<女体化>俺は女になりたくない!①~望まぬ女体化~

彼は”女”が嫌いだったー。

彼女も作らず、下心も一切持ち合わせないー。

そんな男子が、女体化してしまった物語…。

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高校3年生の鎌原 翔太(かまはら しょうた)は
”女子”が嫌いだったー

周囲の友達が、彼女だのなんだの言っていても、
翔太は、全く羨ましいと思わないー。

負け惜しみではないー
心の底から「いらない」と断言できるー

そんな男子が、翔太だったー

下心も一切なく、Hな動画を見て喜んでいる男子たちを見ても、
「何が面白いんだ?こんな女の動画なんて見て」と
思ってしまうようなタイプー

女を見るなら、サボテンを見ていた方がずっと有意義な時間になるー。
翔太は、心からそう思うタイプだー。

男子の友達さえいれば十分ー。
そんな考えの持ち主だったー。

”男好き”ということでもないー
ただただ、”女”という存在が嫌いだったー。

もちろん、”嫌い”という態度は出来る限り表には
出さないようにしているし、
女子から話しかけられれば”女相手”として意識せず
”ただの人間”として話はするー

だが、自分から仲良くなるつもりは毛頭なかったし、
心の中では”関わりたくない”という気持ちしかなかった。

故に、彼女もいらないし、下心もないー。

「---ははは、まぁ、俺は彼女とかいらないからな」
翔太が、親友の持野 隆夫(もちの たかお)に対して言うと、
隆夫は「ま、お前はそうだったな」と、笑みを浮かべたー。

隆夫が、翔太に自販機で買ってきたペットボトルのお茶を差し出すと、
自分はカルピスを飲み始めながら、「しかし、お前は本当に女子が嫌いだよな」と笑うー。

親友の隆夫にだけは、翔太は”素の自分”を出しているー。
つまり、”女なんて嫌いだ”、という態度だー。

「--彼女とかさ、時間の無駄にしか思えないんだよなぁ、俺には」
翔太が言うと、隆夫は
「まぁ…無理して作るもんじゃないしな」と、苦笑いするー。

翔太が”女嫌い”な理由を、隆夫は知っているー

だからこそー
彼女持ちである隆夫に対して、平気で”彼女なんて無駄だ”と
言い放つ翔太のことも、理解できたー

翔太の姉ー。
それが一番の原因なのだと思うー。

浮気を繰り返すどうしようもない女で、
既に大学生になり、実家を出ているが、
翔太はその姉のせいで、散々な目に遭ったのだと言うー。

だからー
”女”という存在を嫌悪するのも、仕方のないことなのだろうー。

「-ーお前と、足利(あしかが)と、1日のうちに話してると
 本当に頭がおかしくなりそうだぜ」
隆夫は笑いながら言うー。

”足利”とはクラスメイトのひとりで
”女になりてぇ~~~!”といつも騒いでいる下心丸出しの男子だー

「--ははは…」

確かに、女嫌いの俺と女好きの足利ーー
確かに言ってることも全然違うんだろうなーーー

と、翔太は思いながら、少しだけ笑うー。

「--あいつ、今日もまた”朝起きたら女になってないかなぁ~”なんて
 言ってたしさぁ」
隆夫が言うと、
翔太は「俺は死んでもごめんだな。女になるなんて」と、首を振ったー。

もしも、自分が女に生まれていたならー
自己嫌悪に陥っていたかもしれないー、
などと思いながら翔太は「あ、じゃあ、俺はそろそろ帰るよ」と、
放課後の教室で話をしていたことを思い出して、
隆夫に手を振るー。

隆夫は「おう」とだけ言うと、そのまま教室の窓の外を見つめたー

だがーーー

それはーー
起きたー

「-----------え」
翌朝ー

目を覚ました翔太の身に、異変が起きていたー

「---え…ちょ!!?!?え?????」
翔太は戸惑いながら、
自分の胸のふくらみに、手を振れるー

「は????おい、嘘だろ…!?」
慌ててズボンの上から手を振れるが、
アレの感触を感じないー

「--な、、な、、ないっ…!?!?」

しかもー
その声は、翔太の声とは思えないー
高い声だったー

「--は???おいおい、、や、、やめてくれよ!!!」
翔太はそう思いながら自分のスマホを手に、スマホのアプリで
自分の姿を確認したー

「----は…?」
翔太は唖然としてスマホを落としたー

顔は確かに翔太に似ている顔だがー
翔太を女の子にしたような、そんな顔ー

髪は伸びてー
胸は膨らみー
肌は綺麗になりーーー
アレはなくなっていたー

完全に、翔太は”女”になってしまっていたー

「------」
放心状態の翔太ー

もしも、女体化したい男子高校生である足利が、
翔太の立場になったのであればー
すぐにでも胸を揉み始めていただろうー

しかし、翔太は違うー。
嫌悪に満ちた表情で、膨らんだ胸を見つめー
汚らわしいものを見るかのような目で
それを睨みつけるー。

「------」
翔太は時計を見たー

「ふ、、ふ、、ふざけんじゃねぇ」
翔太は、すぐに部屋にあったビニール袋とハサミを用意すると、
伸びた自分の髪を切り始めるー

「ふざけるな!!ふざけるな!!!」
可愛い声で叫ぶ翔太ー

自分が女になるなど、ありえないー。

「くそっ!!くそっ!くそっ!くそっ!」

これは夢だー
そう思いながらも、
翔太は、”夢ではない”と心のどこかで、理解していたー

夢を見ている最中に「これは夢だ」と自覚するのは難しいがー
起きているときに「これは現実だ」と自覚するのは容易だー。

翔太は、自分が、”朝起きたら女になっていた”というこの状況が
”現実”であると自覚せざるを得なかった。

「---はぁっ…はぁっ…はぁっ」
髪を切り終えた翔太はー
いつものような髪型に戻るー。

「--くそっ…」
自分の顔は確かに、自分の顔のままだがー
翔太の顔を美少女にしたような、そんな顔になってしまっている

”自分が女になっている”
そんな状況すら、受け入れられないほどに女嫌いの翔太は、
胸をなんとか小さく見せようと、頭を抱えるー。

「--くそっ…これならどうにか」
幸いー
胸はそこまで大きくなかったー

これで巨乳だったらさすがに詰んでいたー、
そう思いながら「邪魔くせぇなくそが!」と、自分の胸を無理やり
押しつぶそうとするー。

そんなことをしても、痛みを感じるだけで、
胸が小さくなるようなことはなかったー。

制服を身に着けてー
マスクをしてー
声をなるべく低く出すようにしてー

「---……これなら、、なんとか」
翔太は、低い声でそう呟くと、
”風邪をひいた”と適当に誤魔化して、
学校に登校することにしたー。

両親には、なんとかバレず、そのまま学校に向かう翔太ー

”俺は男だー冗談じゃねぇ”
そんな風に思いながら、
”どうすれば元に戻れるんだ?”と、
昨日の自分の行動を振り返ってみるー

しかし、特別変なものを食べた記憶もないし、
いつもと変わったことをしたつもりもないー
普通に、寝ただけだー。

「--なんで俺が女にー
 ふざけるんじゃねぇ…」

翔太は
”女にするなら、足利みたいに喜ぶやつにしてくれよ”と、
思いながら何度も何度も舌打ちをするー。

ようやく学校の正門にやってきた翔太はー
”とにかく、今日帰宅したら、色々調べてみよう”と
決意するー。

それに、一晩眠れば元に戻る可能性もあるー。
一夜にして女体化したのだから、
一夜にして元に戻る可能性だって、あることになるー

「とにかく…今日、耐えるんだ」

翔太が教室に入ると、
「--あれ?翔太!」と、クラスメイトのひとりが
翔太がマスクをしていることに気づいたー

翔太はわざと声を出しにくそうにしながら
「ちょっと、、風邪を引いちゃって」
と、低い声で呟くー

「--お!ほんとだ!声がいつもと違う!」
クラスメイトの男子は、そう言いながらも、
女体化した翔太が髪を切り、制服で胸が目立たないようにして、
いつもの男子としての制服を着ているために、
まさか翔太が女体化しているなどとは思わなかったようだー。

「-目もなんかこう、キラキラしてるような」
そのクラスメイトの言葉に
翔太は「たぶん少し熱があって、涙ぐんでるんだと思う」
と、言い訳をしたー。

翔太は、ため息をつきながら座席に座るー。

「----」
自分の胸に手が触れて、不愉快そうな表情を浮かべる翔太ー

(くそっ…)

思春期真っ最中だからかー、
そとも、女子が嫌いだからかー、
自分が女体化している、というこの状況が
恥ずかしいと思えたし、
翔太からしてみれば、嫌悪感でいっぱいだったー

「----」

授業が始まると、翔太もだんだんと気持ちが落ち着いてきて、
授業に集中することができたー。

座ってー
声を出さずに、普通に授業を受けている分にはー
髪もバッサリと切っているし、そこまで強い違和感は感じないー

股間のあたりに手を触れて違和感を感じたり、
胸に手を触れて違和感を感じたりすることは
あったものの、気持ちは少しずつ、落ち着いたー。

だがー
2時間目が終わってトイレに足を運んだ時にー
翔太は舌打ちをしたー。

いつものように、トイレの前に立ってしようとしたときにー
イヤでも現実に気づかされるー。

「---…」
周囲の男子を気にしながら、翔太は心の中で舌打ちをすると
個室の方に入っていくー

「くそっ!面倒くせぇ…!
 っていうか…え~っと…」
翔太は戸惑いながら自分の身体を見つめるー

「ど、どうやってすればいいんだ…?」
正直ー
”女”の身体から、どうやって尿が出て来るのか、
そういった知識も翔太にはなかったー。

だが、家ならともかく、学校でズボンやパンツを
汚すわけにはいかないー

「くそっ・・・とにかく…なんとか、、こう…」
恐る恐る少しずつ出し始めて、なんとか、服を汚さずに
トイレを済ませた翔太は教室へと戻るー。

教室に戻ると、親友の隆夫が声を掛けて来たー。

「--なんか今日、すごい調子悪そうだな?」
とー

「--ん?あ…あぁ…声もちょっと枯れちゃってな」
低く、小声で喋る翔太ー。

大声で喋れば”女の声”とバレかねないー

「--はは、あまり無理すんなよ」
隆夫が翔太の肩に触れるー。

”いつものように”ポンポン、と肩を叩いただけー

だがー
身体が女だからかー
それとも、”女体化したことをバレたくない”からかー
身体がビクッと反応してしまったー

「おいおい、どうした?」
笑いながら隆夫がそれに気づくー

「あ、いや、なんでも、ない」
翔太は暗い表情で、自分の座席に戻ると
”冗談じゃねぇ…こんな状態じゃ、1日が限界だぞ?”と
明日の朝、元に戻っていることを祈りながら、
3時間目が始まるのを待ったー。

3時間目ー

4時間目ー

昼休みー

なんとかそれを乗り越えた翔太は
表情を歪めたー

”体育”

「----…!!!!」
”着替えたら、胸を見られる…”

翔太は、絶対に誰かに気づかれるー
と、困惑して、”そうだ!”と
体調不良を理由に体育を”見学”したー。

”やっぱこのままじゃダメだ…早くなんとかしないと…”

翔太はそう思いながら、
女体化初日の学校を終えて、帰宅したー。

帰宅した翔太は部屋に閉じこもりー
お風呂の時間は、家族に見られないように、必死に手早く済ませてー
部屋に戻ったー。

「--全く嬉しくねぇ…!ふざけやがって!」
”女嫌い”の翔太からしてみれば
女体化しても、何も嬉しいことなどなかったー
興奮もしないー。

湧き上がって来るのは”嫌悪”の感情のみ。

翔太は、翌朝、自分が元に戻っていることを祈りつつー
眠りについたー。

しかしー

現実は、無情だったー。

翌朝ー
自分が元に戻っていないことを知りー
翔太は絶望の真っただ中にいたー。

②へ続く

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コメント

女体化したくない男子が女体化してしまった様子を描く
女体化モノですネ~!

普段喜ぶキャラが多い?気がするので、
あえてこうしてみました~!

続きはまた明日デス!

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