以前掲載した”花火の舞う空”の
「①」の没バージョンデス~!
A案とB案が頭の中に浮かんでいて、最初はこちらで書き始めたのですが
しっくりこないので結局もう1個の案で書いた作品ですネ~笑
そのまま消すのは勿体ないので、
没バージョンも掲載しておきます~!☆
※没バージョンなので途中で終わっています
⇒本編はこちらからご覧ください~!
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夏の終わりも近付く中ー、
夜空に色とりどりの花火が打ち上げられては、
消えていくー
「ーーーー」
眼鏡越しに花火を見つめるその男はー
小さい頃から、花火が大好きだったー
綺麗なモノは、散るー。
美しいモノは、散るー。
その散りざまこそ、美しいー。
彼は、花火そのものも好きだー。
しかし、打ちあがったあと、
虚しくー、そして儚く、花火が
空に徐々に消えていくあの光景ー。
それが、何よりも好きだったー。
だんだんと、見えなくなり、
そして、夜の空に消えていくあの瞬間ー
”花火は何のために打ちあがったのだろうかー”
”自分が消えゆく瞬間、花火は何を考えるのだろうかー”
”これまでの全てが一瞬にして消えていくあの瞬間”
”美と消滅”の瞬間ー。
それに、たまらなく彼は興奮したー。
そしてー
「ー…クククククー…死ね…!ほら、とっとと死ねよ!」
花火大会の会場の脇で、
花火を見上げていた眼鏡の男は、
そんな声に気付き、視線を落とすー。
その先では、小太りの男の上に、
華奢な彼女らしき人物が上から乗りかかって、
その男の首を絞めているー。
彼氏らしき人物の首を絞めながら
「ほらァ!死ね!!死ねよ!」と嬉しそうに叫ぶその女を見て、
眼鏡をかけた男は、思わず少し離れた場所から”拍手”したー。
「ー素晴らしいー。
美と消滅の共演は、何よりも美しいー」
今、一つの命が消えようとしているー。
その綺麗な手が、一つの命を奪おうとしているー。
「ーーーやめ……ろ…」
小太りの男が苦しそうにそう声を振り絞るもー
華奢な体格の彼女らしき人物は、笑いながら力を緩めることなくー、
そしてついに、男が力尽き、動かなくなるー。
「ーーーへへへ…へへへ…へへ…やったぜ」
彼氏をその手にかけた女がニヤニヤしながら
立ち上がるとー
眼鏡をかけた男の方に近付いてくるー。
「ーーー闇森(やみもり)さんー」
女がニヤニヤしながらそう呟くと、
「ー素晴らしい」と、眼鏡をかけた謎の男・闇森は笑みを浮かべたー。
「ー約束通り、これで君は自由だー。」
闇森がそう呟くと、
女は「しかし、あんたも悪趣味だな」と、笑うー。
”見た目”からはまるで想像もできないような言葉遣いの女ー。
その女の言葉に、闇森は、
「そうでもあるまい」と、笑うー。
「ーーカップルの絆が引き裂かれー
花火のように消えていくー…
そんな光景に私は興奮するのだよ」
闇森はそう言うと、
「だからって、女に俺のような犯罪者の魂を憑依させて、
彼氏を殺させるなんて、
正気の人間のすることじゃねぇ」
と、たった今、彼氏を殺したばかりの女が言い放ったー
「ーーククククククー
人聞きが、悪いー。
私はただ、”人間花火”を楽しんでいるだけだー
美しいカップルが、爆発して、散っていくー
そんな、光景をー」
闇森の言葉に、
女は「何言ってるか分からねぇー…やっぱアンタはイカれてるぜ」と、
笑いながら答えたー。
「ーーーまぁいい、あんたはあんたで好きなことをすればいいさ」
女はそう言うと、闇森のほうを見つめながら
「”約束”守ってくれるんだよな?」と、笑みを浮かべるー。
「ーーああ、もちろんだともー
君は今日から”自由”だー
まぁ、彼氏殺しで追われることになるかもしれんがー」
そんな闇森の言葉に、女はクスッと笑うと、
そのまま立ち去って行ったー。
彼はー
”犯罪者の魂”を、特殊な装置で吸引し、身体から抜き取り、
その魂を花火大会を楽しむカップルに憑依させているー。
そして、カップルの身体に憑依させた犯罪者に対し、
闇森は条件を一つ提示しているー
それがー
”乗っ取った彼女の身体で彼氏を殺すこと”
その条件を満たせば、犯罪者は闇森から”自由”を与えられて
乗っ取った女の身体のまま、解放されるー。
<ここまでで没になりました>
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コメント
頭の中でこっちの案も完結まで完成していて、
最初はこれで行こうとしていたのですが
2話構成のお話でこれを書くと、説明が長くて中身がスカスカ…★に
なりそうだったので、もう1個の案の方に急遽変更して
完成させました~!☆!
こっちはこっちで良かったかもしれませんが、
これ以上はありません…★!
没版までお読み下さりありがとうございました~!
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