<憑依>妖しいお姉ちゃん③~目覚め~(完)

謎の女子大生に誘惑される少年ー。

次第に少年は、彼女の誘惑に負けて、
欲望に飲み込まれていくー。

その先に待つ、未来は…?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーみ、、見ろって言ったって…」
宗司は戸惑うー。
激しくドキドキしながら、
急に服を脱いだ瀬奈の方を、ちらちらと気にするー

「ーわたしが見ていいって言ってるの。
 だから、見なさい」
瀬奈はポーズを取りながら、宗司にそう声を掛けるー。

宗司は困惑しながらも瀬奈の方を見つめるー。
瀬奈が服を脱ぎ捨てて、大胆に下着姿を晒しているー。

この空き倉庫のような場所もどこだか分からないし、
この女子大生のことも、何も分からないー

いったい、何が目的なのかも、さっぱり理解できないー

見ず知らずの少年の前で、服を脱ぎ捨てるなんて、
どうかしているー。
宗司は、そう思ったー

「ーへ、、変態…!」
宗司は思わずそう吐き捨てるー。

「ーーふふふ…今のわたしには誉め言葉」
瀬奈はゾクゾクしながら、笑みを浮かべるー。

変態と呼ばれて身体が興奮しているー。
瀬奈に憑依している未来の宗司は
”俺の方がおかしくなっちまいそうだぜ”と思いながらも、
宗司の方を見つめるー。

「ーーふふふふ♡
 お姉さん、もっと変態になっちゃおっかな?」
そう言うと、突然、下着まで脱ぎ捨てて、
瀬奈はすべてを晒したー。

自信に満ち溢れた表情で、
宗司を見つめる瀬奈ー。

宗司は”なんなんだ、このお姉ちゃん…おかしすぎだろ…”
と、頭がバグりそうになりながら、ゴクリと唾を飲み込んだー。

「ーー!」
瀬奈のスマホが再び鳴るー

「ーーー…スマホ、鳴ってるよ」
宗司が言うー。

乗っ取られた瀬奈と、連絡が取れなくなった
瀬奈の友人が、心配して瀬奈に連絡をしているのだー。
瀬奈を乗っ取った未来の宗司は知らなかったが、
瀬奈はこのあと、友達との待ち合わせ場所に向かう予定で、
そのタイミングで憑依されてしまったのだったー

「ーうるせぇな」
小声で呟く瀬奈ー。

その視線はスマホの方に注がれているー。

乱暴に電話に出る瀬奈ー。

裸でスマホを持っている瀬奈の姿を見てー
宗司は激しくドキドキしてしまうー。

「ーーもしもし?わたし、今、忙しんだけど」
瀬奈が低い声で言うー。
とても不愉快そうな声だー。

電話の相手は瀬奈の友人ー。
待ち合わせ場所に瀬奈が来ないことを心配して、
先ほどから何度か連絡を入れているー。

瀬奈本人なら、すぐに謝って、慌てて
待ち合わせ場所に向かっただろうー。

けれど、
今の瀬奈は、完全に身も心も、未来の宗司に
乗っ取られてしまっているー。

「ーわたし、今、未来のために忙しいの。
 あんたたちとのくだらない約束なんて、どうでもいいから
 
 もう連絡してこないで。じゃ」

瀬奈はそれだけ言うと、可愛らしいスマホを乱暴に放り投げたー。

「ーな、な、、何してんの…?」
宗司が半分涙目で言うー。

突然自分を誘拐しー
奇妙な言動を繰り返したと思ったら
服を脱ぎ捨ててー
挙句の果てに、裸で友達と通話して
スマホが壊れることもお構いなしに放り投げた女ー。

事情を知らない宗司からすれば
完全にヤバい女でしかなかったー。

「ーーーへへへ…お前の未来のためだよ」
瀬奈が露骨に口調を変えるー。

「ーーえ…!?え…!?」
宗司はうろたえてしまうー。
さっきから急に口調が変わったりしておかしなお姉さんだったが
今度は、完全に男のような口調になっているー

「ーお前の女嫌い、直してやろうと思ってさ」
瀬奈は、可愛らしい声でそう言うと、
裸のまま近付いてきて、胸を無理やり宗司に触らせたー

「どうだ?いい揉み心地だろ?」
瀬奈が不気味に笑うー

「う…あ…」
人の胸なんて、初めて触ったー。

いや、おそらく、赤ちゃんの頃、母乳を飲んだりはしているけれど、
母乳を飲んでいる場面なんて覚えていないし、
宗司にとっては初めての感触ー。

「ーーへへへへ やべぇ、この女も興奮してきちまった」
瀬奈はそう言いながら、宗司の方を見て、
「ん?急に男みたいになって、怖い?へへ?細かいことは気にすんな」と
付け加えると、さらに宗司に自分の胸を揉ませるー

宗司は、頭の中で大混乱しながらも、次第にその快感に
支配されていきー
気づけば、もう片方の手で、瀬奈のもう片方の胸を
揉み始めていたー。

宗司の変化に満足そうな笑みを浮かべる瀬奈ー。

”そうだー。
 それでいい”

瀬奈に憑依している未来の宗司は、そう思いながら、
宗司のズボンを無理やり脱がせたー。

「ーえ~っと、もうオナってたっけ?」
瀬奈が笑うー。

宗司は「え…え…?」と、
目に涙を浮かべながらも、顔を真っ赤にしているー。

瀬奈に憑依している未来の宗司は
「ーー確か~、はじめて一人でやったのは…」と、
小声で呟きながら考えるー。

30年後の宗司からすれば、
この年齢の時の自分が、一人でヤッてたかどうかは
覚えていないー。

たしか、このぐらいの年齢からだった気はするのだがー。

「まぁ、いいや。」
瀬奈はそう言うと、宗司のソレを突然口に咥えたー

「(へへへ、この女、いつも彼氏のをこうして咥えてんのかな?)」
ゾクゾクしながら、瀬奈は宗司のソレを気持ちよくしていくー。

「(へへへへ、もしかしたら、男の棒を口に入れるの、これが初めてだったりしてな)」
瀬奈は、はぁはぁ言いながら、クチュクチュと宗司の
それを気持ちよくしていくとー
耐性のない宗司は、すぐに瀬奈の口の中に直接体液を放出してしまったー

「う…ぁ…ぁ」
宗司がひくひくしながらうめき声をあげているー

「ーーん~~~ふふふふ…どう、気持ちイイだろ?」
口を汚したまま瀬奈がほほ笑むー。

「ーー…あ、、う、、うん…き、、気持ちイイ…」
宗司がだらしない笑みを浮かべたー。

「ーーへへへ…だろ?」
瀬奈は満足そうに微笑むと、
”へへへ…これで過去の俺も、変わってくれるだろ”

30年後の宗司からしてみれば、
”過去”が変われば、自分の現在も変わるはず、という
希望を抱いていたー。

何も悪いことをしていないのに、
会社をクビにされ、バイトもクビにされ、
キレて、暴れて、犯罪者になってー
自分の人生は、ごみのような人生になってしまったー

それを変えるにはー
全ての元凶である”女性が苦手”という状況を
どうにかしなければならないー。

そう思って、未来の宗司はこの時代に来て、
瀬奈に憑依したー。

「ーー(この女はかわいそうだけど、ま、仕方ないよな)」
瀬奈はそんな風に思いながら笑みを浮かべていると、

「ーーーかい」

と、宗司が呟いたー。

「あん?」
瀬奈が振り返るー。

宗司は大きな声で叫んだー

「もう1回…!お願いします!!」
とー。

その言葉に、
「へへへ…すっかり女好きになっちまったか?
 まぁ…いいぜ。」

瀬奈はそう言うと、今一度、宗司のソレを口に咥えて、笑みを浮かべたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「はぁ…はぁ…はぁ…」
欲望の限りを尽くした宗司ー。

瀬奈は、乱れ切った姿で、髪の毛もぼさぼさにしたまま
笑みを浮かべたー。

宗司の拘束を解くー。

「ー…あ、、あの…」
自由になった宗司は戸惑いながら瀬奈の方を見るー

瀬奈は、裸のまま近くの足場に座って、だらしない格好をしているー。

「ーーもう帰っていいぜ」
瀬奈が言うと、宗司は「あ、、ありがとうございました」と
頭を下げるー。、

「ーーへへへ…俺みたいな変態にお礼を言うのか?」
もはや男口調で喋ることを隠しすらしない瀬奈が言うと、
「ーー妖しいお姉ちゃんのおかげで、俺……俺、なんか…変われそうな気がしますー」
と、穏やかな表情で呟くー。

「ーーへへ、そうかい」
瀬奈はそれだけ言うと、「さぁ、もう行きな」と、
倉庫の外を指さすー。

宗司は「本当に、ありがとうございましたー」
と、今一度頭を下げて、
そのまま倉庫の外に向かうのだったー

「ーーーへへへへ…昔の俺は、素直だったんだな」
瀬奈はそう言うと、そのまま瀬奈を乗っ取ったまま、
身体を弄ぶと、
「さて、俺の未来はどんな風に変わってくれるかな」と、
笑みを浮かべたー。

瀬奈を乗っ取ったあとに購入した服を、
そのまま着込むー。

「ー元の服に着替えておいてもいいけど…
 どうせ、意識飛んでてびっくりするだろうし、
 この服でいいだろ」

黒タイツにミニスカートを身に着けて、
「へへへ…ずっとこの女に憑依しててもいいけど
 タイムマシンの効力に限りがあるみたいだからな」
と、瀬奈の身体のまま呟くと、
「ーー頑張れよ、俺ー」
と、倉庫の出口の方を見つめながら呟いたー。

”女性嫌い”をこじらせすぎたせいで、
挙動不審な行動から誤解を招き、
何度も何度も、地獄のような苦しみを味わったー。

だがー。
これで、未来が変わればー。

「ーまぁ、本当は時間をかけるのが一番いいんだけど、
 1日限定なら、こういう強引な方法を使うしかないからな…」
瀬奈はそう呟くと、にやりと笑みを浮かべてからー

「うっ…」と、うめき声をあげて、
そのまま倉庫の中に倒れ込んだー。

”じゃあなー”
瀬奈の身体から出てきた未来の宗司は、
倒れ込んでいる瀬奈を見つめながら、
そのまま”自分の時代”へと帰還したー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

”戻ったら、いきなり嫁さんがいたりしてなー”

30年後ー
元の時代に帰るために、時空の渦のような場所を
通過していた未来の宗司は、静かに笑みを浮かべたー。

そして、
時空の渦を抜けるとーー

「ーーーー!!!!!!!」
そこは、宗司の家ではなかったー。
過去に戻る前に、自分が生活していた家とは、異なる場所ー

「ーーーーあ?」
だがー
その場所は、宗司が望むような綺麗な場所ではなかったー。

「ーーーーーあァ?」
未来の宗司は、思わず変な声を出してしまうー。

「ーー急に変な声を出すな」
男の声が聞こえるー。

「ーーあ?ど、どういうことだー?」
未来の宗司は、戸惑った表情を浮かべながら、
声を掛けてきた男の方を見るー。

鉄格子のようなもので閉じ込められて、
外から話しかけてきている男は、
その外側にいるー。

「ーど、どういうことだ?」
未来の宗司が言うと、
「ーー何言ってんだお前は?」と、刑務官の男が
不思議そうに首を傾げたー。

そうー
未来に帰還した宗司は、刑務所の中にいたのだー。

”なぜだー?”
未来の宗司は表情を歪めるー

過去に行って、過去を変えても、未来は変わらねぇってことかー?
それとも、あの程度じゃ、俺は結局、
女性嫌いをこじらせたままで、何も変わらないってことか?

宗司は、過去に戻る前に、コンビニで店長らの命を奪い、
客に乱暴を働いたー
それで、過去を変えるために、過去に行ったのだがー
結局、捕まった…ということだろうかー。

「ーーーいい加減、懲りるんだな」
刑務官の男はそう言うと、
宗司の方に向かって続けたー。

「ーこれで何度目だ?
 痴漢に暴行に、盗撮ー
 挙句の果てに”俺は子供のころに、妖しいお姉ちゃんに誘惑されてー”
 とか、訳の分からない言い訳しやがってー

 今回という今回は、そう簡単に出れると思うなよー」

刑務官の男の言葉に、
宗司は唖然としたー。

未来に帰った宗司が捕まっていた理由はーー
”過去に戻る前に犯した罪”とは関係がなかったー

30年前ー
未来からやってきた宗司に憑依された瀬奈に誘惑された宗司はー
おかしな性癖に目覚めてしまいー
変態になってしまったー

結果ー
学生時代も、社会人になってからも、変態行為を繰り返しー

何度も、逮捕されていたのだー。

「ーーそ、、そんな…」
唖然とする宗司ー。

結局、彼は、未来を変えることなど、できなかったのだったー。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

過去を変えたら、記憶も変わってるんじゃないの?と、
思うかもしれませんが、
そこは突っ込みなしで…★笑

過去と未来系のお話に、矛盾はつきもの…デス★!

お読みくださりありがとうございました~!

コメント

  1. 匿名 より:

    そりゃあ、思春期のデリケートな頃に綺麗な年上のお姉さんと強烈な体験しちゃったら性癖も歪みますよ。

    女嫌いを治すなら、普通に慣れるまで会話するとか、もっとソフトなやり方があったんじゃないですかね?

    それにしても、憑依から開放された後の瀬奈のその後の人生が気になります。
    本人の意思ではないとはいえ、年下の少年を誘拐して誘惑して、ヤッてしまうのはヤバすぎます。
    周囲にやったことを全部知られたら、頭のおかしいヤバい女というレッテルを貼られてしまうでしょうね。そしたらもう人生めちゃくちゃですよ。被害者なのに気の毒すぎます。

    • 無名 より:

      コメントありがとうございます~!

      未来の彼が過去にいれる時間に限りがあったことと、
      (途中で一度そういう発言がありますネ~!)
      未来の彼自身が女性嫌いで、ゆっくり慣れていく…ということの
      経験もないため、結果的に強引なやり方になってしまった設定デス~!

      瀬奈は…密室(使われていない倉庫)での出来事だったので
      誰にも見られていない…ハズですが、
      心配ですネ~笑