謎の人物「Mrブレイン」による
”洗脳体験”
好奇心から、洗脳体験を試してみた安裕香は、
”他の人に操られる体験”をして、満足していたー。
しかし…?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーー」
朝を迎えたー
安裕香は少しぼーっとした雰囲気で
1階に降りると、母親と会話を交わしてから、
眠そう朝食を食べ始めたー。
「どうしたの?」
母親が眠そうにしている安裕香を見て
不思議そうに呟くー
「う~ん…なんか今日は眠くて」
安裕香が苦笑いしながら言うと
母親は「夜更かししてたんじゃないの~?」と
笑いながら言うー。
「ーそんなことないんだけどなぁ…」
昨日はちゃんと寝たはずー
安裕香はそんな風に思いながら、あくびをするー。
「ー授業中寝ちゃいそうなぐらい、眠そうだけど…?」
母親の言葉に、安裕香は「大丈夫…頑張る!」と
あくびを我慢しながら答えたー。
・・・・・・・・・・・・・・
「クククククー」
”洗脳体験”を提供する「Mrブレイン」は
笑みを浮かべながら水晶玉のようなものを見つめていたー。
彼のいる場所には、数百の水晶玉が並んでいるー。
全てー
”洗脳した人間”の現状が映し出されているー。
「ーーーーーー」
仮面を外すMrブレインー。
仮面の下の素顔は”ボロボロ”だったー。
「ーー私は目覚めたのだー
人を、支配する力にー」
Mrブレインー
彼は、学生時代、壮絶ないじめを受けていたー。
この顔は、大学時代、顔をいじめっ子から焼かれたときに
できたものだー。
そしてー
彼はいじめを受けながらー
顔を焼かれながらー
思ったー。
”人間は愚か”であるとー。
そして、その愚かな人間を自分が導く必要があるとー。
化学の研究室にあった得体の知れない薬品をかけられて
顔を焼かれた際に、彼ー、Mrブレインは、
人を洗脳する力に目覚めたー。
”異様に充血した目”で相手を洗脳することができるようになったのだー。
”人間は愚か”という強い感情が、その力を呼び起こしたのかー
それとも、”顔を焼かれた際に”何らかの化学反応を起こしたのかー
それは、分からないー。
だが、彼は今ー
”Mrブレイン”として人々に”洗脳体験”を提供しながら、
支配する人数を増やしているー。
一度「洗脳体験」で操った人間は
Mrブレインがその気になれば、いつでも洗脳できるー
本人に、自覚のないままー。
「ーーーククククク」
Mrブレインが見つめた水晶玉の先にはー
昨日、洗脳した安裕香の姿が映し出されていたー。
「ーーさァ…君でもたっぷり楽しませてもらうぞー」
人を操る力を手に入れた彼は、
幼いころから受け続けたいじめの影響で、
既に、人間性が歪んでいたー。
人を支配する力を手に入れた彼が
している行為は”人々を導くこと”などでは
決してなかったー。
彼がしているのは、人々を私利私欲のために、洗脳することー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーー今日、妙に眠そうだったけど、どうしたの?」
放課後ー
親友の佐奈子の言葉に、安裕香は「え…?あ、うんー」と頷くー
「なんだか、昨日ちゃんと寝たはずなのに眠くて」
安裕香がそう返事をすると、
佐奈子は「昨日、洗脳体験したからじゃないの?」と笑うー。
確かに、その可能性も否定はできないー。
”洗脳された”ことで、身体に何らかの負担がかかり、
それで、今日眠いのかもしれない。
しかしー
安裕香の前に洗脳体験をした男子生徒・幸次と
昼休みに話した際に、それとなく確認してみたが
「いつもより眠い」などということは”ない”とのことだったー。
と、すれば、洗脳体験は関係ない可能性も高いー
「う~ん…まぁ、今日は早めに寝るようにしようかな」
安裕香はそう言うと、座席から立ち上がって
「じゃあ、また明日」と、佐奈子に対して言い放ったー
「うん。また明日」
手を振る佐奈子ー
佐奈子の前から立ち去った安裕香はー
虚ろな目に変わっていたー。
スマホを取り出して、
昨日”ご主人様”に命じられて購入した服の数々を見つめる安裕香ー
”今からコンビニ受け取りのそれを取りに行け”
ご主人様ー
Mrブレインの声が頭の中に響き渡り、
安裕香は「はい…」と静かに呟いたー。
「ーーあ、安裕香!いたいた!」
ちょうど、別のクラスメイトが安裕香を見つけて声を掛けるー。
しかし、安裕香は全く反応することなく、
そのまま無表情で歩き出し、
そのクラスメイトを無視して、立ち去って行ったー
「え…?」
安裕香に声を掛けたクラスメイトは、
何が起きているのかさっぱり理解できず、
そのまましばらく放心状態になってしまっていたー。
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コンビニに到着した安裕香ー
”さすがにコンビニで不審に思われるわけにはいかないからな”
水晶玉で安裕香の様子を見つけていたMrブレインは、
安裕香と自分の意識を完全に”リンク”させたー。
「ーーあの、荷物の受け取りに来ましたー」
洗脳状態の安裕香に全精神を集中させて、
完全の振る舞いまで意のままに操るー。
これをしていると、他のことは一切できなくなってしまうがー
精密に操ることが必要な場面では、こうせざるを得ないー。
「ーーーあ、はい、少々お待ちください」
コンビニの店員が、安裕香宛てのコンビニ受け取りの荷物を
見つけると、それを持ってきて、確認を始めるー
安裕香はニヤリと笑みを浮かべながら、それを受け取ったー。
コンビニから出るとMrブレインは”リンク”を解いて、
”さぁ、それを持ち帰って自分の部屋に行くんだ”と
安裕香に命じたー。
帰宅して、部屋に戻った安裕香は
”ご主人様”の命に従って、スマホで動画を撮影しながら
服を脱ぎ始めたー
「ククク…いいぞ」
水晶玉を通じて、その姿を見つめていたMrブレインは、
さらに命じるー
「ーさぁ…一つ一つ、買った服を着て、
エロさを意識しながら、見せつけるのだー」
Mrブレインの言葉に”はい”と言葉が返ってくるー。
着替え始める安裕香ー。
その様子を満足そうに見つめながら、
Mrブレインは別の水晶玉のほうを見つめるー。
その水晶玉には、別の女子高生が映し出されているー。
”この子が、ご主人様の好みに合うかとー”
水晶玉越しに、そう言葉が聞こえてくるー。
「ーーそうか。なら”洗脳体験”に誘え」
Mrブレインがその水晶玉に向かって命令をすると
その水晶玉に映っている女子高生は、静かに頭を下げたー
”わかりました ご主人様”
とー。
その水晶玉に映し出されている女子高生はー
安裕香の親友である佐奈子だったー。
佐奈子は既に、安裕香の前に洗脳されていて、
”ご主人様”に命じられて、安裕香を遠回しに
洗脳体験に誘ったのだー。
”着替え終わりました”
別の水晶玉から、安裕香の声が聞こえてくるー
安裕香は、メイド服に着替えて、部屋に立っているー
自分の姿を鏡で見つめても、無表情の安裕香ー。
”ククク 似合っているぞ”
Mrブレインの声が聞こえてきてー
命じられるままに胸を揉んだり、スカートをめくったり、
イヤらしいポーズをしてみせる安裕香ー
安裕香は虚ろな目のまま、時々顔を赤らめているー
”洗脳されていても、本能が恥ずかしがるということだろうな”
意思なき操り人形になっている安裕香の状況を
見つめながら、Mrブレインはそんな風に思うー。
”さぁ、次だー。次はそれを着ろ”
ラバースーツを着るように命じるMrブレインー
安裕香のような清楚な雰囲気を持つ少女が、
大人の魅力を引き出すような、そんな服装をすることに
Mrブレインは興奮を覚えるー
ラバースーツ姿になった安裕香に
”色気を振りまけ”と命じるMrブレインー
安裕香は、安裕香とは思えないような挑発的なポーズを、
繰り返していくー。
安裕香が自分で撮影した動画が
Mrブレインのところに送られていくー。
”ククク…いいぞ。お前はエロい女だ”
「ーーはい…わたしはエロ女です…」
安裕香はそう呟きながら挑発的なポーズを
何種類も、何種類も繰り返すー
”クククククク”
Mrブレインは”洗脳体験”にやってきた
お気に入りのみを操っていてー、
基本的に相手が男である場合は、
洗脳体験の時だけ操り、あとは洗脳を解除していることが多いー。
安裕香の前に洗脳体験をした男子生徒・幸次に
異変がなかったのもそのためー。
幸次は、洗脳体験をするときだけ、洗脳されていたが
後は普通に開放されていたー
Mrブレインが安裕香をー
いや、女性を狙っているのにも理由があるー
下心ー
それも、あるのだろうー
しかしー
Mrブレインの仮面から覗く充血した目が
怒りに震えるー
そうー
大学時代、Mrブレインをいじめていたグループの
中心人物は、女子生徒だったのだー。
そして、彼の顔をこんなにした張本人も、そうだー。
「あっ♡あっ♡ あっ♡…ぁあぁっ…♡」
安裕香がラバースーツ姿のまま、エッチなことをはじめて
喘ぎ声をあげているー。
”そうだ!失神するまでヤリまくれ!親に見られたって
俺の知ったことではない!
ヤれ!乱れろ!飛べ!”
怒りと憎しみ、そして欲望に満ちた声で、
Mrブレインが叫ぶー。
やがて、安裕香の異様な様子に気づいたのか、
1階から母親が駆け付けるー。
だが、母親が駆け付けても
ラバースーツ姿の安裕香は、自分の行為をやめようとせずー
ついに母親の目の前で激しい絶頂を迎えてしまったー
「ーーーあ、、、安裕香…?」
唖然とする母親ー。
安裕香は気持ちよさそうに、余韻に浸って、
ニヤニヤと笑っているー。
”まだ、意識は飛ばなかったようだな”
Mrブレインの声が安裕香の脳裏に響き渡るー
安裕香はふらふらと立ち上がると、
母親のほうを見て、ゾンビのように母親の方に近付きー
無理やり母親とエッチなことを始めるのだったー
「クククー」
水晶玉でその様子を見つめていたMrブレインは静かに笑うー
「ーさて、今日も洗脳体験の時間だー」
今日もー
無料の洗脳体験に”好奇心”から
やってきている人間がいるー
自分が”永遠の操り人形”に
されてしまう可能性があるとも知らずにー
「ー最初のお客さんを、案内しなさい」
Mrブレインが言うと、
スーツ姿の女性が「はい」と頭を下げるー。
「ーーーー」
Mrブレインはその助手の姿を見つめながら
目に憎しみの色を浮かべたー。
大学時代、Mrブレインの顔を破壊した張本人である女ー
彼女のことは、真っ先に洗脳したー。
そして、こうして従わせているー。
いつの日か、洗脳を解除して、
絶望を味合わせる日が楽しみだー
そう、思いながらー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1週間後ー
「ーー」
安裕香が学校から帰宅するー。
母親が不安そうに安裕香を見つめるー
「ーー今日も…荷物、届いてたけど…」
母親の言葉に、安裕香は「ありがと!」とほほ笑むー。
Mrブレインによって”お前はエロい女だ”と
刻みつけられた安裕香は、
洗脳状態にないときでも、エッチなことを
繰り返すようになってしまっていたー。
自分が”第3者”によって
捻じ曲げられていることも、自覚できないままー
「ーー安裕香…最近、どうしちゃったの?
その中身も、その…」
母親が届いた荷物を心配そうに指さすと、
安裕香は「チャイナドレスとスクール水着だよ」とほほ笑むー
母親が安裕香に苦言を呈するー。
しかし、安裕香は「わたしはエロい女なの!ふふふ」と
言いながら、そのまま自分の部屋に向かっていくー
やがてー
しばらくして聞こえ始めた安裕香の喘ぎ声を耳にしてー
母親は”娘の豹変”に涙を流すことしかできなかったー
おわり
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コメント
洗脳体験の完結編でした~!
怪しいイベントには要注意…!ですネ~笑
お読みくださりありがとうございました!
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