<皮>わたしの中には、あいつがいる①~支配~

一見すると、ごく普通の女子高生ー。

しかし、彼女は”皮”にされて
乗っ取られていたー…!

--------------------—-

「--ただいま~!」
高校3年生の白野 真梨(しらの まり)が、帰宅するー

「--おかえりなさい~!」
母親の千鶴子(ちづこ)が、そんな真梨のほうを見つめながら微笑むー。

ごく普通の、可愛らしい女子高生ー

しかしー

自分の部屋に戻った真梨の頭の中に、声が響いたー

”へへへ、おつかれさん”

「---」
真梨の表情が暗くなるー。

ピキッーーー

「うぁっ…」
真梨の頭がぱっくりと割れてー
中から少しだけ男が顔を出すー。

「---へへへへへ…
 その声…
 ゾクゾクするなぁ」

真梨の中から少しだけ顔を見せている男が笑うー。

そしてー
すぐに真梨の頭は元の状態に戻ったー

「---はぁ…はぁ…」

真梨はーー
”皮”にされていたー。

真梨の中には
”男”がいるー。

真梨は、自我を残されたまま、男に支配されているー

男がその気になれば、いつでも真梨のことを乗っ取ることができるし、
いつでも、真梨の中から、今のように飛び出すことも、できるー

男は毎日、真梨が帰宅すると、
真梨の皮を少しだけ、めくって、
真梨がうめき声をあげるのを聞いて、楽しんでいるー。

”どうしたよ?前みたいに”わたしから出ていって”とは言わないのかよ?”
真梨の中にいる男が、真梨に語り掛けたー。

「-----…どうせ…出ていってくれないから」
真梨が不貞腐れた様子で言うと、

”ピンポーン!”
と、男は笑ったー

男の声は、真梨にしか聞こえないー
皮にされて”男”に着こまれている真梨ー。

だが、男に着られている状態の真梨は、
周囲から見れば”ふつうの状態”にしか見えないー

両親も、友達も、真梨が皮にされて
乗っ取られていて、
真梨の内側には「男」がいるなどと、
夢にも思っていないのだー。

”さぁ、今日も楽しませてもらうぜ”

「-----」
真梨は表情を暗くするー。

”ほら、どうした、出せよ。いつもの”
男が呟くー

真梨は命令された通りに、
自分の部屋に隠しているチャイナドレスを
用意したー。

他にも色々な衣装が、真梨の部屋には隠されているー。

もちろん、真梨本人の趣味ではないー

”へへ、ご苦労さん。じゃあ、寝てな”

「----」
真梨は歯を食いしばるー

何度経験してもー
”乗っ取られる瞬間”は怖いー

この男次第で、自分がもう二度と目覚めないんじゃないか、と
思ってしまうー。

この男次第で、
真梨の意識はいつでも眠らされてしまうし、
あえて”自我”を残したまま乗っ取ることもできるし、
身体の主導権を”真梨”に渡すこともできるー

今の真梨は、全て、この男のモノーー。

「-----」
真梨は震えていたー

男に、意識を乗っ取られるーー。

早くーーー
誰かーーー

たすけt

「---!!!!!!!!!!」
真梨が、ハッとするとー
チャイナドレスを着たまま、「はぁ、、はぁ…」と自分の口が
声を発していたー

”へへへ、最高だったぜ”
男の声ー

時計を見る真梨ー。

帰宅してから、3時間が経過しているー

「---」

真梨を乗っ取った男は、
真梨の身体でチャイナドレスを着て、
激しくエッチを繰り返したのだー

その間の記憶は、真梨にはないー。
あえて”見せる”こともできるのだがー
今日は、真梨の意識を完全に乗っ取って
好き放題したー。

「----…………」
無言で部屋を片付け始める真梨ー。

片づけは、いつも、真梨に押し付けられるー

けれどー
逆らうことはできないー

今までにも散々逆らおうとしたー。
でも、逆らえば逆らうほど、状況は悪くなるー

家族に助けを求めようとしたこともあったー
けれどー
家族に相談しようとした瞬間に、いつも乗っ取られてしまうから、
家族に相談することはできないー。

男にとって都合の悪いことをしようとすればーーー
その瞬間に、乗っ取られてしまうー。

だからー
真梨には、どうすることも、できないー

「---」
部屋を片付けて、チャイナドレスを脱ぐ真梨ー。

真梨は悔しそうにチャイナドレスを見つめるー

こんな格好をさせられてー
好き放題されてーーー

「---」

”おいおい、やめとけ”
男が呟くー

「----」
真梨は深呼吸して、チャイナドレスを投げ付けようとするのをこらえて、
そのままチャイナドレスを部屋の隠し場所にしまったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

真梨が乗っ取られてしまったのは、1年前ー。

当時、真梨は、高校がバイトOKであったことから、
人生で初めてのアルバイトをしていたー。

バイト先は、地域の書店ー。
それほど大きくはなく、
電子書籍なども拡大しているこのご時世、
真梨のバイト先である書店も、
例外なく”苦戦”を強いられていた。

それでも、職場の人たちは優しかったし、
お店の雰囲気も働きやすい環境だったー。

真梨は一バイトだったし、
お店の経営状況云々よりも、
その日その日の仕事を一生懸命こなしながら、
日々を過ごしていたー

しかしー
”あいつ”は現れたー

「これ下さい」

「これ下さい」

「これ、下さい」

やせ細った、不健康そうな男ー
そいつが、現れたのだー。

その男こそー
今、真梨の中にいる男だー。

本屋で、当時高校2年生だった真梨に一目ぼれした男は、
真梨に告白したー。
接客をしていた真梨に、メモ用紙で連絡先を渡したのだー。

真梨は、店長には相談しなかったー。
あの時、相談していれば運命は変わったのかもしれないー。

でも、当時の真梨は”お店の人たちに迷惑はかけたくない”と
考えてしまい、
結果的に、男から告白されたことは伝えず、
後日、男の連絡先にフリーのメールアドレスから連絡して、
直接、お断りしたのだったー。

だがー
男はあきらめなかったー
いや、諦めたのか、諦めていないのかも分からない
”奇行”に出始めたー。

それはー
真梨が接客をしているタイミングを狙って
”わざと”卑猥なタイトルの本を購入したり、
エロ本を購入したり、
そういう行為をするようになったのだったー

しかもー
男はそれらの本を読むことが目的ではなく、
真梨の”反応”を見て楽しんでいるのだったー

やがてー
男の行動はエスカレートしていきー

”人を洗脳する方法”
”女を屈服させる”
”他人の身体を乗っ取る方法”
などという怪しい本を次々と購入していくようになったー。

さすがに”気味悪い”と感じた真梨は、ようやく
この時、店長に相談、
店長がそのお客さんと直接話し合い、
”以降、真梨に近づかない”ことを約束、
それでー
”終わった”はずだったー。

「----」
けれどー
”それ”は起きたー。

「---!!!!」
ある日、バイトから帰っている最中にー
真梨は、突然背後から腕を掴まれたー

真梨が振り返ると、そこにはー
”真梨に告白した常連客”

「---へへへへ、どうして俺を避けようとするんだぁ?」
男が笑うー

「ひっ…!?!?」
真梨が慌てて手を振りほどいて逃げるー

「--俺はさぁ、君のことが好きなんだ!
 いっぱい、いっぱい、愛してる!

 知ってるかい?
 俺の毎日の晩御飯ー」

真梨が逃げる最中にも、男は何かを叫んでいるー

「俺の最近の晩御飯は、君だよ、真梨ちゃん へへへへへ」
男が笑うー

”晩御飯”
それは、男が真梨で毎晩抜いていることを意味しているー

真梨は必死に逃げたー

しかし、パニックからか、路地に入り込んで、
男に追い詰められてしまうー。

「---へへへへへ 恋ってのはさ、残酷だよな」
男が笑うー

「---片方がどんなに愛してもー
 もう片方が拒絶したら、それで終わりだー

 でもさ、俺は考えたんだよ。
 ーー支配しちゃえばいいってさ」

男の言葉に、
真梨は悲鳴を上げることすらできず、
震えながら男を見つめるー。

「--あ、、、あ…あ…」

「--へへへ、分かってるさ
 女を無理やり支配しようとすればそれは犯罪だー。
 俺はバカじゃねぇ。

 電車でケツ触ったり、
 町で女を襲ったりような奴らとは違うー。

 俺はさーーー」

男が不気味な笑みを浮かべたー

”好きな人と”ひとつ”になってー
 支配するんだー”

「---な、、何を言って…るの…?」
真梨は震えた。

この男は、明らかにおかしいー。

「---俺が君になりー
 君が俺になる」

「---!?」
真梨は困惑する。

”入れ替わり?”
真梨は、バイト先の書店で、そういうお話の本も
見たことがあったー。

そんなこと、現実で出来るはずがないー
けれどー
この男が言っているのはー?

もし、入れ替わりなどが実際にあるのだとすれば、
自分はこの男の身体でー!?

真梨はそんなことをパニックになりながら考えてしまうー。

しかし、
男の”目的”は入れ替わりではなかったー。

身体の自由すら奪われてしまう、
さらに恐ろしいものー。

「--俺は君であり、君は俺である」
男は笑みを浮かべたー

何を言っているのー!?

真梨は路地裏に追い込まれながらも、
逃げ出そうと、男の方に向かって突進するー

そのまま男を突っ切って逃げようとしたー。

けれどー
男は、真梨の頭を無情にも掴んだー

「いやっ!たすけて、、たすけて…!」

”殺される”
真梨はそう思ったー

「--」
男はニヤァと笑みを浮かべるー

真梨は、自分の頭が引き裂かれるような感触を覚えたー
ぱっくりと、頭に穴があいたようなー
今までにない感覚ー

”わたし…頭を切られたのかな…”
真梨は、内心でそんな風に思いながらー
死を覚悟するー。

”まだ、死にたくない…”
と、思いながらー。

「--俺を、君の身体の”一部”にしておくれ」
男が囁くー

身体が真っ二つに割れるのが分かったー

縦に一刀両断されたような、そんな感覚ー

不思議と、痛みはなくー
血も出ていないように見えたー。

真梨の中に、何か物凄く大きなものが入り込むような感触がしてー
真梨は激しい苦しみを味わった末にー

その、意識は途切れたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あの日からー
真梨は、操り人形ー

次に目を覚ましたとき、
真梨は自分の部屋にいたー。

”夢だったの…?”と、
不安に思いながらも安堵のため息をついた真梨に
声が聞こえて来たー

”お前は、俺の皮になったんだ”
とー。

「-----」
真梨はあの日のことを思い出しながら、
悲しそうに、深くため息をついたー

”へへへへ…俺に皮にされた日のことを
 思い出していたのか?”

「----…」
真梨は答えないー

真梨を皮にして、真梨の中にいる男は
真梨が何を考えているのかも、お見通しだー

「----」

”大学生になったら、一人暮らしを始めて、エッチ三昧だ”

「---……いやよ…わたしはここで…」
真梨が反論しようとするー。
一人暮らしなど始めたら、この男はますます
エスカレートするー。

”俺に逆らうなよ。無駄だと分かってるだろ?
 こうして、自由時間を与えてやってるだけ、感謝するんだな”

「----………うぁっ!?」
真梨が声をあげるー

ピキッと頭に激痛が走るー
男が真梨の皮から外に出て来るときー
激痛や何とも言えない不快感が走るー

少しだけ皮がめくれてー
また、真梨の皮をしっかり着込む男ー

ピキッ

「あぁぅ…」

何度もそれを繰り返すー

男の真梨に対する”お仕置き”だー。

「あっ… あ、、、やめて…わかったから…!」
真梨が悲鳴をあげながら言うと、男は満足そうに
”大学生デビューが楽しみだぜ”と笑みを浮かべたー

”わたしの中には、あいつがいる”

そしてー
わたしは、あいつから逃れることは、できないー

永遠に…

②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

あえて自我を残している皮モノですネ~!
続きはまた明日書きます~!

今日もありがとうございました!

コメント

  1. 匿名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    pixivのほうです。無名さんの小説の続きをあちらで見ようとしたら削除されたかありませんとエラーになりましたがあちらの投稿はやめて削除したのでしょうか?削除されるなら一言書いて欲しかったです。少し読者に不親切です。

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    コメントありがとうございます!

    昨日、pixiv全体で不具合が起きていたので
    (→pixiv様のツイッターに不具合のお知らせが出ていました!)
    それで見れなかったものと思います!
    (小説自体を削除したりは一切していません!)

    不安を感じさせてしまい申し訳ありませんでした!

    私から無言で(憑依空間も含め)削除することは絶対にありませんので、
    安心してください!
    やむを得ない事情の場合も必ず皆様に告知します!

    今後もよろしくお願いします!

タイトルとURLをコピーしました