~」
ニヤニヤしながら、この前、入れ替わり実習の前に
勃起していた男子生徒・川熊がそう言葉を口にすると、
「絶対、下心で決めようとしてるでしょ?」と、
近くにいた他の女子に突っ込まれるー。
「あたしが聞いた話だと、
入れ替わりお化け屋敷やろうとしてるクラス、他にもあってー、
3年A組もやるって言ってたからー
憑依クイズショーがいいんじゃないかな~?」
リーク情報と称して、学校内の色々な情報を持ってくる女子・明日香が言うと、
輝夫の親友・浩紀が、
「宮藤さんのリークはアテにならないからなぁー」と、そうツッコミを入れるー。
「ーーむぅ?ー明日香さんのリークをよく当たるんだぞ~?」
明日香が自分でそう言いながら、浩紀の肩を何度か叩くー。
そんなやり取りを経て、最終的に
焼きそばと入れ替わりお化け屋敷に絞られー、
そのまま、C組の出し物は
入れ替わりお化け屋敷に決まったのだったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
文化祭当日ー。
「ーーーーーーーーー」
入れ替わりお化け屋敷にやってきた
カップルの女が冷静な表情で周囲を見渡すー。
中身は彼氏のほうー。
そして、”中身が彼女”な、彼氏の方は
悲鳴を上げながら逃げ惑っているー。
そんな光景を、輝夫の親友・浩紀が
見つめながら少しだけ笑うと、
”あ~あ、俺も入れ替わりしてぇなぁ”と、
愚痴をこぼすー。
”実習停止処分”中の浩紀は、
文化祭においても入れ替わることを
認められておらず、おひとり様の客が来ても
入れ替わりことができなかったー。
「ーあのーすみませんー」
そこに、可愛らしい雰囲気の女子大生がやってきて、
「相手がいない場合はー、言えばいいんでしたっけー?」と、
入口の案内を見て、声をかけて来るー。
「ーーあ、はいー
そしたら、こっちで入れ替わる相手は用意するのでー」
浩紀が少し照れ臭そうに言いながら
”今なら周りに誰もいないからチャンスだなー”と
言わんばかりに笑みを浮かべるー。
がー、「ーおいおいー、お前はダメだろー?」と、
他の男子生徒に遮られて、
結局入れ替わりすることは出来ずじまいになってしまったー。
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輝夫は、彼女の紗愛と一緒に文化祭を楽しんでいたー。
2年D組の”憑依探偵”ー。
5人の男子、または5人の女子の中から
”一人だけ異性に憑依されている子”を当てる
クイズ形式の出し物だー。
「ん~~~…右から2番目の子が、さっきから
男っぽい仕草してる気がするけどー」
輝夫がそう言いながら、ツインテールの子を指差すー。
紗愛は「ーわたしからすると、その隣の子が不自然に感じるなぁ~…
輝夫が言ってる子は、元々そういう子なだけな気がする~」
と、二人で真剣に”クイズの答え”を、話し合うー。
他の一般客たちに交じりながら、輝夫と紗愛は色々話し合った結果
”ここは男の俺より、紗愛の意見を信じた方が良さそうだなー”と、
紗愛が怪しいと言った”不自然な子”が”男子に憑依されている子”だと、回答すると
見事に正解だったー
「やった!」
「さすが!」
そんな会話をしながら、
続いて1年A組の「変身ファッションショー」に挑むー。
指定の生徒に変身して、
その姿で誰が一番似合う着こなしをできるかどうかを
競う、というものー。
審査員は、1年A組の生徒たちが務めるー。
輝夫は、女子生徒に変身して
それに挑んだものの、緊張からか、控えめな服装を選びすぎて
低い点数を叩き出してしまうー。
一方、紗愛は男子生徒に変身するコースに挑戦したものの、
やはり緊張したのか、控えめな服装を選んでしまい、
これまた低い点数を叩き出してしまったー。
苦笑いする二人ー。
続いて3年A組の出し物に向かう輝夫と紗愛ー。
そこは、リーク大好きな明日香が”お化け屋敷をやるって聞いたよ”と
言っていたところだったものの、
実際にはお化け屋敷ではなく、”人の皮を着た状態”で、色々な体験を
することができる”皮体験教室”だったー。
「ーホント、うちのクラスのリークさんはアテにならないなぁ」
輝夫が苦笑いしながら言うと、
紗愛も、「全然お化け屋敷じゃないねー」と、笑うー。
その後も、2年B組の出し物である、
クラスメイト全員が元の性別とは逆にー…
女体化と男体化をしてしまったという設定の”演劇”を見たりして、
二人は存分に文化祭を楽しんだー。
午後は、自分たちの”入れ替わりお化け屋敷”の手伝いをしたりしながら、
充実した文化祭を楽しみ、文化祭の1日目を終えると、
その帰り道、ふと、紗愛が言葉を口にしたー。
「ーこの前、わたしに”どうしてこの学校に来たか”って聞いたよねー?」
紗愛がそう言葉を口にするー。
「ーーん、あ、あぁー」
輝夫は少し戸惑いながら言うー。
この前、聞いた時には、紗愛の様子は”あまり答えたくないー”
そんな風に見えた。
だからこそ、輝夫は言うー。
「ーいや、あのさー、理由は人それぞれだし、無理して
言わなくてもいいよー。
理由はどうあれ、こうやって一緒にいられるんだからー」
その言葉に、紗愛は少しだけ笑うと、
「ーーわたしはー、”男”になりたかったのー」
と、そう言葉を口にしたー。
「ー男にー?」
輝夫は、少し驚きながらも、
笑うこともなく、馬鹿にするようなこともなく、
真剣な表情でそう言葉を口にしたー。
「ーうん。わたし、兄二人と弟が一人いるんだけどねー
わたしだけ女だったからー、どうしても、仲間外れに
なっちゃうことが多くてー。
小さい頃はそうじゃなかったんだけど、
大きくなってくにつれて、だんだんー、そうなっちゃったからー」
紗愛は少し寂しそうに言うー。
加えて、”いじめ”と言う感じではないけれど、
一人だけ女子であったためか、揶揄われたりするようなことも
多いのだと言うー。
「ーーそれで、男にー?」
輝夫が言うと、紗愛は頷くー。
「もちろん、ここに来たから男になれるってわけじゃないしー、
憑依でも入れ替わりでも、ずっと人の身体になれるわけじゃないけどー
なんだかー、ここに来たら色々変われるかなーってー
そんな理由ー。
ーー輝夫の理由に比べたら、笑っちゃうような理由でしょー?
だからー、わざわざ言うほどのことじゃないかなってー」
紗愛がそう言うと、
輝夫は「笑わないよー。それだって、ちゃんとした理由さー」
と、そう言葉を口にしながら微笑むー。
そんな輝夫を見て、紗愛は悪戯っぽく笑うと、
「ーほら、笑ったー」と冗談めいた口調で言うー。
「ーえっ!?ちがっ!?これは悪い笑いじゃなくて、良い笑いだよ!」
輝夫も冗談っぽく返すと、
紗愛は「ありがとうー」と、そう言葉を口にしたー。
そしてー
「でも、今はこの学校で学んでる理由は変わったんだよー?」
と、そう呟くー。
「変わったー?」
輝夫が言うと、
紗愛は頷くー。
「ー将来、輝夫と一緒に
愛奈ちゃんを助けるための研究したいなーって」
紗愛のそんな言葉に、
目が見えない妹・愛奈のためにこの学校に来た輝夫は、
「えっー!?」と、少し驚くー
将来、輝夫の手伝いをしたいー。
そんな夢を見つめた紗愛ー。
「ーダメ?」
紗愛がそう言うと、
輝夫は「ダ、ダメじゃないよーでもー、そんなのでいいのかー?」と、
照れ臭そうに言うと、
紗愛は「輝夫と出会って、”男になりたい”って思わなくなったしー」と、
そう言いながら、穏やかな笑みを浮かべたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
数日後ー
今日も、TSF専門学校ではいつものような時間が流れていたー。
今日は”憑依実習”の日ー。
”憑依される側の意識”を残した上での憑依を練習しているー。
「ー相手の身体を”奪おう”って気持ちが強いと、
相手の意識を眠らせてしまうから、気持ちのコントロールが
重要ですー」
憑依担当の関根先生ー、輝夫の親友・浩紀に”実習停止処分”を
下した先生がそう言葉を口にするー。
「ーー大丈夫かー?」
今日は彼女である紗愛に憑依することになっていた輝夫が
紗愛の身体で憑依されている紗愛のほうを心配すると、
紗愛の意識が”うんー押さえつけられる感じもないしー、優しい感じ”と、
内側からそう答えるー。
「ーはは、そっかーよかったー」
紗愛の身体で、輝夫がそう答えると、
ふと、リーク大好き明日香に憑依している親友の浩紀のほうを見つめるー。
浩紀の実習停止処分は、先日解除されたー
「へへへへへ♡ 意外と大きいよなぁ」
浩紀に憑依されて下品な笑みを浮かべる明日香ー。
「ーま~たやってるよー」
紗愛に憑依した輝夫が呆れ顔で言うと、
”ーあれじゃ、また停止されちゃうねー”と、
内側から紗愛も笑うー。
「ーこら!あなた!何やってるの!」
関根先生が、明日香に憑依している浩紀を見つけて
声を上げるー。
「ーーえ、あ、いや、これはー」
明日香の身体で浩紀がそう答えると、
「ー今度は、前よりも長い停止処分にしますからねー」と、
関根先生は呆れ顔でそう言葉を口にすると、
明日香から強制的に分離させられた浩紀は
「ーい、今のはちょっとした出来心で…」と、
そう釈明をし始めるー。
そんな光景を見つめながら、クラスメイトたちは呆れ笑いを
浮かべるのだったー
おわり
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コメント
終始平和的(?)にTSF専門学校の日常を描くお話でした~!☆
そのうち、続編みたいなものも書けるかもしれませんネ~!
お読み下さり、ありがとうございました~!!
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