憑依薬を手に入れた究極の変態男は、
やりたい放題な日々を送っていた。
まるで、夢のような日々の果てに
待つものは…?
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「最近、楽しそうだな」
性欲太郎の友人・良一が今日も性欲太郎の家に
遊びに来ていた。
最近、ご機嫌そうに見える性欲太郎を見て
良一が笑う。
「ーーはははは!まぁな」
性欲太郎は笑うー
まさか、製薬会社に勤める友人・良一の憑依薬を
勝手に解析して量産して、それで楽しんでいる、
などとは絶対に言えないー。
「---はは~ん、さては」
良一が笑う。
「ーー新しい”遊び”でも見つけたのか?」
良一の言葉に、性欲太郎は一瞬ドキッとしたものの、
「ま、、まぁな~」と呟いたー。
「-----」
性欲太郎の方をじーっと見つめる良一。
性欲太郎が「な、なんだよ…」と言うと、
良一は「いいや、なんでもないさ」と、ほほ笑んだー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「--むしゃむしゃむしゃむしゃ…」
可愛らしい少女がー
自分の髪の毛を切り落として、
それをおいしそうに食べているー
まるで、ラーメンを食べるかのように。
当然、口の中に髪の毛を入れれば
気持ち悪いのだが、今の彼女には
そんなことお構いなしだったー
性欲太郎に憑依されている彼女はー
髪の毛を食べているこの状況に
激しくゾクゾクしていたー
近くには、ハサミー。
乗っ取られた少女は、自らの手で
髪の毛を切り落として、そして、
それを食べていたー
半分、ハゲのような状態になってしまっている少女ー
身体中に自分の髪の毛を塗り付けて
それに埋もれて笑みを浮かべるー
自分の髪が無くなっているー
彼女が目を覚ました時、きっと彼女は悲鳴をあげるー
だが、性欲太郎にそんなことなど、関係なかった。
これは”合法”なのだからー。
憑依は”違法”ではないのだからー。
「---はぁぁぁぁ~」
切り落とした髪を、顔の上に乗せて
仰向けに寝転ぶ少女ー
あまりの気持ちよさに、うっとりしてしまうー
髪の毛に埋もれながら
ゾクゾクゾクゾクしながらー
少女はそのにおいと味を楽しんだー
・・・・・・・・・・・・・・・・・
憑依を終えた性欲太郎は
自分の身体に戻るー
「--っと、さすがに寝不足か」
最近の性欲太郎は寝不足だったー。
憑依薬をゲットしてから、
大半の時間を憑依に費やし、
深夜も憑依しているため、
寝ていないのだ。
「--自分の身体を使ってるわけじゃないんだし、
睡眠時間になると思ってたがーー
そうではなかったのか」
性欲太郎が呟くー。
他人に憑依している間、
自分の身体は抜け殻なのだから、
当然、その間は”睡眠時間”にカウントされるものだと
性欲太郎は思っていた。
だが、どうも、そうではないらしい。
最近は疲れがたまっているし、
微熱も出てきたー。
「--は~37度2分か。風邪か」
性欲太郎はそう呟くと、
「仕方ねぇな」と呟いて、
クラシック音楽と喘ぎ声をかけ、
そのままベットに横たわったー。
翌日ー
性欲太郎は、よく眠ったことで、
元気を取り戻したー
まさに、今、この状況は、”夢”のようだー。
性欲太郎はさっそく憑依薬を使ったー
今日も、たっぷりと楽しみたいー
OLに憑依して
昼休み中に突然同僚にキスをし、
百合百合を楽しんだあとに、
激しくエッチをしたー
下校中の女子高生に憑依して、
女子高生の身体が疲れ果てるまで、
意味もなく全力疾走したー。
苦しそうに息を吐きだす女子高生ー
自分が、女子高生の身体でそうしていることに
性欲太郎は激しく興奮したー。
そんな身体の疲れも無視してさらに猛ダッシュを
繰り返したところ、その女子高生は倒れてしまったー。
可愛らしいランドセルの少女に憑依して、
外で大声で卑猥な言葉を叫ばせてみた。
通行人の”この世の終わり”を見たかのような顔を
忘れることができないー
「--ひひひひひ」
性欲太郎は、満足して、自分の身体へと戻るー
素晴らしいー
素晴らしいーー
素晴らしいーーー
女体は芸術だ。
その身体を、存分にしゃぶりつくすことのできる憑依薬。
これさえあればーーー
性欲太郎の性欲が、爆発することもない。
いくらでもー
いくらでも、他人の身体を楽しむことが、できるのだからー。
性欲太郎は笑みを浮かべながらノートを開くー。
そこに、乗っ取った身体でやってみたい
シチュエーションを細かい字で、異常なまでに羅列していたー
今日、実践したシチュエーションに斜線を引いていく
性欲太郎。
まだまだ試したいシチュエーションは山のようにある。
それぞれ、試すのが楽しみだー
ーー!
ノートの上に、赤い液体が落ちたー
性欲太郎は驚いて、自分の顔に手を触れる。
鼻血だ。
”また”
だー。
「---…最近多いな」
性欲太郎は面倒臭そうにそう呟くと、
ティッシュを鼻につめて、鼻血を止める姿勢になったー
クラシック音楽と喘ぎ声を聞きながら
性欲太郎は笑みを浮かべるー。
”それだけ、俺も興奮してるってことか”
今までとは違うー
憑依薬で、生の女体をしゃぶりつくしているんだー。
興奮しないほうがおかしいー。
あまりの興奮で、俺も鼻血を噴き出しているー
そういうことなのだろうーー。
「----ん?」
性欲太郎が、ふと気が付くー
部屋の隅に見慣れないものがあるー。
「これは…」
性欲太郎が見つけたものは”小型カメラ”だったー
盗撮されているー?
そんな風に思いながらも、
”いや、まさかな”と笑いながら
性欲太郎は”俺が、置きっぱなしにしてただけだろ”と
このことを重く受け止めなかったー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
性欲太郎の憑依は続くー
真面目な女子高生に憑依して、
髪を染めてピアスをして、化粧をしてー
派手な服を身に着けてー
半日にして、ギャルにしてみたー。
乗っ取った時とは、まるで別人ー。
「いぇ~い!」とピースしている元優等生ギャルはー
とても美しかったー。
逆もやってみたー
見るのもためらわれるようなギャルに憑依して、
半日にして優等生モードにしてみた。
「こっちの方が可愛いじゃん」などと思いながら
”乗っ取った身体”を変身させることに性欲太郎は
快感を感じたー
翌日にはー
美人に憑依して、完全におじさんモードで
振舞ってみたー
蟹股で街を歩き、たばこを吸いながら公園のベンチで
新聞を読み、大股を広げた。
牛丼屋で特盛の牛丼を食べながら、納豆を平らげたー
おっさん美女もなかなかゾクゾクする-
”シチュエーション”をどんどん消化していく性欲太郎ー
だが、翌日ー
彼は高熱と激しい頭痛に襲われたー。
「---大丈夫か?」
良一が、たまたま遊びに来たー。
性欲太郎は強がって普通にふるまっていたが
39度の高熱を出していたー。
顔色は、かなり悪い。
鼻血の頻度も増えているー
「------」
良一は、そんな性欲太郎の方を見るー。
「--体調、悪そうだな?」
良一が言うと、
性欲太郎は「まぁな~…ちょっと無理しすぎたみたいだぜ」と呟くー。
相変わらず寝不足な日々が多い性欲太郎。
体調を崩したのも、それが原因だろう。
憑依は楽しいが、
ある程度ほどほどにする必要があるのかもしれない。
「----」
良一は、スマホをいじりながら性欲太郎の方を見つめるー
その画面にはー
”副作用の治験結果”と書かれていたー。
「--じゃあな」
しばらくして、良一が性欲太郎の家の外に出るー。
外に出た良一は呟くー
”悪く思うなよ”
とー。
良一は、あの日”わざと”開発中の憑依薬を
性欲太郎に見えるように置いて、トイレに行った。
そうすれば、彼は必ず憑依薬を盗むー。
盗むのではなく、解析されて生成されてしまったのは
誤算だったが、それでも構わないー
会社の指示による”治験”
性欲太郎を、彼はモルモットにしたー。
性欲太郎の家にカメラを設置したのも、カレダ。
予想通り、性欲太郎は憑依薬を狂ったように使い続けたー
その結果ー
長期の使用ー、
あるいは、繰り返しの使用は、
人体に重大な影響を
与えるのかもしれない。
その結果報告と、
こっそりと採取した性欲太郎のデータを
上司に報告する良一。
「---」
良一は”友人”よりも”会社の評価”を選んだー
憑依薬は試作段階ー
副作用は十分に予想されていたし、
実際、性欲太郎は体調を崩している。
彼は、このまま死ぬかもしれない。
だが、それでも、
すでに”社畜”と上司から笑いながら呼ばれるように
なっていた良一は、会社のために
そうせざるを得なかった。
会社のためー
自分の将来のためー
「--変態野郎が一人いなくなったところでー……
問題はないさ」
良一は自分に言い聞かせるかのように、そう呟いたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日ー
性欲太郎は、昨日の夜からずっと安静にしていたのだが
それでも体調がすぐれない。
「くそっ…面倒臭い風邪だぜ」
性欲太郎は呟くー
ひとまず、クラシック音楽と喘ぎ声を流し始める性欲太郎ー
鼻血が垂れてきたので
ティッシュでそれをなんとかするー
「はぁ…」
気持ちがブルーになる。
性欲に限らず、趣味は
自分自身が元気だからこそ楽しめるものなのだと、
性欲太郎は改めて実感するー。
体調が優れないと、
どんなに好きな趣味であっても、
それを、心の底から楽しむー、
ということは、思った以上に難しい。
性欲太郎は、それを実感していた。
「--だが」
性欲太郎は立ち上がる。
「俺の性欲は、風邪ごときでは止められない」
そう叫ぶと、彼は体調不良の身体を無理やり動かして
そのまま憑依薬を飲み干したー
憑依ー
憑依ー
乗っ取った女の身体で胸を揉みまくるー
太ももを触りまくるー
ファッションショーを楽しむ
自分の身体に戻って、鼻血を垂らしながら
さらに憑依薬を飲むー
髪の毛をしゃぶりつくすー
鏡にキスをしまくるー
大声で喘いで見せるー
両親の目の前で女子高生に激しいエッチをさせるー
街中で女子大生に激しいエッチをさせるー
「ふはははははは!」
性欲太郎は笑いながら自分の身体へと戻ったー
翌朝ー
いつものように、性欲太郎の家では、
穏やかなクラシック音楽と
激しい喘ぎ声が流れていたー
まるで、カフェでバックミュージックが
流れているかのようにー。
♪~~~~~
性欲太郎は、倒れていたー
口から血を流しながらー
身体が弱っていくー
動かないー
性欲太郎は、自分の死を悟るー
風邪?
それともー?
彼が、理由を知ることはなかった。
いやー、
本当は、分かっているー
体調を崩し始めたのは
憑依薬を使い始めてからだ。
だからー
”想像”はついている。
”これ”のせいなのではないかと。
でもー
それでも、
彼は、憑依した。
趣味に命を懸けた。
己の性欲に命を懸けたのだー。
喘ぎ声とクラシック音楽が流れる部屋の中で
苦しそうに仰向けになると、
性欲太郎は静かにほほ笑んだ。
「---素晴らしい人生だったー」
喘ぎ声とクラシック音楽ー
今まで買い込んだAVに包み込まれながらー
性欲太郎は、その生涯を終えた。
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
究極の変態の最終回でした~!
今までの私の作品の中に
もっと変態さんもいたような気がしますが(汗)
それは置いておいて…笑
今日もありがとうございました!!
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