未来からやってきた”自分”に
身体を入れ替えられてしまった女子高生ー。
そんな騒動の中、
彼女は”衝撃の事実”を知ることになるー。
これはー
そんな彼女の”その後”を描いた物語…
※「過去と未来」の後日談デス!
先に本編を呼んでくださいネ~!
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ごく普通の女子高生・中西 千穂(なかにし ちほ)が、
いつものように下校していたある日ー
突然現れた”謎の女”に身体を入れ替えられてしまったー。
その女は
”未来からやってきた自分”だったー。
未来からやってきた千穂は、
千穂の身体を奪い、”目的のため”に暗躍するー。
そして、目的を果たした未来の千穂は、
千穂に身体を返す際に、その目的を説明したー。
千穂の彼氏・矢田 冬馬(やだ とうま)ー
将来、千穂はその冬馬と結婚し、
子供を授かるー。
しかし、夫となった冬馬は
”大切な存在を守る”という、一面がやがて暴走し、
千穂を激しく束縛、暴力まで振るうようになり、
千穂の人生は、壊れたのだと言うー。
その未来を変えるために、
この時代にタイムスリップして、
未来の千穂は
”千穂が冬馬と付き合って、結婚まで進む”ことを
阻止しようとしていたのだー。
千穂になった未来の千穂は、この時代で、
冬馬を振り、冬馬はそのショックから自殺したー。
”自殺”するところまでは、未来の千穂にとっても
想定外だったが、結果的にこれで、
”千穂と冬馬が結婚する未来”は消滅したー。
未来の千穂の目的は、これで果たされたはずだったー。
けれどー…
「ーー…冬馬との結婚を阻止したら、
純太くんが、消えちゃうんだよ!?
未来のわたしは、それでもいいのー?」
千穂は、そう叫んだー。
未来の自分には、未来の冬馬との間に生まれた
純太という子供がいることも、未来の千穂が
持っていた写真から、知った千穂ー。
千穂には、どうしても
”生まれてくるはずの純太”まで消してしまう
未来の千穂のやり方が間違っている、と思わずにはいられなかったー。
千穂は、未来の千穂が持っていた”時空を超えるキューブ”を奪うと、
そのまま”2週間前”へと戻ったー。
”未来の千穂が1週間後にやってくるタイミング”だー。
そこで、2週間前の千穂ー…”過去のわたし”と合流し、
事情を説明した千穂は、”未来のわたし”を止めるために、
奔走し始めるー。
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未来の千穂がやってくる当日ー。
「ーーー…1週間、どこで過ごしてたの?」
”過去の千穂”が苦笑いすると、
千穂は「う…うん…まぁ…なんとか…」と、困り果てたような
笑みを浮かべながら、”過去の千穂”と合流したー。
”過去”と言っても、たった2週間前だから、
ほとんど”今の自分”だー。
「でも、冬馬が未来でそんなことするって本当なのー?」
過去の千穂の言葉に、
千穂は「わたしも信じられなかったけどー」と、
呟きながらも”未来の千穂”から聞いた話は
とても”嘘”とは思えなかったー
そう判断した理由や、未来の千穂から説明されたことを
過去の自分に説明する千穂ー
「信じられないー…」
過去の千穂の言葉に、
「わたしも…」
と、千穂は言うー。
未来の千穂が、千穂と入れ替わったことによって
”振られた冬馬は自殺”しー、
未来で純太も恐らく生まれなくなってしまったー。
そのことを阻止するために、千穂はここに来たー。
「ーなんとか、未来のわたしを止めよう!」
千穂が言うー。
過去の千穂も頷くー。
恐らく、未来の千穂の言うことは本当だー
”このまま”進めば、冬馬はそうなるのだろうー。
けれど、今の千穂たちは違うー。
未来の千穂から、
”未来”の話を聞いたー。
だから、冬馬との関係もきっと、良い方向に
変えていくことができるー。
”最悪の未来”にたどり着かないように、
色々と工夫することができるー。
「ーーーもうすぐ”わたし”がやってくるー」
千穂が言うー。
「ーーー」
過去の千穂は不安そうな表情を浮かべるー
「わたしは一旦、身を隠すからー」
千穂が言うと、過去の千穂は「え?」と呟くー。
「ーだって”わたしが二人並んでたら”
未来のわたしは、わたしに声をかけて来ないでしょ?」
千穂が言うと、過去の千穂は「まぁ、確かにー…」と頷くー。
千穂は、過去の千穂に”どの場所で”未来の千穂が
現れるのかを伝えると、
そのまま過去の千穂と別れたー。
そしてー
「み~つけた!」
過去の千穂の背後に、未来の千穂が現れたー。
千穂が、この前”体験”したのと同じー
「ーーー待って!」
あの時と同じように、未来の千穂は、
過去の千穂を薬品で眠らせて、連れ去ろうとしていたー。
だが、今回はそうはさせないー
「ーーえっ…」
”未来の千穂”が表情を歪めるー
「ーーー未来のわたし! だよねー?」
千穂が言うと、過去の千穂と共に、
未来の千穂を見つめるー。
「ーーーー……!な、なんで…?」
未来の千穂は”自分の正体が知られていること”に
驚きを隠せない様子を見せるー。
「ーー未来で、わたしは冬馬と結婚してて、
冬馬との間に、純太くんという子供が生まれててー
でも、わたしは未来で冬馬から酷い仕打ちを受けてー
”それ”を変えるためにこの時代に来たー」
千穂がそう言うと、未来の千穂は、
「ーーどうして、それをー」
と、表情を歪めるー。
だがー
未来の千穂も、当然、自分が時間を遡って来ている以上、
”目の前に千穂が二人いる”という状況の意味を、
早い段階で理解したー。
「ーーー…あなたが、この時代の”わたし”ねー?」
未来の千穂が”過去の千穂”を見て呟くー。
「ーーー……は、はいー」
過去の千穂は戸惑った様子で頷くー
「ーじゃあ、あなたはー」
未来の千穂の言葉に、千穂は言い放ったー
「ーーわたしはー…
”今いる時代”の1週間後のタイミングから来た千穂ー」
千穂の言葉に、未来の千穂は、状況を理解したー。
”1週間”
未来の千穂が、ちょうど身体を借りるはずだった時間ー。
つまり、この千穂はー
「ー一度、わたしと入れ替わったってことねー」
未来の千穂が言うと、千穂は頷くー。
「ーーそうー。
急に未来のわたしに身体を入れ替えられて、
それでー…未来のわたしの思い通りになったー
でもねー
それじゃダメなの!」
千穂は、未来の千穂を必死に説得しようとするー。
「何が、ダメなの?」
未来の千穂の言葉に、
千穂は”わたしと入れ替わった未来のわたしが、
冬馬を振ったことで、冬馬が自殺してしまう”ということを告げるー。
「ーーーー…」
「ー未来のわたしだって、そこまでするつもりはなかったでしょ?」
千穂が言うと、
未来の千穂は「それはー…そうだけど」と、戸惑うー。
未来の千穂は、あくまでも
”千穂と冬馬の仲を引き裂いて”結婚”しないようにすること”が、
目的だー。
千穂と冬馬の仲を高校時代に引き裂いておけば
その後、結婚することはなくなるー。
少なくとも、未来の千穂が味わったような”地獄”を見ることはないー。
千穂、過去の千穂、未来の千穂が道端で話を続けるー。
「ーーーーーーーあれはー」
ふと、そんな千穂たちの姿を見つける千穂の同級生ー。
”千穂ちゃんが、二人ー?”
だが、そんなことにも気づかず、未来の千穂の説得を続けると、
未来の千穂は、ため息をついたー。
「ーつまり、わたしが未来を教えたから、
あなたたちは、冬馬と上手くやっていけるって、
そう言いたいのー?」
未来の千穂の言葉に、
千穂と過去の千穂は頷くー。
「ーーーーー」
未来の千穂は、表情を歪めたものの、
「ーわたしが、未来の世界で”身体を入れ替える薬”と、
”時間を超えるキューブ”を盗んでまでー
ここに来た理由、分かるでしょー?
冬馬はそんなに甘くないー。
話し合いで解決できるぐらいなら、わたしはここに来てないー。
こんなことしてないー」
と、言い放つー。
「ーーーそれは、”わたし”が未来を知らなかったからー!
でも、今は違うー。
わたしと、過去のわたしは、”未来”を知ったー…!
だから、大丈夫ー。
冬馬だって、話せばわかってくれるよ!
冬馬は、絶対に、そんな人にはならない!」
千穂が言い放つー
未来の千穂は、二人の千穂を睨むようにして、
考えていたものの、
やがて「甘いわねー」と、呟くー。
「ーーーわたしが、どれだけの地獄を見て
こんなことしているか、過去のわたしたちには
分からないでしょ?」
未来の千穂の言葉ー。
千穂と、過去の千穂たちはゴクリと唾を飲み込むー
確かに”未来の千穂”がどのような思いをした上で、
ここにいるのかを、千穂たちは知らないー。
話で聞かされたとは言え、
それがどれほどの苦しみだったのか
味わったことはないし、その気持ちは
未来の千穂にしか分からないー
「ーわかってるー…
未来で生まれるわたしたちの子供を消してまで
こんなことをしようとするぐらいだからー
相当、考えてのことだと思うー
でもー」
千穂が言うと、過去の千穂も
「ーそうだよ!それでもこんなやり方は間違ってるよ!」
と、叫ぶー
未来の千穂が二人を睨みつけるー。
だがー
やがてー
未来の千穂は険しい表情を浮かべると
「そうだ!」と、別の方向から声が聞こえたー。
「ーと、冬馬!」
千穂と過去の千穂が叫ぶとー、
この時代のー
千穂から見て”2週間前の冬馬”にあたる過去の冬馬が
姿を現したー
「ど、どうしてー?」
未来の千穂は”憎しみの目”で冬馬を見つめるー
確かに、未来では散々な目に遭ったのだろうからー
そういう目で冬馬を睨む気持ちは分からないでもないー。
「ーーどうしてここに?」
千穂も言うと、
「さっき”千穂が二人いる”って、偶然ここを通りがかった
友達から聞いてびっくりして来てみたら、これだよー」
と、冬馬は笑うー。
そしてー、
冬馬は真っすぐと未来の千穂を見つめると
「ーー未来の俺が、酷いことをしたなら、申し訳ありません」と
丁寧に頭を下げるー
「ーそれ…その態度!そう言う態度に、わたしは騙されたの!」
未来の千穂が怒りの形相で叫ぶと
「未来の俺が酷いことをしたなら、お怒りはごもっともです。でもー」と、
冬馬は続けるー。
「ーーー俺だって、今、この瞬間から、
千穂を傷つけようとしているわけじゃありませんー。
何で…どうして、未来の俺がねじ曲がってしまったのか分かりませんけど、
今、こうして、”未来の千穂”を苦しめていると知ったんですからー…
そんな風にならないように、俺も一生懸命頑張りますし、努力しますー」
冬馬はそこまで言うと、
千穂と、過去の千穂のほうを見て、
「俺は…少なくとも今の時点で俺は、本当に千穂のことが好きなんです!」
と、叫ぶー
千穂と過去の千穂は嬉しそうに冬馬のほうを見つめると
「ーー未来の俺がバカなことをしてー
本当に申し訳ありませんでしたー」
と、土下座をしながら冬馬が叫ぶー。
そして、その上でー
「ーー俺、絶対に千穂を幸せにしますからー。
未来のあなたが言うような、最悪な俺に絶対になりませんからー」
と、言葉を呟いたー
未来の千穂は散々、沈黙した挙句「信じて、いいの?」と、
冬馬に確認すると、冬馬は「ーーあなたが未来を教えてくれたおかげです」
と、静かに頷いたー
未来の千穂は、”2週間前”に戻ってきた千穂を連れて、
千穂を”本来の時代”に戻すと、
未来の千穂は、その後、元の時代へと戻りー
全ては、解決したー。
「ーー俺、頑張るからー」
千穂が、”未来の千穂がやってきた1週間後”の元々自分がいた世界に戻ると、
冬馬は生き返っていて、
”未来のこと”も知っている様子だったー
「うんー!」
円満解決ー
千穂は、そう思って笑顔でほほ笑んだー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2037年ー
「ーーどうして…こんなことにー…」
冬馬は泣いていたー
いや、冬馬の中身は”千穂”だったー
あれから15年ー
千穂は、冬馬に身体を入れ替えられて
身体を奪われてしまっていたーーー
”なんでー!?!?!?”
15年後ー
”千穂が変えた未来”は、
また、”新たな悪夢”を描こうとしていたー
<中編>へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
「過去と未来」の続編デス~!
本編の際に「入れ替わりの部分は終わってしまったのでこれ以上は」と
お話しましたが、見たい!というお声などもあったので、
色々考えた結果、入れ替わりも再び組み込んだうえで
お話を展開するシナリオを思いついたので
続編を書くことになりました~!
土曜日枠の作品なので、続きは次の土曜日になってしまいますが
(※土曜日だけその日に執筆できない(予約投稿)な都合上)
のんびり、続きを待っていてくださいネ~!
コメント
続きがとても気になっていた話なので続編はとても嬉しいです!
未来を「変える」というのは必ずしもいい方向に変わるとは限らないですよね。下手したら本来の未来より酷い未来になる可能性もあるわけですから。
案の定、何が起こったかは分かりませんが、良からぬ未来に変化しちゃったみたいですね。
それにしても過去の千穂もそうですが、未来の千穂も甘いですね。例え、冬馬本人がどう言おうと、信じたらダメですよ。散々冬馬に酷い目にあわされたのに学習してないんですかね?
人間の本質というのは本人が変えようとしたとこで、そう簡単に変わる物ではありませんからね。
過去の千穂達は同じ自分とはいえ、大人である未来の千穂の忠告を素直に聞くべきでしたね。
正しいとか間違いとか、そんな綺麗事ではどうにもならないことも現実にはあるのですから。
まあ、子供とか若者はなんの根拠も保証もないのに何でもうまくいくと楽観視してしまうものなのかもしれませんけどね。
コメントありがとうございます~!
続きが気になるというお声を何件か
頂いていたので、書いてみました~!☆
未来を変えたことによって
どんどんおかしな方向に進みつつあるような気がしますが
どうなるのか、ぜひ楽しみにしていて下さいネ~!