”変身した状態なら、男でも妊娠できるのか”
そんな、禁断の疑問を抱いてしまった
”変身能力を持つ”男ー。
彼は、その答えを見つけるために、
禁断の実験へと手を染めていく…。
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菜月美に変身した敏也と”子作り”に励むことに
なってしまった隆司ー。
「ーーっていうか、お前で卒業することになったり、
お前と子供作ることになるとか、
予想外すぎる人生なんだけどー????」
隆司がそう言葉を口にすると、
菜月美に変身している敏也が「へへー」と、
ニヤニヤしながら笑みを浮かべる。
敏也は、大学も、今の自分のバイトも辞めて、
”女に変身している状態であれば妊娠できるのか”という
禁断の疑問の答えを見つけるため、
子作りに励む日々を送っていたー。
「ーーしかしお前さぁ、頭イカれてるだろ????
自分の人生を投げうってまでそんなこと試すなんて
絶対、正気の沙汰じゃねぇぞー?」
隆司の言葉に、
菜月美の姿をした敏也は
「ーまぁ、正気じゃないのは確かかもしれないけどー、
人間、新しい発見をするのは、大体イカれた人間だろ?」
と、持論を展開するー。
どんな分野でも、その分野への情熱だったり、
常人では不可能なレベルの並外れた執念や努力だったり、
あるいは、常識はずれの破天荒な振る舞いをする人間だったり、
良い意味でも、悪い意味でも、
新しい発見をする人間、新しい道を切り開く人間は
”どこかイカれている”と、そう言葉を口にするー。
「ー変身能力を持つ人間なら、男でも妊娠したり、出産できることがわかりゃー、
世紀の大発見ー、人類の新しい歴史の1ページが開かれるみたいなもんだろ??」
菜月美の姿をした敏也の言葉に、
「森内さんの顔でそういうセリフ言うなよなー…?
お前は大学を辞めたから、もう本物の森内さんと会う機会も
ないだろうけど、俺はまだ日常的に森内さんと会う機会が
あるんだからなー?」と、
困惑した様子で、隆司は言葉を口にする。
「ーーへへーなんだよ?
本物を見ると、俺のこと思い出しちまうってか?」
菜月美の姿をした敏也がニヤニヤしながら、そう言葉を口にすると、
「そりゃそうだろ!見た目も声も同じなんだから!」と、
隆司は少し顔を赤らめながら叫ぶー。
大学で本物の菜月美と会うと、
どうしてもHなことをしている時の”菜月美に変身した敏也”のことを
思い出してしまうー。
声もそうだー。
別に”本物の菜月美”とは親密な関係ではないために、
一人でドキドキしていると、
”完全にヤバいやつ”になってしまうし、
それは避けたいー。
「ーー大学でも、わたしのこと思い出してくれるなんて、嬉しいな♡」
菜月美の姿をした敏也がそう言葉を口にすると、
「こ、こら!やめろ!」と、隆司はそう言葉を口にしながら、
敏也から逃げるような仕草を見せる。
「ーははは、まぁまぁ、そんな顔すんなよ」
菜月美の姿をした敏也は、それだけ言葉を口にすると、
「ーま、1年ちょっと様子を見て、妊娠しなかったら、
男から変身した状態じゃ出来ねぇんだろうなってことで
諦めるからさ」と、笑いながら言うー。
「ーー~~~~」
隆司は戸惑いの表情を浮かべながら、
「そもそも俺たち、妊娠どうこうとか、あまり分かってないけど
大丈夫なのかよ?」と、
そう言葉を口にする。
二人ともまだ男子大学生だし、
彼女もいないし、当然子供がどうこうなど考えたこともないために、
実体験としてそういう知識はないし、
わざわざ調べたりもしていないために、
授業の保健体育レベルの知識しか持ち合わせていないー。
仮に、敏也が本当に”変身している状態で妊娠してしまったら”
どうしていいのかも、正直分からないー。
「まぁ、どうにかなるだろ」
菜月美の姿をした敏也が笑うと、
「いやいや、そんな単純なもんじゃないだろ?
だいたい、もし本当にそのまま妊娠したら、お前、
どうするつもりなんだよ?」
と、改めて隆司が心配そうに呟くー。
「ーん~?ちゃんと、子育てはするぜ?へへー」
菜月美の姿のまま笑う敏也。
そんな敏也の反応を見て、隆司は
「いやいや、産むのはダメだろ?
仮にお前が変身できた状態で産めるんだとしても、
産まれてくる赤ちゃんはお前のおもちゃじゃないんだぞ?」
と、そう言葉を口にするー。
そもそも”菜月美の姿”で仮に子供が産まれたとして、
その子供が”正常”であるかも分からない。
出産の際の病院はどうするのかー。
出産したあと、出生届云々はどうするのか。
敏也は菜月美の姿に変身しているものの、
菜月美本人ではない。
菜月美の名で何かしようとしても、菜月美の身分証明証はないし、
仮に用意できても、
菜月美の名前を騙って勝手に病院に行ったり、
子供まで作ってしまっては、本人に多大な迷惑がかかるし、
バレるー。
かと言って、敏也本人が”妊娠しました”などと言えば大騒ぎになるし、
このまま妊娠から出産の流れを辿るのは危険すぎる、
と、隆司はそう言葉を口にしたー。
「ーーも、もしー…
もし妊娠したら、それで満足だろ?
そのまま産むなんて考えるなよー?」
そう付け加える隆司ー。
敏也の性格をよく知る隆司は、
菜月美に変身している敏也が、妊娠した場合、
このまま本当に出産するのではないかと、不安で仕方がなかったー。
「ーーーまぁ、安心しろ」
菜月美に変身している敏也は笑いながら言う。
「ー妊娠が判明したら、変身を解除する。
それで文句ないだろ?」
とー。
「ーーーー……ーー」
隆司は、その言葉を考えながら
少し間を置くと、
「もしもー、変身を解除しても、妊娠したままだったら?」と
そう確認するー。
敏也が言うには、
男の身体じゃ、出産するために必要な身体のつくりになってないから、
菜月美の姿に変身している状態で、もしも変身を解除すれば、
妊娠も無効になるのではないか、と、そういう考えのようだったー。
だがー、本当にそうなるのだろうかー?
”変身能力”なんて未知すぎる状況、
”どうなるか”など、誰にも分からないのだー。
「まぁ、仮に変身を解除しても妊娠したままだったらさー
そのまま、産めばいいだろ?」
菜月美の姿のまま、とんでもない言葉を続ける敏也ー。
「ーさっき、お前が言った
”身元”的な問題も解決だー。
勝手に森内さんの名前を使うこともなく、
俺自身の名前で、病院に入院したり、親になるんだからー。」
菜月美の姿をした敏也は
変身を解除しても妊娠したままだったら、
”湯沢 敏也”として、出産すれば問題ない、と、
そう主張する。
「ーーーっ…男が妊娠、出産とかー
全国レベルの有名人になっちまうぞー?」
隆司は困惑しながら言う。
「ーへへー望むところだー。
変身のことを言わなきゃ分かりはしないし、
男で出産なんてことになりゃ、
俺は日本中、いや、世界中でニュースになって有名人だ。
それも悪くねぇ」
菜月美の姿をした敏也は冗談ではなく、真剣にそんなことを
口にしているのを見て、
隆司は思わず「イカれてやがるー」と、そう言葉を口にするー。
「ーーー…」
そして、”ある不安”が一気に膨らんで来て、すぐさま声を上げるー。
「ーいや、やっぱりちょっと待てー。
もし、そんなことになっちまったら、有名人になるの、
お前だけじゃ済まないだろ!?
ーー俺まで、父親扱いみたいな感じで有名人になるのはごめんだからな!?」
隆司は不安そうに叫ぶ。
すると、菜月美の姿をした敏也は
「大丈夫だ。安心しろ」と、そう言いながら、
「男が女に変身しても、妊娠しねぇ可能性だって高いし、
仮に妊娠しても、俺が変身を解除して、
妊娠が無効化されりゃ、問題ないだろ??」
と、そこまで言葉を口にするー。
「で、でも、お前が変身を解除して、男として出産することになる
可能性だって0じゃないだろ?」
隆司はそこまで言うと、
「ーーその時は、お前は逃げていい。」と、菜月美の姿のまま
そう言い放つ敏也。
「~~~~~~~~…」
隆司は、今になって”こんなやべぇことに関わるんじゃなかった”と
大きく後悔するー。
変身能力を打ち明けられた際に、
欲望に負けて、ドキドキして、
”一緒に楽しむ”道を選んでしまった隆司。
もちろん、”それ”で今までに良い思いもたくさんしてきた。
Hな意味での”卒業”をすることもできたし、
憧れの子のコスプレ姿を見たり、色々な姿を見ることもできた。
普通に生きて来たら絶対に経験できないようなことも
敏也の変身能力によって、色々経験することができた。
そのことは嬉しかったし、楽しかったし、ゾクゾクしたし、
とにかく、最高の時間だった。
けど…それでもー…
”こんなこと”になってしまうとは、夢にも思わなかった。
まさか、”変身した状態で妊娠することってできるのかな?”などと
そんな疑問を抱いて、それを実行に移してしまうなどとは、
夢にも思わなかったー。
”でも、コイツの性格なら、一度気にし始めてしまったら、
絶対に引かないんだよな…”
隆司は内心でそう思いながら、
ここまで来てしまったら、俺も最後まで付き合うしかない、と
後悔しながらも、改めてそう思うのだったー。
そしてーーー
「マジかよー…」
それから数か月が経過したある日ー。
菜月美の姿に変身している敏也の”妊娠”が判明したー。
二人とも、妊娠云々の知識はほとんどなかったために
ネットや、本を買ってきて色々調べながら
試行錯誤していたー。
その結果、妊娠検査薬で妊娠が判明したー。
「ーーーーーーーー」
呆然とする菜月美に変身している敏也と、
それを見守る隆司ー。
「ーーま、まぁ、検査薬は間違うこともあるからなーへへ」
菜月美に変身している敏也も
自分自身が”女に変身している男”であるために、
どこかで”妊娠するはずがない”と思っていたのか、
いざ、実際に自分が妊娠したかもしれないという
現実を前に、困惑した表情を浮かべるー。
「ーーーー……ーーー…でもまぁ、
これで実験は終わりだな」
隆司は”これ以上進むのはもうヤバいだろ”と思いながら
そう言葉を口にすると、
菜月美に変身した敏也は「いやー」と首を横に振る。
「ー確実に妊娠したかどうか調べるには、やっぱ病院にー」
菜月美の姿をした敏也のそんな言葉に、
隆司は「いやいやいや、病院は無理だろ」と、首を横に振る。
”森内 菜月美”として病院を受診することはできないー。
あくまでも敏也は”菜月美に変身している敏也”であり、
菜月美本人ではないー。
森内 菜月美としての身分証明は何も持っていない。
かと言って、”湯沢 敏也”として病院に行くこともできない。
「ーーー……」
菜月美の姿をした敏也が、隆司をじっと見る。
「ーいやいやいや、俺は何もしないからな?」
”菜月美の身分証を取って来てくれ”とでも言いたげな
菜月美の姿をした敏也の視線に、
隆司は首を横に振ると、
「ー分かってるよ」と、さすがにそこまでは
お願いできないと思ったのか、
それ以上は何も言わなかったー。
やがて、しばらく名残推しそうにしていたものの、
菜月美の姿をした敏也は、
「まぁ、最近はネットで調べた兆候も出てたしー、
たぶん、本当に妊娠してるんだろ」と、
そう言葉を口にすると、
検査薬と、自分の体調から
”妊娠は事実”だと、そう決めつけるような言葉を口にする。
「ー男でも、女に変身してりゃ、妊娠できる。
それが分かっただけでも満足だ」
菜月美に変身している敏也は
「へへー。実験は終了ー今までありがとな」と、
そんな言葉を口にしてから、
「久しぶりに自分の姿に戻るなんて、変な感じだなー
もう、男としての感覚を忘れ気味だし」と、
冗談めいた口調で笑ったー。
「ー男に戻ったあと、外で女子トイレに間違えて入るなよ?」
隆司がふざけた口調で言うと、
菜月美に変身している敏也は「それは問題ないさー。
ほとんどこの姿で、外でトイレに行ったことはないから、
女子トイレに入る癖もついてねぇし」と、そう言い放ったー。
こうしてー、
敏也の”無茶な”好奇心は終わりを告げるーー
はずだったー。
しかしー
「ー!?」
菜月美に変身している敏也は、突然、表情を歪めると、
隆司のほうを見てから、口を開くのだった。
③へ続く
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コメント
次回が最終回デス~!!!
いったい、どうなってしまうのか
怖いですネ~★笑
今日もお読み下さりありがとうございました~~!

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