<憑依>妖しいお姉ちゃん②~目的~

謎の女子大生に捕まってしまった少年。

女子大生は妖しげな雰囲気で、
少年を惑わしてくるー。

果たして、女子大生の目的は…?

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宗司の手を握る瀬奈ー。

謎の女子大生・瀬奈は、満足そうに微笑みながら、
宗司からいったん離れるー。

過去に女子からいじめを受けた経験を持つ宗司は、
女子が苦手だったー。
絶対に関わりたくないし、嫌悪感すら持っているー。

このまま、生涯独身で構わない、と固く誓っていたー。

「ーずっと、童貞でいいの?」
クスっと笑いながら瀬奈が宗司を見つめるー。

まだ、その言葉の意味をちょっと前に覚えたばかりの宗司は
顔を赤らめながら「お、、お前には関係ないだろ!」と叫ぶー。

「ーーーお姉さんが、卒業させてあげよっか?」
クスッと笑う瀬奈ー。

”なんなんだこいつ…”
宗司は表情を歪めるー。

もしかして、男の子が好きな系のお姉さんかー?
ショタとかなんとかー
そういう系のーー

「ーーーふふふふふ こ~んなに大きくなっちゃって」
瀬奈が顔を赤らめながら宗司のズボンの上からそれを
触ろうとするー

「やめろよっ!」
宗司は拘束されたまま、足をバタバタさせるー。

「っと、あぶねぇ~!」
瀬奈はそう呟くと、宗司の足を避けて、
自分の黒タイツを手で触りながらー

「綺麗な足に傷がついたらどうするの?」と
笑うー。

さっきから、時々、この瀬奈という女子大生は
急に言葉が荒くなったり、
男口調になったりするー

それもまた、不気味だったー。

「ーーーあなたはこのままじゃ、”破滅”しちゃうー。」
瀬奈が言うー。

さっきから、同じような発言をこの女子大生は繰り返しているー

だが、まったく意味が分からないー。

「ーなんなんだよ!俺が破滅しちゃうっていうなら、
 ちゃんと説明してくれよ!」
そう叫ぶ宗司ー。

「ー俺…俺、女子…女子が苦手なんだよ!嫌いなんだよ!
 小学生のころ、いじめられてたから、嫌いなんだよ!!!
 関わりたくないんだよ!!!」

宗司は目に涙を浮かべながら叫ぶー。

心から、宗司は女子が嫌いだったー。
関わりたくなかったー。

「ーーうんうん。その気持ち、わかるよ」
瀬奈はそう言いながら、「でもね…」と、
顔をすぐ近くまで近づけてくるー。

ドキドキしてしまう宗司ー
こんな綺麗なお姉さんの唇が、すぐそばにあるー。

「ーーそれじゃ…ダメなの」
瀬奈はそう囁くと、宗司から離れて、
黒タイツに包まれた足を際立たせるかのように、
モデルのような歩き方をして、
少し宗司から離れたー。

「ーーあなたは、今のままだと、破滅するわー」
瀬奈の言葉に、
宗司は「ふざけんなよ!!なんなんだよ!」と叫ぶー。

「ーーだから…
 ”女”の魅力、たっぷり教えてあげるー」
瀬奈はそう言うと、宗司に無理やりキスをしたー

「~~~~~!?!?!!?」

”なんだこいつ…!”
そんな思いが膨らみつつも、瀬奈の唇とキスをしているー、という
この状況にドキドキしてしまうー。

舌を絡めてくる瀬奈ー

「ほら、女の身体、気持ちイイだろ?」
瀬奈の言葉に、ゾクッとしてしまう宗司ー

同時に、このお姉さんはいったい何なんだー?という
気持ちがさらに強まってくるー

「ーーんっ… もっと早く…こうしていれば…」
瀬奈が気持ちよさそうな声を時々出しながら、
宗司へのキスを続けるー。

”俺はー”
瀬奈は、宗司にキスをしながら、”自分のこと”を考えるー。

”俺はー
 お前の未来を知っているー”

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現在から”30年後”の世界ー

男は、絶望していたー。

過去の経験から”女性に対する苦手意識”を持っていた
彼は、学生時代はおろか、社会人になってからも
一度も女性と付き合ったことはなかったし、
異性の友達もまったくいない状況だったー。

だが、人並みに仕事はできて、
同性の友人はある程度いたことから、
それでもいいー、と思っていたー。

一方で、彼は
現実の女性に全く興味がない反面
”二次元の女の子キャラクター”には、
とても深く、のめり込んだー。

魔法少女のアニメや、
美少女が登場するアニメにはまり、
時にはフィギュアを購入することもあったー。

”趣味は年齢で語るべきものではない”

そう固い信念を持っていた彼は、
その趣味を、親しくなった会社の同僚や友人には
隠さず話していたし、同僚たちも彼の趣味を笑うようなことは
せずに、受け入れてくれたー。

が、三次元のー、現実の女性に対しては
過去の経験から、苦手意識が強いままで、
女性を前にすると挙動不審な行動をとってしまうことも
しばしばだったー。

そんなある日ー。
会社内の女子トイレにカメラを何者かが設置していたー、
という”事件”が起きたー

そしてー
その事件の犯人として”真っ先に”彼は疑われたのだー。

「あいつ、いつも美少女キャラのフィギュアの
 スカートの中とか、覗いてるからな」

信じていた男の同僚の一人が、そう言い放ったー

「ーち、違うんだ!」
彼は叫んだー。
だがー
女性社員を前に挙動不審な態度をとる彼は、
さらに怪しまれー、
無実の罪で懲戒解雇されてしまったー。

彼は憎んだー。
異性への苦手意識をさらに強めー
自分を破滅に追いやるきっかけになったアニメ趣味を捨ててー
欲望のはけ口も失った彼の、
怒りと憎しみ、欲望が爆発したー。

それでも彼は、コンビニでアルバイトをはじめて、
前向きに進もうとしたー。

だがー
”あの人、わたしのこと、イヤらしい目で見てくるんですけど”

一緒に働いていた女子大生バイトが、
店長にそう報告したのだー。

”いやらしい目”でなど、一度も見ていないー。
リアルの女に、興味なんてないー。
ただ、怖くて、嫌いなだけだー。

店長は、その女子大生バイトの言葉を信じてー
彼を問い詰めたー。

「ー本当に迷惑なので。変な目で見ないでください」
女子大生バイトは、そう言い放ったー。

彼はー
”キレた”

「なんでだよ… なんでだよ…!
 なんで、俺ばっかり…!
 俺が女に何をした!?!?!?!?!?
 何をしたんだああああああああああ!!!!」

またクビになるー
そう思った宗司は、パニックになって、
無我夢中で泣き叫びながら暴れたー

気づいたときにはーー
女子大生バイトも、店長も、死んでいたー。
無意識のうちに、包丁を持って、暴れていたのだー。

彼の理性は、その時、はじけたー。

コンビニにちょうどやってきた別の客を襲いー
欲望のままにその客を襲ったー。

”どうせ、変態って決めつけるんなら!
 変態になってやるよ!”

相手を、滅茶苦茶にしたー。

だがーー
逃亡して、山奥に逃げてー
我に返った時にはー
彼は、目から涙をこぼしていたー

”どうして…俺の人生、こんな目にー”

そう思いー
世間から身を隠しー
指名手配されながら、
裏社会が牛耳る廃墟に、
ホームレス同然の状況でやってきた彼は、
”出会った”のだー。

”憑依薬”とー。

そしてー
彼のいた”30年後の未来の世界”では、
ちょうど開発されていた”タイムマシン”の開発が行われていたー

彼は、あらゆる手を尽くしてその施設に潜入し、
まだ完成していないタイムマシンを強引に起動しー

”憑依薬を持って30年前の世界”に
タイムスリップしたのだー

”30年前の自分”の
女性嫌いを治してーー
”未来を変えるため”にー。

30年前にやってきた”未来の宗司”は、
近くの大学を物色しー
”一番美人”に見えた瀬奈にーー

「ーーあの、すみません」

「ーーはい?」

いきなりキスをしてーー

「ーー!?!?!?!?」

憑依したのだったー。

「ーーくくく…少し身体を借りるよ、綺麗なお姉さんー」
乗っ取られた瀬奈は、そう呟くと、
すぐに準備を始めてー
宗司を”拉致”したのだー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

キスを終えると、瀬奈は微笑むー。

”お前はー 
 30年前の俺だー。
 今、この場できれいなお姉さんとこうして戯れてー
 女と遊ぶ快感を教えてやるー”

瀬奈は心の中でそう思いながら、宗司の方を見つめたー

そうすればー
きっと、未来は変わるはずだー、

と、そう、信じてー

”過去にいられる時間はそんなに長くないみたいだから…
 ちょっと過激なやり方になってでも、
 過去の俺を快感に目覚めさせないとなー”

「ーーほら、わたしの足…綺麗でしょ?」
宗司を拘束している椅子の横に用意してあった台に
黒いタイツに包まれた足を乗せる瀬奈ー。

「ーー…ぅ…」
宗司は顔を真っ赤にしながら、瀬奈の黒タイツに
包まれた足を見つめるー。

「ーー触りたい?」
瀬奈が甘い声を出しながら言うー。

「だ、、誰が、、誰がお前なんかの!」
宗司はそう叫ぶー。

だが、宗司のアレは勃起していてー
ドキドキしているのが明らかにわかったー。

”色々方法は考えたけどー
 ”俺自身”だから、分かるー。
 何か説得しても聞く耳は持たないだろうし、
 短時間で、俺の考えを変えるには、
 これしかないー。

 逆にさらに女に苦手意識を持つ可能性も0ではないけどー”

瀬奈に憑依した未来の宗司は、そんな風に考えながらも、
”このやり方”が、
一番可能性のあるやり方だと考えていたー。

未来で、自暴自棄になって、コンビニで客を襲った時に
”こんなに気持ちいいのか”と、彼は目覚めたー。

先に、その気持ちを目覚めさせておけばー、
女性に対する苦手意識を克服しー、
未来が変わるかもしれないー。

三次元の女に対する耐性を、ショック療法で
身に着けさせればー

未来で、自分はこんな目に遭わなくて済むはずだー
犯罪者にならなくても済むはずだー

未来の宗司は、そう思いながら、
乗っ取った瀬奈の身体で誘惑を続けるー。

やがてー
宗司は、瀬奈の黒タイツを触り始めたー。

「ーーふふふふ…ふふふふふ…いい!いいよ!その調子!」
瀬奈は興奮した様子でそう呟いたー。

「ーー…あぁぁ………くそっ…でも……」
宗司は少しだけいやらしい笑みを浮かべたー。

30年前の自分の気持ちになって考える
瀬奈に憑依した未来の宗司ー。

こうすれば、絶対にエッチなことに対する耐性を身に着けて、
自分は考えを変えるー。

「ーーー…ほら、ドキドキするでしょ?」
瀬奈の言葉に、
宗司は”な、なんなんだよこの人…”と思いながらもー
ドキドキしていることを否定することもできなかったー。

未来の自分が、目の前にいる女子大生に憑依しているー
なんてことは全く想像もしていない宗司はー
戸惑いの表情を浮かべることしかできなかったー。

「ーーじゃあ…」
瀬奈はクスッと笑うとー
突然、服を脱ぎ始めたー。

「ーーはっ!?ちょ!?何やってんの!?」
宗司が叫ぶー。

「ーーふふふふ…ほら、見てー?」
瀬奈が乱暴に服を脱ぎ捨てると、下着姿のまま
宗司の方を見つめたー

宗司は顔を真っ赤にして目を逸らすー。

”過去の俺…
 このままだと、お前は、
 会社をクビになって、バイトもクビになってー
 女からキモがられてー
 挙句、犯罪者になっちまうんだー。

 だからー
 俺がお前の未来をー
 そして、俺自身の運命を変えてやるー”

「ーーほら、わたしを見て」
乗っ取った瀬奈にとんでもないことをさせながら、
未来の宗司は、宗司の方を見つめるー

「ーーう、、あ…あ…」
挙動不審になって目を逸らす宗司に対して、
瀬奈は静かに囁いた。

「ほら、わたしを見ろよ」

とー。

③へ続く

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未来を変えようとする未来の宗司と、
困惑する現在の宗司、
そして乗っ取られている瀬奈の運命は…?

次回が最終回デス~!

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