<憑依>身体ごと会社を乗っ取ります②~堪能~

自分を馬鹿にした
女社長に憑依することに成功した彼は、
そのまま彼女の人生を奪うことを決意したー…

そしてー…?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーははっ…ははははっ!あははははははっ!」

元同級生の女社長・小夜の身体を乗っ取った
拓也は小夜の身体で笑っていたー

「いかにも女社長って感じのスーツにスカートに…
 うわぁ…爪も綺麗にしちゃってー」

ニヤニヤしながら、綺麗なネイルが施された爪を
指ごと口に咥えるー。

ペロペロと指を舐める小夜ー。

「失礼します~!」

ちょうど、タイミング悪く、指を舐めているときに
若いギャルっぽい女が入ってきたー。

「ーーあっ あっ、はい!」
思わず変な返事をしてしまうー

拓也からしてみれば”社長”など、
未知の領域だー。
そもそもまだ拓也も小夜も、同級生だから20代後半ー。

20代後半で”社長”という立場を経験する人間は、
やはり”少ない”ー

小夜になった拓也の反応は最もと言えたー。

「ーーど、どうかしましたか…?」
不安そうなギャル風の社員ー

「あ、いいえ、なんでも、なんでもないわよ」
不自然な女言葉になってないだろうかー。
そう不安に感じながらも、小夜がそう返事をすると、
”新商品”のネックレスの企画書のようなものを手に、
そのギャル風社員が最終確認をしにきたー。

「ーーん~~~~~」
ギャル風社員が話をしている横で、
ギャル風社員の香水の香りが漂ってきてー
思わずその香りを嗅いでしまうー

”ここは、花園かー?”
そんな風に思いながら、
ニオイばっかり嗅いでいると、
ギャル風の女性社員は
「あ、、あの、これで進めようと思いますが
 大丈夫でしょうか?」と、
一通り話を終えると、小夜に”確認”をしてきたー。

「ーーあ、う、うん。す、素敵だと思うわ。
 それで進めてちょうだいー」

適当な返事をする小夜ー。

しかし、まさか小夜が憑依されているなどと夢にも
思っていないギャル風の社員は「ありがとうございます!」と
嬉しそうに頭を下げたー。

立ち去っていく社員ー。

「ふ~~~~」
一人になった小夜は、社長室の椅子に座り、
嬉しそうに微笑むー

「ーうへへへへへ なんか新鮮な気分だぜ」
小夜はそう呟くと。社長の椅子に座ったまま
足を組んだり、偉そうに座ってみたりして微笑むー。

”おめでとうございますー”

「ーーおぉっ!?」
小夜のスマホが起動し、驚く小夜ー。

そこには”復讐AI”のアプリが表示されていたー。

「ーーお、おぉ、どうも」
小夜はニヤニヤしながら呟くー。

まさか、本当にこんな風に憑依できるなんてー
ヤバすぎるアプリだろ…

と、思いながら
「お前のおかげで、フリーターだった俺が、
 今ではほら、女社長だー」
と、スタイルを自慢するかのように、ご機嫌そうにポーズを決めるー

”おめでとうございますー”
小夜のスマホから、”復讐AI”の声が聞こえるー。

復讐AIをインストールしたのは、自分のスマホだが、
こうして、小夜のスマホにもついてくるー…ようだー。

「ーーAIと言いつつ、人間みたいだよなぁ~」
小夜は、そんな不思議なAIアプリとの出会いに感謝しつつ、
「ーー俺がずっとこの身体で生きていくことはできるのか?」と
笑みを浮かべるー。

”もちろんです ご主人様”
復讐AIが、得意げに、機械音声っぽい声で呟くー。

「へっへへへへへへ」
下心丸出しの笑みを浮かべると、よたよたと歩きながら
社長室にある鏡の方に向かうー。

社長室ーと、言っても
大企業ではなく、小夜が作ったベンチャー系の企業だから
それほど大きな部屋ではなく、小さな校長室ー程度の広さだが
それでも”美人社長”になることができた拓也は、
小夜の身体で喜びをかみしめていたー。

「ーーってか、なんだよコレ、歩きにくすぎるだろ?」
小夜の足元を見て、不愉快そうに呟いた小夜は、
ようやく鏡の前に立つー。

「ーフリーターなんて、バカにしてごめんなさいー
 お詫びとして、わたしの全部を、石崎くんにあげる…♡ ふふっ」

思わず笑いがこぼれてしまうー。

「ーー…身体も、人生も、会社も、全部貰うぞー
 それでもいいのか?」

拓也の口調で、小夜が呟くー。

「ーーうん…ぜんぶ、わたしが悪いだもん!
 全部、好きに使って!
 本当に、ごめんなさいー」

小夜に謝らせるー。

もちろんー
小夜本人の意思ではない。
拓也が一人二役をしているのだー

「ははっ…ふふ、ふひひひっ!あはははははははっ!
 使ってやるぞ~!お前の身体を!すべてを!
 俺を馬鹿にした罰だ!

 俺だって努力してきたんだ!
 それを努力してないとかいいやがって!」

小夜はそう叫ぶと、

「お前がバカにするから、俺は努力してお前を奪ったんだ!
 あはははははは!」

と、一人、続けて叫んだー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

”どうせ大したことしてないんだろ?”

そんな風に甘く見ていた拓也だったが、
小夜の社長としての仕事は、想像以上に激務だったー。

「ーーへぇ…自ら色々やってたんだな」
そんな風に思いながら、”仕事をしているフリ”をするー

昼過ぎには社内での会議が行われたー。

”会議”と言っても、小さな会社の会議だから
それほど大規模なものではないー。

「ーー社長のやり方は、甘いと思いますが?」
眼鏡をかけた40代ぐらいの男性・小野坂(おのさか)専務が呟くー。

”出た~!こういうやつ!”
小夜はバレないように、足をバタバタとさせて
自分のテンションが上がるのを感じたー

「(必ず、会社の社長にたてつくこういうキャラがいるんだよな)」
小夜は、そんな風に思いながら、小野坂専務のほうを見つめるー。

「ーーわたしのやり方が甘いですって?」
あえて高圧的に反論してみる小夜ー。

小野坂専務は”理詰め”で、小夜のやり方を”否定”してみせたー。

小夜に憑依している拓也は”へぇへぇ~確かに正しいかもですねぇ~”と
心の中で思いながらも、
”今日からこの会社は”俺”の会社だ 悪いな”と、内心で笑みを浮かべー、
小野坂専務を否定し、社員たちに対するきれいごとを交えながら
小野坂専務を”論破”したー。

「ーわたしは、みんなと一緒に、このままプロジェクトを
 進められれば、と思ってるけど、みんな、どう?」

小夜のフリをしながら、適当に綺麗ごとでまとめて見せる拓也ー。

周囲の女性たちが、小夜に拍手を送るー
小野坂専務は、悔しそうに歯ぎしりをしながら、そのまま黙り込んだー。

・・・・・・・・・・・・・・・・

「ー小夜、おつかれさまー」
優しそうな若い男が声を掛けてくるー。

年齢は、同じぐらいだろうかー。

「ーーえぇ、ありがとうー」
小夜との関係性もわからないし、
小夜が普段、どんな風にこの男と接しているのかもわからないー。

だがー
”小夜”と下の名前で呼んだことから、
親しい相手なのだろうー。

”彼氏かー?いや、夫の可能性もなくはないなー”
小夜に憑依している拓也は、そんな風に考えながら
社長室に戻るー。

その男も、当たり前のように社長室についてくるとー、
「小野坂専務は、また何か言ってきたかい?」と、
男が呟くー。

「ーえぇ、まぁ」
会議であった出来事を淡々と説明すると、
男は「そうかー」と呟いたー。

「ー小夜、僕は君のためなら、なんでもするー。
 大学で君と出会って、君の未来を見るビジョンに、
 僕はほれ込んだんだー
 今までも、これからも、僕は君の味方だー。
 それを、忘れないでほしいー」

穏やかな笑みを浮かべながら言う男ー

”なるほどー、
 榎本さんの起業に、ほれ込んだ男ーーって感じかー。
 まぁ、異性としても好きそうな面だなー”

小夜は、そんな風に思いながら、
”ちょっと揶揄ってやるか”と、
「いつも、ありがとうー。本当に感謝してるー」と、
少し甘い声を出しながら、
その男の手を握ったー。

その男は、顔を赤らめて、嬉しそうにしていたー

”へへへ…分かりやすいやつ”

男が去ったあとー
小夜になった拓也はー、小夜として生きていくために、
色々なことを調べ始めるー。

「ーー俺が努力してなかったってー?」
鏡を見つめながら、小夜に向かって語り掛ける拓也ー。

「俺だって、努力してたんだよー。
 聞こえてるか知らないけどー
 俺の努力を、どうにでもできない心の奥底から、じっくり見てな」

そうやって呟くと、小夜になった拓也は、
熱心に小夜の会社のことや、小夜の普段の振る舞い、人間関係などを
学び始めたー。

スマホや、業務用のパソコンを徹底的に確認していく小夜ー。

スマホでのメッセージのやり取りやー
パソコンに保存されたデータ、
あらゆるものを確認していくことで、榎本 小夜という人間の
全てを読み取っていきー、
そして、学んでいくー。

「ーーそれにしてもー」
小夜はスマホを見つめながら笑うー

指紋認証や
虹彩認証というものは、脆いー。

暗証番号が掛けられていたら、小夜の記憶を読むことはできない
拓也は、小夜のスマホを使うことはできなかったー。

だがー
小夜のスマホは虹彩認証によってロックされていてー
小夜の身体を乗っ取った拓也が、それを突破するのは安易だったー

「ー身体ごと奪ってしまえばー…
 こんなセキュリティー
 ないも同然だなー」

小夜は、そう呟くと、笑みを浮かべたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

”女社長”として、
華々しい日々を送る小夜ー。

「俺がこんな美人になれるなんてー」
鏡を見つめながら微笑む小夜ー

”女社長”として、ファッション誌にインタビューされたり、
自分自身も、色々なファッションに身を包んだりー
拓也自身が食べたこともないような美味しいものを食べたり、
今まで経験したことのない華々しい世界を経験したりー

「ーーんっ…♡」
ついには、小夜を下の名前で呼んでいる男と
エッチな経験もしたー

男は、大学時代から小夜と付き合っている、坂下 秀治(さかした ひではる)
という男で、
大学時代に小夜から企業の夢を語られて、
それにほれ込み、全力でサポートを約束したのだというー。

「ーー(あぁぁぁ…女として男に抱かれるなんてー)」
エッチなことなんて、経験したこともなかった拓也ー。

小夜の身体で、拓也は甘い声を出しながら
うっとりとした表情を浮かべるー

”女って何で、こういう声出すのかなって思ってたけど…
 気持ちイイと、我慢できるもんじゃないなんだな…へへへ”

そんな風に思いながらー
拓也は続けてー

”でもまさか、一生経験なしだと思ってたのに
 女の身体で、こういう経験するなんてー…
 人生何があるか分からないもんだなー”

と、秀治とエッチなことをしながら、笑みを浮かべるのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

会社の業績は伸びていくー。

秀治を始め、会社には優秀な人材が揃っていたー。

拓也自身の努力もあり、
小夜として、拓也も会社を成長させていくー。

既に、小夜を乗っ取ってから半年が経過ー。
小夜の会社は、さらに拡大していたー。

「ーークククー」
鏡の前に立った小夜は笑みを浮かべるー。

”美人社長”に、自分がなるなんてー

「ーー残念だったな 榎本さんー
 同窓会で再会したときー
 ホントに別人みたいに思ったけどー…

 今じゃ、正真正銘、中身は別人だもんな!ははは」

小夜が勝ち誇った様子で呟くー

大人しい図書委員だった小夜ー。
それが高飛車な女社長に豹変していてー

今では、拓也が小夜を乗っ取り”完全に別人”状態になったー

「はははははっ!
 身体ごとお前の会社を乗っ取ってやったぞ!
 はははははははっ!」

鏡に映る小夜を指さして、愉快そうに笑う小夜ー。

拓也は、小夜を乗っ取って、
今までにない幸せを感じていたー

何かと口うるさい小野坂専務も、最近は小夜の”おかげで”
会社の業績が上がっていることで静かだし、
全ては”復讐AI”のアプリのおかげー

「お前のおかげだ!あはははははははっ!」
復讐AIのアプリに向かって語り掛けると
”ありがとうございます”と、AIが返事をするー。

彼女はー
いや、拓也は、人生で最高の幸せを味わっていたー

この時まではー。

③へ続く

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次回が最終回デス~!
彼に待ち受ける運命は…?

ぜひ明日もお楽しみくださいネ~!

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