中世のとある時代…。
とある領地を支配していた名門貴族・ブロンツィーニ家の息子たちは、
”戯れ”に女性を皮にして楽しんでいたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ブロンツィーニ家ー
この一帯を支配する名門貴族だー。
ブロンツィーニ家の当主である
アルカンジェロは、”貴族と平民の共存”を掲げ、
平民たちのほどほどに豊かな暮らしを堪能することができていたー。
しかしー
最近では、その生活が崩れつつあったー。
ブロンツィーニ家の三人の息子ー
長男のアレッシオ、
次男のベルトランド
三男のサルヴァトーレ
彼らが、”戯れ”と称して、街の美女を連れ去り始めたのだー。
当然、平民たちは、反発したー。
だがー、
ブロンツィーニ家の三人息子に連れ去られた女たちは、
皆、幸せそうにブロンツィーニ家の屋敷で暮らしており、
”人が変わったかのように”
家族に対して冷たい態度を取ったり、
家族と絶縁したり、
元々の平民としての暮らしを捨て、
残された人々を困惑させていたー。
それでも反発を続ける人間は、
長男のアレッシオ・ブロンツィーニによって捕らえられて
拷問された挙句、処断されていたー。
突然のブロンツィーニ家の乱心に、平民たちは”恐怖”を
覚え始めていたー。
「ーーむ、娘を返せ!」
張り付けにされている男性を見つめながら
ブロンツィーニ家の長男・アレッシオは、椅子に座りながら
脚をぱたぱたとさせていたー。
長男のアレッシオは、三兄弟の中で最も小柄で、子供っぽい
性格の持ち主ー。
初対面では、アレッシオが三男だと勘違いされることも多いー
「あははははは!”む、娘を返せ”だって!あはははははっ!」
指を指しながらゲラゲラと笑うアレッシオー。
年齢は既に20代なのだが、まるで子供のような言動を繰り返すー。
「おじさんの娘はさぁ、僕たちの屋敷で楽しく暮らしているよ!」
アレッシオが笑いながら言うと、
「う、嘘をつくな!」と、囚われの父親は叫ぶー。
アレッシオは「嘘じゃないんだなぁ~~~!これがァ!」と叫ぶと、
奥からー
囚われている父親の娘・アイーダが姿を現したー
「ア、アイーダ!」
父親が叫ぶと、アイーダと呼ばれた綺麗な娘は
笑みを浮かべたー
「ーお父様ー。わたし、この屋敷で幸せに暮らしてますからー
うふふふふふ」
心優しかったアイーダは人が変わってしまったかのように、
父親を馬鹿にするような笑みを浮かべながら、
父親のほうを見つめたー。
「ーーだから、お父様は、安心して、死になさいー」
アイーダの冷たい言葉に凍り付く父ー
「あっはははは!大事にしていた娘に、死んでって
言われちゃったねぇ~~!
ザンネン~~~!」
長男のアレッシオが笑いながら拍手をすると、
そのまま焼き鏝のようなものを手に、それを父親にあてたー
「ぐああああああああああああああっ!」
苦しむ父親ー
”拷問マニア”のアレッシオは、
笑いながら、「次は~!指を切り落としちゃうゾ!」と叫びながら、
父親の指を1本1本切り落としていくー。
「あははっ!あっはははは!血がぶしゅ~~~っ!」
そんな拷問の光景を見つめながら、
娘のアイーダはとても嬉しそうにそれを見つめているー。
「ーーー兄上、ほどほどになされないとー」
背後から、次男のベルトランドが姿を現すー。
長髪の忠誠的な美男子で、多くの女性から求婚されている
ブロンツィーニ三兄弟の中でも、最も”次期当主”に近いと
言われている人物だー。
「ーーあはははは!やめないよぉ~!こんな楽しいことー」
アレッシオが、拷問を続けるー
「ーやれやれ、兄上の拷問好きにも困ったものだなー」
ベルトランドが笑いながら言うと、隣にいたアイーダに声を掛けるー。
「ーーーどうだ?その身体は?」
ベルトランドが言うと、
アイーダは「悪くはないな」と、笑みを浮かべるー。
胸を揉みながら、ニヤニヤするアイーダ。
「ーーー」
そんなアイーダを見つめながら、ベルトランドは
穏やかな笑みを浮かべるとー
突然、アイーダの胸を触りー
ペロリとアイーダの頬を舐めたー
「ーー美しいーーー」
ベルトランドは美男子な顔を歪めながら笑みを浮かべると、
アイーダは苦笑いしながら「兄さんは、ホント、好きだよなぁ」と呟くー
ピキッと、アイーダの顔面が割れるとー
中から、ブロンツィーノ家三男のサルヴァトーレが姿を現すー。
威圧感のある風貌の男で
”武のサルヴァトーレ”の異名を持つ男だー。
「ーあはははっ!壊れちゃった」
アイーダの父親を拷問していたアレッシオが呟くー。
まるで”自分の遊んでいたおもちゃが壊れてしまった”
かのような、とても軽い口調でー。
それを見た次男のベルトランドは笑みを浮かべると、
「ーー誰かいるか」と、叫ぶー。
庭の脇からメイドが出てくると、
ベルトランドは
「兄上がまた、玩具を壊してしまったー。
片づけておきたまえ」と、優しい笑顔でメイドに言うと、
メイドは「かしこまりましたー」と、頭を下げて、
長男アレッシオが拷問死させた男を片付け始めたー。
脱ぎ捨てられたアイーダの皮を見て、
長男のアレッシオがそれを着るとー、
アイーダは子供のように顔を歪めながら
「あははははっ!女の身体って不思議だなぁ~!あははははっ!」と
無邪気に笑いながら、歩き出したー。
「ーやれやれ」
次男のベルトランドも歩き出すー。
三男サルヴァトーレが着ていた時とはまるで別人のようになった
アイーダを見つめながら、
次男ベルトランドは笑みを浮かべたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
数か月前ー
「ーーほぅ。それはぜひお見せいただきたいものだなー。」
次男のベルトランドは、
近くの領地を統治している同じく名門貴族の
ソルレンティーノ家と対面していたー。
ソルレンティーノ家の令嬢と、ベルトランドが結婚する話が
持ち上がっており、その関係で次男ベルトランドと三男サルヴァトーレが、
ソルレンティーノ家を訪れていたのだー。
”しかし、何故父上は、このような”格下”の家の娘と私をー?”
ベルトランドは、ソルレンティーノ家に対してそんな感情を抱いていたー。
貴族にも”格”というものが存在し、
ベルトランドが生まれた”ブロンツィーニ家”よりも、
この”ソルレンティーノ家”のほうが、格下なのだー。
そう思いつつも、ベルトランドは穏やかな貴族としての振る舞いを崩さず、
ソルレンティーノ家を訪れていたー
本題が終わり、
小さいころから面識がある、一人息子に呼び出されたベルトランドは、
彼の私室を訪れていたー。
「ーークククー。驚くなよ?」
ソルレンティーノ家の一人息子・フェルディナンドは
笑みを浮かべながら、何かの箱を開くー。
「ーー”禁断の果実”」
フェルディナンドの言葉に、
ベルトランドの横に立っていた三男のサルヴァトーレが表情を歪めるー。
立派な剣を携えているサルヴァトーレは、兄である
ベルトランドの護衛も兼ねて、ここにやってきていたー。
「ーー…これは?」
ベルトランドが言うと、フェルディナンドは
「ーー親友のお前に特別に見せてやってるんだー。
他言は無用だぜ?」と、指を口に当てながら言うとー
「ーー俺の執事に手配させた”禁断の果実”なんだけどよー
これを食べると”他人を皮のようにペラペラにすることができる
悪魔の力”を手に入れることができるんだぜー?」
と、笑みを浮かべながらベルトランドに言い放ったー。
「ーーー人を、皮にする?」
ベルトランドが、美男子な顔を少し歪めながら言うと、
「あぁ」と、フェルディナンドは笑みを浮かべるー
「ーお前の大好きな”女”も、やりたい放題さ」
その言葉に、
ベルトランドは「ほぅ」と、今まで無表情だった顔に笑みを浮かべたー。
「ーーーそれを私に見せた、ということは、つまりー?」
ベルトランドの言葉に、フェルディナンドは「そう、そのつまりだー」と
笑いながら、
「親友のお前に、これをやろうと思ってなー」と、禁断の果実が入った箱を
ベルトランドに差し出したー。
「ーーーーー」
三男のサルヴァトーレが少しだけ表情を歪めるー。
それに気づいた次男のベルトランドは、サルヴァトーレのほうを見て、
笑みを浮かべたー
「案ずるな。弟よー。」
”得体の知れない果実”が危険なことは、よく承知しているー。
だがー
「ー”兄上”なら、喜んで”お試し”してくれるだろうさー」
ベルトランドはそう呟き、笑みを浮かべたー。
ソルレンティーノ家領から戻った次男・ベルトランドは
早速、長男のアレッシオの元を訪れたー。
「ー兄上、実はソルレンティーノ家で
面白いモノを手に入れました」
長い髪に、中世的な美貌の、いかにも貴族な感じの
次男・ベルトランドと、
子供のように無邪気な長男・アレッシオが並んでいると
初対面の人間は、大抵、ベルトランドのほうを兄だと勘違いするー
「ーーへぇ~~!僕にも見せてくれるのかい?」
椅子に座ったまま、足をパタパタとさせるアレッシオが言うと、
ベルトランドは”禁断の果実”の入った箱を開いたー。
”3人分”と、フェルディナントから3つ、果実を受け取った
ベルトランドは、そのうちの一つを、兄・アレッシオに献上したー。
ベルトランドは、禁断の果実の効果を説明するー。
「ーーへ~~人を皮に…面白そうだなぁ~!」
アレッシオは笑うー。
「ーはい。このような素晴らしい経験をー
まずは、兄上にこそ、と思い、お持ちしました」
ベルトランドが、”兄を立てる”言葉を呟くと
長男アレッシオは「ベルトランドのような弟を持てて、嬉しいよ!ははっ!」と
言いながら、禁断の果実を何の迷いもなく、口にしたー。
「ーーーーー」
次男ベルトランドは、鋭い目つきでその様子を見つめるー。
”禁断の果実”とやらが、本当に効果を見せるのかどうかー。
”万が一、兄上の身に何かがあったとしてもー”
次男・ベルトランドは笑みを浮かべるー。
禁断の果実を食べ終わった長男・アレッシオが、
「ねぇねぇ!」と、近くを通りがかったメイドを呼び寄せるー。
そしてー
メイドの頭に手をかざしー、
ベルトランドから説明された通り、
強く念じたー。
するとー
「ーー!」
「ーー!!!」
アレッシオもベルトランドも驚きの表情を浮かべたー。
メイドが、着ぐるみのように床に崩れ落ちー
”皮”になったのだー
「うわぁ!すごい!すごいぞ!」
長男・アレッシオが叫ぶー
「ーー(素晴らしいーーー)」
次男・ベルトランドは感情を表に出さなかったが、
そう心の中で呟くー
アレッシオは早速メイドを着ると
「うわぁぁ…おっぱいだ…!えへ…えへへへへへへっ!」と
メイドの姿で胸を揉み始めるー
「ーー兄上、節操のないー」
ベルトランドに、そう言われながらも、
アレッシオは、メイド服をめくって、メイドの身体を堪能していたー。
”これは、本物だー”
次男・ベルトランドは、狂気的な笑みを浮かべるー。
やがてー
三人の息子たちが”怪しげな力”を使っていることに気づいた
ブロンツィーニ家の当主・アルカンジェロは、
三人の息子を呼び出したー
「ーー怪しげな力を使っておると聞いたが、事実か?」
アルカンジェロの言葉に、長男アレッシオが口を開こうとするー。
だが、次男ベルトランドがそれを止め
「いえ、何のことだかわかりませぬ」と、答えるー。
三男・サルヴァトーレは、剣を携えながら
その様子を鋭い目つきで見つめるー。
父・アルカンジェロは息子たちに
”もしも噂が本当なら、そのような力に溺れることのないように”
きつくしかりつけると、
アレッシオ、ベルトランド、サルヴァトーレの三人は、
父・アルカンジェロに頭を下げて、そのまま立ち去ったー
そしてーー
・・・・・・・・・・・・・・・
現在ー。
アイーダの皮を着こみ、お楽しみ中のアレッシオー
「ー兄さん…また”新作”を手に入れてきたぞ」
三男のサルヴァトーレがそう言いながら、
可愛らしい町娘を床に突き飛ばすー。
「ーーな、何をするのですか!?」
三男・サルヴァトーレは領地の見回りと称して
”お気に入り”を見つけると、こうして城に連れ帰っているー
連れて来られた町娘・ローザが怯えた様子で
ベルトランドとサルヴァトーレを見つめると、
ベルトランドは「美しいー」と、不気味な笑みを浮かべた。
②へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
憑依空間では、あまりない舞台設定のお話デス~!
たまにはこういうお話にチャレンジしてみるのも、
私自身も新鮮な気持になります~!
続きはまた明日~!
コメント