<憑依>通話中に彼女がおかしくなった②~悪夢~(完)

遠距離恋愛の彼女が
通話中に突然、豹変したー

彼女の身に何が起きているのかも分からず、
”通話”は続くー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

”もう、わたしがあんたの女じゃないってことー
 聞かせてあげるー”

電話の向こうから聞こえる菜々美の敵意に満ち溢れた声ー。

いったい、どうしてこんなことになってしまったのかー。
徹太には全く理解できなかったー。

”ねぇ、ほら、わたし、徹太以外の男の前で
 服を脱いでるのー
 くふふふ…”

菜々美の興奮した雰囲気の声が聞こえてくるー

「な…菜々美……ちょ、ちょっと待て!」
徹太は必死にそう叫んだー。

だが、菜々美は止まる様子もなく、
徹太のことを電話の向こうであざ笑うー。

”他の男の前で、脱いじゃうの♡ ふふ”

「や…やめろって!」

”ほら、聞こえる~?わたしが脱いでる音~?

 って、電話じゃ聞こえねぇか!あはははははっ!”

菜々美が電話の向こうで愉快そうに笑っているー

「おい!やめろってば!」
顔を真っ赤にしながら徹太が叫ぶー

怒りー…というよりかは、
どうしたらいいか分からず赤面してしまっているー

そんな感じだったー

”ほら、今から徹太の知らない男の人に、
 全部を見せちゃうよ?ふふふふ”

「ーーな、菜々美!!!!」
大声で叫ぶ徹太ー

しかし、菜々美は止まる様子もなく、
菜々美の笑い声と知らない男の笑い声が
電話の向こうから聞こえてくるー

「菜々美!そいつに脅されてるんだろ?
 こう言うように言われてるんだろ!?
 い、今、警察に連絡するから!
 すぐに助けに行くから、だから、そんなことー」

徹太が必死に叫ぶもー
その言葉も届かず、菜々美は
”全部見られちゃった!ゾクゾクする!”と
嬉しそうに言い放ったー

徹太の言葉など、まるで届いていないかのようにー

”へへへ…じゃ~彼氏さん?
 悪いけど今からこの子のおっぱい揉ませてもらおっかなぁ~”

男の方が、電話を通じてそう言ってくるー

「ーーふざけるな…!菜々美に指一本でも触れてみろ…!
 許さないからな!」

徹太は、悔しそうにそう言い放ったー

しかし、男は”あ、わりぃ!もう触っちまったぁ!”と、笑うー。
同時に、菜々美の可笑しそうな笑い声も聞こえてくるー。

”く、くそっ…なんだ?何なんだ?何が起こってるー?”

徹太は意味不明な状況に首を傾げてしまうー

菜々美が急におかしくなったのはー
電話の最中からだー
最初は、普通に電話をしていたはずー。

そうだー
菜々美が倒れるような音が聞こえてからー

それでー…

「お…お前、本当に菜々美なのかー!?」

もしかしたら、電話の相手は菜々美ではなく、
”菜々美によく似た声の女”で、
部屋にいた菜々美は侵入してきた男女に襲われて
倒れているのかもしれないー。

だがー

”ーくくくくくー…わたしが菜々美じゃないって言うの?”
と、菜々美は笑いながら答えたー。

”ーーー…くく…案外、お前、鋭いなー”
菜々美の言葉に、
徹太は「え…?」と困惑の表情を浮かべるー

徹太は、
”電話の相手は菜々美の声によく似た女で、
 部屋にいた菜々美が襲われて別の男女が侵入してきている”
と考えて
”お前は菜々美以外の誰かだろう!?”という意味で
”本当に菜々美なのか?”と聞いたー

しかし、菜々美に憑依した男は
その言葉を”勘違い”したー

徹太が憑依ー、あるいは、菜々美が誰かに支配されたことに気付き
”本当に(中身が)菜々美なのか?”という意味だと思ったー

そしてー

”ーーお前の彼女に、憑依して、意のままに操ってるんだよー”

自ら、菜々美の口で、そう暴露したー。

電話の向こうから聞こえて来たとんでもない事実ー。

「ーーえ…????え…ど、どういうー?」
徹太は想像もしてなかった返事に戸惑うー。

”実はわたしは菜々美じゃありませんでした~!”と言われるのかと
思いきや、”憑依”ときたー。

混乱して当然だー。

”だからぁ、身体はお前の彼女だけど、
 今、お前の彼女の身体は、俺が完全に乗っ取ってるんだよー

 身体はお前の彼女の菜々美だけど、
 中身は違うってことさー”

電話の向こうから聞こえてくるのは確かに菜々美の声ー。

”なんだよお前ー。憑依って気づいてたんじゃねぇのか?”

菜々美が乱暴な口調で言葉を続けるー
菜々美の背後では

”おいおい、自分から自白すんなよ~!”
と、男の茶化す声が聞こえるー。

”へへーどうせ何もできやしねぇさー
 俺がこの女に憑依してるなんてこと
 誰も証明できねぇんだから”

菜々美がそう呟くと、言葉に詰まっている徹太に
対して再び電話越しに話しかけて来たー

”憑依ってすげぇよなー
 お前の彼女みたいな女でも、好きにできちまうんだからー”

その言葉にー
徹太はようやく、怒りを込めて言葉を振り絞ったー

「ーお前……!な、菜々美から出ていけーー!!!!」
と、スマホが割れそうなぐらいに、手に力を込めながら叫ぶー

”へへへー
 俺のダチとセックスしたら出てくからよぉ”

「ーおい!ふざけんな!ふざけんな!!!
 菜々美に何をさせるつもりだ!おい!」

怒り狂った声で叫ぶ徹太ー

”クックククー
 今、言っただろ?ダチとヤるんだよ。
 この女の身体でさー

 お前にもこの女の喘ぐ声聞かせてやるからよー へへへ”

菜々美がそう言うと、
背後から”そろそろ我慢できねぇよ”と、男の急がせる声が聞こえるー。

菜々美は笑いながら、
”よっしゃやるか!”と、言い放って
そのままスマホを机に置くような音がして、
声の距離が遠くなるー。

「おい!!ふざけんな!!!おいっ!!!!」

そんな徹太の叫び声は虚しくかき消されー、
菜々美の気持ち良さそうな声や笑う声ー
”男口調で話す声”が電話の向こう側から聞こえてくるー

「おい!やめろ!!おい!!聞いてんのか!?おい!!!」

徹太は、今までの人生で
こんなに怒ったことは一度もなかったー、と、
思ってしまうぐらいに怒り狂いながら
スマホの向こうにいるはずの
”憑依された菜々美”の方に向かって叫ぶー。

もしー
もしも自分が、近くにいたのであれば、
今すぐに飛び出してでも、菜々美の元に向かいたいー。

しかしー、
現在、徹太は会社の研修中で、
しばらく遠距離恋愛になっている身ー。

仮に今から、菜々美のいる場所に全速力で向かったとしても
間に合わないー。

”ーへへへ…ほら、中に出しちゃえよ”

菜々美が笑いながら言うー。

”わざと”スマホの近くで言ったのか、
その言葉だけはハッキリと、そう聞こえて来たー。

「ーーおい!!!!!おい!!!やめろ!やめろって!!」
徹太はなおも怒鳴り声を上げるー。

しかし、今までも聞いたことがないぐらいに菜々美の
気持ち良さそうな喘ぎ声が電話の向こうから聞こえて来てー
”その場面”を見ずとも、
菜々美が何をしているのかー
いいや”何をさせられているのか”は、
分かってしまったー。

菜々美はー
もう一人の男と、エッチなことをしているー

いやー、させられているー

”ーくへへへへ…出すぞ!出しちゃうぞ!”

”えへへ…えへへへ…出せよ!ほら、この女の中に出しちゃえ!
 いひひひひひひひっ”

そんな声が聞こえてくるー

「やめろおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
大声で叫ぶ徹太ー。

がー…
もう”手遅れ”なことは、電話の向こうの声から、
良く伝わってきたー。

”ーえへへ この女、お前の子供産むことになったりしてなぁ?”
菜々美の声が聞こえてくるー

もう一人の男が”少子高齢化の阻止に貢献ッ!”と
嬉しそうに叫んでいるー

「ーふざけるな!!おい!テメェら、ふざけんな!!」
徹太は怒り狂った声をなおも出し続けるー。

しかしー

”えへへへへ…中出しされちゃった♡
 どうするぅ??? ふふふふっあはははははっ!”

菜々美の口から吐き出された言葉はー
恐ろしい言葉だったー

「嘘だ…ウソだあああああああああああ!!!」
徹太が大声で叫ぶー。

”嘘じゃないよ~?
 女のわたしがその気になって股を開いて、
 男の彼が、その気になってれば、
 中に出すことなんて、簡単でしょ? くくー…”

徹太の心は、完全に打ち砕かれたー。

いやー
しかし、そんなことを言っている場合じゃないー

「き、気が済んだらとっとと菜々美から出ていけ!」
徹太は大声で叫ぶー。

菜々美がこのことを知ったらどれほどショックを
受けるだろうかー。
菜々美にどう、この状況を説明すればいいのかー。
しかもーこの連中が、菜々美のエッチな姿を
写真に撮ったりしている可能性も否定できないー

今後ー
これから、自分たちはどうすればいいー?

徹太はそれすらも分からなくなりそうになりながらも、
とにかく”まずは菜々美を開放させること”だけを考えたー

だがー

”え?なんだって?この女が気に入った?へへ…そっかぁ~”

スマホから少し離れた場所で菜々美の声が聞こえるー。

「おい、何を言ってるー…!?おい!」
徹太がそう叫ぶー

だが、菜々美は男と会話しているのか
返事が全くないー

”おいおい、あいつ発狂するぜ?”
菜々美の声が聞こえるー

”へへへ、いいじゃねぇか!どうせ遠距離なんだろ?
 姿消しちまえば、戻ってきたころにはどこにいるかも
 分からねえだろ?”
男の声が聞こえるー

”ははは、そうだな
 じゃあ、この女、俺たちのものにしちまうか”
菜々美がそれだけ言うと、
再びスマホを手に、徹太との会話を始めたー

”もしもし~?徹太~?

 こいつー
 ううん、この男の人が、
 わたしのこと気に入ったみたいだから、
 わたしの身体、この人たちにあげちゃうね”

菜々美が言うー。

「な…な…何を言ってー…?」
徹太は激しく動揺しながらー
身体を震わせるー。

この男たちが、何をするつもりなのか。
何となく、その”予想”がついてしまったからだー。

そして、その予想は”絶対に当たってはいけない”内容ー

”ーーーへへへ お前の彼女の身体、貰ってくぜー
 本当は解放するつもりだったけど、
 俺のダチが気に入ったみたいなんでなー

 しばらくこのまま身体を乗っ取ったまま、
 過ごさせてもらうことにしたぜー

 はははっ!”

菜々美の口からー
徹太の”予想”通りの言葉が漏れて来るー

「ーーふざけるな…!ふざけるな!菜々美を返せ!おいっ!」
徹太は怒りの形相で何度も何度も叫ぶー

”あはははっ!じゃあね~!徹太!
 わたし、もう徹太の彼女じゃなくなっちゃ~う♡

 ばいば~い!”

馬鹿にするような声ー

そして、そのまま電話は切れたー

「ーーふ……ふ……ふざけるな…… ふざけるなよ…」
徹太は怒り狂って何度も何度も菜々美に電話をかけなおすー。

「ーーふざけるな…!ふざけるなああああああ!」

菜々美の笑顔が頭の中に浮かぶー

その、菜々美が知らない男に憑依されて
”おもちゃ”にされているー

「ふざけるな!!くそっ!くそぉおおおおおおお!!!!」

徹太には、何もできなかったー。

どうすることもできない
その怒りと悔しさを、徹太はいつまでも、いつまでも
部屋の中で発散し続けたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

数か月後ー

「ーーあ~~~~…♡ ほんとたまんねぇ へへへへへ」

今日も散々エッチを繰り返した菜々美が
嬉しそうに笑っているー

「ーーでもさ~そろそろこの女にも飽きて来たなぁ~」
男の方が言うと、
菜々美は「お前がお持ち帰りしろって言ったのに!」と、
ゲラゲラ笑うー。

「ー全く飽きるの早いなぁ」
菜々美はそう言いながら、突然玄関の方に向かい始めるー

「おいおい、服も着ないでどこに行くんだよ?」
男が言うと、菜々美は笑みを浮かべながら振り返ったー

「ーへへ、飽きたんだろ?
 だったらこの女の身体はもういらないし、
 全裸で外を走ってこようと思ってさー」

菜々美の言葉に、相手の男は思わず笑うー

「はははっ!お前最低だな!」

「ーお前もな!じゃ、行ってくるぜ!」

菜々美はそう言いながら、服も着ずに外に飛び出してしまうー。

「あ~~~~あ し~らね」
残された男は静かに笑みを浮かべながら、
何の罪悪感も感じずに、”次に親友が憑依してくる身体”を
楽しみに思い浮かべるのだったー

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

何の救いもない恐ろしいバッドエンドに…!

憑依人たちに罰が下る日も
やってくるかもしれませんネ~!

お読み下さりありがとうございました~!

コメント

  1. 匿名 より:

    目の前ではなく、遠距離でどうにもならない状態で彼女の身体が好き勝手にされる、新手の寝取られ的な憑依ですね。
    今までの作品にはなかった新境地という感じがするシチュエーションです。

    憑依から開放された後の菜々美はきっと悲惨なことになるんでしょうね。
    社会的には全裸の変態女と見られることでしょうね。さらに妊娠してる可能性もありそうですし、自分の現状を知ったら、発狂して自殺しても不思議じゃありません。

    • 無名 より:

      ありがとうございます~!☆

      今回はあえて遠距離での憑依にしてみました~☆

      この後のことは…
      どんなに楽観的に考えても良い方向に転ぶ気はしませんネ~…!

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