大学卒業後、就職もせずに
無職で部屋に引き籠り、好き放題やっていた兄ー。
そんな兄のことを苦々しく思っていた弟ー。
が、ある日、その兄が女体化してしまいー…?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーへへへへ…すげぇだろ?
俺がこんなエロい姿になれたんだぜー?
へへへへへっ!」
女体化した兄・海斗は嬉しそうに
再び自分の胸を触り始めるー
そんな様子を前に、弟の俊介は
顔を赤らめながら目を逸らすー。
最初は”女体化”など信じなかった俊介も、
ゲームで対戦してみて、目の前にいる女が、”兄貴”だと
認めざるを得なかったー。
”兄貴と組んで、俺を揶揄おうとしている兄貴の知り合い”
”勝手に家に侵入して、兄貴を名乗る頭のおかしな女”ー
色々な説を自分の中で考えたー。
だが、あそこまで”ゲームのプレイスタイル”を兄・海斗に
似せることはまず不可能だー。
ゲームだけはかなりの腕前の兄ー。
それでいて、意地悪な戦術に、人を不愉快にさせる煽りー。
ああいうプレイができる人間は、なかなかいないー。
間違いなく”この女”は兄貴だと、
そう認めざるを得なかったー。
「ーーへへーお前も触ってみるか?」
ニヤニヤしながらそう呟く女体化した兄・海斗ー。
自分の胸を指差しながら揶揄ってくるー。
「ーーふ、ふ、ふ、ふざけんなよ!
兄貴のなんて触りたくねぇし」
俊介はそう言いながら目を逸らすー。
しかし、女体化した兄・海斗は
なおもニヤニヤしながら
「ーでも、顔が赤いじゃねぇかー…へへへ」と、
そう言葉を口にするー。
”可愛い声”で、
いつも通りの喋り方をされると
そのギャップで、余計にドキドキしてしまうー。
俊介は、”落ち着け俺ー。兄貴みたいなやつに翻弄されてどうするー”と
心の中でそう呟きながら、なんとか落ち着こうとするー。
そしてー、自分の気持ちを落ち着ける意味でも、
”兄貴”のペースに乗らないようにする意味でも、
言葉を口にするー。
「ーーっていうか、ニヤニヤしてる場合じゃないだろ?
昨日まで男だったのに、朝起きたら女になってたとかー
普通に考えておかしいだろ?」
正論をぶつけて、なんとか自分のペースに持って行こうとする俊介ー。
そう、”普通”であれば、
昨日まで男だったのに、朝、いきなり女になっているなんて
あり得ないのだー。
逆もそうだし、
一晩で性別が変わることなど、あり得ないー
「ーーへへへー
まぁ、細かいことはいいじゃねぇか
エロイ身体をゲットできたんだしーー
へへへーマジで最高だぜー」
全く気にする素振りを見せない女体化した兄・海斗ー。
そんな反応を見て
”普通、少しは自分の身体に不安を覚えるだろー?”と、
表情を歪める俊介ー。
が、あまりにも兄・海斗が
自分の心配をしていないように見えた俊介は、
”あること”を頭の中で考えるー。
”ひょっとして、女装ー?”
とー。
がー、
”いやいや、こんな声どうやって出すんだー?
ん?いやー…声を変えることもできるのかー?
俺、女装とか全然分かんねぇー…”
と、俊介は頭を抱えるー。
が、とりあえず聞いてみるー。
「じ、実は”女装”してるだけなんだろ?」
とー。
「ーーは? は????
ーー女装? ぷっ!ははははははは!
俺がこんな美人になれると思ってんのかよ?」
ゲラゲラと笑う兄・海斗ー
美人に煽られているような気がして
これはこれで腹が立つー。
俊介はそう思っていると、
女体化した海斗はニヤニヤしながら言ったー。
「ーーーじゃあここ触ってみろよ」
ズボンの上からアソコのあたりを指差す海斗ー。
「ーーはっ!?い、いやー…」
俊介は顔を赤らめながら目を逸らすー
「マジでついてないから。
ほら、触れよ」
可愛い子に”触れ”と迫られている
奇妙すぎる状況に「い、いやー…い、いいー」と、
俊介はここから逃げ出したい気持ちになりながら
なんとかそう言葉を吐き出すー。
「ーーんだよー
ーーさすが彼女がいたことないやつの反応だなー」
女体化した海斗の言葉に、
「ーはぁ!?」
と、露骨に不満そうな表情を浮かべながら
声を上げる俊介ー。
「ーーへへへへー図星だな」
女体化した海斗がニヤニヤしながらそう言うと、
「う、うるせー!兄貴だって彼女、いたことねぇだろ!」と、
そう指摘するー。
しかしー
女体化した海斗はチッチッチッチッ、と指を振る仕草をすると、
笑いながら続けたー。
「ーへへへー残念だったなぁ
こんな俺でも高校時代には彼女いたんだぜ?
まぁ、2カ月で別れたけど」
「ぐぬぬぬー」
俊介は、”何で真面目にやってる俺が彼女いない歴=年齢で、
こんな兄貴には彼女ができるんだよ!”と、
不満そうに心の中で呟くー。
「ーに、に、二カ月なら0と同じだ!」
俊介は吐き捨てるようにしてそう言うと、
「おいおい、2カ月を勝手に0にするなよな」と、
女体化した海斗はなおも笑いながら言葉を口にしたー。
「ーーー…ま、いいやー。
経験なしのお前を卒業させてやるのはあとでにするとして…」
女体化した兄・海斗が笑いながら呟くー
そんな言葉を受けて、俊介は
「いやいやいや、兄貴で卒業なんて死んでもやだね!
それならずっと経験なしの方がマシだ!」と、声を上げるー。
「ーんだよーせっかくだし、俺も女としてヤッてみたいのにー」
「嫌だね!断る!」
俊介はそう言いながら「あ~くそっ!せっかくの休みの日なのに
兄貴の訳分かんねぇ話に付き合わされるとか最悪だ!」と、
不満そうにブツブツと呟くー。
「ーーーーへへー。まぁまぁー
それで頼みがあるんだけど、
母さんにこのこと、伝えて来てくれねぇかな?」
女体化した海斗の言葉に、俊介は「は?」と、思わず声を上げるー。
「嫌だよー。何で俺が?自分で説明しに行けばいいだろ?」
俊介はそれだけ言うと、立ち去ろうとするー。
がーー
女体化した海斗は「待て待て待て!」と、そう声を上げると、
そのまま俊介の腕を掴んでくるー。
相手が”兄貴”だと分かっているのに、腕を掴まれて
ドキッとしてしまう俊介ー
「ーいきなり、こんな姿をした俺が姿を見せたら
母さんだってビビるだろ?
最悪、通報されるかもしれねぇ。だからまずー、
お前から説明してくれ。な?」
兄・海斗の言葉に、俊介は不満そうにしながらも
”まぁ、確かにそれはそうだけどー”と、心の中で思うー。
「ーーーーーあ~~くそっ!わかったよ!」
俊介は、頭を掻きながらそう言うと、
「ー適当に説明しとくから、あとは自分で何とかしろよ?
それと、病院行け病院!絶対に朝起きたら女になってるとか
普通はあり得ないからな!!」と、女体化した兄・海斗を
指さしながら、そんな言葉を口にしたー。
不満そうに1階にいる母親の元に向かう俊介ー。
一人残された女体化した海斗は
「ーしかしー、俺、エロいなー」と、自分を見つめながら
ニヤニヤするー。
「このボイスも最高だしー
ぐへへへへへへへっ」
顔にも、声にも似合わぬ下品な笑みを浮かべながら、
自分の部屋へと戻った女体化した兄・海斗は、
そのままスマホを手に取るー。
「ーーー…へへへー」
そしてーーー
嬉しそうに”コスプレ”用の衣装の数々を見つめ始めるー
「い、今の俺ならメイド服だって、バニーガールだって、
チャイナドレスもセーラー服もレオタードもなんだって着放題だー
うっ…うへへへへへへっ」
完全に下心丸出しのおっさんのような表情をしながら
女体化した海斗は一人で笑うと、
そのまま、通販サイトで好みの服の数々を物色し始めたー…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーあら?どうしたのー?」
1階にいた母親・典子(のりこ)が、
俊介に気付いて振り返るー。
俊介は少し気まずそうにしながら
「あ、あのさー…」と、そう話を切り出すと、
「ーー兄貴がーー…その、今朝、目が覚めたら女になっていたらしくてー」と、
言葉を続けたー。
「ーーーーーえ???? なに?」
母・典子は困惑の表情を浮かべながら聞き返すー。
そんな母の反応に俊介は気まずそうに、
「い…いや、だから、そのー…」と、そう言葉を口にしつつ、
「兄貴が、朝起きたら女になっててー」と、起きたことを説明したー。
「ーーーーー…ふふーどうしたの?もしかして寝ぼけてる?」
母・典子は少し笑いながらそう言うと、
「今日は大学休みなんでしょ?もう少し寝てたら?」と、
完全に寝ぼけていると決めつけたかのような、そんな反応を見せてくるー。
「ーい…いや、違うんだ!
確かに休みの日にしちゃ、いつもより起きるの早いけど、
別に寝ぼけてるわけじゃなくてー」
俊介は慌てた様子でそう言うー
”くそっー!なんで俺がこんな目に…!
どうせ兄貴のやつは、部屋に籠ってまた好き放題してるんだろうしー”
俊介は不満そうにそんなことを心の中で思っていると、
母・典子は「はいはいー」と、少し呆れたような表情を浮かべたー。
「ーーーー~~~~」
恥ずかしそうにしながらも、俊介は
”お、俺はもう伝えたし、あとは兄貴の責任だ!俺は知らねぇ!”と、
そう心の中で呟きながら部屋に引き返すー。
「ーー」
一瞬、女体化した兄・海斗に”一応、母さんにも伝えておいたけど”と
報告をしに行こうと思ったものの、
”いや、面倒臭いし、もういいかー。これ以上、俺の休みを潰されてたまるか”と、
そんなことを内心で呟く俊介ー。
自分の部屋に戻り、ひと息ついてから、
大学の友人と共に遊びに出かける俊介ー。
隣の部屋からは時々喘ぎ声や、
いつものようにゲームをやっていると思われる声などが
聞こえて来たりー、
兄・海斗がトイレに行った際に、母親である典子の悲鳴が聞こえたり
したものの、やっぱり兄・海斗が苦手な俊介は
それ以上関わる気が起きずに、その日はそのまま1日を終えたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日ー
「ーへへへー寝てもやっぱこのままだったぜー」
女体化して2日目の朝を迎えた兄・海斗ー。
寝ればまた元に戻るかもしれない、と思いつつ寝た海斗は
翌朝も”そのまま”だったことに対して、嬉しそうに笑みを浮かべる。
「ーーーー…」
俊介は咄嗟に目を逸らすー。
それもそのはずー
シャツとトランクス姿でーー
女体化する前と同じような格好で平然とフラフラしていたからだー
「ーーっ…女になったなら、もう少し格好、考えろよ」
俊介が目を逸らしながらそう言葉を口にすると、
「お~~~???へへ?お前、もしかして俺を意識してるのかぁ?」と、
女体化した兄・海斗は揶揄うようにして言葉を口にするー。
「ーし、してないし!ったく!早く病院行けよ!」
俊介はそれだけ言うと、女体化した海斗を無視して
そのまま1階へと向かうー。
堕落したニート生活を送っている兄と話していると、
こっちまでおかしくなりそうだ、と俊介はそんなことを
心の中で思うー。
「ーおいおい!人を病人扱いするのか~~?」
女体化した兄・海斗が可愛らしい声でそう呟くー。
「ーそういうわけじゃなくて!!
普通に考えて、朝いきなり性別が変わってたらおかしいだろ?
男から女でも、女から男でも!!!
性別が変わるだけで済むとは限らないだろ?!?!」
俊介がそう言い返すと、
女体化した海斗は「へへー真面目だなぁ」と、
揶揄うような口調で言うー。
「ー急に倒れても知らないからな!」
俊介がそう吐き捨てながら、背を向けるー。
がーー
その時だったー
バタッ…
背後で突然、嫌な音がしたー。
「ーーー…?」
階段を下りようとしていた俊介が、
その音が気になって振り返ると、
そこにはーー
たった数秒前まで俊介のことを散々揶揄っていた
女体化した兄ー…海斗が倒れているのが見えたー。
「ーーはっ!?!?」
思わず、変な声を出してしまう俊介ーー。
「…お、おいおい…マジかよー」
倒れ込んでいる女体化した海斗を見て、俊介は
「だから病院に行けって昨日から言ったんだよ!まったく!」と、
不満そうな表情を浮かべながら、
兄・海斗の方に駆け寄るー。
「ーー…!!!」
がーー
女体化した兄・海斗は呼吸をしていないことに気付くと、
俊介は青ざめながら
「ふ……ふ、ふざけやがってー!世話の焼ける兄貴だなー!」と、
困惑の表情を浮かべたー。
③へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
女体化したお兄ちゃんに翻弄される俊介くん…!
次回は最初から意外な展開があるかもデス…★!
今日もありがとうございました~!!

コメント