憑依薬で、素行不良のギャルに憑依、
ギャルを優等生に変えてしまおうと考えた先生。
果たして、その結果は…?
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「---」
三谷先生は、そわそわしていたー。
ギャルな女子生徒・島野 美弥子に
昨日、憑依して、優等生スタイルに変身させてやったー。
果たして、今日は美弥子は、どんな姿で
学校にやってくるのかー。
「--おはようございます」
背後から声を掛けられた三谷先生が振り返るとー
そこには、穏やかな笑みを浮かべた美弥子がいたー。
だがーー
「--おは、、、」
三谷先生は、言葉を止めたー。
髪を再び茶色に染めてー
少し控えめになったとは言え、ギャルのようなメイクをしているー。
そして、スカートも短いー
「---島野、相変わらず、そんな格好しているのか…?
校則違反だぞ!」
三谷先生は
”効果なし…なのか?”と思いながらも、
美弥子の方を見るー。
「--え…えと、、、あ、、すみません」
しかしー
美弥子はいつものように反論してこなかったー。
「--でも、、あたし……その…こうしてると落ち着くので…」
美弥子が恥ずかしそうに目を逸らすー。
「---」
三谷先生は、そんな美弥子を見ながら確信したー
”効果は、あるー”
とー。
言葉遣いが穏やかになっているしー、
雰囲気が若干変わっているー。
”そうか…
メイクのこととか、そういうことまでは、昨日、何もしなかったもんな…”
昨日、美弥子に憑依した際に
”わたしは優等生”だとか
”先生に対して礼儀正しくしないと”だとか、
そういったことは念じたー
だが、ギャルっぽいメイクだとか
そういった部分に関しては
特に何も、考えなかったー
「--なるほどな」
三谷先生は少しだけ笑みを浮かべるー。
「--え?」
美弥子が少し不安そうに三谷先生を見るー
「--はは、島野。今日はやけに素直じゃないか。
いつも反抗的なのに」
三谷先生は、美弥子の思考にどう影響が出ているのか探りを入れる意味でも、
わざとらしくそう呟いた。
すると、美弥子は恥ずかしそうに答えたー
「あたし…ほら、、、真面目にやろうかなって…思ったんです…
優等生になりたい…っていうか…」
美弥子の言葉に、
三谷先生は、「はは、すぐになれるさ」と言うと、
美弥子は嬉しそうに「はい」と答えたー。
”可愛い笑顔だなぁ…”
そんな風に思いながら、
三谷先生は美弥子をさらに”カスタマイズ”する決意を固めるー。
その日の夜、
三谷先生は、再び美弥子に憑依したー
「あぅっ…」
美弥子がビクンと震えるー。
か弱そうなうめき声ー
普段の美弥子からは想像もつかないようなこの声に
興奮してしまうー
早速、メイクを落としながら、
「調べてから憑依してるからいいものの…
メイクって落とすのも意外と面倒くさいなぁ…」と
ブツブツ呟くー。
両親は今日も喧嘩しているー。
”過酷な家族環境から身を守るために、
ギャルになることで、自分を強く見せてー
自分で自分の心を守っているー”
「--そんなところか…?」
美弥子がギャルになった理由を考察しながら、
美弥子の身体で、再び美弥子の思考を変えていくー
”ギャルの格好は恥ずかしい”
”容姿も真面目にしなくちゃ”
”勉強も頑張らなくちゃ”
”一人称はわたし”
色々なことを、何度も何度も、美弥子の身体で考えてー
そして、刻み込むように、小声で呟くー。
乗っ取られている美弥子の意識は眠っていて、
美弥子の脳は完全に無防備になっているー
そんな状態で、美弥子の脳を使って
強く念じることで、美弥子の思考を染め上げてしまうことが出来るー…
「--ふふふっ」
美弥子として微笑むと、
鏡を見つめながら
三谷先生は、憑依から抜け出す前に、
と、少しだけーー
欲を出したー
「--三谷先生…大好きですぅ…♡」
顔を真っ赤にしながら呟く美弥子ー
実際には自分が乗っ取って呟かせているのだがー
まるで別人のようになった美弥子を見て
三谷先生は、激しく興奮してしまったー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日ー
「--おはようございます」
美弥子が、三谷先生とすれ違いざまに、挨拶をしたー
髪は黒になりー
メイクもほとんどしていない、控えめな状態になっているー
スカート丈も長くなったー
「お、島野!なんか別人みたいだなぁ~」
三谷先生がわざとらしく言うと、
美弥子は恥ずかしそうに、
「変…ですか…?」と答えたー。
「ははは、そんなことないさ。
島野が分かってくれて、先生は嬉しいぞ」
三谷先生が言うと、
美弥子は
「わたし…先生に注意されて…
やっぱり真面目にやらなくちゃって気づいたんです」
と、優しく微笑んだー
”か、、可愛すぎる…”
美弥子の微笑みを見て
三谷先生は、ゾクッとしたー。
”可愛い子”なら、正直、教師をやっていれば
いくらでも遭遇するー。
いちいちかわいい子に反応していては
教師は務まらないし、
一部の勘違いした教師が、問題を起こしてしまっているのも
紛れもない事実だー。
だがーー
「--なんなら、あたしが童貞卒業させてあげよっか?」
「--あはっ!んなわけないじゃーん!バーカ!
あんた変態?教師向いてないんじゃないの~?」
少し前まで、先生に対して
そんなことを言っていた美弥子が、
今ではこんなにー
そう考えると、滅茶苦茶に興奮してしまうー
「--はははは、先生の童貞卒業させてくれるんじゃなかったのかぁ~?」
三谷先生は、冗談を口にするー
「--ど、、、、ひぇっ、、そ、それは…」
美弥子が顔を真っ赤にして、恥ずかしそうにしているー。
昨夜の憑依で、
”自分の身体を大事にする”だとか、
”エッチは恥ずかしいこと”だとか、
性的な方面の思考も染めておいたー
「--”あたしが童貞卒業させてあげる”って言ってたじゃないか~?」
三谷先生がいじわるな気持ちになって、
美弥子に言い放つと、
美弥子は、「--あ、、う、、、ぅ、、せ、、先生…やめてくださぁい…」と、
すごく恥ずかしそうに、目を逸らしたー。
「ははは、冗談だよ。
島野が真面目になってくれてよかったー」
三谷先生は、そんな風に言いながら
満足そうに美弥子のことを見つめたー
・・・・・・・・・・・・・・・
美弥子の”豹変”はクラスでも話題になっていた。
当たり前だー。
散々、ギャルをしていた美弥子が突然容姿も中身も
”豹変”したのだー。
「--美弥子、どうしちゃったのよ~?最近」
美弥子の親友だった、不真面目な女子が声を掛けるー
「--ちょ、ちょっと、真面目にやろっかなって…」
美弥子が恥ずかしそうに言うと、
「あんたにそういうの、似合わないよ~!」
と、友達は笑ったー。
けれどー
思考を塗り替えられてしまった美弥子は、
真面目さを崩すことはなかったー
男子たちも戸惑いー、
不良男子の一部は不満に思っていたモノの、
中には”ギャルがこんな優等生に”という部分に
惹かれた男子もいたようだー。
他の先生たちも美弥子の”豹変”には
驚きを隠せない。
”いずれ退学になるだろう”
そんな風に思われていた美弥子が
こんなに変わったのだー。
「--ははは、先生の童貞、卒業させてくれよ~」
三谷先生も、冗談を口にしながら
”優等生になった”美弥子に満足しつつー、
時々美弥子に憑依しては、さらに”真面目”に
美弥子をどんどん変化させていったー。
だがー
次第に美弥子は、元気をなくしていくー。
一瞬、三谷先生は”憑依”の副作用かとも思ったが、
すぐに、理解したー。
”両親”だー。
美弥子がギャルになったのは、おそらく”両親”のせいだー
自分を強く見せ、虚勢を張ることで、
壊れてしまいそうな自分を必死に守っていたー
の、だと思うー。
だがー
三谷先生の憑依によって、優等生に変身した美弥子は、おそらく
”心を守る手段”を失ってしまったのだろうー
”これは、俺の責任だ”
美弥子を優等生に変えることはできたー。
だが、同時に美弥子は”心を守る手段”を失ってしまったのだー
三谷先生は職員室で頭を抱えていたー
そして、その数日後、美弥子を呼び出す。
「--ご両親のこと、つらいよな」
三谷先生が言うと、
美弥子は元気のない表情を浮かべるー
「--大丈夫。俺が必ず守ってやるから」
三谷先生は、そう告げると、
再びその日の夜に美弥子に憑依したー
「お~~…」
いつの間にか、美弥子の部屋の様子も変わっていたー
部屋まで派手だったのだが、
今では落ち着いた雰囲気の部屋になっていて、
美弥子が優等生に染まりあがった、ということが
よく見てとれたー
「--やっぱ…この方がかわいいよ…」
美弥子に憑依した三谷先生は
鏡に映る美弥子を見つめて
興奮したー。
だが、教え子の身体で
あんなことやこんなことをするほどー
三谷先生は愚かではないー。
「---ふぅっ」
と息を吐くと、
美弥子の脳を使って念じ始めたー
”両親のことは大丈夫”
”両親のことは大丈夫”
”あまり気にし過ぎてなくて大丈夫”
”あまり気にしすぎなくて大丈夫”
美弥子の脳に、両親に対する恐怖心以外の感情を
次々と刻んでいくー
「--ふふふふ…これでよし」
美弥子の身体でそのままイスに座って足を組むとー
「--それにしても憑依ってすごいな…
ギャルを短期間で優等生に出来ちゃうんだから…」
と、満足そうに微笑んだー
美弥子の身体で滅茶苦茶になってみたいー。
そんな欲求にも駆られたが、
三谷先生は、自分を自制して、
そのまま何もせずに、美弥子の身体から抜け出したー。
だがー
それからも、美弥子は悩んでいる様子だったー。
「-ー大丈夫か?島野」
三谷先生が美弥子を呼び出すー。
「----はい…」
美弥子は相変わらず暗い表情ー。
憑依でちょっと染め上げた程度では、
両親に対する恐怖は消えない、ということかー。
「--”あたしが童貞卒業させてやるよ”なんて
言ってた島野に、そんな顔は似合わないぞ?」
三谷先生が、冗談を口にすると、
美弥子は静かに頷いたー。
翌日ー
校長室に呼び出された三谷先生ー。
「--え」
三谷先生は唖然としたー
「--生徒へのセクハラ行為ー。
きみはいったい、どういうつもりかね?」
校長が言うー。
「ーーど、どういう…?」
三谷先生が戸惑いながら言うと、
校長は首を振ったー
「島野 美弥子に、
「童貞卒業させてくれ」だとか、
何度も呼び出して家庭のことを詮索したりだとか、
……君は生徒と特別な関係でも結ぼうとしたのかね?
島野 美弥子が、私に泣きながら相談しにきたよ。
三谷先生が怖いって」
校長先生の言葉に
三谷先生は「そ、、それは!」と反論しようとしたー
だが、”憑依でギャルを優等生に”などと言えるはずがないー
「--(まさか、島野が最近悩んでいたのって…俺のせいなのか!?)」
「---恥を知りなさい!」
校長が机を叩いた。
「ち、、ちがっ!私は島野のために!彼女を優等生にーー」
三谷先生が叫ぶー。
「---相応の覚悟はしてもらうよ。
処分は追って報告するー。
それまで自宅で謹慎していなさいー」
三谷先生はーー
そのまま懲戒免職となったー
そしてーーー
「---くそっ…くそっ!
くそっ!
俺がギャルから優等生にしてやったのにー」
”逆恨み”
三谷先生の中に、闇が芽生えたー
そしてーー
「--お前のせいで懲戒免職になったんだー。
お前の身体で、滅茶苦茶やってやる!」
三谷先生はそう叫ぶと、
美弥子に再び憑依するのだったー
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
憑依で、悪い子にしてしまう、のではなく
逆に良い子にしてしまうお話でした~!
最後は不穏な感じもしますネ…!
お読み下さりありがとうございました!!
コメント
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一方的に勝手に生徒に憑依して好き勝手に精神弄っておいて「優等生にしてやったのに」とはなんたる言い草。
校長先生の言ってることは超正論ですね。教師どころか人間としてもろくでもない。
本人は善意のつもりでやってるっぽいのでますます質が悪いですね。
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コメントありがとうございます~!
自分を善人だと信じて疑わない人が
こういう力を手に入れちゃうと
もうどうにもならないですネ~汗