<憑依>レンタル彼女①~発覚~

憑依薬を手に入れた、とある男は、
”憑依する身体”を手に入れるため、
レンタル彼女を利用した。

しかし、やってきた彼女は衝撃の言葉を口にしたー。

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「ふふふふふ…」

30代独身の男・荻田 恭三(おぎた きょうぞう)は、
スマホで何かを見つめていたー。

見つめていたのは
”レンタル彼女”たちの写真ー

レンタル彼女とは、主に
恋人がいない男性のために、
1日や半日など、期間限定で”彼女役”を
演じる女性のことだー。

だがーー
この男、恭三は
”疑似デート”を楽しむために、
レンタル彼女の写真を見つめているわけではなかったー。

彼はー
”新しい自分の身体”を探していたー。

恭三は、女性とは縁がないタイプで、
生涯独身街道まっしぐらな状態の男だったー

容姿は”微妙”な感じで、
異性に慣れていないせいもあって、
女性との会話が上手く行かないー

そんなタイプだー。

壊滅的に容姿が悪いわけでもなく、
壊滅的に性格が悪いわけでもないのだがー、

どっちも、”あんまり良くない”上に
自分から特に何も行動を起こすつもりもない
恭三は、今に至るまで、独身だったー。

そしてー
恭三は”下心”丸出しのタイプの男で、
30代中盤になった今でも、
エッチなことを考えたりー
女子高生とデートしたい!だとか
考える日々を送っていたー。

そんな彼がー
”憑依薬”と呼ばれるものを
ネットオークションで偶然見かけて、それを購入したー

愛染 亮(あいぜん りょう)なる
出品者が出品していたもので、半信半疑だったが、
届いた憑依薬を見て、恭三は本物であると確信したー。

憑依薬を手に入れた恭三は、
最初は好き放題、”お楽しみ”をしようと思っていたが
色々考えるうちに、

”女の人生を奪って、女として欲望まみれの日々を送るのもいい”

と、思いついたー

自分が、美少女や美女になってしまえば、
もはや彼女も必要ないし、美少女フィギュアも、エロ動画も必要ないー

何故なら
自分自身が彼女であり、自分自身が美少女フィギュアであり、
自分自身がエロ動画になれるからだ。

そう考えた彼はー
早速”自分の新しい身体”にする女を探したー

だが、街中でいきなり憑依するのは
リスクが高いし、
相手の顔もじっくりと見ることが出来ないー

とは言え、恭三には、彼女はおろか、女友達もいないー。
妹がいるが、妹は、ブスなので、候補から落とした。

「----………」
そんな恭三が思いついたのが、
”レンタル彼女”だったー。

レンタル彼女として働く人は
”可愛い子”が多いー。
少なくとも、恭三は、そう思っていたー

恭三が購入した憑依薬は
相手にキスをする必要があるためー
街中で見ず知らずの人に憑依するのは難しくー
1:1に比較的しやすい相手を選ぶ必要もあったー。

そして、外見も重視する恭三は、
レンタル彼女にたどり着いたのだー

金井 月菜(かない るな)-

本名かどうかは知らないが、
とても優しそうな”守ってあげたくなるような感じの美少女”で、
ほほ笑んだ写真を見るだけで
恭三は顔を赤らめてしまうほどだったー

この、金井 月菜の身体を乗っ取るー。
そして、自分が金井 月菜として生きていくー

恭三は、そんな野望を抱きながら、
レンタル彼女の予約をし、
1週間後、金井 月菜と会うことになったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「--よろしくお願いします」

1週間後ー
金井 月菜が、やってきたー

写真通り、可愛らしい子だったー。
服装もとてもおしゃれだー。

おしゃれでありながら、
ギャル系だとか、そういう感じではなく
清潔感があるのも、恭三にとっては好感が持てたー

「よ、、よ、よろしく」
恭三が、顔を赤らめながらそう言うと、
月菜は「じゃあ、今日は、わたし、彼女だから、よろしく」と、
彼女としての振る舞いを始めたー。

街を歩く月菜ー。

どこかはかなげな表情を時々浮かべる月菜を見ながら
”俺がこんなにかわいい子になれるのか…”と内心で
笑みを浮かべる恭三ー

月菜と共に遊園地にやってきた恭三は、
月菜と共に色々な乗り物に乗るー

”遊園地デートってこんな感じなのか”
そう思いながらー
恭三は、楽しそうに笑っている月菜の方を見つめたー。

この子はー
容姿的には、女子大生だろうかー。

”楽しくもない相手”に対して
さぞ楽しそうに、彼女として振舞うー。
大変だろうな…  と思いつつも、
”まぁ、その苦労も今日で終わりだから安心するといいよ”
と、心の中で笑う恭三ー。

「--は~~~おいしい~生き返る~」
アイスを食べながら嬉しそうにしている月菜ー

穏やかそうに見えるものの、結構明るい感じな振る舞いも見えるし、
アイスを食べている月菜はまるで子供のように喜んでいるー。

「あ、そうだ、荻田くん、ひとつ聞きたいんだけど」
月菜が”彼女モード”でそう言うと、
何度か咳払いをしてから、「--ちょっと、その分時間延長しますから、
10分だけ、”彼女ではなく、わたしとして”お話していいですか?」と、
断りを入れたー

「え?あ、、あぁ、、いいよ、、あ、じゃなくて、はい」
恭三がきょとんとしながら言うと、
月菜は、アイスを面倒臭そうに食べながらー
口を開いたー

「荻田さん、
 わたしに憑依して、わたしの身体、乗っ取ろうとしてませんか?」

とー。

「-----」
恭三は、一瞬、何を聞かれたのか理解できなかったー。

そんなこと聞かれるなどとは、夢にも思っていなかったからだー。

「---ん?」
恭三が、やっとの思いで声を出すと、
「--今日、わたしを呼んだのって
 わたしとデートしたいんじゃなくて、わたしを乗っ取るためですよね?」
月菜は、淡々とそう言い放ったー

”彼女モード”でない月菜は
あまり表情を感じない、クールな感じだー

見た目は穏やかで優しそうな容姿のため、
結構ギャップがあるー。

「----え、、あ、、え、、そ、そんなことしませんよ…
 だ、、大体、憑依なんて、できるわけ」

「--できますよね」
月菜が言い放ったー。

「--おそらく、もう憑依薬飲んでいて、あとは、憑依するだけの状況ー
 …違いますか?」

月菜の指摘は、図星だったー

恭三は、真っ青になりながら
”お、俺、通報されるのか?こうなったら通報される前にー”
と、テーブルから身を乗り出して、月菜にキスしようとしたー

「----通報は、しませんよ」
月菜が少しだけ笑ったー

「--え」
動きを止める恭三ー。

月菜が時計を見つめるー。

「ーーー3時間15分ー」

「---え?」
恭三が首を傾げると、月菜は言葉を続けたー

「レンタル彼女の時間、あと3時間15分ありますからー。
 もうちょっとデートしてからでもいいんじゃないですか?」
月菜はそう言うと、
恭三は唖然としながら「え、、でも…」と呟いたー

「--別にいいですよ 憑依しても」
月菜が言うー。

「--は???え、、い、、いや、でも…
 でも、俺、、身体、返すつもりないですけど、、」
恭三が唖然としながら言うと、
月菜はにこっと笑ったー

「やっぱり、わたしを乗っ取るつもりなんですね」

とー。

「あ、、いや、、え、、あ」
恭三が挙動不審な言動をしていると、
月菜は付け加えたー。

「-いつでもいいですよ。
 憑依したくなったら言ってくださいー。

 でも、まだあと3時間15分ありますからー
 せっかくお金払ってるんですし、デート、
 楽しんだらどうです?」

月菜の言葉に、
「ま、、まぁ、それも、、そうですね」と恭三は頷いたー。

面倒臭そうにアイスを食べていた月菜は深呼吸すると、
途端に笑顔になって、
「あ~~アイスおいしい♡」と、”彼女モード”に戻ったー

”な、、何なんだこの子…”
恭三は戸惑いながらも
”まぁ、憑依させてくれるって言うし、お言葉に甘えるか”
と、笑みを浮かべたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「----ーー」
恭三は戸惑いながら、月菜の方を見つめていたー。

「そんなに見つめないでよ~!荻田くんってば~!」
月菜が微笑みながら言うー。

メリーゴーランドに、コーヒーカップー。
まるで本当の”デート”かのように、
楽しい時間を”疑似体験”する恭三ー

”な、なにしてるんだ俺…
 早く、二人きりになれるチャンスを見つけて…
 何とかこの子に憑依するんだ…!”

恭三にとっては、
生まれて初めて異性との”デート”体験だったー。

疑似的な体験とは言え、
確かに、今、この瞬間を恭三は楽しんでいるー。

だが、レンタル彼女を呼んだ理由はそれではないー
ただ、デートを楽しんで終わるだけならー
この時間が終われば、恭三はまたいつもの日常に戻るだけだー。

そのまま、40代に突入するだろうし、50代、60代、
気づけば、人生の終焉を何の変化もないまま、
迎えることになるだろうー。

肉体は老いていくのに
心はいつまでも学生気分のままー。

肉体の変化に、心が追い付いていないー

そんな状況になってしまうー。

それでは、いけないー。

「--あ、、あの、さっきの話ー」
恭三が月菜に言うと、
月菜の表情から一瞬にして笑顔が消えたー

「--わたしに、憑依しますか?」
とー。

「---……」
恭三は、”あまりにも”月菜があっさり
し過ぎていることから、逆に憑依を躊躇してしまうー

「-わたしの身体を乗っ取って、女として生きていきたい…
 そう思っているんですよね?

 どうせー、
 わたしの人生に希望なんてないので、
 どうぞ」

月菜は淡々と言い放ったー。

優しそうな雰囲気の月菜ー。
だが、その目は、”全てを諦めている”かのような、
そんな、目だったー。

「---……俺が、身体を、返さないとしてもー?」
恭三が言うと、
月菜は「はい」とだけ、答えたー

その目は強がりにも、見えないー。
本気で、”どうなっても構わない”
そう思っている目だったー。

「---俺が一生、君に憑依するってことはー
 君はその…死ぬのと同じこと…

 それでも…
 それでも、構わないってことですか…?」

恭三が、自分よりはるか年下の月菜に気おされながら
そう言うと、
月菜は「人生なんて、つまらないので」と、バッサリと言い放ったー。

「----……さぁ、どうぞ」
月菜は本気だったー

この場で、月菜にキスをして月菜に憑依すれば
恭三は、憧れの人生を手に入れ、
第2の人生を送ることが出来るー。

だがー

「---…もしかして、君…余命あとわずかとか…
 そういう…」

恭三が言うと、
月菜は「いえ」と首を振ったー

「ーーわたしは、健康です
 何なら、証明しましょうか?」

一瞬、”ここまで身体を渡そうとするのには何かあるのではないか”と
思ったが、月菜はそれも否定したー。

「--ーーわたしを乗っ取れば、荻田さんが夢見た
 人生を送ることが出来るー。

 正直、わたし、可愛いので、恋愛もできると思いますよ」

月菜が、さりげなく自信過剰な発言をしたが
恭三は”そこ”を気にしているヒマがないほどに、
困惑していたー

そして、時計を見つめたー。

「---あと、2時間30分ー
 …このまま、レンタル彼女、続けてもらっていいですか?」
恭三が言うと、月菜は「時間内なら、構いませんよ」と、だけ返事をするー。

”この子のことが、もっと知りたくなったー”

恭三は、そんな風に思いながら
「じゃ、わたし、次はあれに乗りたい~!」と
”彼女モード”に戻った月菜の方を見つめたー

②へ続く

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コメント

奇妙な言動を取る、レンタル彼女の正体は…?

続きはまた明日デス~!

憑依<レンタル彼女>
憑依空間NEO

コメント

  1. 匿名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    私の予想です。レンタル彼女の正体はおなじみの憑依薬の出品者・愛染。
    それで、最後は主人公の男が悲惨な目に会う。となる感じがしますが違いますか?笑

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    コメントありがとうございます~!★

    愛染さんがここにも…笑

    答えはどうなのか、ぜひ②以降もお楽しみくださいネ~!

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