<入れ替わり>入れ替わりんぼ③~発見~(完)

”1週間以内に自分の身体を探し出す”

それが出来なければ、
彼女は、永遠に相手に身体を奪われてしまうー。

”入れ替わりんぼ”の結末は…!?

--------------------—

4日目も、成果は出なかったー。
伸成になった睦美は焦っていたー

あと、3日ー
SNSの情報提供も期待は薄くー
探偵も時間がかかりそうだー。

もはや、なりふりかまわず、あらゆる情報提供サイトを利用したり、
伸成のバイト先から、実家、数少ない友人関係、
色々と調べたが、それでも、睦美になった伸成が
どこに行ったのかは分からなかったー

「1週間で、探すなんて無理だよぉ…」
絶望の表情で、ベッドに倒れ込む伸成(睦美)-

相手が絶対的に有利だー。

でもー
あと3日で見つけることが出来なければー
睦美は、伸成の身体で生きていくことになってしまうー

中年の男である伸成の身体になるー、ということは
自分の身体と人生を奪われるだけでは、ないー
女子大生である睦美からしてみれば、
伸成は10歳以上年上だー。
つまり、睦美は10年以上も時間を失うことにもなるー

何よりーー

足の毛を見て、伸成(睦美)は表情を暗くするー。

”こんな身体で、生きたくないー”
伸成(睦美)はそう思ったー。

”おっさん”に特別悪い感情を持っているわけではないー
差別的な感情も、抱いたことは、ないー

けれどー
相手が”女子大生と入れ替わって身体を奪おうとする”
おっさんであれば話は別だー。

睦美からしてみれば、その発想自体が、
もはや生理的嫌悪感を抱く発想だったー。

伸成が今頃、睦美の身体でニヤニヤしていると考えただけで
嫌悪感が爆発しそうになるー

「あぁぁぁ…!どうしよう!」
伸成(睦美)は、伸成の部屋を徹底的に調べ始めるー

”もしかしたら、部屋に手がかりがあるかも”
と、思いながらー。

初日に、大家さんを怒らせて、クリーニング業者が
入った時に、ゴミのようなものは処分されてしまったが
それでもまだ、色々なものが、伸成の家には残されているー

何か、
何か手がかりがあるかもしれないー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「---はぁぁ♡ うぅぁ♡」
睦美の身体を、嬉しそうに堪能する日々を繰り返すー

ホテルの一室は
”安全地帯”

ここに潜伏しているだけで、勝負は終わるー。

スマホを見つめる睦美ー。

”あと、3日かー”

そう思いながらひたすら自分の身体を刺激して
大きな声で喘ぎまくるー。

ホテルの一室で、睦美の身体をしゃぶりつくすー。

何度も何度もイってー
ようやく満足して、部屋の外に出ると、
隣の部屋から顔を出した男に頭を下げて、
睦美はそのままホテル内の温泉に向かうー

「へへへっ、今度は温泉温泉♪」

ニヤニヤしながらー
”睦美の身体”をひたすらに堪能する日々ー。

見つかるはずがないーー
ここにいればー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

6日目ー

伸成になった睦美は、
SNSを確認するー。
やはり、有力な情報はないー。

探偵も、同じだったー。

伸成の部屋で手に入れた情報を元に、
伸成の知り合いに手当たり次第
”伸成”として連絡するも、
手がかりは得られなかったー

ただーー
”ふたり”
伸成の知り合いに様子のおかしい人物がいたー。

ひとりは、伸成の大学時代からの親友と思われる
川熊 佐一(かわくま さいち)という人物ー
何度連絡をしようとしても、繋がらないー

もうひとちは、伸成の弟である、
信勝(のぶかつ)という人物ー。
連絡はつくのだが、伸成の声を聞くだけで
怯えるような様子を見せて、質問にも答えてくれないー。

睦美になった伸成が、
”自分の友人や家族”と接触する可能性はあると考えて、
伸成の部屋から分かる範囲内で
手当たり次第に、連絡をしてみたが、
今のところ手がかりはなかったー。

”どうすればいいの…”
外に出て、むやみに探しても時間を浪費していくだけー

何かー
何か手段はーーー

「----!!!!!」
伸成(睦美)はある情報を目にして、目を見開いたー

”スマホの位置情報 使えないの?”

入れ替わった初日のうちに、ツイッターで
「この子を探しています」と情報提供を呼び掛けておいてよかったー。

伸成(睦美)は心からそう思ったー

”スマホの位置情報 使えないの?”という言葉を送ったネットの人物は、
適当に書いただけかもしれないー

けれどー
睦美自身も、
思いつかなかったがー
”スマホ”
これが、カギになるかもしれないー

「--」
伸成(睦美)はただちに行動を起こしたー。

伸成になってから、
”伸成のスマホ”は、見かけていないー

恐らく、睦美になった伸成が持っているのではないか、と
伸成(睦美)は考えているー

いやー
持っていてほしいー。

そして、睦美(伸成)が、伸成のスマホをもし持っていればー
紛失時の位置情報確認で調べられるかもしれないー

伸成の家に、アンドロイドスマホの説明書が置かれていたー。
つまり、伸成が持っているスマホは
アンドロイドのスマホであることが分かるー。

「--だったら!」

伸成(睦美)は、睦美のスマホで
”端末を探す”機能を使うー

伸成のスマホで使っているアカウントの
パスワードを求められる伸成(睦美)-

だがーー

伸成の部屋のパソコンを起動した伸成(睦美)は、
世界的に有名な検索エンジン”ゴーゴル”にアクセスするー

伸成は自分の部屋のパソコンで
”ゴーゴル アカウント”にログインしたままにしていたー。

「--やった!!」
これで、なんとかなるかもしれないー

知恵を振り絞りー
ついに、伸成(睦美)は”位置情報の確認”をすることに成功したー

”伸成のスマホ”は今、どこにあるのかー。

睦美になった伸成が、伸成のスマホを持ち歩いているー
とは限らないー

でも、そうであってほしいー

スマホの電源を切っていれば、位置情報の特定はできないー
けれどー

最後の希望とも言える、この方法に
伸成(睦美)は託したー

そしてーー

”伸成のスマホの位置情報”が表示されたー

「---!!!!!!!!」
少し離れた地方のホテルー。

そこに”伸成のスマホ”があるー。

「--ホテル!!!!!!!」
伸成(睦美)は、すぐに伸成の部屋から飛び出したー

間違いないー
ここに、睦美になった伸成がいると確信したー。

6日目である今日も、もう夜になっているー

早くーー
早くーーーーー

睦美(伸成)は慌てた様子で、ホテルを目指したー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

7日目ー

「今からちょうど1週間ー
 来週の木曜日が終わるまで、そう、木曜日の23時59分59秒までに
 俺を見つけてくれればそれでいいー
 
 俺を見つけて、
 「わたしの身体を返して」と、
 声を掛ければ、君の勝ちだー。
 他にルールはないー。

 どんな手段を使ってでも、見つけ出してくれれば君の勝ちだー」

初日に睦美になった伸成に言われた言葉を思い出すー

「--みつけた」
ホテルに入る伸成(睦美)-

偽名を使っている可能性もあるー。

だがー
杉原 睦美 の親族のフリをして、
ホテルの新人っぽそうなスタッフに聞いたところ、
”杉原 睦美”名義で宿泊している部屋を確認できたー

”606”-。

「--わたしの身体、返してもらうからー!」
伸成(睦美)はホテルの6階に向かうー。

時間は、正直ギリギリだったー。
既に23時を過ぎているー

けれどー
まだ、間に合うー。

「---」
606号室をノックする伸成(睦美)-

返事はないー
部屋の鍵は閉まっているー

まさかー
”このまま部屋に引きこもるつもりじゃー”
と、不安を覚える伸成(睦美)-

しかしー
すぐにその不安は払しょくされたー

「--!」
鼻歌を歌いながら、派手な風貌の睦美が姿を現したー

髪型を変えー
濃い化粧に、
大胆に脚や胸元を晒した服装ー

”伸成の趣味にカスタマイズされた睦美”の姿を見て
伸成(睦美)は激しい怒りを覚えたー

部屋に入っていく姿を確認すると、
伸成(睦美)はすぐさま、606号室に突入したー

「みつけた!!!!!!!!!!!!!」
伸成(睦美)が叫ぶー

「-----------!!!!!」
驚きの表情を浮かべた睦美ー

伸成(睦美)は怒りの形相で睦美に飛び掛かるとー
そのまま「わたしの身体を返して!」と
叫んだー。

23:35-。

ギリギリだったー

とにかく、これで自分の身体を取り戻すことが出来るー

「-わ、わかった!わかったよ!」
観念した様子の自分を見て、
伸成(睦美)は「--危なかったぁ…」と呟きながら、
「さぁ、わたしの身体を返して」と、言い放ったー。

「---…どうして、ここが分かったんだ…?」
その言葉に、伸成(睦美)は、少しだけ得意げな表情に
なって、言い放った。

「----スマホの位置情報」
とー。

伸成(睦美)の言葉に、
自分のスマホを見て唖然とするー。

「---色々計算して隠れたりしていたみたいだけど、
 自分のスマホを持ったままなんて、ずいぶんうっかりしてたのね」
伸成(睦美)がそう呟くと、
「くそっ…」と呟きながらも、「7日以内に見つけ出せたら元に戻るー。
そういう約束だもんな」と、首を振ったー。

”入れ替わり薬”
透明の容器に入った、見たこともないような液体が
机の上に運ばれてくる。

伸成(睦美)は、それを見つめながら不安を覚えるー。

”本当に元に戻れるのかな”
と、いう不安だー。

0:00-

日付が変わったー。
危なかったー。
もしも、睦美になった伸成を見つけ出すことが出来ないまま、
今、この時間を迎えていたら、人生の終わりだったー。

入れ替わり薬を水に混ぜて、コップに入れるー。

手渡されたコップを伸成(睦美)が不安そうに見つめるー。

「ははは」
睦美は笑いながら、”先に”入れ替わり薬入りの水を飲んで見せたー。

「---」
伸成(睦美)も不安そうに、それを飲むー

毒ではなかったー。

「--そして、ぶつかる」

指示通り、最初に駅でぶつかられた時のように、
伸成になってしまった睦美は、わざと相手とぶつかったー。

しかしー

元にはーー
戻らなかったー

「---ぷっ」
目の前にいる睦美が笑いだすー

「ぷっ…あははははははは!お前、マジで傑作だな!
 今、飲んだのはただのビタミン剤だよ!」
睦美がゲラゲラと笑っているー

伸成(睦美)は困惑するー。
”どういうことなの?”とー。

「--お前の負けだ」
目の前にいる睦美が、そう囁いたー

”今からちょうど1週間ー
 来週の木曜日が終わるまで、そう、木曜日の23時59分59秒までに
 俺を見つけてくれればそれでいいー
 
 俺を見つけて、
 「わたしの身体を返して」と、
 声を掛ければ、君の勝ちだー。
 他にルールはないー。

 どんな手段を使ってでも、見つけ出してくれれば君の勝ちだー”

伸成(睦美)は困惑するー

”わたしの身体を返して”とは、ちゃんと言ったー。
負けとは、いったいー?

「--あんた、もしかして最初からわたしに身体を返すつもり何てなかーーー

「---いいや」

ーー!?

ホテルの部屋の扉が開いたー

知らない男が入って来るー。

伸成(睦美)が戸惑っていると、
部屋に入って来た男は笑ったー

「俺が、伸成だよ。
 君は俺を見つけることができなかったー
 だから、君の負けだ」

ーー!?!?!?!?

伸成(睦美)が意味が分からず困惑するー

「--はははは!意味が分からないって顔だな」
伸成を名乗った見知らぬ男は笑いながら
睦美の方を指さしたー

「今、君の身体の中にいるのは、俺じゃなくて、
 俺の親友の川熊 佐一さ

 このホテルに到着したあと、俺と佐一は入れ替わったー。

 つまりー
 今、君の身体には、俺ではなく、俺の親友の佐一がいて、
 この身体…俺の親友の佐一の身体には、この俺、伸成が
 いるってことだ」

伸成(睦美)は、驚きに震えるー。
”川熊 佐一”
伸成の友人や知り合いに連絡を取った際に、
”何回連絡しても連絡がつかなかった相手”だー。

睦美になった伸成は、ホテルに到着後ー
”エッチなことをしてやる”という条件で、親友の佐一に協力を求めたー。

”かくれんぼの期間中だけ、入れ替わってほしい”とー。

睦美(伸成)の提案に応じた佐一は、隣の部屋に宿泊し、
睦美(伸成)と入れ替わったー。

今ー
睦美の身体の中にいるのは、伸成の親友・佐一であり、
佐一の身体の中に、伸成がいるー。

だからーー

「君は俺を見つけていない。君の負けだ」
佐一になった伸成が笑ったー

「-そ、、そ、、そんなの…!」
伸成(睦美)が叫ぶー。

「-俺はルールを破っていない。
 ”俺を見つけたら勝ち”だと言ったはずー。

 君が見つけたのは
 ”元・自分の身体”であって、俺ではない」

佐一(伸成)が笑いながら言うー。

「--へへへ ザンネンだったな お嬢さん」
睦美(佐一)が笑いながら言うと、
睦美(佐一)と佐一(伸成)が入れ替わり薬を飲んで
互いにぶつかって、再び入れ替わったー

「--そんな…」
愕然とする伸成(睦美)-

「-ーー約束は約束だ。この身体は俺のものー
 今日から俺は、女子大生の睦美だ…ひひひひ」

睦美になった伸成は勝ち誇った表情で呟くー

「--へへへ 約束通り、今度たっぷりエッチなこと
 してもらうからな」
伸成の親友、佐一が笑うー

「---じゃあな」
睦美(伸成)が笑いながら、佐一と共にホテルの部屋から出ていくー

「ま、、待って!待って!」
伸成(睦美)が泣きわめきながら、叫ぶー

しかし、睦美(伸成)はもう、相手にしてくれなかったー

「---すみません、わたしの部屋に変な人が入ってきて!」
睦美(伸成)がホテルの職員に、わざとらしくそう叫ぶー。

ニヤッと笑う睦美(伸成)-

ホテルの職員に連行されていく伸成(睦美)-

「--ちがう!!わたしは、、あれは、わたしの、、わたしの身体!」

しかしー
そんな叫びを、誰も聞き入れてくれることはなかったーーー

「--へへへ 女子大生の身体、ゲット~」
睦美(伸成)はそう呟くと、嬉しそうに、ホテルの外に向かって歩き出したー

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

かくれんぼに敗北…!
身体を奪われてしまいました~!

皆様が探す側の立場だったら、
伸成の罠を見破れたでしょうか~?笑

お読み下さりありがとうございました!

コメント