<MC>モテる親友①~どうしてそんなにモテるの?~

彼の親友は”妙に”モテていたー。

確かにイケメンではあるけれど、
あまりにもモテすぎる彼ー。

しかし、実は彼には”人を洗脳する力”があったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

親友の今野 龍哉(こんの りゅうや)は、
とても”モテる”ー。

”イケメン”だから、ある程度モテるのは分かるー。
しかし、それにしてもモテすぎだ、と、
龍哉の親友、宮田 航(みやた わたる)は、疑問を抱いていたー

航は、そんな龍哉に対して特に嫉妬するようなことは
なかったものの、純粋に”なんであんなにモテるんだ?”という
疑問をいつも抱いているー。

「ーーははは、じゃ、また」
後輩の女子生徒と話しながら教室に戻ってきた龍哉を見て、
「お前、今度は後輩かよ」と、航がツッコミを入れるー。

そんな航の言葉に、龍哉は「はは…生徒会の書記の子なんだけど、
なんか気に入られちゃってさ」と、苦笑いしたー。

「ーー全く!お前は女たらしだな!」
航が龍哉のことを揶揄うと、
「やめてくれよ、そんなんじゃないよ」と苦笑いしたー。

確かにー
龍哉は”自分から女子生徒にアプローチする”ようなことを
しているのは見たことがないー。

自分から告白したりもしていないしー
口説いたりそういうこともしていないしー
積極的に女子を狙うような、そんな行動は、少なくとも航は
見たことがないー。

”自然と”モテるのだー

「お前、いつか嫉妬で刺されそうだよなぁ~」
航が笑うと、龍哉は「それは不吉すぎるぞ!」と、苦笑いするー。

航は、龍哉の親友で、クラスの中では一番仲が良いー。
今日もいつものように雑談をしていると、
「ーーねぇ、龍哉ー」と、龍哉の背後から、女子生徒が龍哉に声を掛けてきたー。

その相手はー
航にとって幼馴染のクラスメイト、天野 佐奈(あまの さな)ー。

「ーーあ、佐奈、どうした?」
龍哉が、佐奈のほうを見て、そう答えると、
佐奈は「今度の土曜日なんだけどー」と、呟くー。

佐奈は、龍哉の彼女だー。
龍哉が”モテすぎる”ことに嫉妬することなく、
龍哉とは大の仲良しだと言うー。

「うん、うん、わかったー」
デートの約束か何かの話だろうかー。
佐奈との会話を終えると、龍哉は再び航のほうを見て
「すまん。話の途中だったのにー」と、申し訳なさそうに呟いたー。

「あ、いや、いいよ」
航はそう言いながらも、自分の座席の方に戻っていく
龍哉の彼女・佐奈のほうを見つめるー。

佐奈と、航は幼馴染だー。
高校に入学してからも、それなりに仲良しだったし、
去年の文化祭の時は、正直”いい感じ”になってきたように
少なくとも航は思っていたー。

このまま、彼氏と彼女の関係に
なれるのではないかー、と。

しかしー
そうはならなかったー。

今年の春ー
ぐらいだっただろうかー。
急激に佐奈と龍哉が親しくなり、
佐奈は、龍哉と付き合い始めてしまったのだったー。

当然、航は少なからずショックを受けたもののー
航の中での”恋愛”に対する優先順位はそれほど高くなかったことや、
龍哉が親友であったことなどから、
比較的早く立ち直り、嫉妬するようなこともなかったー。

だがー
それからは、佐奈との間に妙な距離感が生まれてしまっていて、
どうも、ぎこちない状態が続いているー。

「ーー色々と、悪いなー」
龍哉が、それを察したのか、申し訳なさそうに言うー。

龍哉が、佐奈に告白したー…
と、いうことなら、航の抱く感情もまた、違ったのかもしれないー。

だが、佐奈が龍哉に告白して付き合い始めたー、というのは
龍哉と佐奈の発言や、周囲の発言からも事実であり、
佐奈と自分が付き合っていたわけではない以上、
それ以上は、何も言うことがなかったし、嫉妬する理由もなかったー。

”佐奈が俺よりも龍哉を選んだ”
それだけのことなのだー。

「ーーーいや、いいさー。
 別に付き合ってたわけじゃないしー…

 まぁ、付き合ってたのにこの結果ならー
 この~~!ってなるけどな!」
航が笑うと、龍哉は「はは」と苦笑いしながらー
「そろそろ次の授業が始まるな」と、自分の机の方に向かって歩き出したー。

隣の座席の女子が、龍哉が戻ってくると嬉しそうに微笑んで
早速雑談を始めるー。

”滅茶苦茶モテるよなぁ”
航は、そんな龍哉の姿を見つめながら、心の中で呟くー。

そして、幼馴染の佐奈のほうを見るー。

”龍哉が隣の座席の女子”と楽しそうに話しているー、という状況に
佐奈は特に気にしている様子はないー

”モテすぎる彼氏を持ったりして、嫉妬したりしないのかな…?”
航はそんな風に思いながらー
”まぁ、どう思おうと佐奈の自由っちゃ自由なんだけどな”と、
佐奈から視線を逸らしたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーただいま~!」
航が帰宅すると、「あ、お兄ちゃん!お帰り!」と、
別の高校に通う妹の梨香子(りかこ)が、航を出迎えたー。

「ーーあ、梨香子ーこれから出かけるのか?」
ちょうど玄関で出かける準備をしていた梨香子を見て、
航がそう言うと、梨香子は「そ!お出かけ!」と、
微笑むー。

「そっか。気をつけてな」
航はそれだけ言うと、自分の部屋に戻っていくー。

世の中にはー
”どんなに努力をしてもモテない人間”がいる一方で、
”何もしなくても自然とモテてしまう”人間がいるー。

親友の龍哉は後者だー。

航自身は”モテとは縁はないが、特に気にしてもいないタイプ”だが、
龍哉と一緒にいると、ただただ”すげぇなぁ”と思わされるー。

本当に、次から次へと女子がよってくるような感じでー
あまりにもモテるせいか、
保健室の小倉(おぐら)先生や、社会科の辻川(つじかわ)先生まで、
龍哉のことが好き、なんて噂も流れてしまっているー。

本人は”ははは、さすがに先生と生徒はまずいだろ?ただの噂だよ”
なんて言っていたけれどー

「ーーでも、あいつ、ホント、モテすぎだよなぁ…」
航はそう呟きながら、「俺だったら、さすがに面倒臭くなりそうだけど、
あいつ、よくあんな風に笑顔を振りまいてられるなぁ…」
と、今日も一人、笑うのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーー俺のことが、好きかいー?」

土曜日ー
目を赤く光らせた龍哉ー

その光を見た、目の前にいる女子がぶるぶると震えたあとにー
「うんー…大好き♡」と甘い声を出して、龍哉を抱きしめるー。

龍哉の彼女である佐奈ー。
佐奈は学校では普段絶対に出さないような甘い声を出しながら
甘い表情で龍哉に迫っているー。

龍哉の家で、”龍哉のために”と、着てきた
コスプレ衣装を身に纏ったまま、
龍哉にキスをする佐奈ー

佐奈は完全に興奮しきっていてー
”龍哉しか見えていない”
そんな状態に見えるー

「ははは…困ったなぁ」
龍哉はそう言いながらも、
エッチなことを我慢できない、という様子の佐奈を
静かに受け入れると、
そのまま自分の部屋で、佐奈と激しいエッチをし始めるのだったー。

龍哉がモテる理由ー
それはー
”相手を洗脳する力”を、彼が持っているから、だったー…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

週明けー

「ーー…またいつでも来てねー」
保健室の若い女性、小倉先生が、龍哉にキスをするー

龍哉は目を赤く光らせるとー
「旦那さんより、俺のことが好きなんですか?」と、微笑むー。

「ーーうんー。あなたのことしか、考えられないー」
小倉先生はうっとりした様子で呟くー

「はは、そうですか」
それだけ言うと、龍哉は保健室から外に出たー。

廊下を歩いていると、
航と偶然鉢合わせする龍哉ー

「ーーー」
航は龍哉が歩いてきた廊下の方角を見ると、
揶揄うようにしてニヤッと笑ったー

「お前、最近よく保健室に通ってないか?
 ”例の噂”余計にエスカレートするぞ~?」

笑いながら言う航ー。

例の噂とは、
保健室の先生や、社会科の先生からも”好き”と
言われているという噂だー。

「ーーはは、そんなんじゃないよ」
龍哉は、いつものように穏やかに笑うー。

「あ、先輩!」
廊下を一緒に歩いていると、後輩の女子が龍哉に声を掛けるー。

話をする二人を見つめながら、航は
”あの子も、好きなんだろうなぁ”と、龍哉の後輩の目を見ながら思うー。

とてもキラキラした目で、龍哉ととても嬉しそうに話をしているー。

「ーーやっぱ、モテすぎだろ」
そんな風に思いながら、航は今日も、いつものように学校での1日を終えたー。

この日まではー
”モテすぎだろ”ぐらいにしか
そう、この日まではー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

妹の梨香子に、彼氏ができたと聞いたのは、
その翌日のことだったー。

航は「あ~…それで、最近出かけることが多くなったり、
おしゃれになったりしてたのか」と、納得するー。

梨香子は、彼氏の話をしているだけで、
顔を赤らめながらとても嬉しそうにしているー

「ーーどんな彼氏なんだよ~?」
航が揶揄うようにして言うと、梨香子は「まだ秘密~!」と
笑いながら呟くー。

「ーーーなんだよ~」
航はそう言いながらも、「まぁ、梨香子が幸せなら、俺も
幸せだけどな」と笑うー。

梨香子に彼氏ができたことにも嫉妬する様子を見せず、航は
妹の幸せを心の底から喜んだー。

親友の龍哉に対する反応と同じくー
身近な人間がモテたり、恋愛を堪能していたりしても、
航は嫉妬するような素振りは見せなかったー

「ーーに、してもー……龍哉といい、梨香子といいー
 俺の身の周りの人間はモテるな」

嫉妬ではなくー
純粋に、不思議に思いながら、そう呟くー。

「そういや、佐奈もそうだしなー」
幼馴染の佐奈も、龍哉と付き合ってるんだったな、と思いながら
苦笑いすると、航は、外に出かける準備を始めるー。

今日は両親は仕事で夜遅くまで不在ー。
航は龍哉とは別の友達と共に、休日を利用して
夕方まで出かけることになっているー。

「ーーじゃ、俺も行くから」
航が言うと、梨香子は「うん…!いってらっしゃい!」と呟くー。

出かけていく航ー。

航が出かけた直後ー
梨香子は虚ろな目になってー
外に出かける準備を始めるー。

部屋に隠していた”彼氏が大好きな衣装”を鞄の中に入れると、
そのまま出かけていく梨香子ー。

だがーー
偶然、梨香子が虚ろな目で外出するのをー
忘れ物を取りに戻ってきた兄・航が目撃してしまったー

「ーー梨香子ーー?」
航は、梨香子の”様子に違和感”を感じて、
梨香子のあとをこっそり追跡するー。

”梨香子は外出の予定はない”と言っていたはずなのにー…と
違和感を覚えたのだー。

「ーーーーー大好き…大好き…♡」
梨香子は顔を赤らめながら”目的地”へと向かったー

・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーさぁ、俺のところに来るんだー」

航の親友・龍哉はそう呟きながら、笑みを浮かべたー。

”家にやってくるように命じた”梨香子の到着を待つ龍哉ー

龍哉は、半月ほど前に、
偶然、下校中の梨香子の姿を見かけてー
一目ぼれしたー。

そしてー
その場で梨香子を洗脳してー
”彼女”のひとりにしたのだー。

「ーー表向きは佐奈が彼女だけど、
 佐奈と別れることにして、梨香子を彼女にするのも
 面白いかもなー」

だがーーー
龍哉には、誤算があったー。

梨香子が家に到着して、龍哉は玄関先で梨香子にキスをすると、
そのまま家に招き入れるー。

龍哉はー
親友の航に”妹”がいることを知らなかったー。

親友と言っても、航の家に行ったことはなくー
いつも外で遊ぶか、龍哉の家で遊ぶか、がメインでー
航自身、”家族の話をあまりしないタイプ”であったためにー
梨香子が航の妹だと知らずー
”洗脳”して、彼女にしてしまっていたー

普通であれば、フルネームを確認するのだがー
”洗脳”で人を思い通りにできる力を持つ彼はー
”普通であればすること”が疎かになっていたー。

「ーー梨香子ー
 じゃ、俺の部屋に行こうか」
龍哉が梨香子を自分の部屋へと招き入れるー。

「ーーーえ…」
梨香子の後をつけていた兄・航が
龍哉の家の外でー
”梨香子が親友の龍哉の家に入っていく”姿を目撃して
唖然としていることにー
龍哉は気づいていなかったー。

②へ続く

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洗脳でモテモテライフを送っている親友のお話ですネ~!
続きはまた明日デス~☆

MC<モテる親友>
憑依空間NEO

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