<憑依>巫女と魔物②~姉妹~

姉妹で巫女修行を続ける2人―。

ある日―
封印が解かれた魔物に
憑依されてしまった妹。
姉がなんとか妹を救いだそうとするも…

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雨の中ー

妹の花楓は、ずぶ濡れになったまま
外に立ち尽くしていたー

「ぐふふふふふ…」
花楓が時々目を赤く光らせて
姉である愛結の方を見る。

「か…花楓…!ど、、どうしちゃったの!?」
愛結が傘をさしたまま叫ぶ。

花楓はずぶ濡れになった状態で笑うー

髪もずぶ濡れになっていてー
まるで幽霊のように髪が乱れているー。

「---くふふふふふ…
 我は、この神社に封印されていた魔物…

 神里家の祖先によって封印されていたが、
 今日、解き放たれたのだ…ぐふふ」

花楓が可愛らしい声でそう呟く。

花楓が指をさす。

「--!?」
愛結は、花楓が指を指している方向を見る。

そこにはー
雷で偶然粉々に砕け散ってしまった”祠”があった。

「あ…あれは」
愛結はうろたえる。

姉である愛結は、母から聞いたことがある。
あの祠には”邪”が封じ込められているーと。

言い伝えか何かだと思っていたー

けどー

「この小娘は、我のものだ!うはははははは!」
花楓が両手を広げて笑う。

まだ人間の身体に慣れていないのか、
時折ぎこちない動きをしながら
花楓が愛結の方に向かってくる。

「--か、花楓!目を覚ましなさい!」
愛結が叫ぶ。

しかしー
花楓は止まらない。

少しずつ、愛結の方に近づいてくる。

「---小娘…お前は知らないだろうけどなぁ…
 この神社には強力は結界が張られている…
 お前の母親が作った結界だー」

「--結界?」
愛結は聞き返す。

花楓は笑うー

愛結と花楓の母親は巫女として最上位の力を持っている。
その力で、強力な結界がこの神社に張られており、
例え花楓の身体を乗っ取ったところで、
花楓に憑依した魔物は、神社の敷地から出ることができないー

「--あの女の力は強大だ…
 この小娘ひとりじゃ叶わない」

花楓は自分の身体を触りながら笑った。

「--だからー
 お前の身体も貰うぞ…
 おね~ちゃん?うふふふふ♡」

花楓が口元を不気味に歪めた。

「---花楓…!止まりなさい!」
愛結が叫ぶ。

自分に近づいてくる花楓に向かってー。

だがー
花楓の意識は完全に乗っ取られていて
愛結の言葉を聞き入れる気配は、ないー

「--花楓!花楓!」
愛結が必死に呼びかける。

「--無駄だ。
 この小娘の意識は奥底に封じ込めてある。

 この身体はもう、我のものだ!」

花楓はそう叫ぶと、
愛結めがけて走り始めた。

「--っ!」
愛結はさしていた傘を花楓の方に向けた。

「---!?」
花楓は表情を歪める。

何をするつもりかー?

その時だったー
傘の背後から、強力な光が放たれて、
それが花楓の身体に命中する。

「ぐあっ!?」
思わず吹き飛ばされる花楓ー。

「ぐ…ぐぐぐぐ…」

巫女たちが持つ”聖なる力”-
姉である愛結も、
その力を受け継いでいたー

そしてー
その力は、魔物が乗っ取っている花楓よりも
強い力だった。

聖なる力で拭き飛んだ傘が
遠くの地面に落ちるー

ポニーテールを濡らしながら
愛結が花楓の方を見る。

「--お姉ちゃんを見縊ってもらっちゃ、困るわね」
愛結が言うー

「貴様…」
花楓は表情を歪めた。

この小娘の体ではー
母親どころか、姉である愛結にも叶わない。

「---妹の身体を傷つけたくないけど…
 仕方ないわね」

愛結はそう言うと、
日頃の巫女修行の成果を見せるかのように、
退魔の力を発揮し始めた。

「--ぐぐぐぐぐ…小娘がぁ!」
花楓が鬼の形相で叫び、目を赤く光らせる。

口から闇の吐息を吐き出すと、
小さなスライムのようなモンスターが生まれる。

「---今はあなたも小娘よ!」
愛結がそう叫ぶと、
何かを唱えて、光を放つー

花楓の口から生まれたスライムのような魔物は
簡単に消滅してしまうー

「ぐぐぐぐぐぐ…」
花楓は怒りの形相で走り出す。

大雨が降りしきる中ー
巫女の姉妹が戦っている異様な光景ー

雷が鳴り響く。

「--我の邪魔をするなぁ!」
花楓はそう叫ぶと、目から、紫色の
レーザーのようなものを放った。

しかしー
愛結は、護符のようなもので、
自分の目の前に小さな結界を作り出し、
そのレーザーを打ち消す。

(まさか、こんなことができるなんて)
愛結はそう思っていた。

巫女修行をしていたとは言え、
こんな現実離れしたことができるなんて、と。

だがー
本当に魔物がいたという現実ー
妹の花楓が憑依されたという現実がー
愛結を急激に成長させた。

「--花楓の身体から、出て行きなさい!」
ずぶ濡れになった愛結が叫ぶ。

そしてー
愛結から放たれた、光の玉のようなものが
花楓に直撃する。

「ぎゃああああああ!」
花楓が汚らしい悲鳴を上げる。

そしてー
そのまま地面に膝をつけ、動かなくなった。

「ぐ…ぐ…」
花楓は歯を食いしばっている。

「---」
愛結はそんな花楓の方に近づいて行く。

大雨のせいでー
二人の巫女服は、ずぶ濡れだー。

「---……花楓…ちょっと痛いけど、我慢してね」
愛結が何かを唱え始めるー

”退魔の術”

母から教わった術だー
母の話が本当なら、これで魔物を倒すことができる。

花楓の身体が心配だけれども、
このまま何もしないわけには、いかないー

「--ごめん!花楓!」
そう言って、花楓を攻撃しようとする愛結ー

しかしー

「お姉ちゃん…痛いよ…」
花楓が泣きながら愛結の方を見た。

「--!!!??」
愛結は、咄嗟に攻撃の手を止める。

「--お姉ちゃん…ど、、、どうして…??
 わ、、わたし…?」
花楓が怯えた表情で言うー

目からこぼれ落ちる涙。

「--か、、花楓…!」
愛結は、花楓の方を見て動揺しているー

雨がさらに強まりー
稲妻が空に浮かび上がるー

「---…おねえちゃん…いたい…いたい…」
花楓が泣きながら苦しむー

愛結は、「花楓…!」と
花楓のことを心配して、花楓にさらに近づいた。

しかしー

「人間とは、愚かなモノだ」
花楓が突然、笑みを浮かべたー

「-!?」
愛結がその場に押し倒されて、
花楓がその上に乗るー。

「---妹の演技をしただけで
 引っかかるとは…愚かな小娘だ」

押し倒された愛結は、
邪悪な表情を浮かべる花楓の方を見た。

「か…花楓…!目を覚まして…!」
愛結は苦しそうに叫ぶー

しかしー
花楓が口から、紫色の触手状のモンスターを
吐き出すと、愛結の手と足を縛り付ける。

「--ぐふふふふふ…
 お姉ちゃん~あ~そぼ!」

そう言うと、花楓は、手足を縛られて
拘束されている姉の愛結の身体を弄び始めたー

姉の愛結は、胸も膨らみ、年頃の少女に
ふさわしい身体つきだ。

「んんん…や、、やめて…花楓!」
愛結は、動けなくなっても、なおも花楓に呼びかける。

「んふふふふふふ~小娘…いいや、
 お姉ちゃんのおっぱい~!」

花楓は狂った表情で、姉の胸を力強く
揉み続けた。

「いやっ…いやぁぁぁぁ…」
愛結がもがく。

先ほどまでの勝ち誇った表情は消え、
涙を流している愛結。

「ぐふふふふ!いい身体してるじゃねぇか!
 お姉ちゃんよぉ~」

花楓は涎を垂らしながらクスクスと笑っている。

「や…やめて…お願い…!目を覚まして!」
愛結には呼びかけることしかできなかった。

必死に呼びかければ、
妹に言葉が届くと、信じて呼びかけるしかー。

しかしー
無残にも巫女服を脱がされていき、
花楓は、愛結のあちらこちらを
触ったり、舐めたりしながら笑っている。

「あぁぁぁぁ~この身体、ゾクゾクしてるぅ!うふふ~♡」
花楓が興奮を覚えながら笑う

「まだ幼いのにこんなに興奮しちゃって…!
 エロの才能があるのかもなぁ…ぐふ…ふふふふ♡」

花楓は、姉の下半身をいじり始めると、
ニヤニヤしながら言う。

「んあぁ♡」
愛結がもがきながら苦しそうな声を出す。

「んふふふ…お姉ちゃん?感じてるの?」
花楓が甘い声で言う。

「んあぁぁあ…♡ や、、やめて…やめ…!」
愛結はもがくー

しかしー
身体がスライムのようなものに拘束
されていて、動くことができない。

妹の花楓にされるがままー

「ぁあ♡ あ…♡ あぁ♡」
愛結は目から涙をこぼすー

口から洩れてしまう声が悔しいー
歯を食いしばりながら愛結は
空を見つめるー

雨が降りやむ気配はないー

身体がゾクゾクして、止まらないー
花楓が、気持ちイイ場所を的確に
突いてくる。

「---……お母さん…お父さん…」
愛結は、神社の入り口の方を見た。

もう少しすれば、
2人が帰ってくるはずー。

こいつはさっき言っていた。
花楓の身体では、お母さんには敵わない、と。

母の力であれば、
この魔物を打ち払うことができるはずだー、と。

「---あ、、、あなたの目的は…何なの?」

愛結は、はぁはぁ言いながら
やっとの思いで、そう尋ねた。

今はなんとか時間を稼ぐしかない。

「んふふふふ~  
 わたしの目的~?」

妖艶な笑を浮かべながら
花楓は言う。

「人間たちへの復讐…ぐふふ」

花楓はそう言うと、
おらぁああああ!と言いながら
愛結のアソコに入れた指を動かす。

「んあぁああああああっ♡」
愛結が顔を真っ赤にしながらもがく。

そしてー
ついに愛結は絶頂を迎えてしまう。

「あ…♡」
愛結の目から涙がこぼれるー。

「---…あ………」
妹をわたしでは助けることができないー

邪悪な笑みを浮かべる花楓を
見ながら愛結は「花楓…」と呟いて
手を伸ばすー

花楓はその手を優しくつかんだー

そしてー
放心状態の愛結にー
”闇”を流し込んだー

”これで、身体が2つー”

魔物は笑う。

この姉妹の身体を使えば、
母を抹殺することもできるかもしれないー

そして、こいつらの母を抹殺することに成功すればー
ここから出ることができるー

「---あ………」
愛結は涙で顔を濡らしながらー
やがてー不気味な笑みを浮かべはじめたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

雨が上がるー

辺りはすっかりと暗くなり、
夜になっていた。

「遅くなっちゃったわね…」
神里家の母と父が神社に帰ってくる。

凛とした雰囲気の母親。
巫女服姿がとてもよく似合っている。

「そうだな…
 ま、雨が止んでよかった」
父が言う。

神社の敷地内に足を踏み入れた両親。

「---!」
母親が表情を曇らせた。

「--どうかしたのか?」
父が言う。

その言葉に母は「…いえ」と
首を振った。

母がその力で結界を
張り巡らせている神社。

その結界内に足を踏み入れた母は
違和感に気付いた。

”邪悪な気配がする”

とー。

「---俺は先に、戻ってるぞ」
父が、居住区の方に向かう。

「ええ」
母はそう呟きながら、
邪悪な気配のする方向を見つめる。

”祠”があった場所の付近からその気配がするー。

母は険しい表情でそちらの方に向かうー

「---!!」

祠がー砕けているー。
それを見て母は、恐怖を覚えた。

そしてー

「--お帰りなさい」
背後から声がしたー。

巫女服を身にまとった娘二人ー。
愛結と花楓が背後に立っていたー

「-愛結…花楓…」
母親は2人の姿を見て、
無事であったことにほっとするー。

だがー
巫女服は濡れー
二人とも少し乱れた雰囲気だ。

「--何が…あったの?」
母が言う。

二人が、封印されていた魔物を
倒したのだろうかー

「ふふふふふ…何があったか知りたい?」
花楓と愛結が同時に呟いた。

「--」
二人とも、顔を上げる。

「--!!」
愛結と花楓の目が、不気味に赤く光った。

二人とも、同じタイミングで
口元を歪めて笑うー

「--わたしたち、魔物に身体を奪われちゃった♪」

とー。

③へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

今日はここまでデス~!
続きは明日書きます~☆!

リクエストの原文も明日お見せしますネ!

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憑依<巫女と魔物>

コメント

  1. より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    こうやって一人一人に順番に憑依していく展開も良いです。
    どうやら父親は婿養子?みたいな感じで、普通の人みたいですね。
    さて、どのような展開になるのか
    姉妹の合体技とかも出たりするのかな

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > こうやって一人一人に順番に憑依していく展開も良いです。
    > どうやら父親は婿養子?みたいな感じで、普通の人みたいですね。
    > さて、どのような展開になるのか
    > 姉妹の合体技とかも出たりするのかな

    コメントありがとうございます~!

    ちょうどこのコメントをお返しし終わったら
    最終回を書きます~
    ふふふ~