少し天然な性格の女子高生・咲来は
ある日、謎の生物・プルポと遭遇してしまうー。
謎の生物に”皮”にされてしまった彼女の運命は…?
※本日の通常更新の小説は既に掲載済みデス!
これは通常の更新とは別に+αでの更新デス!
今日の通常の新作はこの1個↓の記事にあります~!☆
※果実夢想様との合作デス!
今回の合作は、予め二人で、登場人物の詳細と
完結までの流れを決めて、
「それぞれがその流れに沿って作品を作る」という
形式で作品を作りました!
憑依空間では私(無名)バージョンが読めます!
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(※どちらか一つ読むだけでもちゃんと完結まで楽しめます!)
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「二人で決めたあらすじ」は最後の「コメント」のところに
載せておきましたので
「同じ流れで書いても、作者ごとにこんなに違うんだ…!」という部分も含めて
楽しんでみて下さいネ!~
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登場人物☆
<園崎 咲来(そのざき さくら)>
女子高生。一見真面目そうな雰囲気を持つ優等生。
実際には超がつくほどドジな性格であるものの
学校では「頼れるお姉さん」と周囲から思われていて
本人もそう振る舞うように頑張っている。
お兄ちゃんの前でだけは本来のドジっ娘ぶりを発揮する。
【プルポ】
タコのような触手と、うねうねとした軟体を持つ謎の生物
突如、地球の日本に現れ、人間を皮にして成りすますことで支配しようと企む
皮にした人を着ている状態でも、鼻や口などの穴から触手を出すことも可能
人間、それも女体というものに興味津々
「にゃふふ」という奇妙な笑い方をする
【園崎 柊】(そのざき しゅう)
男子大学生
背が高く運動神経も抜群で、更に顔立ちも整っていることから学校でもかなりモテていて友達も多い。
告白された回数もかなり多いのだが、本人は妹一筋というシスコンっぷり。
妹のこととなると、周りが見えなくなってしまうのが玉に瑕。
<松岡 美琴(まつおか みこと>
咲来のクラスメイト。
咲来の幼馴染で、小さいころからいつも一緒。
大人しい性格であるものの、オカルト現象に興味があり、
オカルトなことが絡むと、興奮して周囲が見えなくなってしまう。
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「ーあ~~~~!!!下着学校に忘れた!」
真面目そうな雰囲気の園崎 咲来(そのざき さくら)が
下校中に突然、そう叫んだー。
周囲の人々が、急に路上で「下着を忘れた!」と
叫んだ女子高生を見つめるー。
「ーーえ、、あ…あは…す、すみません~」
咲来は苦笑いしながら、そそくさとその場から
立ち去っていくー。
彼女はー
学校では”頼れるお姉さん”として通っている女子生徒で、
見た目も真面目で頼れそうな雰囲気だ。
しかしー
本来の性格は、”超”がつくほどのドジー。
今日も5時間目の体育のあとの着替えの際に
なぜか下着を身に着けないまま、
そのまま制服に着替えてしまったのだー。
いったいどうしてこんなことになったのかー。
自分でも、どういうことかよくわからないが、
とにかく、そんなドジをやらかしたー。
「ー学校に戻ろ…
っていうか、どこに置いたっけなぁ…」
自分の下着を学校のどこに置いたかも定かではないままー
学校に向かう道を歩くー
そして、路地に入った咲来の前にー
突然ー
「ーーーえ」
タコのような触手と、うねうねとした軟体を持つ謎の生物が立っていたー
「にゃふふー」
奇妙な笑い声を出す謎の生命体ー
咲来は、突然の未知との遭遇に、
目をぱちぱちとさせてから、目をこすってもう一度、
目の前にいる謎の生命体を確認するー。
”い、、いるっ!?!?!?”
咲来は最初、何かの見間違えだと思っていたが
目をこすっても”ソレ”は変わらず目の前にいたー
「ーーー」
目の前に、見たこともないような、うねうねとしたー
そう”タコ怪人”みたいな謎の生命体がいるー。
恐怖ー
驚きー
パニックー
色々な感情が交錯する中、咲来が絞り出した言葉はー
「ーーボンジュール」
だったー。
自分でもなぜフランス語で挨拶したのか分からぬままー
うねうねとした触手がーー
咲来の目の前までやってきたー。
そしてー
信じられないことにー
自分の身体から、力や感覚ー
あらゆるものが抜けていくのが分かったー
「あれ…あれ…あれれれれれ?」
咲来は、自分の身体が”真っ二つ”に引き裂かれるのを感じながらも
何もできないまま、そのまま”脱ぎ捨てられた着ぐるみ”の
ようにされてしまったー。
”え…え…???”
自分は頭から真っ二つに引き裂かれてしまったのだろうかー。
そんな風に思いながらも
”でも、そしたら死ぬよね…わたし”
と、心の中で呟くー。
こうして、色々と思案しているうちに、
謎のタコ怪人のような生き物が、
咲来の皮を掴みー
そしてーーー
まるで着ぐるみを着るかのように、
咲来を”着たー”
「え………?」
咲来の身体の感覚が戻ってくるー
いつの間にか、咲来は”自由”を取り戻していたー
「え……」
周囲を見渡す咲来ー。
だが、さっきのタコ怪人のような不気味なやつは、見当たらないー
「ほっ…ゆ、、夢かぁ…」
安心して胸をなでおろす咲来ー。
しかし、咲来はすぐに、それは夢ではなかったと知るー。
”にゃふふ”
身体の中から、さっきのタコ怪人の声が聞こえてきたー。
いやー
違うーーー
「にゃふふふふふふ…」
いつの間にか、咲来がタコ怪人と同じ言葉を口走っていたのだー。
「えっ…な、、なに…!?」
そう呟いた直後、耳がズキッとしてー
耳から、さっきのタコ怪人の触手のようなものが飛び出したー
「ひっ…!?!?!?ひぇぇ~~!?!?」
悲鳴を上げる咲来ー。
咲来は”皮”にされて、
謎のタコのような怪人に”着られて”しまったのだったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「だ、大丈夫なのか?」
帰宅後、兄の園崎 柊(そのざき しゅう)に
そのことを話すと、柊はとても心配そうに咲来のほうを見つめるー
あちらこちらを見回す柊ー。
だが、咲来の言う宇宙人のようなものは見当たらないし、
咲来も普通に見えるー。
「ー咲来に何かあったら…俺…」
背が高く、運動神経も抜群ー。
容姿も”イケメン”と言われるような容姿であることから
大学での人気も高い柊ー。
しかし、妹の咲来を溺愛していて、咲来のことになると
豹変してしまうー。
咲来の”タコみたいな宇宙人がわたしの中に”という言葉も
普通の兄なら疑ったかもしれないが、
柊は100%信じて、咲来の様子を見つめているー。
仮に咲来は”明日、世界が滅びるから”と言ったら、
柊は何の疑いもなく信じるだろうー。
それぐらい、咲来を溺愛していたー。
「ーご、ごめんね。気のせいだったみたいー」
そんな風に思いながら、咲来は自分の部屋に向かうー。
あれ以降ー
自分の身体がコントロールされることもないし、
”にゃふふ”という不気味な笑い声も聞こえないー
やっぱり、気のせいだったのかもしれないー
と、思いながら夜を迎えた咲来ー
しかしー
寝静まったあとの咲来が、突然ムクリと起き上がりー
ニヤニヤしながら、耳からー
鼻からー
口からー
うねうねした触手のようなものを出し始めたー
そしてー
咲来の身体にぴきっと亀裂が入りー
真っ二つに割れると、
中から、謎のタコ怪人のようなものが姿を現したー
・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌朝ー。
咲来は、耳や鼻が妙にチクチクするのを感じるー
今朝は、身体もなんだか火照っていたー。
”やっぱり、なんかおかしいなぁ…”
咲来がそんな風に思っていると、
幼馴染の松岡 美琴(まつおか みこと)が
声を掛けてきたー
「咲来ちゃん、なんだか、元気ないけど、大丈夫?」
心配そうに尋ねてくる美琴に対して、
咲来は、少し戸惑ってから”事情”を説明したー
美琴は大人しいタイプの女子高生で、
咲来とは小さいころからずっと一緒ー。
しかしながら、オカルト関係の話題が好きで
昔から、オカルト関連の話をすると、
目をキラキラと輝かせて豹変してしまうー
そんな感じの子だったー。
”美琴ちゃんならわかるかも”
と、思いー、
昨日の出来事を話す咲来ー。
すると、美琴は
「あぁ、それは”プルポ”だね!」
と、手を叩いて答えたー
「ぷるぽ?」
咲来が、あっけにとられた表情で聞き返すと、
美琴は「へ~!まさか咲来ちゃんがプルポに狙われちゃうなんて~」と
笑いながら呟くー。
そして、美琴は続けるー
”プルポ”とは、宇宙からやってきた謎の生命体で、
人間を”皮”にして乗っ取り、
その人間に成りすまし、最終的には人間界を支配しようとしている存在なのだとかー。
そのプルポは、地球内の人間を既に相当数”皮”にしているー
という都市伝説も存在するのだと、美琴は説明したー
「すごい…!プルポに皮にされた人を見るのは初めて!」
美琴の言葉に、
咲来は「か、、感心してる場合じゃなくて…どうすればいいの?」と不安そうに尋ねるー。
「ーうん。プルポは人間の中に入っても、
完全に乗っ取られちゃうとか、そういうことはないんだけどー
そのまま放っておくと、だんだん、プルポに乗っ取られて
いっちゃうからー、早めに”退治”しないといけないのー」
美琴の言葉に、咲来は不安そうな表情を浮かべるー
「そんな不安な顔しなくても大丈夫!
プルポが完全に人を乗っ取るには、何年もかかるみたいだし、
実際、”退治する方法”でみんな無事にプルポを駆除できてるんだから…!
だって、ほら、プルポの被害者なんて聞いたことないでしょ?
みんな、ちゃんと退治できてる証拠!」
その言葉を聞いて、咲来は少し安心した様子で、
「それで、あのタコみたいな怪人…プルポはどうやって退治するの?」
と聞くと、美琴は”その方法”を説明したー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
土曜日ー
咲来は早速”海”に向かっていたー。
プルポを撃退する方法ー
それを、成し遂げるためだー。
美琴によれば”プルポ”は昔から存在しており、
プルポを退治するための”お祓い”をすることができる
場所が、各所に存在しているだというー。
咲来が海に向かっているのは、その一人に会うためだったー。
ちょうど、咲来が住んでいる隣町の海の家に
”プルポを退治できる”おばあさんが住んでいるのだー。
”どこか、行くのかー?”
朝、家を出る前のことを思いだす咲来ー。
兄の柊は、とても心配そうに咲来のほうを見つめながら言うー。
”その顔ー…
何か、悩んでる顔だな?”
「ーーえ」
”咲来のことなら、見ればなんでもわかるんだよ”
小さいころから咲来を溺愛している兄・柊の言葉ー。
しかし、咲来は言わずに、ここにやってきたー。
「お兄ちゃんにプルポに乗っ取られたー…
なんて言ったらお兄ちゃん、心配しすぎて
倒れちゃうかもだし…」
そんな風に苦笑いしながら、咲来は
美琴と共に目的地を目指していたー。
「ーお祓い終わったら、ついでに海で遊んで行こ?」
美琴の言葉に、咲来は「そうだね」と、呟いてすぐに
「あ!!水着とか何も持ってきてない!」と叫ぶー。
「も~!咲来ちゃんってば、やっぱりドジっ子~」
美琴はそう言いながらも、とてもウキウキしていたー。
いつもは大人しい美琴ー
しかし、オカルトや都市伝説が好きな美琴は
それらの話題が絡むと、すぐにハイテンションになってしまうー。
「ーーついた!」
美琴がそう言いがら、海のすぐそばにある古びた家を
指さすー。
ここに、日本全国に数十名いるという”プルポを退治できる”
人がいるのだというー
”にゃふふー”
不気味な声が頭の中に響き渡るー。
手が勝手にビクンと震えるー。
後頭部にズキッと痛みが走るー
咲来の身体を”皮”にして、着込んでいるプルポも、
これから自分が退治されることに危機感を
感じているのだろうかー。
「ーーよろしくお願いしますー」
美琴に案内されて、中に入った咲来ー
優しそうな老婆が
「こんなかわいい子が、プルポにねぇ」と、
穏やかな口調で話し始めたー。
「早速、準備をするから待ってておくれ」
老婆が奥に向かっていくー。
咲来と美琴は、いつものように、雑談をしながら、
老婆が戻ってくるのを待つー
そして、老婆が戻ってくるとー
咲来は「えっ!?」と驚いたー。
老婆の耳から、”プルポ”同じような触手が
出ていたからだー。
「ーーあ、大丈夫大丈夫」
美琴が、怯える咲来に対して笑うー
「目には目をー
プルポにはプルポをー」
美琴の言葉に、咲来は首をかしげるー
「プルポを駆除するためには、プルポを使うのー。
そこのおばあちゃんみたいに。
プルポを自分の中に入れて、意識も保ったままっていうのは
難しいから、プルポを退治できる人は、日本全国に
数えるほどしかいないの」
美琴が説明を終えると、咲来は「そ、そっか」とほほ笑むー
老婆が近づいてくるー
「ーーじゃあ…準備はいいかい?」
老婆の言葉に、咲来は「痛くないですか?」と確認するー
「ー大丈夫。痛くないよー」
老婆はそう言うと、耳から伸びた触手のようなものを、
咲来に向けて笑ったー
「すぐに何も分からなくなるからー
”にゃふふ”」
ーと。
「ーーーえ… あ…ぁ…かはっ…」
触手が、耳から侵入し、脳にズブッと差し込まれるー
「ーお前は、我々の”皮”になるんだー
人間界で、活動するための皮にー」
老婆の言葉に、咲来は目から涙をこぼしながら、悲鳴を上げるー。
何も、言うことができないー
”脳がかき混ぜられていくような”
気味の悪い感覚を覚えながら、咲来は必死に頭を
横に傾けたー。
親友の美琴に助けを求めるためだー。
「ーーーふふふ 一つ教えてあげるー」
美琴はそう言うと、不気味な笑みを浮かべてー
ピキッと、真っ二つに割れたーーー
美琴が、”脱ぎ捨てられた皮”のようになって
地面に横たわるー
「~~~~~!?!?!?」
咲来は言葉を失い、老婆の触手に脳をいじられながら、
美琴のほうを見つめるー。
美琴の中からー
”プルポ”が出てきたのだー
「にゃふふふ」
美琴から出てきたプルポはそう笑うとー、
美琴の皮を掴んで、再びそれを着こんだー。
「ー人間ってバカだよねー。
わたしはとっくに”プルポ”に皮にされて
乗っ取られていたのにー
ううんー
知ってる?
人間の40%は、既にわたしたちに乗っ取られてるってこと」
美琴の言葉に、咲来は悲鳴を上げるー。
「そして、あなたもその40%に入るのー
ふふふふ…
ここに咲来を連れてきたのは、
わたしの、本当の友達にするためー」
美琴は、耳から触手を出しながら笑うー。
咲来の脳が、支配されていくー
「ーさぁ、自我も、記憶も、意思もー
もう、何もいらないよ。
その身体をー皮を、我らに委ねなさい」
プルポが耳から飛び出している老婆が笑うー。
「ーーーた、、す…け」
美琴の方に手を伸ばす咲来に向かって、
美琴は静かに微笑んだー
「ーおやすみ咲来ー にゃふふー…」
とー。
・・・・・・・・・・・・・・・
咲来は帰宅したー。
完全に”プルポ”に支配された咲来ー。
プルポは、人間を支配するのに時間が掛かるー
だから、老婆のように”上級プルポ”のもとに
プルポが入り込んだ人間を呼び寄せて
支配の手助けをしているのだー
「ーーおかえり」
兄・柊がほほ笑むー。
「ーーただいま」
咲来が柊のほうを見て呟くと、
柊は静かに微笑んだー
「これでやっとー
”本当の兄妹”になれるねー」
柊の言葉に、咲来は「うん!」とほほ笑んだー。
柊の口から
”プルポ”の触手が飛び出すー。
人間界は、着実に支配されつつあることにー
誰も気づけていないー
”気づかぬうちに”
世界は侵略されているー
宇宙からの侵略者・プルポによってー。
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
↓の大まかな流れと最初に載せた「登場人物」のところだけ
決めて、あとは二人それぞれで書いた作品デス~!
<合作前に決めた流れ>
①宇宙人と遭遇
②主人公が皮にされる
③完全には乗っ取られず、悩んでいたところ、親友が助かる方法を教えてくれる
④助かるために、その方法を試そうとする
⑤その方法が成功するけど、実はそれは、宇宙人が人間を完全に乗っ取るための手順で、乗っ取られてしまう
これを元に小説を書いても、私と果実夢想様では全く別の
作品が出来上がっていたので、楽しかったデス…!
果実夢想様バージョンは、果実夢想様のサイト(こちら)の方で見れるので、
ぜひ読んでみて下さい~!
私の作品とは全然違うので、新鮮な気持ちでもう一度楽しめると思います!
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