<TSF>TSFカードゲーム②~激突~

憑依に、入れ替わりに、女体化に、皮にー…
あらゆるTSFな効果が”現実”のものとなる恐怖のカードゲーム…

その”テストプレイ”に巻き込まれた8人の運命はー…?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ふふふふふふ…うふふふふふふふふふ」
狂ったように笑っている不気味な目つきの女ー
遠藤 梨華と、対戦している
達平の彼女・彩月は表情を歪めるー。

”どういうことー…?
 さっきから、使うカードの効果が実際にー…?”

先ほど
”お前は男だ”というカードを対戦相手の梨華が
使った際に、
彩月は突然男になってしまったー

声も身体つきも、何もかもが、一瞬にして男になってしまったのだー。

股間の肉棒に手が触れてしまった時には
思わず驚いて、どうしていいか分からなくなってしまったー。

「ーーー」
今は”フィールド・リセット”と呼ばれるカードで、
”バトル中に起きた現象を全て元通りにする”という効果が
発揮され、彩月は元の姿に戻ることができたー。

ニヤニヤしながら、よろよろと歩く梨華ー。

「ーーね…ねぇ…!」
彩月は梨華に向かって叫ぶー。
対戦相手の梨華は、当初から様子がおかしかったー。

「ーわたしね…ふふふふふふふ…浮気した彼氏を 
 一昨日、殺して土に埋めたのー」

ニヤニヤしながら言う梨華ー

「ーーえっ!?」
彩月は困惑するー。
突然、対戦相手の女性が”殺人”を自白したからだー

”ほぅー”
4つの部屋に囲まれるようにして、上部に設置された、壁面が
壁になっている部屋から男がその様子を見つめるー。

”殺人女とはー…
 我ながら面白い女を選んだものだなー”

男は笑みを浮かべるー

とある研究のために開発した”TSFカードゲーム”の”モルモット”として
遊園地に訪れている客の中から、男が実験体に使えそうな8人を選び、
遊園地のアトラクションから繋がっている
この地下研究施設へと誘導したー。

だが、まさかその8人に殺人鬼がいるとは思わなかったー

「ーー遊園地で最後に遊んで、自殺しようと思ってたら
 こんな展開ー
 うふふふふふふ
 最高…たまんないー!」

そう言いながら、殺人女の梨華は笑みを浮かべて
カードを発動したー

”ボディチェンジ”

「ーーあんたみたいな、いかにもな感じの可愛い子ー
 みてるとむかついちゃうよね」

梨華はそう言うと、
”お互いの身体を入れ替える”効果を持つカードを発動して
笑みを浮かべたー

彩月と梨華の身体が入れ替わるー

梨華(彩月)が困惑しながら梨華の手を見つめるー

目の前では、さっきまでとは別人のような
狂った笑みを浮かべ始めた彩月(梨華)の姿ー

”本当に…何なのこのカードゲーム…?”
梨華(彩月)は戸惑いながらも
”奪われし財宝”というカードを見つめるー

”奪われたものを取り返す”という効果ー。

”これで、身体は戻せるはずー…でもー”
梨華(彩月)は、部屋の壁を見つめるー

彼氏の達平、達平の親友の雄一、その彼女の奈美ー

みんなは無事かなー…?
そんな、心配をしながら梨華(彩月)は
”まずはとにかく、ここで勝たないとー
 何されるか分からないしー”

「カードをセット!」
彩月(梨華)がケラケラ笑いながら、カードを1枚、
”セット”したー。

条件を満たすと発動されるカードを何かセットしたようだー。

梨華(彩月)は、表情を歪めながら
そのカードのほうを見つめたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーー…こんな危険なカードゲームに…
 君みたいな子を、巻き込むことはできねぇよー」

雄一は苦笑いしながら呟いたー。

”崩れ落ちる皮”
そんなカードを、雄一は自分に向かって使用するー

「え…お、お兄ちゃんー…?」
小さな男の子・浩太が戸惑う前でー
達平の親友の男子大学生・雄一は”使った相手を皮”にするカードを
自らに使いー

”ゲーム続行不可”となったー。

”勝者 望月 浩太くんー。おめでとうー”

部屋に声が響き渡るー。

小さな少年を守るために散った雄一を前に、
少年・浩太は戸惑いの表情を浮かべることしかできなかったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーわたしたち、どうすればー」

一方、達平は、浩太の母親である文江と協力して
部屋からの脱出を試みていたー。

「ーーー分かりませんー。
 でも…このカードゲームは危険ですー」

達平はそう言いながらカードを見つめるー
お互いに最初は何枚かカードを発動したが、
非常に危険なカードであることを理解し、
達平は”対戦中止”を提案ー。

なんとか部屋から脱出しようと考えていたー

「ーーーこんな危険なカードで対決することはできません!」
達平が部屋の上部を見つめながら言うー。

だが、男は”戦いなさいー”と、答えるだけだったー。

他3ブロックの戦いは既に終わった。

谷本 達平 
望月 文江

〇伊藤 奈美 
×海藤 航

〇望月 浩太
×長澤 雄一

〇橋本 彩月
×遠藤 梨華

それぞれの結果がモニターに表示されているー。

「ーー仕方がないー」

”戦わないのなら仕方がない”

そう思った男はー

”支配者の洗脳”というカードを手にしたー

そして、それを手にー
達平の対戦相手ー、浩太の母親である文江のほうを見つめたー

「ーーー…なんとか、ここから外に出る方法があればー」
達平がそう呟くと、突然背後で文江が笑い出したー

「ーーくくくくくく…はははははははははっ!」
笑い出した文江のほうを見て、
達平が困惑しながら「ど…どうしたんですか!?」と、声を上げるー

「ー殺す…殺す…殺す…このカード…楽しい♡ ふふっふふふふ」
文江はそう言いながらカードを手に、それを達平に向けるー。

”拷問刃”
物理的に相手を攻撃するカードだー。

達平が刃を避けながら
「ちょ!ちょっと!急にどうしたんですか!?」と叫ぶー。

ピッー
”30秒に一度”カードをドローできるシステムのこのカードゲームは
基本的にターンの概念がないー。

リアルタイムで相手を”戦闘不能”に追い込むカードゲームだー

「くそっ!」
達平は”ミラーバリア”というカードを発動して、身を守るー。

「ーーふふふふ…そうだ…戦えー」
文江が笑みを浮かべるー

その様子を見つめる男が呟いた言葉を
文江は”言わされて”いるー。

”憑依する霊体”ー
そのカードを使って文江は「お前の身体ー…奪ってやる!」と叫ぶー

文江が笑いながら自分の身体を霊体に変えると、
そのまま達平の方に霊体を飛ばしてきたー

達平は「ちょっと!待ってくださいー!」と、叫びながらー
彼女の彩月や、親友の雄一、その彼女の奈美のことを思い出すー。

「ーーーー俺ー…俺は、ここで身体を奪われるわけには…いかないんです!」
達平はそう叫ぶと、やむを得ず、”セット”しておいたカードを使ったー

”霊魂の消失”

周囲の霊体を”消す”カードだー

「ーーーー!」
霊体になって達平の身体を奪おうとしていた文江が表情を歪めるー

「ーぎっ…ぎ、、ぎゃああああああああああああっ!?」
霊体になっていた文江が、砕け散るようにして”消滅”するー

「ーーはぁ…はぁ……も、望月さんー…?」
達平は困惑するー。

対戦相手の”親子連れのお母さん”を消してしまったー

達平は「望月さん!?望月さんー!?」と
困惑の表情で、文江の名前を呼ぶー。

”勝者、谷本達平”ー

男が淡々と告げるー

そしてー
部屋の扉の一つのロックが解除されるー

”そのまま準決勝を行うー”
対戦相手が待つ次の部屋と移動するように促す男ー

準決勝に残った4人が表示されるー。

谷本 達平
伊藤 奈美
望月 浩太
橋本 彩月

「ーーーー!!」
親友の雄一の名前がないことに、
達平は雄一の身を案じるー

雄一の対戦相手は、今、達平が倒してしまった母親の子供ー

”雄一…”
雄一がなぜ負けたのか、達平は戦いを見たわけではないが
なんとなく想像できたー。

「ーーーー」
上部から会場全体を見渡す男のほうを睨む達平ー。

”何が起きてるのか分からないけどー
 必ずお前のところにたどり着くー”

そしてー
準決勝ー

対戦相手の奈美ー…
親友・雄一の彼女である奈美が
第1回戦の対戦相手だった航に憑依されていることを知ったのは、
その直後のことだったー。

「ーーーほらほらァ!何考え込んでんだよ!」

現在ー
達平は、奈美との対決を続けているー

「ーー伊藤さん!」
叫ぶ達平ー。

だが、奈美は第1回戦の対戦相手に完全に支配されていて、
正気を取り戻す気配がないー

「ーー最高だぜー。
 俺は優勝したら、この女の身体で、滅茶苦茶に人生を楽しんでやる!
 大人しそうな雰囲気なのが、マジでたまんねぇぜ!
 ひゃははははははは!」

笑う奈美ー

先ほど達平は”フィールド・リセット”というカードで
奈美を元に戻せないかどうか確かめてみたが
”その試合中”に起きた出来事を元に戻すカードであったために、
奈美が正気に戻ることはなかったー。

「ーーくそっー」
達平は手札のカードを見つめるー

ぴぴっー

カードのデッキをセットしている装置が、
次のカードを引ける時間になったことを知らせるー。

”待てよー?”
達平はカードを見て考えるー。

”タッチ・チェンジ”

”触れた相手の身体を入れ替えることができる”
と、いうカードを見つめるー。

”このカードを使えば、少なくとも伊藤さんの身体が
 変なことに使われる可能性は無くなる… か”

自分が奈美の身体に入れば、
少なくとも達平は奈美の身体を傷つけるつもりはないー。

しかしー
”奈美の意識”はどこに行くのだろうかー。

このカードを使って達平と奈美(航)を入れ替えた場合、
奈美の身体に達平の意識が入るところまでは分かるし、
航の意識が達平の身体に移動するであろうことは分かるー。

しかしー
奈美本人の意識はどうなるのだろうかー。

奈美の身体に残るのか、それともー

「ーーー何考え込んでやがる!死ね!」

”ファイアーマシンガン”という
直接的な暴力カードを発動する奈美(航)ー

炎が達平を襲うー

「ぐっ… ぐ、あぁっ!」
吹き飛ばされる達平ー。

「ーーこれで、終わりだー」
奈美(航)が、邪悪な笑みを浮かべるー。

「ーー”操り人形”」ー

相手をマリオネットのように洗脳することができるカードを手に
奈美(航)は、笑みを浮かべるー。

「ーーーー…!」
達平が、ガラス張りの部屋のほうを見つめるー。

部屋の大きなモニターに表示されている
”トーナメント表”を見つめるー。

別の部屋では現在、
達平の彼女・彩月と、親子連れの子供のほう、浩太が対決しているー。

”彩月は、雄一と同じように、子供にわざと負けるかもしれないー”
達平は、そう考えながら奈美(航)のほうを見るー

もしもー
奈美(航)と少年・浩太が決勝に進んだらー

たぶん、奈美(航)が勝つー。

このテストプレイを仕組んだ男の目的は不明だが、
もしもテストプレイ終了後に、みんなを開放する気がなければー
奈美(航)は一人で喜んで、他の7人を見捨てるだろうー。

謎の男と戦うつもりなど、ないはずだー
奈美の身体をゲットして、そのまま欲望のために使うはずだー

”ここで、負けるわけにはいかないー”

「ーーごめん…伊藤さんー」
達平はそう呟くと、”カード・アーチェリー”というカードを発動し、
奈美(航)が今、発動しようとしていたカードを矢で貫きー、
それを吹き飛ばしたー

「ーーチッ!?」
”操り人形”のカードが飛ばされて奈美(航)は表情を歪めるー

”だがなー”
奈美(航)はすぐに”パラサイト・エデン”というカードを手にしようとするー。

しかしー
達平のほうが、カードさばきが早かったー

”TSF・ルーレット”というカードを発動ー

他のカードの効果をランダムで使用できるそのカードが示した効果はー
”崩れ落ちる皮”ー

選んだ相手を”皮”にして、戦闘不能に追い込むカード。

そのカードの効果で、奈美(航)は悲鳴を上げながらー
その場に崩れ落ちたー

「ごめんーーー」

準決勝を勝利した達平は、静かに目を閉じながら、そう呟いたー

③へ続く

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コメント

昨夜の地震はびっくりしました…!
皆様は大丈夫でしたか~?
安全第1で、行動してくださいネ…!
私も気を付けます~!

…、作品の話に戻ります!

カードゲームのルールは、
ターンの区切りなく、
カードの効果を撃ち合って相手を戦闘不能に追い込んだから勝ち!
みたいな感じデス!
(あまり細かくは気にしないでください~笑)

明日が最終回!
ぜひ楽しんでくださいネ~!

PR
TSF<TSFカードゲーム>
憑依空間NEO

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