<皮>わたしの中には、あいつがいる③~約束~(完)

皮にされて、乗っ取られた状態の彼女ー。

男に無理やり支配されー
自由に人生を送ることもできない彼女ー

彼女の運命は…!?

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「----あっ♡ あ♡ うぁ♡ ひひひ♡ あぁぁ、♡
 わたしは、真梨♡ うふ、、、ふふふふぁ♡♡」

ビクンビクンと身体を震わしながら
気持ちよさそうにしている真梨ー

かなり過激なバニーガールの服装を着て
自分の身体をしゃぶりつくしているー。

「--ふぁぁ…♡♡ あぁ…♡」

エッチ三昧の女子大生ー
それが、真梨だったー。

男に支配されている真梨はー
未だに男に逆らえないままー
大学の卒業も迎えようとしていたー

”へへへへ…どうだ?気持ちイイだろぉ?”

「---…あ、、、♡ う…」
目から涙をこぼしながらも、気持ちいいと感じてしまっている真梨ー

”ほら、わたしは真梨!って言いながらもっと激しくヤレよ!”

ここのところー
男は、真梨を直接乗っ取るのではなく
高校時代のように、真梨の自我を残したまま
真梨に色々させることを楽しんでいたー

「---はぁ……♡ あ、、、もう、、、もう、、疲れたから…休ませて…」
真梨が言うと、

ピキッ、と頭のあたりに衝撃が走ったー

”うるせぇな、俺はもっとお前の喘ぎ声が聞きたいんだ。
 喘げ!おら!喘げよ!”

男の言葉に、真梨は悲鳴をあげながら、
男に言われた通りに、今度は角オナを始めたー

”へへへへ、両親が今のお前を見たら
 なんていうかなぁ…?

 実のかわいい娘が、俺みたいな男に
 支配されてるなんて知ったら、どうかなぁ!はははははははっ!”

男は笑うー

”就職活動”さえも、真梨はさせてもらえなかったー

”身体を武器にすればいいじゃねぇか”
と、男は、真梨を就職させなかったのだー

そして、真梨は逆らうことはできないー

逆らえば、真梨の”皮”をわざと半分脱いだりして
真梨に苦痛を与えたりー
真梨の意識を完全に乗っ取って、真梨を脅すからだー。

どうすることもできないー
何か抵抗しようと思っても、
真梨の脳の中まで見通すことのできる男は
真梨の思考を読み取り、それを阻止してしまうー

いつでも身体を乗っ取ることができるー
いつでも真梨の意識を消すこともできるー
いつでも真梨に苦痛を与えることができるー
真梨の思考を全て読み取ることができるー

こんな状況では、真梨に勝ち目など、なかったー。

「---はぁ…はぁ…大学、、卒業したら解放してくれるっていう約束…
 覚えてる…?」

真梨が身体のゾクゾクを抑えながら呟くー

”ん~?あぁ、覚えてるぜ”
男は笑ったー

真梨は、ほんの少しだけ、安堵の感情を覚えるー。

”でもさぁ”
男が言葉を続けたー。

「--!」
真梨は表情を歪めるー

男が素直に約束を守るー
なんて、最初から思っていないー

でもー
それでも、少しだけ
希望を持っていたー

大学を卒業すれば
”あいつはわたしに飽きるかもしれない”
そう希望を抱いていた。

女子高生や女子大生としての時代が終わればー
男が真梨の身体に興味をなくす可能性も0ではなかったー

けれどー
男の言葉は、その希望を砕いたー

”解放してやるのはいいんだけどよ、
 お前、自分の状態、忘れたわけじゃないよな?”
男は脅すような口調で言ったー

「え、、、、……」
過激なバニーガール衣装に身を包んだまま、真梨が呟くー。

”お前は、”皮”になったんだ。
 その状態をよく思い出してみろ?”

男の言葉に、
真梨は首を傾げるー

”クク、バカな女だぜ。
 ほら、着ぐるみショーの着ぐるみとかを思い出してみろよ

 中の人がいないとき、どうなってる?
 中身がないとき、着ぐるみはどうなってる?”

「---!!」

ピキッ!

「---うぁ……っ」

バニーガール衣装の真梨が、苦しそうにうめくー

ペキペキと音がしてー
真梨が着ぐるみのように、皮になりー
中から男が出てきたー

真梨の身体は、床に無残に崩れ落ちるー。

”脱ぎ捨てられた着ぐるみ”のようにー

「---お前はさぁ、中身がいなきゃ、
 もう、何もできないんだよ、わかるか?」
真梨を完全に脱ぎ捨てた男が笑うー

「お前は、ただの皮だ。
 皮は中身があってこそ、人のように動けるー

 そう、俺という中身がな」

男の言葉に、
真梨は必死に身体を動かそうとするー。

だが、”皮”になっている自分の身体は、全く動かないー
声も発せないー

ただの”モノ”と同じだー
何も、できないー

真梨は悔しいと感じながらも、
涙すら流せないー
自分の身体は、男の特殊な力によって皮にされてしまっていてー
誰かが”中”に入っているとき以外は、
もはや”人”としてすら行動することができないー

「--お前がすべきことは、何か、分かるか?」
男は笑いながら、真梨の皮を再び着始めるー。

「---あ…」
真梨に人間らしい感覚が戻って来るー

”俺は約束を守ろうとしてるんだ。
 でも、俺が約束を守って
 お前を開放したら、どうなるか、分かるよな?”

男は笑ったー

「---う…うぅぅぅ」
真梨が涙をこぼすー

男に”解放”されるということは
真梨は”脱ぎ捨てられる”ということー

そうなれば、
もはや自分で動くことも、声を発することもできないー

脱皮して脱ぎ捨てられた
昆虫の抜け殻のように、何も、できなくなってしまうー。

”約束を破るのは、俺じゃない。お前だよ。
 ほら、俺にお願いしてみろ。

 ”まだわたしの中にいてください”ってな”

男が、真梨を馬鹿にするようにして笑ったー

「--……う、、、う…ううううううう」
真梨は悔しさと怒り、恐怖、悲しさー
あらゆる感情が交じり合って、怒りのうなり声をあげたー

”ほら、言えよ!脱ぎ捨ててやろうか!?”

「---……お願い……します」
真梨は悔しそうに土下座したー

”声が小さい!聞こえねーよ!”
男が真梨の中で叫ぶー

「---お願いします…わたしを…まだ脱がないで…」
真梨の目からぽろぽろ涙がこぼれるー

どうしてー
どうして、こんなひどい目に遭わないといけないのー?

”ははははは!仕方ねぇな~
 ババアの身体でしばらく我慢してやるぜぇ!”

男はげらげら笑うー。
社会人になったら、ババアとでも言いたいのだろうかー。
真梨は激しい怒りを感じながらもー
どうすることもできずにいたー。

大学を卒業してー
真梨はメイドカフェのバイトや、
時折夜の仕事ー
そして、夜の街で男を誘ったりしながらお金を稼いでいたー

男に乗っ取られて、身体を弄ばれー
男の命令通りに行動させられてーーー

そんなある日ー

”お母さんが急変した!”
父からの連絡ー

「---え…そんな!」

”--わたし、これからおなにーするから行けない”って言えー”

「---!?」
真梨は表情を歪めたー

母・千鶴子の危篤ー
真梨は慌てていたー

”--自分の身体でエッチするから行けないって言えよ!!!!!!!!”
男が叫ぶー

「--いや…」
真梨が首を振るー

電話相手の父親は”母が死んじゃうのはイヤ”という意味だととらえて
”真梨…しっかりするんだ”と、悲しそうに呟いたー

ピキィ

「あ、、、ぁっ、、、、あ、、、」
真梨が苦しそうに涎を垂らしながら、もがくー

男が真梨を無理やり乗っ取って
「わたし、、今から一人でエッチするからいけな~い♡」と、父に伝えたー

”ま、、真梨!?”
父が驚くー

ここ数年は、両親のことも全く相手にせず、
ぞんざいに扱ってきたー

父はため息をつくー

”---真梨…お前、変わっちゃったな”
とー。

電話が、切れたー

母の最期をみとることも出来ず、
母は、死んだー

「-----」
真梨はふさぎ込んでいたー

”あること”だけを考えてー

”------”
男は、笑みを浮かべる。

思考を読み取ることが出来るー
思考の中には、
男への恨みでいっぱいー。
男を八つ裂きにしたいー、とまで
思っているようだった。

だが、それでも、
もはや真梨には何もできないー

男は、抜け殻になってしまった真梨の身体を完全に乗っ取りー
真梨にそれを見せつけたー

エッチー
エッチー
エッチエッチエッチー

来る日も来る日もやりたい放題ー

やがて、真梨の身体自体が壊れ始めるー
どうやら、病気になったようだー

「へへ…」
真梨は、既に30歳になっていたー

母が死んだあの日から、真梨は心を閉ざしたままー
男への恨みの言葉だけをずっと呟いていたー。

”さてーー”
男は笑みを浮かべたー

”そろそろ俺はもう、お前を脱ぐわ。
 病気になったみたいだし、
 もうババアだし?

 ほら、使えなくなった洋服は捨てるだろ。
 それと同じさ。お疲れさんー”

男の声が響き渡るー

「----……死ね」
真梨はそれだけ呟いたー

男への恨みしか、もう残っていなかったー

”ははははは ザンネンだったなぁ
 俺はまた、別の子の中で楽しく人生を送るよ”

女子高生だった真梨の身体を乗っ取ってー
女子高生、女子大生、そして、欲望のままに身体を売って働いた歳月ー

その全てを男は噛みしめながら笑みを浮かべたー

”俺が好きだったのはさぁ、あの頃の可愛いお前だよ。
 今のお前は劣化が始まってるから、
 もう俺の好みじゃないんだよなぁ”

男が笑うー
どこまでも、真梨のことを蹂躙し、
最悪の言葉を投げ続けているー。

真梨は激しい怒りと憎しみ覚えるー

男は真梨の思考を読み取り、
真梨の激しい怒り・憎しみ・あらゆる負の感情を感じ取って、
興奮したー

「ここまで憎まれているのに、お前は俺に何もできやしない」
真梨の口で、そう言い放つ男ー。

どんなに憎もうと、真梨はもう、どうすることも出来ないー
何かをしようとすれば、いつでも真梨の肉体を完全に乗っ取ることが出来るし、
真梨を脱ぎ捨ててしまえば、
真梨は脱ぎ捨てられた着ぐるみのようになり、何もできないー

”さぁて、今までお疲れさん。
 もう会うこともないだろう。
 あとは、皮として無様に干からびるのを待ちな”

男は真梨の中でそう呟いたー
真梨の思考は憎しみに埋め尽くされていて
もう何も読み取ることすらできないー

”はははっ!ボン・ボヤージュ~~~~!!!”

フランス語で旅立つものに対する挨拶を
挑発的な口調で叫ぶ男ー

ピキッー

真梨の”皮”を脱ぎ始めるー。

「--へへへへ…さぁて、今度はJKじゃなくて
 JCからスタートして、
 中学気分も味わうとするかなぁ

 発達の過程を楽しむってのも悪くn

 -?」

真梨の皮を半分脱いだ状態の男が、あることに気づいたー

「---あ?」
男が首を傾げるー

真梨の下半身がー
足が勝手に動いているー

既に顔から胸のあたりまで真っ二つに割れるようなかたちで
真梨の皮を半分脱いでいる状態ー

「---え?」
男は、何が起きているのか理解できなかったー

足が勝手に動きー
まだ、脱いでいない手の部分が、勝手に動いているー

「--!?」

真梨はずっと待っていたー

男に着られている間はー
思考を全て読まれ、
真梨が何かしようとすれば完全に支配されてしまうー

男に脱がれてしまえば、
脱ぎ捨てられた着ぐるみのようになり、自分では何も行動できなくなってしまうー

しかしー
男が”真梨を脱いでいる最中”であればー
”頭”の繋がりーー…脳の繋がりが途絶えているから
思考は読めず、完全に乗っ取ることも出来ずー
それでいて、真梨はまだ、手や足を動かすことが出来るー

「--まさか、貴様、お、、、」

男が、真梨の目的に気づいたときにはーーー

ブシャアアッ!ー

「--ひっ!?」

真梨の手がーー
真梨のめくれた頭部から出てきていたー
男の首を台所の包丁で掻き切ったー

「は、、、ぅ、、、ひっ、、、ひっ…」
男が赤く染まった首を抑えながら、
真梨の皮を半分脱いだ状態で、その場にうずくまるー

「-----は、、、は、、、はっ…やめ、、たすけて…」
男が目に涙を浮かべるー

真梨から返事はないー
皮の上半分程度は既に脱いでいてー
真梨の顔の部分は真っ二つに割れているー。

「---は、、ひ、、、ひっ」
皮を慌てて全部脱ごうとする男ー

しかしー
真梨の意思で動く手がー
男の頭に包丁を思いっきり突き刺したー

「ぎゃああああああああああああああああ!」
男が悲鳴を上げてその場に倒れるー

上半身は男ー
下半身は真梨という
脱ぎ掛けの気味悪い状態で、
倒れる男ー。

「---あ、、、、、、あ、、、、」
男の目から恐怖と涙があふれ出てー
ビクンビクンと震えるー

”--許さない…許さない…
 絶対に…地獄でも、、わたしはあんたを殺し続けてやる…!”

真梨の声が、、聞こえた気がしたー

男の身体は、ビクビクと最後の抵抗を見せてー
そのまま、動かなくなったー

恐怖を、染みつかせたままー

「-----」
半分脱ぎ捨てられて、皮の状態になっている真梨はもう
自分で身動きも取れなくなってしまったー

けれど、真梨は、満足していたー

”やったー…
 わたし、、あいつを、、あいつを、、、やっつけたよ…”

真梨の意識は、満足そうにー
静かに、闇の中に溶けていったー

おわり

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コメント

ダークな皮モノでした~!
最後に一矢報いることだけは、できましたネ~!

お読み下さり、ありがとうございました!!

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