<入れ替わり>バレンタインチェンジ③~本命~(完)

バレンタインデー当日の突然の入れ替わり…!

ついに学校に登校した二人の運命は…!?

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「--で、告白したの?」

登校直後ー
亜梨花(幸矢)は、
亜梨花の親友である羽田 啓子に呼び出されていたー

「--え、、、え、、、あ、、、うん…いや、、、」
亜梨花(幸矢)は返事に困ってしまうー

この啓子も、まさか目の前にいる亜梨花が幸矢本人だなんて
夢にも思っていないだろうー。

”でも、まぁ、俺…本命チョコ、水澤さんの身体で
 見ちゃったわけだし、告白されたってことでいいのかな…?”

亜梨花(幸矢)がそう思いながら
「う、、うん!」と答えると、啓子が笑ったー

「--はは!振られたんだね!」
とー。

「へ?」
”どうしてそうなるんだ?”と思いながらも
亜梨花(幸矢)が戸惑っていると、

「--あははは!大丈夫大丈夫!
 昨日言ったでしょ?あたしなんて50回は振られてるんだから
 全然問題な~し!

 あ、そうそう、今日もさっき振られたから51回目!
 記録更新だね!」

啓子はとても嬉しそうに強引に話を進めるー

そんなペースに飲み込まれてしまった亜梨花(幸矢)は
「あははは!そうそう、振られちゃった~!」と苦笑いしながら答えたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「-----…」
幸矢(亜梨花)は女子たちからバレンタインチョコを
貰って戸惑っていたー

”まさか、もらう側になるなんて・・・”

そして、教室に戻って来た亜梨花(幸矢)の方を見つめるー

”ってか、やっぱりわたしの身体の中身、幸矢くんだよね?
 なんかクールな感じだし…

 ってことは、わたしの本命チョコ見ちゃったんだよね…

 どうしよう~”

幸矢(亜梨花)は、口をぽかんと開けながら
”でも、幸矢くん、変態みたいだし、やっぱ本命チョコ取り下げしたいなぁ~”と
考えるー。

「-あの…ずっと、好きでした!」
大胆に告白してくる女子ー

「--え‥・え~~え…」

告白してきたのは、
美空(みそら)という名前のクラスメイトで、
大胆な行動でいつも周囲を驚かせている子だー。
周囲の目線を一切気にせず、
ある意味天然な行動を繰り返す、
そんな子ー。

「---」
幸矢(亜梨花)は亜梨花(幸矢)の方をチラッと見るー。

亜梨花(幸矢)は驚いた様子でこっちを見ているー

”自分の身体”が告白されたことに驚いているのだろうー。

「----」
”どうするの!?”と、目で訴える幸矢(亜梨花)-

だが、亜梨花(幸矢)は目を逸らしたー。

”な~んで、入れ替わってないフリするの!?
 もういいや!わたし、勝手に返事しちゃうよ!?”

亜梨花は不貞腐れた様子で、
美空に対して、勝手に”返事”をしたー。

「--じゃ、、じゃあ、よろしく」
とー。

「やったあああああああああああああああ!」
美空が喜ぶー

周囲の女子がどよめくー

イケメンで人気者の幸矢が、よりによって
何で美空に?とー

「--ちょ!」
亜梨花(幸矢)がたまらず駆け寄って来るー。

幸矢(亜梨花)の腕を掴み、
亜梨花(幸矢)は無理やり、幸矢(亜梨花)を
連れて行くー。

幸矢(亜梨花)は戸惑いながらもー
”美空ちゃんからの告白受けちゃったから
 これで、本命チョコを見られていたとしても、
 わたしは変態と付き合わなくて大丈夫だよね…?”と
心の中で思うー。

ようやく、亜梨花(幸矢)が立ち止まると、
周囲に人がいないことを確認してから口を開いたー

「--ごめん…俺…幸矢だよ…」
とー。

「--うん…なんで、入れ替わってないフリしたの?
 電話の時も、朝も!」

幸矢(亜梨花)が、少し拗ねた様子で言うと、
亜梨花(幸矢)は
綺麗な黒髪をボリボリかきむしりながら呟くー

「ーーう~ん、あの、、なんていうかな…?
 俺、咄嗟の出来事に弱くて…

 つい、なんか咄嗟に嘘ついちゃって…

 ほら、入れ替わりとか信じてもらえるかな、とか
 本命チョコ見ちゃったけど、いいのかな、とか
 本命チョコまっず!って思って吐いちゃったのとか」

弁明をする亜梨花(幸矢)-

しかし、
余計なことまで口走ってしまっていることに
本人は気づけていないー

「---ま、、まずか、、、え、、あ、、、そ、、そう…」
幸矢(亜梨花)がショックを受けると、
亜梨花(幸矢)が「だ~~~~!ち、、ちが、、あ、、え、ご、ごめん!」と
取り乱した様子で叫んだー。

時計を確認しながら、まだ授業前であることを確認すると
亜梨花(幸矢)が口を開いたー。

「---俺さ…実は全然クールなんかじゃないんだよ…」
とー。

幸矢(亜梨花)が「え…?」と首をかしげるー。

「--みんなは俺のこと、クールで何でもできて
 かっこよくて…とか、思ってるんだろ?」
亜梨花(幸矢)の言葉に、
幸矢(亜梨花)は”自分でかっこいいとか言っちゃうんだ…”と
内心で思いながらも、話の続きを聞くー。

「--俺さ、、人と話すのがあんまり得意じゃなくてさ
 必死に暗くならないように、ある程度明るく振舞ってはいるけど、
 ちょっと取り乱したりすると、こうーなんか、
 失言したり、訳の分からないこと言っちゃったり…
 まぁ…色々とするんだ」

亜梨花(幸矢)の言葉に、
幸矢(亜梨花)は、少し考えたあとに「そっか」と頷いたー

イケメンで何でもできて、クール…
それは周囲が勝手に作ったイメージ。
確かに成績が良いのは事実だがー
周囲が必要以上に幸矢を持ち上げていて
それが幸矢にとってはプレッシャーになっているのかもしれない。

「----ほ、、本命チョコ…ありがとう…
 ま、、不味いとか言ってごめん…

 ちょっと、、口に入れたら…不味くて…」

亜梨花(幸矢)がそう言うと
「…まずいってそんな何度も言わなくても…」と
幸矢(亜梨花)が悲しそうに呟いたー

そして、口を開くー

「--じゃあ…黒野くんが失礼だから
 わたしも失礼なこと聞いていい?」

幸矢(亜梨花)の言葉に、
亜梨花(幸矢)は「あ…あぁ…いいよ」と頷くー

幸矢(亜梨花)は、意を決して
気になっていたことを口にしたー

「黒野くんってさ…変態…なの??」

とー

「-----え?」
亜梨花(幸矢)が、”意味が分からない”という表情を
浮かべているー

本当に、意味を理解できていなさそうな顔だー。

「-⋯どういうこと?」
亜梨花(幸矢)が、心底”謎”と言わんばかりに聞いてきたのを見て、
幸矢(亜梨花)は事情を説明したー

妹らしきボサボサ頭の子に変態と言われたり、
罵倒されたことや、
部屋にエッチなものが隠されていたことをー

「---ははは、あぁぁ~そういうことか」
亜梨花(幸矢)が髪をかきながら答えたー。

「そうだなー
 順番に説明していこうか」
亜梨花(幸矢)がそう言うと、
”事情”を説明し始めたー

ボサボサ頭の子は、妹の世恋ー。
現在は不登校になってしまっているー

そしてー
幸矢には、もう一人”兄”がいることー
兄は現在大学生で、1年前に家を出たが、
どうしようもない変態男で、
妹の世恋にも暴力を振るったり、
エッチなことを強要したりしていたのだというー。

「--…あの部屋は…」
幸矢(亜梨花)が言うと、
亜梨花(幸矢)は頷くー

「そ、俺の部屋じゃなくて、俺のアニキの部屋が
 そのままになっててー…」

亜梨花(幸矢)はそう言うと、さらに付け加えた。

世恋は、幸矢の兄から乱暴されていたことで、
精神的に壊れてしまい、不登校になったー。
髪がボサボサになって、何も身なりを気にしなくなったのも
そのころからー。
今では”幸矢の兄”と”幸矢”の区別もつかないのか、
幸矢に対して「変態!」と罵倒してきたり、暴力を
振るってきたりするようになってしまったのだというー

「でさ、バレンタインの前日も、世恋の暴力が凄くてさー、
 それで、世恋の部屋から一番距離のある、
 俺のアニキの部屋で寝てたってわけ…

 だから、、その、、、水澤さんが俺の身体で過ごした部屋は
 俺の部屋じゃなくて、アニキの部屋だから…
 その、、エッチなやつとかは、俺のものじゃなくて…」

亜梨花(幸矢)の言葉に
幸矢(亜梨花)は安心した様子で、「なぁんだぁ…」と呟いたー

「----てっきり、黒野くんが妹さんに
 何かしてるんじゃないかって、そう思っちゃった」
幸矢(亜梨花)が言うと、
亜梨花(幸矢)は
「酷い言われようだなぁ~…」と苦笑いして
「まぁ、、アニキのせいだな」と呟くー。

「--俺は、、ほら、、今日、着替えるのもやっとでさ…
 何にも怪しいことなんて、出来ないタイプだし」

亜梨花(幸矢)が照れ臭そうに笑うー。

「--目をつぶってなんとか着替えて来た感じ」
亜梨花(幸矢)の言葉に、
幸矢(亜梨花)は笑うと、
「--勘違いして、本命チョコ、取り下げちゃうところだった」
と、顔を赤らめながら呟いたー

「----」
二人は一息つくと、
「-元に戻れるかな?」と
幸矢(亜梨花)が不安そうに呟いたー

「とりあえず…一晩寝たら元に戻ったりしないかな…?」
亜梨花(幸矢)の言葉に、
幸矢(亜梨花)は頷くと、
”明日になっても戻ってなかったら、もっとちゃんと考えよう”と、
二人で結論を出してー
そのまま家に帰って行ったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夜ー

亜梨花(幸矢)はLINEを受け取るー
お互いの連絡先は、元々知らなかったのだが
入れ替わったことで半ば強制的に
連絡先を知ることになってしまったー

”ねぇ…元に戻れたら、、チョコの返事…聞かせてくれる?”
幸矢(亜梨花)からの連絡に、
亜梨花(幸矢)は
”…わかった、わかったよ”と照れ臭そうに返事を送ると
”来年までに美味しいチョコ作れるように頑張るから!”
と、幸矢(亜梨花)から返事が送られてきたー

そしてーー
翌日ー

二人は、元に戻っていたーー

「--やったああああああああ!戻ってる!!」
亜梨花が思わず叫ぶと、
偶然、部屋の前を通りかかった弟が
呆れた表情でー

「昨日はお漏らししてたし、今日は奇声をあげてるし…
 大丈夫?」

と、呟いたー

「え…?お漏らし?」
亜梨花は、びっくりして叫ぶとー
昨日の出来事を弟から聞かされてー
恥ずかしさのあまり弟の前から
逃げるようにして学校に登校したー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

なぜ入れ替わってしまったのかー
それは、分からないー

けれど、結果的に、本命チョコも渡せちゃった感じになったし、
思いも伝わったー

お互いが、相手のことを知ることもできたー。

朝ー
授業前に幸矢に呼び出された亜梨花は、
幸矢から”告白”の返事を聞かされることになったー

幸矢が笑うー。

「--水澤さんに告白されるなんて、思わなかったよー。
 水澤さんは、中身もしっかりしてると思うし、
 俺も嬉しい…」

照れ臭そうに言う幸矢ー

亜梨花は嬉しそうに幸矢の方を見たー

しかしー

「---俺、水澤さんとは付き合えないー」

「--え…え、、、どうして!?」

まさかの”振られ”に、
驚く亜梨花ー

「--水澤さんのせいだよ」
幸矢が少し困った様子で言うー

「え???」
亜梨花も困っていると、
幸矢は呟いたー

「--だって…水澤さんのせいで、俺、
 彼女持ちに…」

ーと。

「--!?!?!?」
亜梨花が昨日のことを思い出すー

「-あの…ずっと、好きでした!」

「----」
”どうするの!?”と、目で訴える幸矢(亜梨花)-
だが、亜梨花(幸矢)は目を逸らしたー。

”な~んで、入れ替わってないフリするの!?
 もういいや!わたし、勝手に返事しちゃうよ!?”

亜梨花は不貞腐れた様子で、
美空に対して、勝手に”返事”をしたー。

「--じゃ、、じゃあ、よろしく」
とー。

「やったあああああああああああああああ!」
美空が喜ぶー

「---あ」

昨日のことを思いだした亜梨花は、唖然としたー

「--俺……美空ちゃんの彼氏にさせられちゃったし…
 1日で振るとか、やばすぎるし…
 それに…美空ちゃん、一度付き合いだしたのに
 やっぱりごめんなさい、昨日のは間違えでした、なんてやったら
 ブチギレるタイプだろ…?」

幸矢は
”俺に浮気はできないよ…”と、
苦笑いすると、
亜梨花に対して「ホントはOKしたかったけど、、ごめん」と、
呟いて、そのまま教室から出て行ってしまったー

幸矢の言葉に、
一人残された
亜梨花は、がっくりして、「そんなぁ~」と
その場でうなだれるのだったー。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

バレンタインデーは昨日、終わってしまいましたが、
今日が最終回でした~☆!

平和的に戻れましたが
結局、告白は失敗してしまいましたネ~!

お読み下さり、ありがとうございました!

入れ替わり<バレンタインチェンジ>
憑依空間NEO

コメント

  1. 匿名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    あらら。誤解も解けて元に戻ってハッピーエンドと思ったらこういうオチですか。まあ、一方的に変態扱いして保身に走った亜梨花の自業自得ですけどね。

    でも幸矢はイメージと実態のギャップが激しいみたいだから、そのうち自然にフラれそうな気もするので、そしたらまた改めて付き合えそうな気もします。

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    コメントありがとうございます~!

    こういうオチでした~笑
    相手の子も勢いで告白してそうな感じもありますし、
    自然に振られそうな感じは確かにありますネ!

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