他人に寄生する能力を持ったオタク男ー。
彼は、自分を馬鹿にした相手に寄生して、
相手を屈服させたり、壊すことを何よりの快楽にしていたー…。
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「---あ、昨日はありがと~!買い物に付き合ってくれて!」
女子生徒が、真梨香に声をかけるー
寄生された翌日ー
真梨香の顔色は優れなかったー。
「だ、大丈夫…?」
真梨香に声をかけた女子生徒が心配そうに呟くー。
彼女は昨日、真梨香と一緒に買い物をしていた
大人しそうに見えるタイプの女子高生・静奈(しずな)-。
「--あ、うん…大丈夫」
真梨香はそう言いながらも、暗い表情ー。
”へへへへへ…お前の友達、昨日も見たけど
可愛いよな”
脳内に直接、肝太郎の声が響きわたるー
真梨香は「うるさい!いい加減にして!」と
机を叩いて叫ぶー。
「-!?!?!?」
静奈がビクッと震えるー。
「--ま、、真梨香…?」
不安そうな静奈ー
真梨香はすぐに「あ、ち、違うの!静奈に言ったんじゃなくて…!」と、
静奈にフォローの言葉をかけるも、
静奈は不安そうにしたままだったー。
”んふふふふふふふふ ご主人様にそんな口の利き方はないよな?”
「--う、、うるさい…学校では静かにしてるって約束でしょ」
小声で呟く真梨香ー
昨晩、”そう約束”させたのだー。
だが、肝太郎にそんなこと守るつもりは、微塵もなかったー。
”僕のこと、キモイって言ったお前みたいなやつの
自尊心も何もかも、踏みつぶしてやるの、ホント最高だぜ”
脳の中で笑う肝太郎ー。
”僕はさァ、小さいころから、ずっとずっと、キモイって言われ続けて
生きて来たんだ
その苦労が、お前に分かるか?”
「---……自分にも、悪い部分があるからでしょ!」
小声で呟く真梨香ー
そんな真梨香を少し離れた場所から静奈は不安そうに見つめるー
”真梨香が独り言をブツブツ言っているようにしか”
見えないからだー。
”ーーお前はキモイって言われたことはあるのか?”
「--な、、ないけど」
怒りに震えながら呟く真梨香ー。
”---そんなやつに、僕の気持ちが分かるかよー”
怒りを込めて呟く肝太郎ー。
やがて、肝太郎の顔が再び左手の手のひらの部分に浮かび上がりー
真梨香は左手の主導権を奪われたー。
「--さぁ…僕を舐めろ。
ご主人様をイラつかせた罰だー」
真梨香に逆らうことはできなかったー
勝手に身体が動きー
真梨香は、教室で、左手をペロペロと舐め始めたー。
「--や、、やめてってば…!」
今にも怒り出しそうな表情で手のひらを睨む真梨香ー
しかし、肝太郎は”目”で、”何か忘れていないか?”と
真梨香に促すー。
真梨香は怒り狂った獣のような目で
左手の手のひらを睨みつけると、
そのまま「--お願いします…ご、、、ご、、ご主人様」と、
物凄く悔しそうに呟いたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「--出てって! 出てって! わたしから出てけ!」「
帰宅した真梨香は怒り狂っていた。
自分の手の平を何度も何度も壁に叩きつける真梨香ー。
「--う~へへへへへ 無駄無駄ぁ」
肝太郎の言葉が響きわたるー
その直後、真梨香は鼻に強い違和感を感じたーー
「ん、、、うぅぅ…」
そしてー
鼻から肝太郎の顔が先端に浮かび上がっているミミズのような
寄生虫…
肝太郎自身が姿を現したー。
「--僕を侮辱したこと、謝ったら出て行ってやる」
真梨香の鼻から飛び出した肝太郎が言うー。
「---だ、、だれが、、だれがあんたにーーー」
真梨香がそう言いかけると、
真梨香の左手と右手が、真梨香の胸を揉み始めるー。
怒りの形相を浮かべる真梨香ー
「--潰してやる!」
真梨香が左手の主導権を取り戻して
自分の鼻からとびだした肝太郎を握りつぶそうとするー。
しかしー
肝太郎は再び鼻の奥に逃げ込んでしまうー
さらにはーー
「あ、、、ぅぅうぁあっ」
真梨香が突然、胸のあたりを押さえて苦しみ出すー。
”お前の体内、綺麗だよなぁ~
こことか、こことか!”
体内で、突進したり、噛みついたりしている肝太郎ー。
その激しい痛みが、真梨香を襲っていたのだー
”くくくくく、いいねぇー。
僕に謝る気にはなったかい?”
肝太郎の余裕の言葉ー
真梨香は、耐えられなくなって耳を閉じるー。
「うるさい…!うるさい!!!黙って!」
叫ぶ真梨香を見てー
肝太郎はさらに笑みを浮かべたー
”そうだなぁ…今日は、僕が大好きな
アニメの話をたっぷり聞かせてやるよ”
耳を塞ぐ真梨香ー
”無駄無駄、僕はお前の脳に直接語り掛けることが
できるんだ。
僕からは逃げられないー
僕を馬鹿にしたお前に、たっぷり思い知らせてやるー”
その言葉に、真梨香は涙を流しながら
「出てけ!クソオタク!」と、大声で叫んだー。
”--くく、威勢がいいなー”
笑う肝太郎に対して、さらに続ける真梨香ー
「--あんたみたいな汚らしいのがいるとホント迷惑!
みんな迷惑してるの!
寄生とか、ホント何なの!?マジで最低!ホント迷惑!!!
そういう気持ち悪い性格だから、誰からも好かれないし
友達もいないんでしょ!?
わたしみたいな女子高生に寄生して、そうやって無理矢理
従わせて弱い者いじめしてる…!
マジでキモイ!!!キモ過ぎ!!!!!!!!
もう二度と喋らないで!!!消えて!!!!!!」
泣きながら、怒りを爆発させた真梨香ー。
その言葉がー
肝太郎をさらに激怒させたー。
”---…お前、ぶっ壊してやるから、覚悟しておけよ”
肝太郎の恐ろしい言葉ー
そしてー
”分かったよ。もう僕は二度と口を利かない”
と、呟いたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日ー
真梨香は、”解放”されていたー。
昨晩、真梨香が怒りをぶつけてからー
肝太郎は一言もしゃべらなくなりー
今朝からは、肝太郎の気配すら感じなくなったー。
「あのキモイの、出て行ったのかな…?」
そんな風に思いながら手の平を見つめる真梨香ー
肝太郎の顔は、もう浮かび上がってきていないー。
「---ふぅ…」
ため息をつきながら学校に向かうー。
登校時間ー
1時間目ー
2時間目ー
真梨香は、穏やかな気持ちで授業を受けながらもー
「あいつのこと、お父さんとお母さんにも言っておいた方がいいかな」と、
考えたー。
また何かしてくるかもしれないし、
このまま野放しにしっぱなしは非常に危ないー
「ーー信じてもらえるか分からないけど…」
そう思いながら、3時間目が終わったタイミングで
トイレに向かおうとしたその時だったー。
「---え…???」
真梨香は、自分の身体の”違和感”を覚えたー。
信じられないことに、真梨香は突然、
教室でスカートを脱ぎ始めたー
「---!?!?!?!?!?」
自分でも、どうして自分がそんなことを
しているのか分からないしー
周囲のクラスメイトたちも唖然としているー
やがて、下着も脱ぎ捨てて
下半身を晒したまま、真梨香は大声で叫んだー
「--変態女、参上♡!」
とー。
「ふぉおおおおおおおおおおおおお♡」
真梨香は奇妙な叫び声を上げながら教室の前に走っていくと、
上の制服しか着ていない状態で、教室の教壇の上に飛び乗って、
教壇の上で立ち上がったー。
唖然とするクラスメイトたちー
いやー
唖然としているのは、真梨香も同じことだったー
”ちょっと、、な、、何なのコレ…?”
何が起きているのかー
真梨香自身も理解できなかったー
身体が勝手に動きー
身体が勝手に言葉を発しているー。
「---な、、何やってるの?真梨香!」
友人の静奈が、真梨香の方に近づいてくるー
教壇に乗って、立っている真梨香を見上げるようにしている静奈ー。
真梨香は、そんな静奈を見つめながら、笑みを浮かべたー。
そして、大声で肝太郎が好きなアニメソングを熱唱しながらー
静奈の顔に向かって教壇の上から、放尿したー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
”地獄”---
真梨香は、放心状態だったー。
静奈は泣きじゃくっていて、
他のクラスメイトは、真梨香を”キモイものを見る目”で
見つめているー。
「---…ふざけないで」
放心状態だった真梨香が呟くー
「---ふざけないで!!!わたしの身体で何てこと
してくれたの!!!!!!!!!」
真梨香は怒りの形相で叫んだー
勝手に身体が動くー
その理由は、一つしかないー
”あの、キモオター”
だがー
肝太郎は答えなかったー
”もう二度と喋らないで”と、真梨香から言われたから、
そうしているのだー。
「--黙ってないでなんとか言え!!!!!!」
真梨香が怒りの形相で叫ぶー。
周囲のクラスメイトたちは唖然としているー
突然放尿したと思えば、
今度は突然、一人で叫んでいるー。
左手の手のひらに肝太郎の顔が浮かび上がるー
「--み、、みんな!助けて、、わたし…
こいつに乗っ取られてー」
真梨香は鳴きながら、左の手のひらを、
クラスメイトの方に見せるー
だがーー
「---?」
クラスメイトたちは”憐みの目”で真梨香を見たー
真梨香がハッとして、左手の手のひらを見つめると、
そこには何もなかったー。
真梨香がクラスメイトたちに手のひらを見せようとした
タイミングで、肝太郎は”姿を消した”のだー。
そしてー
また、浮かび上がるー。
ニヤァ…
肝太郎は、無気味な笑みを浮かべたー。
「---許さない…わたしから、、わたしから出てけええええええええええええええ!!!!」
発狂した真梨香は、ハサミを手にすると、それを自分の手のひらに突き刺したー。
「-------きゃああああああああああ!」
「うわあああああ!何してんだお前!」
”完全にやばいやつ”
3時間目が終わった途端、
突然スカートと下着を脱ぎ捨てー
教壇に飛び乗りー
アニソンを歌いながら、親友に放尿しー、
いきなり一人で叫んだと思ったらー
手のひらに幻覚が見えているような発言をしー
いきなり、ハサミで自分の手を刺したー
周囲からすれば、そうとしか、見えないー
「--消えろ!!消えろっ!わたしから出ていけ!
キモイ!!!キモイんだよ!!!」
狂ったように泣き叫びながら、血の流れている自分の手を床に
叩きつける真梨香ー
”そんなんで、僕が出ていくと思ったか?”
肝太郎の声が響くー
”お前は毎日のようにキモイと言われたことはあるかぁ?”
肝太郎が再びその質問を繰り返す。
「うるさい!うるさあああああああああい!!!」
真梨香が怒り狂った声で、床を叩くー。
静奈も含めて、周囲の生徒たちは、
完全に引いていたー。
「どうしちゃったのー?」
「ヤバくね?」
「何だよあいつ…」
周囲の生徒たちがざわめく声も頭の中に入らないー。
「--あんたは、、あんたは狂ってる!!
こんなことしてーー!」
真梨香が泣きながら言うと、
肝太郎は、笑みを浮かべたー
”へへ そうさ 僕は狂ってる!”
肝太郎は笑いながら叫んだー。
寄生されている真梨香にも影響が出て、
真梨香も叫び出すー
「僕は狂ってる!!」
周囲は、唖然としているー
乗っ取られた真梨香は、憎しみの目で周囲を見つめながら
「-お前たちは毎日毎日キモイと言われ続けたことはあるか!?」と、叫ぶー。
やがてー
真梨香の身体が限界を迎えたのかー
真梨香は、その場で気を失ってしまったー。
駆け付けた先生たちー
手をハサミで刺して血を流している真梨香は、
そのまま病院へと搬送されたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「----!」
病室で真梨香が目を覚ますー。
頭が痛いー
手が痛いー
手の包帯を見つめて、真梨香が怯えた様子で、
周囲を見渡したー
「--------!!」
”あの気持ち悪い奴がいないかどうか”
包帯が巻かれていない方の手や、
腕を見つめる真梨香ー。
だがーー
「楽しいよー」
肝太郎の声が聞こえたー。
「--僕を馬鹿にしたやつが、壊れていく様子を、見るのはー」
肝太郎は、未だ、真梨香に”寄生”していたー。
「---!!お、、お願いだから、、も、、もう出て行って!」
真梨香が叫ぶと、
真梨香の右手が勝手に動き出しー、
真梨香の服をめくったー。
「----ひっ…!?!?!?!?」
真梨香は青ざめてガクガクと震えるー
自分の胸の下から下腹部にかけてーー
”肝太郎の顔”が浮かび上がっていたー
真梨香の胴体に浮かび上がった肝太郎の顔が、笑みを浮かべるー。
「---僕はー
お前が壊れるまでー
ずぅ~っと、いっしょだー」
”悪魔”-
真梨香は震えたまま、声を上げることすらできなかったー
③へ続く
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コメント
ダーク一直線な寄生モノ…!
このまま完全に壊されてしまうのか、
それとも寄生から解放されることができるのか、
最終回もぜひお楽しみくださいネ~!
今日もお読み下さりありがとうございました!
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