<皮>卒業式の夜 ~その先の未来~

”卒業式の夜”から始まった狂気ー。

その先に、待ち受けている
”乗っ取られた少女”の運命はー…?

※「卒業式の夜」の後日談デス!
先に本編をお読み下さい~☆

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーも~!里穂って本当に”性欲の塊”みたいだよ~?」

とある大学ー。
自販機の前で、一人の女子大生が、もう一人の女子大生に向かって
そう言い放ったー。

「ーーえへへへ…そうかなぁ~?」
里穂と呼ばれた女子大生は、笑みを浮かべるー。

「ーーそうだよ~!急にスカート触ったり、胸触ったりばかりするし~!」

そう言われた里穂は
「だって、和花(のどか)ちゃんのお尻、エロすぎだし~
 我慢できなくなっちゃう!」と、ニヤニヤしながら言い放つー

「~~~~…里穂が男子だったら、今頃絶対掴まってるよ~」
笑いながら和花は、気を取り直して自動販売機のジュースを買おうと、
自動販売機の操作をし始めるー。

「ーーーーー」
そんな和花の後ろ姿を見つめながら、里穂はニヤリと笑みを浮かべたー

”まぁー…男なんだけどなー”

里穂の後頭部に亀裂が入るー。

里穂はー
”高校卒業”の際に、男に皮にされて、
”乗っ取られて”しまったー。

今、里穂の身体は里穂のものであって、里穂のものではないー。

今からちょうど1年ちょっと前、里穂は乗っ取られてしまったー。

当時、里穂は”高3になってから様子のおかしい親友・美花”のことを
心配して調べていたー。

美花は、その前年ー
2年生の際に、卒業した先輩に好意を抱き、告白したものの、
その先輩の中に”いた”のだー。

別の男がー。

男は、卒業の都度、気に入った1年生か2年生を皮にして
乗っ取り、何度も何度も高校生活を繰り返していたー。

美花はそうとは知らず、”皮にされている先輩”に告白してしまい、
結果、乗っ取られてしまったー。

美花の性格が変わったことで、里穂は3年生の一年間、
ずっと美花のことを探っていて、
卒業式の日に、ついに”美花が乗っ取られていた”確実な証拠を
手に入れたー。

美花の中にいた男が”美花を脱いで”
別の男子を乗っ取ろうとしていた場面を目撃したのだー。

だがー
”現場を見られた”ことを知った男は、美花を脱いだ直後ー、
里穂を皮にして、支配したー。

本来はー
男子高校生⇒女子高生⇒男子高校生⇒女子高生⇒男子高校生ーー…
と、ずっと繰り返してきた男だったが、
現場を見られたことで、急遽計画を変更、
里穂を皮にして”一度だけ女子大生として”お楽しみをすることに
したのだー。

その結果がー
今だー。

里穂は
”可愛いけど、変態”と、友達の間では言われてしまうようなー
大学生活を送っているー。

あのあとー
美花を乗っ取っていた男が、本来”次”に皮にして
乗っ取ろうとしていた後輩の男子には
”皮”になって貰ったー。

里穂を乗っ取ったあとに、里穂の身体でその
男子を追い、皮にしたあとに
”ハサミで切り刻んだー”

そのままゴミ袋に入れてしまえば、
誰も気づくことはないー。

”人を皮にする力”は、
そういうことにも利用できるのだー

彼は、積極的に人の命を奪う趣味はなかったが、
かと言って、善人でもないー。
自分が乗っ取って、高校卒業までの時間を過ごした”身体”も、
最後にはちゃんと返すが、
そのあと、本人が”意識の飛んでいた数年間”をどう思うか、
その結果、どんな風に苦しむかー、までは興味がないし、
ケアをするつもりも全くないー。

だからー
”目撃”されれば、必要とあらば、
あの男子のように”処分”することもためらわないー。

少しその時のことを思い出しながら、
里穂は久しぶりに友達の元に向かうー。

待ち合わせた美花と、ファミレスで合流した
里穂は、着席すると同時に、穏やかな表情で
言葉を口にしたー。

「ーーー美花ー。最近はどう?」

美花ー。
昨年まで、”男”が乗っ取っていた身体だー。

あのあと、美花は意識を取り戻し、
高校3年生の1年ー、何も覚えていないことに
強い不安を抱いて、しばらく落ち込んでいたものの、
現在は立ち直って、里穂とは別の大学に通っているー。

”先輩に告白したところ”までは覚えているようだったが、
美花はそれ以上は覚えていない様子だったー。

「ーーーうん……なんとかうまくやってるよー」
美花がオドオドした様子で答えるー。

前も、大人しいタイプで、
生徒会で初めて”久志”の皮を着ていた時に
出会った際にも、とても大人しそうなタイプだったが
今の美花はあの時とも違うー。

”高3の時の記憶がない”
1年間、乗っ取られていた経験からか、
常に怯えてるような、ビクビクしている雰囲気になってしまったー。

「ー(まぁ、俺には関係のないことだけどなー)」
里穂は、そう思いながら美花のほうを見て微笑むー。

「ーでも、美花が3年生の時の記憶が本当にないなんて…
 未だに信じられないなぁ」
里穂が言うと、美花は「う…うん…何をしてたか、全然覚えてなくてー」と、
不安そうに呟くー。

美花の友人であった”里穂”を乗っ取った男が
通う大学も違うのに、こうしてわざわざ美花に会いに来ているのにも
ある”理由”があったー

「ーあんなに男子といっぱい遊んでたのになぁ~」
里穂が微笑むー

美花は顔を赤らめながら「ーー…う…うん…お、覚えてなくてー」と、
さらに不安そうな表情を浮かべるー

「ーーー(あぁ…いい…いいよ…そういう顔ー…)」
里穂は興奮しながら、美花の怯えた表情を見つめるー

美花は、”自分を乗っ取っていた男が里穂に移動した”ことを知らないし、
里穂のことは今でも変わらず友達だと思っているー。

「ーーー美花ってば、あんなに嬉しそうに男子とヤッてたのにー」
里穂が意地悪そうな笑みを浮かべながら
美花に顔を近づけるー

「ーーえ…えっ…えっと…」
美花が少しオドオドした様子で呟くと、
里穂は笑いながら「ーーエッチなこと、いっぱいしてたのにー」と、
囁くー。

美花が怯えた様子で目から涙をこぼし始めるー。

里穂はそんな美花を見て
「でも、記憶がないんだし仕方ないよ!」と、
微笑みながら美花を慰めると、
美花は怯え切った様子で俯いたー。

「ー大丈夫!わたしと美花はどんなことがあっても
 友達だから…ね?」

反対側に座っていた里穂が、美花の隣に行くと、
美花の髪をイヤらしい手つきで触りながら微笑むー。

「ーーう…うん…ありがとうー」
弱弱しく涙をこぼす美花ー。

「ーーー大丈夫だってば!ほら、泣かないの」
里穂の”身体”と”立場”を利用して
美花をぎゅっと抱きしめると、
里穂は悪女のような笑みを浮かべながら
”面白れぇ”おもちゃ”だなー…この女はー”と
美花のことを内心であざ笑ったー。

「ーーー今日は、ありがとう」
ファミレスから出ると、美花がそう呟いたー。

「ーーううん。美花はわたしの友達だからー」
里穂はそう言うと、そのまま美花と別れて
歩き始めるー。

「ーーーはぁぁぁ…
 この女の身体、滅茶苦茶ゾクゾクしちまったぜー」

里穂は笑みを浮かべながら家に向かって歩き始めるー。

高校卒業後は”一人暮らし”を始めたー。
いつもは高校生を皮にして、
高校生活を何度も何度も繰り返している男にとって、
一人暮らしは”久しぶり”だったー。

「ーーたまにはこういうのもいいしー…」

里穂は帰宅すると、笑みを浮かべるー

「一人暮らしなら、ヤリたい放題だからなー」
美花の反応を見て、すっかり興奮しきっていた里穂は、
そのまま何度も何度も自分の身体で快感を味わい始めたー。

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「おはよ~!なんか眠そうだね?」
大学の友達、和花が里穂の背後から声を掛けるー。

「ーーーーあ、おはよ~!」
昨日は深夜まで一人で何度も何度もお楽しみをしていたー。
そのせいで、眠いのだー。

「ーーーーーーー」
里穂はじっと、和花のほうを見つめるー。

「ーーそういえば、和花って弟、いるんだったっけ?
里穂が何気なく言うー。

去年の大学での学園祭の際に、和花の弟と里穂は
顔を合わせているー。

中性的なちょっと可愛い感じもある男子だったー。

「ーーーあ~うん、いるよ。去年会ってるよね?」
和花が言うー。

「ー今、何歳?」
里穂がそう言うと、和花は「今年高1だよ~!来年高2」と、
笑みを浮かべながら言うー。

「ーーーーー(そうかそうかーちょうどいいな)」
里穂を支配している男は”今回は”特別に
女子大生をやっているが、
少ししたらまた”高校生活”に戻ろうと思っているー

大学は、大学でいいー。
とても楽しい場所だー。

だが、男はやはり、高校生活をこれからも
楽しんでいたかったー。

大学生よりも、どこか不安定で、中途半端なあの年齢ー

そこに、彼は魅力を見出しているー。

「ーーー……って、急に何よ?」
和花はそう言うと、
「まさか、弟のこと、狙ったりしてないよね~?」と
疑いの目を向けるー

「そんなことないよ~ ふふふふふ」
里穂はそう言うと、
和花は「里穂は本当にエッチだからなぁ~~~」と、
疑いの目をなおも向けて来たー。

”クククー
 来年は”和花ちゃん”じゃなくて、お姉ちゃんって呼ばなくちゃなー”

大学2年になった里穂ー。
だが、大学卒業まで里穂の身体にいるつもりはないー。

そろそろ高校生活に戻りたい気もするしー、
今年度で”里穂”として過ごすのは最後にしようと思うー。

”美花に和花に、この女ー”

「ーーおもちゃがいっぱいでゾクゾクしちゃうー」
里穂はそう囁いて唇を舐めると、静かに笑みを浮かべながら、
和花のほうを見つめるー。

”まぁでもー
 この女の身体を捨てたら、もう美花って女と遊ぶことは
 できなくなるからー
 じきに壊しちゃおっかな”

里穂はそんな悪魔のようなことを思いながら、
笑みを浮かべるー

「ど、どうしたの?無言でニヤニヤしちゃってー」
和花の言葉に、里穂は「ううんー別にー」と、
微笑みながら、そのまま歩き去って行ったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それからさらに時は流れー

里穂は、”春休み”を迎えていたー

「ーー楽しい2年間の大学生活だったぜー」
里穂はそう呟きながら、夜の公園に向かうー。

和花の弟を呼び出したのだー。

”次は、男子高校生ライフを送ることにするぜー”

「ーーあ、あのー…お話ってー?
やってきた和花の弟ー。

里穂は静かに笑みを浮かべると、
「ーーこんな夜遅くに呼び出してごめんね」と、
和花の弟のほうを見つめるー。

そしてー。

「お話はすぐ終わるからー」
と、言うと、里穂は凶悪な笑みを浮かべたー。

「ーーーえ」
和花の弟が表情を強張らせるー。

「ーーー次は”君の身体”を借りたいんだー」
里穂はそれだけ言うと、和花の弟を容赦なく”皮”にしたー

逃げる間もなくー…。

「ーーーふふふ…次は男子高校生だ…」
和花の弟は、皮になった里穂を見つめながら、
”少し時間が経てば元に戻るから安心しろ”と、心の中で呟くと、
そのまま立ち去って行ったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーただいま~~」
和花の弟になった男は、何食わぬ顔で
帰宅するー

姉の和花は
「あれ…里穂と連絡つかないなぁ…」と呟きながらも、
「あ、おかえり~!」と、弟に向かって言い放つー

「ーー2年ぶりの高校生活ー…楽しみだぜー
 ついでに…お姉ちゃんともヤッちまうかー」

弟が凶悪な笑みを浮かべたことに
姉の和花は気づいていなかったー

これからー
新たな地獄が始まることにー。

おわり

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コメント

”卒業式の夜”の後日談を読みたい!というお声を
頂いたので、書いてみました~!
(リクエストを受付しているわけではありませんが、
 続編を希望する声があれば、書けるものは時々書いていきます~!
 ※たまに書くだけで、必ず書くわけではありませんので、ご了承下さい~)

一時的に大学生を堪能して、
男はまた高校生活に戻っていきました…!

これからも悲劇が繰り返されそうですネ…!

お読み下さりありがとうございました~!

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皮<卒業式の夜>

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