<女体化>彼女が欲しいとお願いしたらサンタさんが女体化した親友をくれました①

”彼女が欲しいです”

彼女がいたことがない男子高校生が、
クリスマスイブの日の夜に、
興味本位でそうお願いをしたらー…

大変なことが起きてしまった…!

・・・・・・・・・・・・・・・

クリスマスイブー。
クラスメイトの一部は、盛り上がっているもののー
彼にとって、クリスマスイブとは
”チキンを食べる日”でしかなかったー。

小さいころは、家で両親がケーキを買ってきて
くれたりして、
クリスマスパーティが行われたりもしたものだったが、
高校生になった今、そういうこともなくなったし、
当然、サンタクロースもやってこなくなったー。

もちろん、彼はサンタクロースの正体も、
小学生の頃に理解したー。

彼にとって、クリスマスは、学校帰りに
コンビニでチキンを買って、それを食べる日でしかないのだー

「ーよ!お前、佐川!お前は今年も予定ナシだろ?」

そんな彼ー
佐川 久彦(さがわ ひさひこ)に声をかけてきたのは、
親友の田宮 秀輝(たみや しゅうき)ー。

「ーーー秀輝ー」
久彦がため息をつきながら親友のほうを見るー。

秀輝は、
小学生時代からの幼馴染で、昔からずっと仲良しの
”親友同士”だー。

高校生になった今でも、こうしてよく話す間柄だー。

「ーー分かってて聞くなよー…」
久彦が言うと、
秀輝は満面の笑みで久彦の肩をポンポンと叩くー

そして、自分を指さしながら「安心しろ!俺もだ!」と、
ドヤ顔で叫んだー。

「ーま~クリスマスなんて、ガキの頃の遊びだし、
 気にするなよ。
 サンタさんだって、小さいころのイベントだろ?
 俺たちはもう高校生なんだし、いちいちクリスマスで
 浮かれるなんて、そんなー」

「ーーーははは…まぁ、確かに
 サンタクロースの正体を知るまでがクリスマスって感じかもな」
久彦が言うと、秀輝は「そうそう!」と嬉しそうに頷くー

「に、してもさ~
 みんなケーキ買ったりとか、デートしたりとか、
 まんまと、商売に乗せられてる感じだよなぁ~
 
 だってほら、考えてみろよ~!」

下校中ー
おしゃべりな秀輝のトークは止まることを知らないー。

「クリスマスになるとさ~みんなケーキ買うから
 儲かるじゃん?
 それにスーパーとかでも、ちょっといつもより
 高いケーキ置いてたりとかさ~
 なんか、せこいんだよな~!
 いつもみたいに安いケーキもおけっての!」

秀輝が語り続けるー。
久彦は「ははは…」と苦笑いしながら
その弾丸トークを聞くー

「デートスポットもそうだぜ?
 クリスマスって滅茶苦茶混むじゃん!
 なのにそこ行くとか、戦略性が足りないよな!
 俺に彼女がいたら絶対、
 24日とか25日はデートしないね!
 混んでるときに同じお金を払うとか、
 マジであり得ねぇ!
 俺だったらクリスマスデートは11月とか1月下旬にするね!!!」

秀輝の言葉を聞きながら
”そういう考えがモテないんじゃないか?”と思ったものの、
久彦は”まぁ、俺もモテないから、別に俺が言うことじゃねぇか”と、
コンビニの中に入っていくー

「ーークリスマスチキンもそうだよなぁ…
 普段、チキン食べないやつが
 メリークリスマスぅ~!とか言ってチキン食べてる光景とか
 実に滑稽だよなぁ…

 それにチキンも、スーパーとかコンビニとか
 いつもより高い「クリスマスチキン」とか売ってるしな~!
 普通のKチキとか、ファイチキとか売れっての!」

秀輝は、久彦がコンビニに入ったことにも気づかず、
語り続けている間に、久彦はコンビニで買った
チキンを食べながらコンビニから出てきたー

「ーーあ!お前は例外な!」
秀輝は、何事もなかったかのように話を続けるー

「ーなんだよ?例外ってー」
コンビニでチキンを買っていて、秀輝の話を途中から
聞いてなかった久彦が言うと、
秀輝は「お前はチキン佐川だから、例外だ!」と、笑ったー

何を話していたのか知らないが、
どうせクリスマスチキンに文句を言っていたのだろうー、と
思いながら久彦は笑うー。

久彦がコンビニでチキンを買って食べているのは
クリスマスだからー…
ではない。
いつも、学校帰りにチキンを買って帰るのだー。

そのせいで、秀輝から”チキン佐川”というあだ名をつけられているし、
最近は”サガチキ”などというあだ名までつけられてしまったー

コンビニに入った瞬間、顔なじみの店員がチキンを袋に入れ始める
ようになってしまったため、もはや
チキンを買う運命から逃れられないような状態になっているしー、
コンビニの女性スタッフから、最近、「あ!サガチキさんですか?!」などと
目をキラキラさせながら言われてしまったー。

どうやら顔なじみの男性バイトが、新人の女性バイトに
久彦のことを話していたようだー。

そんなこんなで、秀輝の愚痴を聞きながら
帰宅した久彦は、母親といつもの日常会話をしながら
2階に向かうー

自分の部屋に入った久彦は
いつも通り学校の荷物の跡片付けをして、
「さむっ…!」と呟きながら電気ストーブの前で
しばらくスマホをいじりながら
のんびりとするのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その日の夜ー。

久彦は、秀輝とスマホで適当な雑談を交わしながらー、
ふと、自分の部屋の棚の中にしまわれた
”昔使っていた小さなクリスマスツリー”のことを思い出すー。

なんとなく棚の中からそれを出した久彦は
「たまにはクリスマスっぽいことするか」
と、一人笑いながら
”彼女をください”と書いた紙を
小さなクリスマスツリーにくっつけて、
そのまま布団の中に入ったー

「ーーははは、何やってるんだか、俺ー」
そんな風に呟きながらー
久彦は、そのまま眠りについたー。

今年も、チキンを喰っただけのクリスマスだったー。
まぁ、そもそも毎日のようにチキンは食っているからー、
いつもと何も変わらない1日だったのだけれどー。

「ーーーー…zzzz」
しばらくして、熟睡し始めた久彦ー。

しかし、久彦は
”自分の書いたお願い”が原因で、
とんでもないことが起きることになる、
とは、夢にも思わなかったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・

翌朝ー。

♪~~
♪~~~

しつこく何度も音を立てるスマホを見て、
久彦は苦笑いしながら
「まったく!今、何時だと思ってるんだ!?」と、
時計を見るー。

朝の7時ー。

今年のクリスマス当日は、土曜日だー。
土曜日の朝7時からしつこく電話をかけてくるなんて
なかなか失礼なやつだなー。

そんな風に思いながら久彦は、
相手の名前を確認すると、
親友の秀輝の名前が表示されていたー

「ーーやっぱ秀輝かよ!」
久彦はそう叫ぶと、「もしもし!今何時だと思ってるんだ!?
モーニングコールなんて頼んでないぞ!」と、勢いよく電話に出たー

「ーーー…さ、、、さ、、、さ」

「ーーあ?」

久彦はスマホの向こうから聞こえてきた声が
秀輝の声ではなく”女”の声であることに気付いて、
表情を歪めるー。

「ーー佐川…」
久彦の名前を呟く女の声ー

「え…」
久彦は思わず、スマホを耳元から離して
通話相手の名前を確認するー。

一瞬、寝ぼけていて、電話相手を秀輝と決めつけた挙句、
電話に出てしまったのかと思い、ひやっとしたためだー。

だがー
電話相手は確かに秀輝だと表示されているー

「ーあ…あの、どちら様ー…?」
久彦が言うー。

秀輝には、妹も姉もいなかったはずだー
彼女も…昨日、いないと言っていたばかりー

では、今、話している相手はーー

「ーーお、、お、、、お、、お母さんですか?」
秀輝の母親が電話相手だと思い、久彦がそう言うと、

「ち、違う…違う…俺だよ!秀輝だよ!」
と、可愛い声が聞こえてきたー

「はぁ?」
久彦が変な声を出すー。

当たり前だー
明らかに秀輝の声じゃない相手が、親友の秀輝を名乗っているのだからー

「ーーお、、お、、お前のせいで、俺は女になっちまったんだ!」

電話相手が、そう叫ぶー。
女の声でー

「ーーーーーー」
久彦は、しばらくどう反応していいのか困り果てて
スマホを握りしめるー。

秀輝を名乗る女が、
”お前のせいで俺は女になった”などと訳の分からないことを言っているー

「ーあ、、あの…本当にどちら様ですか?」
久彦がようやく、そう言葉を振り絞ると、
「だ~か~~ら~~!俺だよ!このサガチキ野郎!」と、叫ぶー。

そして、昨日、久彦がコンビニで購入したチキンと
飲み物を正確に言って見せたー。

”昨日、コンビニで久彦が買ったもの”を
正確に答えることができる人間はーーー

「ーーま、、まさかーーー!」
久彦は、電話の相手に向かって叫ぶー

「ーーコンビニの店員さん!」

「ちげーよ!」
電話先の女がすぐに不機嫌そうに返事をしたー。

昨日ー
久彦がチキンを買ったときのレジは、
最近入った新人の女性バイトだったー

その人ぐらいしか
”昨日、コンビニで久彦が買ったものを正確に言い当てられる女性”は
いないはずだー。

「ーーー…じ、じゃあ…何で俺が昨日買ったものを
 知ってるんだー…?」

久彦が戸惑いながらそう呟きー
少ししてから口を開いたー

「ま、まさかお前ー本当に秀輝なのかー?」
とー。

「ー最初からそう言ってるじゃねぇか!」

可愛い声でそんな言葉遣いをされてしまうと
どうしてもゾクゾクしてしまうー

そんな風に思いながら
ようやく”親友の秀輝が女子になってしまったかもしれない”
ということを悟った久彦は
「ちょ、ちょっと待て!今からそっち行くから!」と叫んでー
そのまま秀輝の家に向かって走り出したー。

およそ20分ー
秀輝の家に到着した久彦が、インターホンを鳴らすと、
秀輝の母親が出てきたー

「あ、あの…秀輝とー」
秀輝の母親とも顔見知りに久彦がそう言うと、
「あら?佐川君…どうしたの?そんなに慌てて…」と
戸惑った様子で呟くー。

「ーーあ、、い、、いえ、ちょっと秀輝くんに急用が出来まして」
久彦がそう言うと、母親は首を傾げながらも、
秀輝の部屋に案内してくれたー。

「ーーー入るぞー…秀輝」
久彦がそう言いながら部屋の扉に手をかけて、
中に入るとー
ちょっと小柄な、長い黒髪の、
可愛らしい美少女の姿があったー

「ーーーさ、、佐川…」
目に涙を溜めながら、美少女になった秀輝が呟くー

「ーーえ…ま、、マジで秀輝なのか?」
久彦が指をさしながら言うと、
秀輝は「マジだ…マジだよ!」と、焦った様子で叫ぶー。

「ーーーーーーーー!!!!」
久彦はーーー

女体化した秀輝のあまりの可愛さにー
ドキッとして顔を赤らめたー

「ーーお、、おい!テメェ!何、赤くなってんだよ!」
秀輝が恥ずかしそうに叫ぶー

その声は、とっても可愛らしいー

「ーあ、いや…」
久彦が目を逸らすと、
秀輝は、久彦のズボンが膨らんでいるー…
つまり、久彦が勃起していることに気付いて、
「このバカ野郎!」と、久彦の急所を蹴りつけたー。

「ぐおおおおおおっ!」
久彦が悲鳴を上げて、その場で悶絶する中ー
秀輝は呟いたー

「どうしてくれるんだよ…
 お前が”彼女をください”なんて言ったからー
 このザマだー」

とー。

「ーー…それはいったい、どういうー?」
久彦が、急所のあたりを押さえながら呟くとー

「ーーお前のせいで、俺はサンタに女にされたんだー」
と、秀輝は困惑の表情で呟いたー

②へ続く

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コメント

明日はクリスマスイブですネ!
と、いうことで今年もクリスマス系のお話を
今日から3日間(このお話は2話で完結)
お届けしていきます~★!

明日もぜひお楽しみくださいネ~!

…私が自分で考えておいて言うのもですが、
タイトルが長い…!デス★笑

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