<憑依>俺の身体を燃やさないで①~手違い~

手違いで命を落としてしまった男ー…

すぐに生き返らせてくれたものの、
”死神”の手違いで、別の人間の身体に憑依してしまった…!?

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男子大学生・松坂 悠太(まつざか ゆうた)は、
死んでしまったー。

いつものように、普通に朝、目を覚ましてー
いつものように、普通に大学に行き、
いつものように、家に向かって帰る最中だったー。

気付いたら、突然、死んでいたー。

”心臓発作”
路上で突然倒れた悠太は、そのまま目を覚ますことなく、
この世を去ったのだったー

「ー間違えちゃった!」

「ーーは?」

死んだら終わりー
そう思っていた悠太はー、
”ありえない経験”をしていたー。

そうー
”あの世”があったのだー。

しかも、信じられないことに、小悪魔のような姿をした”死神”を
名乗る女が、笑いながらそう言ったのだー。

「ー間違えたって、何がー…?」
悠太がそう言うと、
死神を名乗る女は「ー本当は、あんたじゃなくて、近くを歩いてたおっさんが
死ぬ予定になってたんだけど、間違えてあんたの命を取っちゃった」
と、笑いながら答えたー。

「ーー…い…意味が分からない」
悠太が言うと、死神を名乗る女は、
人間の寿命は予め決まっていて、死神たちが”管理”しているのだという。

その目的までは教えてくれなかったが、
どうやら死神たちが”手動”で管理しているようで、
女死神によれば、今日、死ぬのは悠太ではなく、近くを歩いていた
高齢の男性だったようだー。

「ーーーでもね~”ディー”いじってよそ見してたら~
 間違えてあんたの命を取っちゃった!テヘッ!」

”ディー”が何なのかは分からなかったが、
スマホのような端末を女死神が持ってるのを見て
”俺たちで言うスマホみたいなものか”と、悠太は納得するー

「って…テヘッ!じゃね~!俺の人生を何だと思ってるんだ!」
悠太がツッコミを入れると
「ごめ~ん!」と言いながら
女死神は、「すぐに生き返らせるから、待ってね~」と笑う。

目の前にある、クリスタルの塊のようなものを、
色々と操作している女死神ー

”いい加減すぎるだろ…”
そんな風に思いながらも、悠太は
「ーー生き返るって言っても、身体に影響とかはないんだよなー?」と、
首を傾げながら言うー。

「大丈夫大丈夫ー。
 心臓発作で死ぬ予定のじいさんの代わりに、あんたが心臓発作に
 なっただけだからー 
 あんたを生き返らせる処理をすれば、あんたは元通りー

 あ、そうそう、あとね、
 意識をちゃんと取り戻したのを確認したら、
 ここでの記憶は消すからね。
 ほら、あんたが生き返った後に、死んだ後の世界があった~!とか
 言われちゃ、アタシたち、ちょい困るから、ね」

そう呟くと女死神は「はい、おっけ~」と、ドヤ顔をするー。

「ーー……」
悠太がじーっ、と不満そうな顔で女死神を見つめるー

「え?なにその顔!?
 もしかして、アタシに惚れた?

 でも、ダメダメ!」

女死神は指で「×」を作りながら
「アタシたち死神はね、人間とは恋愛はできないの~!
 だから、ま、諦めてね!うん!」
と、笑うー。

「ーー違う」
悠太はあきれ顔でそう言うと、
「ー間違えて殺しておいて、ごめんなさいはないのかな~って」
と、あきれ顔のまま続けたー。

女死神は「ー死神に謝罪を要求するなんて、面白い子!」と笑いながらも
「ごめんなさいですぅ!」と、謝罪の言葉を口にしたー

「ーあ~アタシってばうっかりさん!」

”こんな軽いやつが人間の人生を管理してるとか、心配すぎるぞ”
そんな風に思いながら、悠太が立っているとー、
女死神は「じゃ!残りの人生頑張って!あ、そうそう、ネタバレ、しちゃう?」
と、光に包まれ始めた悠太のほうを見て笑ったー

「ーネ、ネタバレってー?」
悠太が聞き返すと、
女死神は「あんたの人生のネタバレ!アタシ、知ってるから!」と、笑うー。

「ーい、いらねー!ネタバレしたら楽しくねぇ!」
悠太がそう言い返すと、女死神は笑いながら
「ーーあ、そう~!あ、じゃ、一つだけ!」と、指を立てながら微笑むー。

「ーーあんたは、生涯独身!」
そう叫ぶ女死神ー

とんでもない”ネタバレ”をされた悠太ー。

その言葉と同時に、光に包まれて、悠太はー
”現世”へと送り返されたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーーー…!」
悠太が目を覚ますー。

最初に視界に入ったのは、病院の天井だったー

「ーーーーー…(生き返れたのか)ー」
病院にいる理由は、分かるー。

路上で急に心臓発作で倒れて死んだー、
女死神はそう説明していたし、
クリスタルに映像を映し出して、悠太が
病院で遺体になっているのも見せてくれたー。

「あ、目が覚めましたか?」
女性看護師が言葉を口にするー

「あ、はいー」
悠太はそう答えて、すぐに「えっ!?」と、
言葉を口にしたー

自分の口から、自分の声ではなくー
可愛らしい声が出たのだー。

「ーーえっ?」
女性看護師が不思議そうに首を傾げるー。

「ーー!?!?!?!?」
悠太は、自分が高校の制服のようなものを身に着けていてー

「ーーーえっ!?ちょっ!?えっ!?何で俺におっぱいが!?」
と、可愛い声で叫んでしまったー

「ー!?!?!?!?」
女性看護師が驚くー。

「ーちょ…ちょっと…?大丈夫…?
 あなた、貧血で倒れて今まで眠っていたからー」と、
心配そうに言うー。

女性看護師によれば、
貧血で倒れて運び込まれて、今まで休んでいたー、とのことだったー。

「ーーん…??? ん?????」
意味が分からない、と思っていると、女性看護師の背後に、
ちょっとボヤけた雰囲気の、”女死神”が見えたー。

両手を合わせて”ごめん”というジェスチャーをしているー

「あ、ありがとうございましたー」
少女の身体で、悠太はそう言いながら、看護師の前から
立ち去り、女死神の方に向かうと、
女死神に促されて、物陰に移動したー

どうやら、他の人たちに彼女の姿は見えていないらしいー。

「ごめ~ん…間違えちゃった!」
女死神が言うー。

「ーーーは?」
少女の身体のまま、悠太が言うと、

「あんたの身体に戻そうと思ったんだけど、
 手が滑って、同じ病院に貧血で運び込まれていた
 女子高生にあんたの魂、入れちゃったー」

と、女死神は言葉を口にしたー。

「ーーーーーは?」
少女の身体で、悠太は怒りをあらわにするー

この身体は、偶然、悠太が心臓発作で運び込まれた病院と同じ病院に
貧血で運び込まれた女子高生、
川野 里香(かわの さとか)という子で、
間違えてこの女死神は、悠太を里香に憑依させてしまったのだというー

「ちょ…!?ふ、ふざけんなよ…!?
 こ、この子だってかわいそうじゃないか…!」

そう言いながら、落ち着かない様子の里香に憑依した悠太ー

「ーーまぁまぁ、落ち着いてー
 1週間すれば、身体を移動させることができるから」
女死神の言葉に、里香は「1週間!?」と思わず叫ぶー。

「ーうん…!生き返らせるのには、エネルギーいるんだよね~
 だから、あんたの魂をその子の身体から引っ張り出して
 あんたの身体に戻せるのは1週間後ー…
 それまで、女子高生として頑張って!」

女死神がそう言うと、里香は「おい!ちょっと待て!」と叫ぶー

「いいじゃんいいじゃん!せっかくのほら、貴重な経験!
 あんたも男の子なんだし、ほら!せっかくなんだから
 その身体でエッチなことしちゃえ!」

女死神の言葉に「なんてこと言うんだよ…」と、あきれ顔の里香ー。

「ーーーとにかく!戻れるのは1週間後だから、
 それまで、女子高生ライフを堪能して!じゃね!」

そう言うと、女死神はそのまま姿を消したー

「おいおいおいおいおい…」
綺麗な手を見つめながら里香に憑依した悠太は、
困惑の表情を浮かべるー

「ーーー……」
少ししてから、周囲をキョロキョロしてー
「ちょっとだけ…」と、胸に手を触れた里香ー。

「ーーー………」
顔を真っ赤にしてすぐに手を離すとー

「ーーーやっぱ男のコってエッチなんだね~」と、
背後から女死神の声がしたー

「ぶっ!!!!」
思わず吹き出す里香ー。

「ーーま、ま、まだいたのかよ!」
里香が叫ぶと、女死神は
「ほらほら!そんな可愛い子にそんな言葉遣いさせちゃだめだよ~?」と
ふざけた口調で言いながら、
「まぁほら、1週間!アタシの力がまた溜まったら、アンタの魂、
 その身体から抜いて、元の身体に戻してあげるから!」と
笑いながら呟いたー

「ーーったく…あんないい加減な女が死神なんて…」
そう呟くと里香は「ーーってか…1週間この子として暮らすのかー…?」と
困惑しながら、”里香の家はどこなのか”など、
色々なことを考え始めたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

病院から自宅に帰宅した里香ー。

幸い、生徒手帳を持っていたため、住所は把握することができたしー、
そんなに遠くなかったので、里香の家に帰宅することができたー。

「ーーー…お…おじゃま…しま~す…」
里香はそう言葉を口にしながら
里香の家に入るー

「ーお…お邪魔します…?」
偶然、玄関の近くにいた里香の母親っぽい人が
首を傾げるー

「じゃ…じゃなかった!ただいま!」
里香はそう言うと、自分の部屋がある2階の方に
ダッシュしていくー

”くっ…くそっ!今、俺はこの子なのに、
 つい他の子の家に入るような気持ちに…”

「ーーさ…里香ー?ど、どうしたの~?」
母親が1階から声を掛けてくるー

里香は「え…?」と、返事を返すと
母親は「2階に何の用?」と、首を傾げていたー

「ーえ…え~っと…へ、部屋にー」
里香が戸惑いながら言うと、母親は笑いながら
「里香の部屋は1階でしょ!」と、言い放ったー

「ーーー…う」
里香は表情を歪めながら
「ーね…ね、ね…寝ぼけてた!えへっ!」と、自分の部屋らしき
1階にある部屋の中に飛び込んだー

「ーーーう……」
部屋の中に入った里香は、再び表情を歪めるー。

”いかにも女の子”って感じの部屋だったー

ドキドキしながら里香は深呼吸して、
とりあえず椅子に座るー。

体育の授業中に貧血を起こして病院で一時的に治療を受けていた
この子に憑依してしまった悠太ー

悠太は、里香の身体を見つめながら、
”この子にとっても、とんだ災難だよな…
 知らない俺みたいなやつに、身体を使われてー…”
と、心の中で思うー。

「ーーーーー」
里香のスマホを手に「ごめんよ」と呟きながら
ネットを確認するー

実家で暮らしている”妹”のSNSを確認しようとしたのだー。

”俺が死んだ…って騒ぎになってんのかなー”
そんな風に思いながら、悠太の妹のツイッターの画面を開くとー
そこにはーー

”お兄ちゃんが死んじゃった”
と、書かれていたー。

そしてーーー

”明後日は火葬ー。まだ実感ない”
と、書かれているのが目に入ったー

「ーーーう…う…か、、か、火葬、火葬ーーー?」
里香の表情がみるみるうちに青ざめていくー。

「ーーあ~~~~これはまずいね」
急に出てきた女死神がそう呟くー

「ーま…ま…まずいねじゃねぇ!早く俺を戻してくれ!
 お前の手違いで死ぬとか冗談じゃないぞ!」
里香が女死神を揺さぶると、
「ーーこ~ら~!女子高生の身体で乱暴な振る舞いしない~!」
と、叫びながら、女死神は、指を立てながら笑みを浮かべたー

「ー大丈夫!もし燃やされちゃったら
 その子の身体で代わりに生きさせてあげるから!」

その言葉にー

「大丈夫じゃねぇ!」
と、里香に憑依している悠太はツッコミを入れたー。

②へ続く

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今日から3月デス!
最近はだんだん暖かくなってきた気がしますネ~!

悠太くんの身体が燃やされないように祈ります~笑

続きはまた明日!

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