近所の悪ガキに身体を奪われてしまった
女子大生ー。
なんとか身体を取り戻そうとするもー…?
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「--お姉ちゃんの家…ふふふふふ」
萌奈になった丸男は、萌奈の家の前にやってきていたー。
鍵を乱暴に開けて、そのまま萌奈の家の中に飛び込む丸男ー
「--いぇ~~~~い!」
萌奈(丸男)はそう叫びながら、ベッドに飛び込んで、
「--僕がお姉ちゃんだ!僕がお姉ちゃんだ!」と、何度も何度も叫んだー。
ふと、胸に手を触れる萌奈(丸男)-
「-うわぁ…なんだこれ…」
萌奈(丸男)は顔を真っ赤にしながら、
まるでおもちゃで遊ぶかのような無邪気な表情で
胸を触り始めるー
「--あはっ…あははははは!なんだこれ…
おもしろい…おもしろい…!あはははは!
ぷるぷるしてる!あははははっ!」
萌奈(丸男)は大はしゃぎで自分の胸を
揉んで揉んで揉みまくったー
「あ、、、あ、、なんか、、僕…変な感じ…」
興奮してゾクゾクしてしまった萌奈(丸男)は、
うっとりとした表情で、そう呟くー。
「-あ、そうだ!おしっこ!」
萌奈(丸男)は、萌奈の口でそう叫ぶと、
そのままトイレの方に向かったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「-はぁっ はぁっ はぁっ」
丸男の身体になってしまった萌奈は、
ようやく自分の家の前にたどり着いたー
そして、玄関の扉に手を掛けるー。
玄関の鍵はしまっておらず、
丸男(萌奈)は、そのまま萌奈の家の中に入ることができたー。
「---なんだよこれ~!」
トイレの方から萌奈(丸男)の声が聞こえるー。
「--ちょっと!わたしの身体ー」
そう言いかけて、トイレの扉を開くと、萌奈(丸男)が
立ちションをししようとして盛大に失敗している場面が
目に入ったー
「ちょ!!!何してるの!?」
丸男(萌奈)が思わず叫ぶと、
萌奈(丸男)は「おしっこしたかったんだよ!」と
頬を膨らませながら呟いたー。
「--ち、、ち、、男の子と女の子はトイレの仕方が違うの!」
丸男(萌奈)はそう言いながらも
”丸男くんの年齢じゃ、まだなかなか分からないか…”と
ため息をつくー。
時計を見る丸男(萌奈)-
今日は、彼氏の伸之がやって来る日だー。
そのために買い物に行こうと思っていたのに、
こんなことになってしまったー。
早く、なんとかしないとー
そう思いながら、
丸男(萌奈)は、萌奈(丸男)が汚してしまったトイレを
慌てて掃除して、
「お風呂!お風呂に入りなさい!」と、萌奈(丸男)に対して
言い放ったー。
面倒臭そうにしながらも、お風呂の方に向かって行く萌奈(丸男)-
「--どうしよう…」
丸男(萌奈)は、先ほど入れ替わった時に掴まされた
黒い糸を手にしながら困惑するー
”入れ替わったのは、この糸のせいー?
丸男くんに聞かなくちゃ”
そんな風に思っていると、
萌奈(丸男)が、お風呂から出てきて、裸のまま
「お姉ちゃん~なんでここに何もないの~?」と
笑いながらアソコを指さしているー。
「--え、、えっとね!女の子にはないの!」
丸男(萌奈)がそう言うと、
萌奈(丸男)は「へんなの~!」と笑い始めるー
「---!!」
早くしないと彼氏の伸之が来てしまうー
慌てて萌奈(丸男)の身体を拭いて、
服を着せると、萌奈(丸男)を部屋のイスに座らせて、
丸男(萌奈)は糸を手に、萌奈(丸男)に質問したー
「ねぇ、わたしと丸男くんが入れ替わったのって、
この糸のせいだよね?」
丸男(萌奈)が言うと、
萌奈(丸男)は「ぼく、しらなーい!」と、足をぱたぱたさせながら
目を逸らしたー。
「--……も~~!早くわたしの身体を返して!」
糸を掴ませようとする丸男(萌奈)-
だが、萌奈(丸男)は、丸男(萌奈)を振り払ったー
”女子大生”と”2年生”の身体では、
さすがに男女の違いがあるとは言え、
萌奈の身体の方が力強かったー。
「--お、、お願いだからわたしの身体を返して!」
丸男(萌奈)が叫ぶと、
萌奈(丸男)は突然ハサミを手にしてーー
”糸”を切断したー
「やだ!」
と、言いながらー。
「----!!」
丸男(萌奈)は表情を歪めるー。
”丸男くん、わたしの身体、返さないつもりなの…?”
そう思いながら、萌奈(丸男)の方を見つめていると、
♪~~
と、インターホンが鳴ったー。
「---!!!」
ついに、彼氏の伸之が遊びに来る時間になってしまったー。
こんな、入れ替わった状態をみせたくなかったものの、
こうなってしまっては仕方がないー。
丸男と入れ替わってしまったことを相談してー
「-ー」
萌奈(丸男)と目が合う丸男(萌奈)ー
萌奈(丸男)は、まるで悪戯を思いついたかのような
”悪い顔”をしていたー。
「-え」
イヤな予感がするー
そう思いながら丸男(萌奈)が戸惑っていると、
萌奈(丸男)は玄関の扉を開いて、伸之を招き入れたー。
「--伸之~会いたかった~♡」
萌奈(丸男)が突然伸之に抱き着くー
「おわっ!」
驚く伸之ー
「-ちょ、ちょっと!」
丸男(萌奈)が戸惑いながら玄関の方に向かうと、
萌奈(丸男)に抱き着かれていた伸之は、
驚いた表情で丸男(萌奈)を見つめたー
入れ替わった事情を知らない伸之からしてみれば、
”彼女を苦しめている悪ガキが、何故か彼女の家にいる”
そんな、状態でしかないー
「-な、なんで君がここに?」
伸之の言葉に、丸男(萌奈)は
「わたし、、丸男くんと身体が入れ替わっちゃって」と、慌てた様子で叫んだー
「か、身体がー?」
戸惑う伸之ー。
いきなり”入れ替わっちゃった”などと言われて
”はいそうですか”と、納得する人間は少ないー。
伸之の反応は、当然の反応と言えたー。
「--そ、そうなの!なんか変な糸で、わたしが丸男にーー」
「--って、さっきから言ってて、わたし~、困ってるの♡」
丸男(萌奈)の言葉を遮り、
萌奈(丸男)が甘い声で伸之にそう言い放ったー
「え…」
丸男(萌奈)は唖然とするー。
萌奈(丸男)は、平気で胸を伸之に押し付けながら
「-丸男くん、いれかわっちゃった、ってよくわかんないこと言ってるの」と、
無邪気そうな表情で、言い放つー
丸男(萌奈)は「な、なにを言ってるの!」と、必死に叫んだー。
伸之は、戸惑いながら、萌奈(丸男)を見つめると
「--ははは、大丈夫。俺には、萌奈が萌奈だってちゃんと分かってるよ」と、
萌奈(丸男)の頭を撫でたー
「-ちょ!?全然分かってないじゃん!」
丸男(萌奈)は思わず叫んでしまったー。
「--急に家に入ってきて、わたし、こわい…!」
甘えるような声を出す萌奈(丸男)に、
伸之は”守ってあげないと”という気持ちが強くなり、
丸男(萌奈)の方を見つめたー。
「--そろそろ、いい加減にしてくれないか。
萌奈も困ってるんだ」
伸之の言葉に、丸男(萌奈)は、必死に
「-ち、ちがっ!わたしが萌奈なんだけど!」と、叫ぶー。
「-ーこわい…伸之…たすけて!」
甘えるような仕草をする萌奈(丸男)-
伸之は「--萌奈なわけないだろ!」と、
丸男(萌奈)に対して言い放つー
丸男(萌奈)は慌てて、
伸之との思い出や、萌奈の個人情報を、
丸男の身体で口にしたー。
驚く伸之ー。
「-わ、わたしが本当の萌奈なの!信じて!」
丸男(萌奈)がそこまで言うとー
伸之は、唖然とした表情のまま、呟いたー
「-お前…その年齢で、ストーカーか?」
とー。
”ち、ちがーう!”
丸男(萌奈)は思わず心の中でそう叫んでしまったー
”丸男が萌奈の個人情報をしっているから、
丸男の中身は萌奈なんだ”
と、いう判断ではなくー
”丸男が萌奈の個人情報を知っているのは、
丸男が萌奈をストーカーしているから”という
判断に、伸之はいたってしまったー。
「--ち、違うよ!さっきまで丸男くん
わたしの身体でトイレに失敗したりして、大変だったんだから!」
丸男(萌奈)がそう叫ぶとー。
萌奈(丸男)は恥ずかしそうに、顔を赤らめるー
「ーーおい、女の子の前でそういうこと言うのはよくないぞ!」
伸之が叫ぶー。
そして、丸男(萌奈)の手を引っ張ると、
「出て行ってくれ。これ以上悪いことしたら、また親に言うからなー。
子供だからって、やっていいことと、やっちゃいけないことが
あるんだぞ!」と言いながら丸男(萌奈)を玄関から
外に追い出そうとするー。
萌奈(丸男)は、ニヤニヤしながら丸男(萌奈)を見つめるー
すれ違いざまにー
「僕がお姉ちゃんになるからー」と、呟いたー
そして、
丸男(萌奈)に向かって
家の中から「べーっ!」と舌を出して笑みを浮かべているー。
「ちょっと!伸之!聞いてよ!ちょっと!」
丸男(萌奈)の言葉もむなしくー
丸男(萌奈)はそのまま部屋から追い出されてしまったー
「えへへへへへ…」
萌奈(丸男)は、ニヤニヤしながら
「--伸之、だいすき~!」と、彼氏の伸之に抱き着いたー
「おわっ!」
彼女である萌奈に抱き着かれて、伸之は、
顔を赤らめながらも、嬉しそうにしているー
萌奈(丸男)は「ぎゅー!ぎゅー!」と、
伸之に、ぎゅーを催促すると、
「-ははは、今日は妙にハイテンションだな」と
苦笑いしなたら、伸之は萌奈(丸男)を抱きしめたー。
萌奈の様子が少しおかしいー
そう、感じても、伸之は
”入れ替わっている”などと夢にも思わなかったー
伸之は昔から”非現実的なこと”は一切信じないタイプで、
それは入れ替わりも、同様だったー。
小さいころから、母親がオカルト的なものにはまっていて、
伸之は、それを嫌悪していたからだー。
だから、”入れ替わり”などと言われても、絶対に信じないし、
萌奈の中身が丸男になっていて、少し様子がおかしい点も、
”入れ替わっているのかもしれない”という考えには、
伸之は絶対にたどり着かないー。
そんな伸之に抱きしめられながら、
萌奈(丸男)はうっとりとした様子で
嬉しそうに微笑んでいるー。
丸男はー
”羨ましかった”
仲良くしている萌奈と信之のふたりがー。
丸男の両親は、家の中ではよく喧嘩をしていてー
丸男のことなど、二の次ー。
だからこそ、萌奈と信之の二人が、羨ましかったー
”ずるい”
と、いう子供の感情が爆発したー。
丸男が悪戯を仕掛けていた相手は、
萌奈も含め”家族や恋人と幸せそうにしている人”たちばかりー。
幸せそうにしているのが”ずるい”と思ったー
だから、そういう人たち相手に悪戯を繰り返していたのだー。
そしてー、
丸男は萌奈になったー。
伸之が、帰宅すると、萌奈(丸男)は
「僕、お姉ちゃんになるもん!」と笑みを浮かべながら呟いたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
午後ー
丸男(萌奈)は、伸之が、萌奈の家から帰宅したのを確認すると、
再び萌奈になった丸男を問い詰めようとしていたー
「-あの黒い糸、どこで手に入るのか、聞かなくちゃ」
丸男(萌奈)は呟くー。
伸之が”入れ替わり”を信じないのは、
萌奈にも分かっているー。
彼女として、他の誰よりも伸之のことを知っているからだー。
だったら、萌奈(丸男)を直接問い詰めて、元に戻るしかないー。
「----!」
丸男(萌奈)は表情を歪めたー。
萌奈(丸男)が半袖半ズボンのような格好で、
家から出て来たー
まるで、少年のような風貌だー。
”-お願いだから、変なことしないでよ~?”
丸男(萌奈)は、不安そうに声を掛けるタイミングを伺うー
スキップしながら街の方に向かう萌奈(丸男)-
通行人たちが”スキップしている女子大生”を見つめて驚いたような
表情を浮かべるー
”うぅぅぅ…中身は2年生なんですぅ…”
丸男(萌奈)はそう思いながら、スーパーに入っていく萌奈(丸男)を見つめるー
少ししてスーパーから出て来た萌奈(丸男)は
嬉しそうにポップキャンディを舐めながら、
お菓子が大量に入った袋を、持っているー
「も~~!」
丸男(萌奈)は、”もう我慢できない!”と、人通りの少ない場所で
萌奈(丸男)に声を掛けようとしたー。
人のお金を勝手に使いー
人の身体でお菓子を食べてー
「--丸男くん!」
丸男(萌奈)が叫ぶと、驚いた萌奈(丸男)が
「べーっ!だ!」
と、叫んで走り出したー。
「--待ちなさい~!」
丸男(萌奈)が叫ぶー。
「--や~~い!お姉ちゃんのばか~~!」
途中で降り返ってぴょんぴょん飛び跳ねながら
挑発してくる萌奈(丸男)
丸男(萌奈)は
”2年生だと、足こんな遅いんだっけ?”と思いながら
必死に走るー。
だんだんと丸男の身体の歩幅や脚に慣れて来たからだろうかー。
さっきより早く走れるー
萌奈(丸男)が驚いて、挑発をやめて逃げようとするー。
だがー
その時だったー
「--あ!ちょっと!赤信号!」
丸男(萌奈)が叫んだときにはーー
萌奈の身体ー
萌奈(丸男)は、やってきた車に跳ね飛ばされてー
路上に横たわったー
③へ続く
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コメント
自分の身体が轢かれてしまいました…!
どうなってしまうのでしょうネ~?
次回が最終回デス!
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