<混合>ポゼッションシャークXチェンジシャークXメタモルシャーク②(完)

ポゼッションシャークに脅かされる人類ー。

裏で暗躍し、人類になり替わっていくメタモルシャーク…

そして、更なる脅威が近づいていた…

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憑依サメ-
ポゼッションシャークに次第に追い詰められつつあった人類ー

「--ふふふふふ…人間は、みんな我々のものだ!」
巫女のような姿をした女が叫ぶー。

”女王”と呼ばれている女だー。
元々、ただの女子高生だったのだが、
憑依サメの女王に乗っ取られたらしく、
巫女のような恰好をして、他の憑依された人間を
指揮しているー。

「---くそっ!くそっ!」
憑依サメと戦っていた達夫が苦しそうな表情を浮かべるー。

チェーンソーで、迫りくる憑依サメを切断するー。

だがー
”憑依サメ”に乗っ取られてしまった人間を
切断するわけにはいかないー

「--へへへへへ」
背後から、ヌンチャクを持ったツインテールの少女に襲われる達夫ー。

”こいつは、乗っ取られた人間を攻撃できないー”
そう、憑依サメたちに見破られてしまった達夫は、
取り囲まれていたー

「しゃああああああ!」
ヌンチャクを持ったツインテールの少女が襲い掛かって来るー

”この子も、憑依されてるだけ…
 ぶった斬るわけにはーー”

「--!」
背後から取り押さえられる達夫ー

屈強な男に取り押さえられて達夫は身動きを取れなくなるー

”この戦いが終わったら結婚するんだー”
そう言っていた達夫は、表情を歪めるー。

「--くそっ!薄汚いサメどもめ!」
達夫が大声で叫ぶー。

その直後ー
頭上からとびかかって来た憑依サメにー
達夫は乗っ取られてしまったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「--全滅です」
官房長官が江見留総理大臣に伝えるー

サメ撃退のために集めた人間たちも
全滅してしまったとの報告を受けー
表情を歪める総理ー。

「--”シャークブロック”の投与は進んでいるのか?」

「--まだ2割弱です」

「--8割の人間は、まだ憑依サメに憑依される状況…
 ということか」

総理は表情を歪めるー。
実際には”2割弱”の人間が既にメタモルシャークに殺され
なり替わられていることを意味するのだがー、
メタモルシャークの存在を知らない人類は、
憑依サメから憑依されなくするための薬・
”シャーク・ブロック”を信じてしまっていたー

”追い詰められた状況に現れた救世主”

メタモルシャークは、そんな立場をとることで、
合理的に人間を侵略し続けていたー。

「--仕方ない。憑依サメを一掃する。
 ”アトミック・シャークⅣ”の準備は出来ているか?」

総理の言葉に、
官房長官は「はっ」と頭を下げたー

対憑依サメ用の最終兵器ー
”アトミック・シャークⅣ”がついに起動されたのだー。

アトミック・シャークⅣー
巨大なサメの形をした戦闘兵器が、飛び立つー。

上空からのレーザー攻撃で、
憑依サメを駆逐していくー

憑依サメに乗っ取られた人間にも音波を照射しー
行動不能にしていくー

「---おぉぉ、いいぞ」
総理は、アトミックシャークⅣの戦果をみつめながら
笑みを浮かべるー

多少の犠牲を払ってでも、憑依サメを止めなくてはならないー

がーーー
”それ”は到着してしまったー。

「--総理!上空に未確認飛行物体が出現!」
叫ぶ官房長官ー。

「--!!」

上空にー
謎のUFOが出現していたー

そしてそこからー
空飛ぶサメたちが放たれるー。

海中から出現したポゼッションシャーク
異次元から出現したメタモルシャーク…

2種のサメに引き寄せられた
第3のサメ・チェンジシャークが、地球に到着してしまったのだー

「-----!!!」
チェンジシャークの目が赤く光るー。

それと同時に、チェンジシャークが地面に落ちてー
アトミックシャークⅣの様子がおかしくなるー。

「ど、どういうことだ!?あのサメはなんだ!?」

チェンジシャークが、街中にも飛び交い始めるー。
空を飛ぶサメー。

その力はー
”見つめた相手と自分の身体を入れ替える”能力ー

チェンジシャークと、人類の最終兵器・アトミックシャークⅣの身体が
入れ替わってしまったのだー。

チェンジシャークになってしまったアトミックシャークⅣは
プログラムが働かず、
サメの姿で、地面に横たわったー。
サメの身体の中にはAIが搭載されていないため、
何も思考できなくなってしまったのだー

アトミックシャークⅣの身体になったサメは、
街を破壊し始めたー

「--なに、あれ…?」
憑依サメの女王ー
巫女の姿をした女子高生が唖然とするー。

人類の最終兵器を”入れ替わり”により
乗っ取ったチェンジシャークは、
アトミックシャークⅣの身体で街を破壊し始めたー。

大量のチェンジシャークが空を舞うー。

次々と、人間が入れ替えられていくー

サメの身体になってしまった人間たちが
どうすることもできず、地面に横たわり
ぴちぴちと飛び跳ねるー。

人間の身体を奪ったチェンジシャークは
人間の身体で次々と周囲の人間や
他のサメたちを襲撃していくー

人類は、壊滅の危機を迎えていたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

IT企業メタル・ハートの女社長は
笑みを浮かべていたー

既に、変身能力を持つメタモルシャークによって”本物の女社長”は
殺されているー。

「--ふふふ…順調ねー」
メタモルシャークによる人類の支配は進んでいたー

既に”憑依サメ対策”と称して
多数の人間をおびき寄せて、そこで始末しー
メタモルシャークが始末した人間に変身ー
大勢の人間が、メタモルシャークになり替わられていたー。

憑依サメに乗っ取られた達夫の友人・洋平や
彼女の静香も、メタル・ハートの施設にやってきていたー

”憑依サメに憑依されないようにする薬”
”シャークブロック”を投与するためだー

「--お、俺の順番だな!」
洋平が、”シャークブロック投与室”に入っていくー。

「--先に出口で待ってるぜ」
洋平が静香に言うと、静香は不安そうに頷いたー。

「--こちらへどうぞ」
案内された部屋に入る洋平ー

てっきりー
医師でもいるのかと思っていた洋平は、
部屋の中に誰もいないことに首を傾げたー

「--!」
直後ー
洋平は背後から、メタモルシャークに丸呑みにされてー
死んだー。

そしてー

洋平を丸呑みにしたメタモルシャークが洋平の姿に変身して、
投与室の外に出るー

「へへへ…終わったぜ」
洋平がそう言うと、
静香が安心した様子で、そのまま投与室の方に向かうー。

その時だったー

激しい轟音が施設に響き渡るー

「--!?」
偽の洋平が表情を歪めるー

直後ー
激しい爆音と共に、メタモルシャークの施設は焼き尽くされたー。

チェンジシャークに乗っ取られたアトミックシャークⅣの攻撃が
直撃したのだー。

「-ぎゃああああああああああああああ!!」
焼き尽くされるメタモルシャーク。

女社長に変身していたメタモルシャークのリーダーも、
研究施設共々、焼き尽くされてしまったー

地上が、火の海になっていくー

「--総理!ここはもう危険ですー」
チェンジシャークによる攻撃ー

総理は、官房長官に促されて脱出を試みたー。

しかしー
その最中ー
チェンジシャークの光る眼に囚われてー
身体を入れ替えられてしまったー

「--」
サメの身体になってしまった総理は、
路上でぴちぴちと跳ねるー。
チェンジシャークの身体には羽が生えているがー
どう使っていいかもわからなかったー

隣にも、サメがいるー
中身は、官房長官だー。

ぴちぴちと跳ねる二人ー。
意思疎通が出来ているのかどうかも、もはや分からなかったー

”これより、地球は、サメのための世界となる”
総理大臣(サメ)は、高らかにそう宣言したー

入れ替わりで総理と入れ替わったサメー。

もはや、チェンジシャークに怖いものはなかったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「--そ、、そんな‥・」
巫女の格好をした女子高生が表情を歪めるー

”憑依サメ”が次々と倒されていくー

「そんなああああああああああああ!」
巫女の格好をした女子高生が倒れるー。
女子高生の身体から抜け出した憑依サメの女王は、
慌てて海に逃げようとしたー

しかしー

間に合わずに、憑依サメの女王も、
チェンジシャークに乗っ取られた人類の最終兵器
アトミックシャークⅣに焼き尽くされてしまったー

チェンジシャークが上空から大量に降り注ぎー
人間と身体を入れ替えていくー。

サメになってしまった人間は
なすすべもなく、地面をぴちぴちと跳ねてー
人間になったサメは、人間として悪事を企てるー。

”人類の完全支配”の日は着々と進んでいたー。

憑依サメは壊滅、
一部残党が、海の中に再び撤退したものの、
アトミック・シャークⅣが、憑依サメの拠点である海底に
最大火力で攻撃を仕掛けたためー、
残党も壊滅したー。

メタモルシャークは、一部が人間社会に溶け込んだまま潜伏、
反撃の機会をうかがっているものの、そのチャンスは訪れないままー

人類は、チェンジシャークに乗っ取られていくー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

三日後ー

江見留総理大臣が宣言するー

「我々人類の勝利だ!」
とー。

官房長官が横で拍手をしているー。

江見留総理大臣(サメ)はーー

”自分がサメであったこと”を
忘れてしまっていたー

人間の脳は、チェンジシャークの脳よりもはるかに高度で
あったために、
入れ替わりにより、総理大臣の身体になったサメは、
わずか数日で、乗っ取ったはずの人間の脳に侵食されー
自分がサメであることを忘れ、
江見留総理大臣の記憶に飲み込まれー
完全に江見留総理大臣そのものになりきってしまっていたー。

中身は本人ではないー
けれど、記憶も思考も身体も本人のものを受け継ぎー
サメは自我を失ったー

自分が元々江見留総理大臣であったと思い込みー
中身が人間のチェンジシャークたちを、
”自分の元身体”とも思わず、次々と駆逐していったー。

1週間後にはー
チェンジシャークの身体になった人間は一掃されー、
人間になったチェンジシャークは
自分が元サメであったことも忘れー
全員が、身体・記憶・思考全てを受け継ぎ、
そのものになってしまったー。

結果ー
”中身”は違っていても
今までと何も変わりない日常が取り戻されたのだったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「---ふ~~危なかったよ。まさか憑依されちゃうなんてな」
達夫が笑うー

達夫は憑依サメに憑依されたものの、
女王が倒されたことで、憑依サメが達夫から抜け出し、
無事だったー

「ははははは!お前が無事でよかったぜー」
焼き尽くされた施設からなんとか逃げ出した親友の洋平が
嬉しそうに笑うー。

だが、”オリジナル”の洋平は
メタモルシャークに食われて既に死んでいるー。

けれどー
洋平に変身したメタモルシャークもまた、
人間の記憶に飲み込まれ、自我を失い、
洋平そのものになってしまっていたー

オリジナルは死んだがー
洋平と全く同じ姿・思考の物体がそこにいるー

達夫は、目の前にいる洋平が、”偽物”とは
知らないまま、笑顔を浮かべるのだったー

そして、彼女の静香にプロポーズする洋平ー

静香は、焼き尽くされた施設から逃げた後、
チェンジシャークに入れ変えられてしまいー
本物の静香は、既にサメの身体になったあと、
殺されてしまっているー。

しかしー
静香になったチェンジシャークもまた、他のチェンジシャークと
同じように、静香の記憶に飲み込まれ、
今は静香そのものになってしまっているー

身体も静香のものであるため、
本人が消えている以外ー
周囲は、本物の静香の意識はもう死んでいるなどということには気づかないー

「うれしい…」
静香と達夫は結婚したー

中身はチェンジシャークだがー
身体は静香ー
何の問題もなく、二人は人生を満喫したー

大勢の人間が
チェンジシャークに身体を入れ替えられてー
サメの身体にされたまま、死んだー

しかしー
人間になったサメは、人間の記憶に飲み込まれ
自我を失いー
結果的に”個”は死んだものの、
身体・記憶・思考は全て受け継がれ、
本人そのものの状態で生き続けたー。

チェンジシャークにより、多くの犠牲が出たもののー
”表向き”の影響はなくー
誰もそれに気づくこともなくー、
サメが人類を乗っ取ることには失敗しー
人類は何事もなかったかのように、子孫を作りー
次の世代へと向って行くのだったー

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

混沌としたサメのお話の完結でした~!

大勢が犠牲にはなっているのですが、
人類的にはあまり影響なく、戦いに決着がついた…みたいな
エンドですネ…!

前からよく言われている転送装置の考察的なお話…、
転送前の人間と転送後の人間は同じ人間だけど、
同一の個体と言えるのかどうか…みたいなお話が
きっかけでこの結末が浮かびました!笑

お読み下さりありがとうございました~!

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