<入れ替わり>本命チョコの中に入れ替わり薬を混ぜちゃいました②~混乱~(完)

バレンタインデー当日…

”入れ替わり薬”を混ぜた本命チョコを
好きな男子に手渡した彼女は、
その男子と入れ替わるー…はずだったー。

しかし、その男子が別の男子にチョコを盗まれてしまいー?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「うへへへ…妹も可愛いじゃん」

姉・由美の異様な姿に、妹の梨沙は
「ち、ちょっと、何してるのー?」と、
困惑した表情を浮かべるー。

雑に制服を脱ぎ捨てて、下着姿で
胸を触っていた由美(謙介)は
そのままの姿で梨沙に近付くと、
梨沙の腕を掴んでから笑みを浮かべたー。

「ーーえへへへへへーー
 ”お姉ちゃん”と一緒に遊ぼうよー
 な?」
下心を隠しきることが出来ていない様子の、
由美(謙介)ー

いつもとはまるで違う姉の表情を前に、
梨沙は「え…え?どうしちゃったのー?」と、
心底困惑した表情を浮かべるー。

しかしー

「ー女同士なんだし、姉妹なんだしー、いいじゃんー」
と、由美(謙介)は、はぁはぁと荒い息をしながら
梨沙を無理やり部屋の中に引き込むと、
「ーあぁ、ムラムラして我慢できねぇ」と、
そのまま梨沙を押し倒して、上から覆いかぶさるようにして
由美(謙介)は梨沙に襲い掛かってしまったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「え…ちょっと待って…どういうこと?」
謙介になってしまった由美は、
好きな男子生徒・大樹ではなく、
隣のクラスの変態男子・謙介になってしまっている状況に、
心底戸惑っていたー。

”どうしてー…?
 確かに入れ替わり薬を入れたチョコは、榎本くんにあげたはずなのにー?”

謙介(由美)は、戸惑いの表情を浮かべながら
これまでの状況を整理するー。

「ーーも、もしかして、榎本くんが猪頭にチョコを譲ったりしたー!?」
謙介(由美)は、
榎本 大樹にあげたチョコを、大樹が猪頭 謙介に譲ってしまったのではないかと
そんなことを一瞬思うー。

けれどー、大樹と隣のクラスの謙介が話をしているのは
一度も見たことがないー。
女子から嫌われているだけではなく、謙介は男子からも孤立していて、
大樹も”関わらないように”している、そんな感じだったー。

そんな謙介にチョコを譲るとは思えないー。

「ーーーって…」
謙介(由美)は、急に妹の梨沙のことが心配になり始めるー。

猪頭 謙介は、学校でも平気で女子トイレに侵入しようとしたり、
女子のスカートをめくったり、背後から胸を揉んだりするような
どうしようもない男子だー。

その男子が”由美”と入れ替わったのだとしたらー

「ーやばっー…」
そう思いつつ、部屋を飛び出そうとする謙介(由美)ー

そして、ふとーー
謙介の部屋に、”由美が大樹に渡した本命チョコの包装”が
捨てられていることに気付くー。

「ーーな、なんでこれがここにー…」
謙介(由美)は、大樹に渡したはずの
入れ替わり薬入りの本命チョコの包装紙がここにある理由に
首を傾げながらも、”早く、家に帰らなくちゃ”と、
そのまま家を飛び出したー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

姉・由美に滅茶苦茶にされて、
泣きじゃくっている梨沙を背に、
由美(謙介)は「へへへー女ってすげぇ♡」と、
ニヤニヤしながら、まだ興奮が収まらないのか、
自分の指を見つめては、それをペロペロと舐めていたー。

やがて、泣いていた妹の梨沙が言うー。

「ーーあー…あんたー…だ、誰ー?」
とー。

自分が襲われている最中の言動や、
その後の言動から、
”今、目の前にいるのはお姉ちゃんじゃない”とでも
感じたのか、妹の梨沙がそう声を上げると、
由美(謙介)は、ニヤニヤしながら、
「ーお姉ちゃんだけどぉ~~~?」と、そう答えるー。

「ーう、嘘よ!あんたはお姉ちゃんじゃないー!
 ”本物”のお姉ちゃんはどこに行ったの!?」
梨沙は泣きながら叫ぶー。

最近ー、姉の由美はまるで、”死期が近い”かのような
終活に見えてしまう身辺整理をしていたー。

実際には、”大樹と入れ替わって、わたしはわたしじゃなくなるから”と、
身辺整理をしていたものの、
その事情を知らない梨沙は、”お姉ちゃんはこの偽物の存在を知っていて、
何かされることを事前に察知していたのかも”と、
的外れな考えに至ってしまうー。

「う~~~~ん…」
由美(謙介)は少しだけ笑うと、
「本物なんだけどなぁ…」と、
そう言葉を口にしてから、心の中で”この身体はねー”と、
静かにそう囁いたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

♪~~~
♪~~~~~

慌ててインターホンを連打する謙介(由美)ー。

由美の母親が応答すると、
「ーーわ、わたし、こ、こんな姿なんだけど、由美なの!」
と、そう叫ぶー

”はい?”
由美の母親が露骨に”意味不明”と言いたげなトーンで
返事をすると、
「ー家の中にいる”わたし”は、”わたし”じゃないの!」と
そう叫んでから、
両親の名前や妹の名前、誕生日、部屋の中に置いてある私物のことなど、
由美本人しか知らないようなことも含めて個人情報を口にしたー。

困惑する由美の母親ー。

しかしーー
”中”から、謙介(由美)にとっては”わたし”の声が聞こえて来たー

”あ、お母さん~~
 その子、わたしのストーカーで~ ふふ”

そんな言葉に、謙介(由美)は
「お、お母さん!そいつの言葉を聞いちゃダメ!」と、必死に叫ぶー。

しかしー、
由美(謙介)は”あいつ、俺ー、あぁ、いや、わたしの個人情報とか
全部知っててヤバいやつなの!”と、母親に話をし始めるー。

「ーーお母さん!!!信じたらだめ!!!!」
謙介(由美)が必死に叫ぶも、
”ーーこれ以上わたしに付き纏わないで”と、
由美(謙介)にそう言われて、そのままインターホンを切られてしまったー。

玄関の扉を叩く謙介(由美)ー。

しかし、近所の人が”何事?”と言わんばかりに出てきたのを見て、
謙介(由美)は気まずくなって一旦その場を離れると、
近くの公園でしょんぼりした様子でベンチに座り込んだー

「どうして、こんなことにー…」
謙介(由美)がそう呟いていると、妹の梨沙がその場にやってくるー。

「ーー梨沙?」
謙介(由美)が少し驚いた様子で言うと、
「ー”本当に”お姉ちゃんなのー?」と、梨沙がそう言葉を口にするー。

静かに頷く謙介(由美)ー

そして、謙介(由美)は、バレンタインデーに自分がしようとしていたことを
素直に全て打ち明けたー。

すると、梨沙は呆れたー。

「ーーーーじゃあ、その入れ替わり薬とかいうやつを
 好きな男子に使おうとしたら、失敗してこうなったってことー?」
とー。

「ーーー…うんー」
謙介(由美)は頷くー。

「ーーー…お姉ちゃんのせいでわたしー
 ひどい目にあったんだからー…」
梨沙は涙目で乱暴されたことを口にすると、謙介(由美)は
心底申し訳なさそうに謝罪の言葉を口にしたー。

「そもそも、その好きな男子に、
 入れ替わりのこと言ったのー?

 ーーお姉ちゃんはよくても、相手の人からしたら
 すっごい迷惑じゃない?」

梨沙がなおもそんな言葉を口にすると、
謙介(由美)は、心底戸惑った様子で「ごめんなさいー」と、
そう言葉を口にすると、梨沙は”関係してる人全員呼んで、
ちゃんと話し合お”と、そんな提案を口にするのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

梨沙の提案で、
由美(謙介)と謙介(由美)、そして由美の妹・梨沙と、
由美自身が好きな男子だった大樹も呼んで、
謙介(由美)は事情を説明したー。

「ーーー……ーーえぇ…」
戸惑う大樹ー。

謙介(由美)は「ご、ごめんなさいー」と、反省の言葉を口にするー。

「ーー……そ、それで…じ、じゃあ、今、細川さんの中身はーー
 い、猪頭ってことなのかー?」
大輔がそう言うと、由美(謙介)は「へへへー女の身体マジで最高だぜ?」と、
ニヤニヤしながらそう言い放つー。

「ーーーーーー」
大樹は、呆然としながら
「ーお、俺の身体を細川さんが奪おうとしてたなんてー」と、
戸惑いの表情を浮かべるー。

「ーーー本当にごめんなさいー」
謙介(由美)が申し訳なさそうに言葉を口にすると、
「ーそれで、元に戻る方法はあるの?」と、妹の梨沙は呆れ顔で確認するー。

「そ、それはー…
 入れ替わり薬をもう1回手に入れれば、戻れると思うけどー…」
謙介(由美)がそう言葉を口にすると、
由美(謙介)が胸を触りながら叫んだー

「おいおいおい、俺は元に戻るつもりなんてないからな!
 へへっこんなスゲェ身体が手に入ったんだし
 絶対にこの身体は返さねぇ」

ニヤニヤしながらそう言い放つ由美(謙介)ー

「ーはぁ!?お姉ちゃんの身体を返しなさいよ!」
梨沙がそう声を上げると、
由美(謙介)はニヤッとして笑うー。

「勝手に身体を入れ替えられたんだし、
 俺はむしろ”被害者”だぜー?

 入れ替えられて、俺の身体になったこの身体で
 何をしようと えへへへー 俺の勝手じゃんー?

 何か文句を言われる筋合いなんてねぇし、
 今の俺を裁くような法律もないはずだぜー?へへー」

入れ替わった状態で、好き勝手するのは別に犯罪じゃないし、
むしろ自分は被害者だとニヤニヤする由美(謙介)ー

しかし、由美が好きな男子・大樹が口を挟むー。

「お前、俺が貰ったチョコ、盗んだだろ?
 窃盗じゃないか」
とー。

「ぅ…」
由美(謙介)が気まずそうな表情を浮かべるー。
 
「ーーそれに、わたしにしたこと、普通にアウトだよねー?」
妹の梨沙が、先ほど、由美(謙介)に襲われた時のことを言うー。

「ーーーぐぐぐぐぐ…」
由美(謙介)が表情を歪めながら
「ーで、でも、だったら、コイツだって!
 入れ替わり薬とか言う毒みたいのを、榎本に渡すチョコに
 入れてたんだろ!?それだって犯罪みたいなもんじゃないか!」
と、悔しそうに叫ぶー。

「ご、ごめんなさいー…」
謙介(由美)は言い返せなかったー。

榎本 大樹に許可を取って入れ替わり薬を盛ったならともかく、
無許可で入れ替わろうとしたのだから、確かにそれはー…

「ーーーわたしも悪いし、あんたも悪いからー」
謙介(由美)が、由美(謙介)に対してそう言い放つと、
由美(謙介)は悔しそうにしながら、
「ーーあ~くそっ!せっかく手に入れたこの身体、手放したくねぇ~!」と、
そう叫んだー。

すぐに入れ替わり薬をもう一つ手配する手続きをする由美(謙介)ー

バイトで貯めたお金の大部分を使って、購入した入れ替わり薬ー。
もう1本購入する費用はなかったものの、梨沙と大樹が少しずつ出してくれたこと、
そして、由美の身体で好き放題したことや、大樹が貰ったチョコを盗んだ”罰”として
由美になった謙介が大部分のお金を出すことになって、
入れ替わり薬を再度手配することに成功したー。

届くまでの数日、梨沙に由美(謙介)の見張りを頼みー、
”事実”を知られたからか、由美(謙介)は入れ替わり直後のようなことは
せずに、気まずそうに過ごしていたー。

そしてー、ようやく入れ替わり薬が届いたー。

容器を手に、2つのコップに半分ずつ、
入れ替わり薬を注ぐー。

妹の梨沙がその様子を見つめるー。

「ーーさぁ、飲めー」
大樹が、由美(謙介)に言うと、由美(謙介)は
「ーくっそ~男に戻りたくねぇ」と、呟くー。

謙介(由美)の方にもコップに入れた入れ替わり薬を
手渡そうともう一つのコップを手に、
大樹は少しだけ笑うー。

「あ、そうだー細川さんー
 ……チョコはありがとうー
 でも、俺はーーー…彼女とか、今は考えられないし
 こんなことになったしー…
 ーー細川さんの気持ちには答えられないー。ごめん」

そんな言葉を口にする大樹ー。

”振られちゃったー…まぁ、当然だよねー…”
自分のしたことを思い返しながら、謙介(由美)は少しだけ微笑むと、
コップを手にしようとしたー。

がー
その時だったー

「ーうあああああああああ!」
入れ替わり薬を飲み終えた由美(謙介)がいきなり大樹にタックルを
仕掛けてくると、
入れ替わり薬の入ったコップを手に、
それを妹の梓の方に無理矢理捻じ込むー

「ーー!?!?」
油断していた梨沙が入れ替わり薬を飲まされてしまうーー

そしてーーー
二人は”入れ替わって”しまったー

「ーー!?!?!?!?」
由美になってしまった妹・梨沙が戸惑いの表情を浮かべながら
自分の身体を見下ろすと
「え…わ、わたしがお姉ちゃんにー!?」と、
困惑の表情を浮かべるー。

「ーーひひ…ひゃははははははははっ!はははっ!」
由美の身体から、梨沙の身体になった謙介は
梨沙の身体でゲラゲラと笑うー

「ーちょ、ちょっと!!ふざけないで!」
由美(梨沙)が叫ぶと、
梨沙(謙介)は嬉しそうに「お前の身体は俺のものだ!!」と叫び返すー。

茫然とその光景を見つめる謙介(由美)と大樹ー。

バレンタインの入れ替わり騒動は、
まだまだ解決には程遠い状態になってしまうのだったー

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

バレンタインデーは終わってしまいましたケド、
今日は昨日の続きデス~笑☆

最後はまた、大変なことになってしまいましたネ~!

来年続き……は、なくて、
来年のバレンタインではまた違うお話の予定デス~笑

お読み下さりありがとうございました~!★!

コメント

  1. TSマニア より:

    由美が榎本君に渡したチョコを他の人が食べる展開を予想まではできましたが…

    かなりカオスな展開に…(*´艸`)笑

    榎本君みたいな男子は女子にモテますよネ!☆

    途中まで同じ展開で由美が榎本君と入れ替わりに成功した展開も見てみたかったですネ笑

    • 無名 より:

      感想ありがとうございます~~!★

      入れ替わりに成功していた場合の展開…★!
      言われてみればそれも気になりますネ~笑

  2. 匿名 より:

    由美はどんな目にあっても自業自得ですけど、巻き込まれて散々な目にあった梨沙は本当に気の毒ですね!

    ところで、もし、本命チョコではなく、義理チョコに入れ替わり薬を入れて大勢にチョコを配ったとかだったら、この話以上に大変な大混乱になりそうな気がします☆

    • 無名 より:

      こちらも感想ありがとうございます~~!★!

      義理チョコの中に入れ替わり薬…★!
      集団入れ替わりが発生しちゃいますネ~!

      来年のネタにできるかもデス笑(おぼえてたら…)