<入れ替わり>俺がミニスカサンタ①~突然の入れ替わり~

クリスマス当日ー。

ミニスカサンタの格好でバイトをする彼女と
その彼氏が入れ替わってしまったー

「いやいやいや、俺には無理だって!」
彼氏は、彼女の身体で
ミニスカサンタとしてバイトをすることに…?

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大学生の名越 洋一(なごし よういち)と、
彼女の寺坂 真鈴(てらさか まりん)が
何やら話している。

「へー…そんなバイトがあるのか~」
洋一が笑う。

「うん!サンタさんになるの、夢だったんだ~」
笑いながら言う真鈴ー。

真鈴は、クリスマス当日に、遊園地で
サンタの格好をして子供たちに
プレゼントを配るバイトをするらしいー。

ミニスカートサンタ姿の彼女の姿を
想像する洋一。

「--俺も見にいこっかな~」
ニヤニヤしながら言う。

「--え~!?洋一に見られるのは
 ちょっと恥ずかしいかも~」

笑いながら返事をする真鈴。

「はは、冗談冗談~!
 真鈴とはクリスマスイブの日に一緒だし、
 当日は我慢するよ」

洋一はそう言いながら、微笑んだー

・・・・・・・・・・・・・・

クリスマスイブの日ー
真鈴と洋一は、洋一の家で
クリスマスパーティをした。

二人で楽しいひと時を過ごす。

楽しい時間はあっという間に
過ぎていき、
そして、夜になったー

洋一と真鈴はこれまでに何度か
お互いの家を行き来したことがあるー。

洋一がエッチなことにとても奥手なこともあり、
ある意味、安心してお互いの家を行き来できるのだったー。

「--じゃあおやすみ」
洋一が言う。

今日は、真鈴が洋一の家に泊まる。
洋一はいつも通り、何もすることなく、
静かに布団へと入った。

洋一にとっては、真鈴と一緒にいられるだけで、
こうして彼氏彼女の関係でいられるだけで満足だった。
その先は望まないし、
エッチなことは、結婚して、子供が欲しくなってからでも遅くない。

なんでもかんでもすぐにエッチに走るような
やつらとは違うのだー。

洋一はそんな風に思っていた。
俺達は理性のある哺乳類である、と。

「---!?」
そんなことを考えながら半分寝かかっていた
洋一があることに気付く。

「って、何してんの!?」
洋一が思わず声をあげた。

真鈴が、横に布団を敷いて、
洋一の隣で寝始めたのだった。

「--あ、あっちの方スペース空いてるから
 わざわざ俺の隣じゃなくても!?」
洋一がそう言うと、真鈴は微笑んだ。

「たまには隣で寝たいな~!って」

真鈴の言葉に洋一はドキッとしてしまう。

「ま、まぁ…寝るだけならいいけど」
洋一がそう言うと、真鈴はにっこりとほほ笑んだ。

そして、洋一のすぐ隣で
布団に入るー。

真鈴もー
洋一との関係には満足していたし、
エッチなことを急ぐ必要はない、という考えだったー。

けれどー
最近は友達が
”手を出してこないなんておかしくない?”だとか
言い始めて少しだけ不安になっていたのも事実。

だからこうして、
ちょっとだけ、いつもより距離感を縮めてみたー。

自分の中に生まれた、小さな不安をぬぐうためにー。

「--おやすみ」
「おやすみ」

改めておやすみの挨拶を交わす2人。

洋一と真鈴は、手を繋ぎながら
そのまま、ゆっくりと眠りについたー

・・・・・・・・・・・・・・・

翌朝―。

「---」

小鳥のさえずりが聞こえる。

朝だー。

洋一が起きあがって、
鏡の方に向かうー。

いつものように顔を洗って
そして、髭をー…

「---!?」
洋一はふと鏡を見て
ビクッとした。

鏡に、彼女の真鈴が映っている。

「わぁ!びっくりしたぁ!」

急に後ろに立たないでくれよ、と
そう思いながら洋一が振り返るー

しかし…

そこには誰もいなかった。

ー!?

今、確かに鏡に真鈴が映っていたはずー。

そんな風に思いながら再び鏡の方を見ると
鏡には真鈴が映っていたー。

「---え…」
洋一は不思議に思う。

そういえばー
真鈴が自分の後ろに立ってるなら
鏡には、自分と真鈴が映ってなければ
おかしいはずだ。

それなのにー
鏡には真鈴しか映っていない。

「---え…」

口から、真鈴の声が出ていることに気付くー

「--ええ?」
洋一は、唖然としながら、
自分の胸の方に手を触れた。

やわらかい…

「--って…ええええええええええ!?」

洋一はー
自分が真鈴になっていることに気付いて
大声で悲鳴をあげた。

「---う、、うそぉ!?」
真鈴(洋一)は思わず変な声を出してしまう。

いやいやいや、自分は寝惚けているだけだ、
と、そう思いながら
鏡に向かって、手をあげてみる。

鏡の中の真鈴も手をあげる。

やっほー、と呟いてみる。
真鈴の声で「やっほー」と聞こえて
鏡の中の真鈴も同じ仕草をしている。

「---え…」
真鈴(洋一)は
ようやく自分が真鈴になってしまったことに
気付いたのだった。

「うっ…うわあああああああああああああ!」
真鈴(洋一)は真っ青になって悲鳴をあげた。

「---な、なになに!?」
洋一の姿をした真鈴が駆けつけてくるー。

そしてー

洋一(真鈴)も悲鳴をあげたー。
自分が目の前にいたからだー

「ぎゃああああああああああああ!」
二人揃って大声で悲鳴をあげたー。

・・・・・・・・・・・・

少しして、ようやく落ち着いてきた二人は
状況を整理する。

「---入れ替わっちゃったってことだよな?」
真鈴(洋一)が言うと、
洋一(真鈴)が「たぶん…」とうなずいた。

真鈴(洋一)は胡坐をかきながら
昨日のことを思い出す。

特別なことをしたつもりもないー
普段と違う食べ物を食べた記憶もないー

では、どうして身体が入れ替わってしまったのだろうかー。

「--手をつないで、寝たからとか?」
洋一(真鈴)が言う。

「そんなまさかぁ~」
真鈴(洋一)が苦笑いする。

だがー
確かに言われてみれば
それぐらいしかいつもと違うことをした
記憶がないー

「---あ、こら!座り方!」
洋一(真鈴)が言う。

真鈴の身体になった洋一が
あぐらをかいていることを指摘したのだったー

「あ、え?あ…
 そ、、そっか。今は真鈴の身体だもんな」

そう呟くと真鈴(洋一)は座り方を変えて
改めて洋一(真鈴)の方を見つめる。

「と、とにかく…
 もう一度手を繋いで寝れば元に戻れるかも」

真鈴(洋一)がそう言うー

さっきから落ち着かないー
真鈴の長い髪の感触ー
真鈴の綺麗な手ー
真鈴の胸ー
真鈴の足ー

だめだ。このままだと
おかしくなってしまいそうだ。

そんな風に思いながら
洋一は、一刻も早く元に戻りたい、と
そう願っていたー

「--え?ダメだよ~!」
洋一(真鈴)が言う。

「え?」
真鈴(洋一)が首をかしげる。

確かに、
”もう一度手を繋いで寝た”ら
元に戻れるという保証はない。
けれど、
元に戻るには
可能性のあることから
試していくしかないー。

「--な、何でダメなんだ?」
真鈴(洋一)が言うと、
洋一(真鈴)はにっこりと笑った。

「ほら、わたし、バイトあるし!」
洋一(真鈴)が、いい笑顔で、そう言い放つー。

「バイトー?」
真鈴(洋一)が、数日前の会話を思い出す。

「うん!サンタさんになるの、夢だったんだ~」

ミニスカサンタ…!!!!

真鈴(洋一)はバイトのことを思い出して顔を真っ赤にしたー

そういえば、
真鈴はクリスマス当日、、つまり、今日、
ミニスカサンタの格好をして
プレゼントを配ると言っていたー。

「--や…やめてくれ!」
真鈴(洋一)は土下座したー

俺の身体で、ミニスカサンタになんか
なられたら
俺は恥ずかしさのあまり、死ぬ!

洋一はそう思いながら
「俺の身体でミニスカサンタは無理があるだろ!」と
呟いたー

しかしー

「へ?何言ってるの?」
洋一(真鈴)が首をかしげる。

「そんなわけないでしょ~!
 わたしが応募したバイトなんだから
 わたしがいかなきゃ!」

洋一(真鈴)が笑いながら
真鈴(洋一)を指さした。

「---え?俺?」
真鈴(洋一)が自分を指さす。

「そう。だって、今、他の人から見たら
 わたし…寺坂真鈴は、どう見ても、
 洋一でしょ?」

と、真鈴(洋一)は言った。

「----…
 ってことは、真鈴の身体になった俺が
 真鈴としてミニスカサンタの格好をして
 子供たちにプレゼントを配れってこと?」

「うん」
洋一(真鈴)は即答した。

「--い、、いやいやいや!
 無理だって!
 お、俺、今、こうして真鈴の身体になってるってだけで
 こんなに緊張してるのに…!」

そう言いながら真鈴(洋一)は
顔を真っ赤にしながら、洋一(真鈴)の方を見た。

「でも…応募したバイト先の人に
 迷惑かけちゃうし…
 当日のドタキャンとか、まずいでしょ?」
洋一(真鈴)が言う。

「そ、、そりゃそうだけどさぁ…」
真鈴(洋一)はそわそわしながら言う。

ダメだー
このままかわいいに殺されそうだ。

そんな風に思いながらー

「------」
自分が真鈴として
ミニスカサンタの格好をしながら
子供たちにプレゼントを配っている姿を想像するー

「ぶふぅ!!?」
突然鼻血を噴き出した真鈴(洋一)」

「って、だ、大丈夫~!?」
洋一(真鈴)が、鼻血を噴き出した真鈴(洋一)を
心配して駆け寄る。

ようやく鼻血が落ち着いたところで、
洋一(真鈴)は呟いた。

「ね…お願い!わたしを助けると思って」
洋一の姿で、お願いポーズをされると
ちょっと不気味だが、
真鈴(洋一)は”仕方ないなぁ…”とようやく
頼みを引き受けるのだった。

”ま、、エッチなことするわけじゃないんだし…
 平常心平常心”

真鈴になってしまった洋一は
そんな風に思いながらバイトの
時間までを過ごす…。

真鈴の身体というだけで落ち着かないー。

「--あ、そだ、これ、着替え」
洋一(真鈴)が持ってきていた着替えを
鞄から出す。

「き、着替えぇぇ!?」
真鈴(洋一)が悲鳴に似た叫び声を上げる。

「ま、、真鈴の身体で着替えろってのか?」
ぶるぶる震えながら真鈴(洋一)が言う。

その顔は真っ赤になっている。

「だって…昨日の夜から着てる服で
 そのまま出かけるのもアレだし…」
洋一(真鈴)が言う。

「そ、そんなに赤くならないでよ!
 見ちゃっても別に気にしないから!
 ほら!お着替え!」
洋一(真鈴)の強引さに
真鈴(洋一)は、「わ、わかった、
じゃあ目を瞑りながら…」と
冷や汗をかきながら着替えはじめた。

だがー
女性の服の着替え方が
イマイチよく分からない

「脱げないー!助けてくれー!」

「ギャー!見ちゃった!ごめん!」

「--ズボンはないのか~?」

「これ、どうやって着るんだ!?」

「ぐえー!髪が~!」

真鈴(洋一)が悲鳴を上げては
洋一(真鈴)がそれを手伝うー。

そうこうして、ようやく
着替えが終わったのだった。

「--ふぅ…
 着替えるだけでも、疲れるんだな」
真鈴(洋一)がげっそりした様子で言う。

「--…バイト先で、サンタ衣装に
 着替えると思うケド、大丈夫?」
洋一(真鈴)も流石に心配になって言う。

「え…あぁ…た、たぶん…」
真鈴(洋一)は不安になりながらそう答えたー。

そしてー
時間がやってきた。

「---……じゃ、じゃあいってきます」

「留守番は任せて!
 あ、帰ってきたらちゃんと、元に戻ろうね!」

洋一(真鈴)が言うー。

もう一度手を繋いで寝れば戻れるかもしれないー
が、バイトの時間が近かったため、
それを試すには、真鈴がバイトを休まなければならず、
そうならないために、真鈴の身体で洋一が
ミニスカサンタになることになってしまったー

「あぁぁ…俺がクリスマスバイトすることになるなんて…」

そんな風に思いながら
日雇いバイトの会場である遊園地へと
向かう真鈴(洋一)。

電車に乗り込んだ真鈴(洋一)は、
”だいじょうぶかな…”と不安に感じながら
ため息をついたー。

「・・・・・・・・」

おいー…
真鈴になった洋一は、心の中でそう呟いた。

横に立っているおっさんが、
身体をわざと真鈴(洋一)に密着
させてきていたのだー

(おいおいおいおいおい、中身は男だぞ?
 やめてくれ!)

真鈴(洋一)は、
”頼む、今日だけは面倒事を起こさないでくれ”

と思いながら、
エスカレートして真鈴の身体を素手で
触り始めたおっさんの行為に耐えたー

(くそっ…あれをやるしかねぇ!)
洋一はそう思いながら、
真鈴の声で呟いた。

「--あの…俺、こう見えて男なんですけど?」

とー。
小声でー。

「え…」
真鈴(洋一)を触っていたおっさんは、
間違えて”男の娘”を触ってしまったのかと、
ビクッとしてそのまま真鈴を触るのをやめた。

(ふー)
真鈴(洋一)は溜息をついた。

そしてー
ようやく、遊園地に到着したのだったー

②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

サンタさんバイトは明日から★!
明日からが本番ですネ~!

お楽しみに~!

コメント

  1. 飛龍 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    ミニスカサンタさん本番が楽しみ~♪

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > ミニスカサンタさん本番が楽しみ~♪

    ありがとうございます~!本番本番~♪

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