バイトの最中に、一緒に働いていたバイト仲間の女子が
強盗に憑依されて、地獄を見た男ー
けれども、その際に憑依の快感に目覚め、
やがてコンビニの店長となり、バイトに憑依してお楽しみを始めた男ー
そして、その件でクビとなり、全てを失った男ー
彼が、復活するときが、やってきたー。
※私が強盗 2年以上の時を経て復活!デス!
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俺の名は張本 斗真(はりもと とうま)。
ニートだ。
もう、誰も俺のことなんざ、覚えちゃいないだろう。
コンビニバイトをしている最中に一緒に働いていた
バイトが強盗に憑依されてー
俺の人生は変わったー
目の前でバイト仲間の根岸 香苗(ねぎし かなえ)さんが
憑依されてー
豹変したー
そのことに震えながらもー
俺は、目覚めたー。
憑依の魅力にー。
いつしか俺は、憑依された女の子に怯える側からー
女の子に憑依する側になってしまったのだー。
憑依の魅力を知りー
仕事も店長に出世してー
調子こいてた俺はー
パワハラで訴えられて、
ついにクビになってしまったー。
だからー
今は、ニートだ。
けれどー
俺の息子・フランクフルトは相変わらず元気だったー。
コンビニのホットスナックのジャンボフランクと同じぐらい
ビンビンな俺は、今日、あることをしようとしていたー。
それはーーー
”強盗”だー。
まさか、コンビニバイトとして働いて、店長にまでなった俺が
コンビニ強盗をすることになるなんて、夢にも思わなかったなぁ…
でもー
生きるために、俺はこうするしかなかったー。
あの時、強盗が根岸さんに憑依して、
根岸さんの身体で強盗したようにー
今度は俺がー
今度は俺が、コンビニバイトに憑依してー
強盗をするんだー。
師匠を見て、育った弟子。
そんな感じだな。
そんなことを考えながら、憑依薬を見つめているとー
ふと、コンビニバイトだったころの自分のことを思いだしたー
あの頃の俺は、
同じバイトの根岸さんに好意を抱いている、
今よりももっとピュアな人間だったー
けれどー
俺は、恋愛に関してはチキンだったー
コンビニで売っているホットスナック並みのチキン野郎だ。
だから、根岸さんに告白なんてできなかったし、
結局、強盗の憑依騒動で色々なことが変わってしまったー
俺の人生も含めて、だ。
だがしかしー
今の俺には、憑依薬がある。
恋愛などしなくても
女の身体を知ることができるー
女の身体の、その先にまで、突き進むことが出来るー
憑依薬を前に、俺は深呼吸を10回ほど繰り返すー。
既に、どのコンビニで強盗するかは考えてあるー。
俺の家の最寄りのコンビニ…ではなく
2つ先の駅の、さらにその先にある、あまりお客さんのいないコンビニだー。
そこの女子大生バイト・藤山 恵(ふじやま めぐみ)という子を
ターゲットに定めてある。
俺はーーー
野蛮人ではない。
理性のある草食動物ー
そう、つまり、シマウマだ。
女に憑依する際にも、相手に最大限の経緯を払う。
つまり、ジェントルマンであると言ってもいい。
”憑依して、ちゃんと身体を返す”
超がつくほど紳士だと、
自分で自分をほめたくなる。
「--と…そろそろ行くか」
俺の独白になど、誰も興味はあるまい。
俺だってそうだー。
俺が興味があるのは、その先ー。
そう、憑依した”あと”だー。
俺は一気に憑依薬を飲み干すとー
慣れた手順を踏み、幽体離脱をしー
恵の待つコンビニへと向かったー
「待ってろ!恵ちゃんの身体!今、シマウマの王子様である
この俺が、身体を乗っ取ってやるからな!」
恵ちゃんの気持ちなんか知ったことか。
そう思いながら俺はー
目的のコンビニまでついたー。
幽体して浮遊して移動するのが、
正直、一番手っ取り早い気がするー
自転車よりも、バイクよりも、電車よりもー
交通費もかからないし、
信号を待つ必要だってない。
まさに、俺、最強!状態だー。
「--ありがとうございました~!」
恵ちゃんがいたー!
俺は、思わず笑みを浮かべるー
3歳児のような屈託のない笑みを浮かべていると思うー。
とても整った顔立ちで、
きっと彼氏とかいるんだろうなぁ、と思わせる雰囲気。
「--恵ちゃん…これから恵ちゃんは、俺とひとつになるんだよ」
俺は恵ちゃんの耳元でそう囁いたー。
だが、今の俺は幽体ー
透明人間のようなものだー。
恵ちゃんに何を囁こうが、気づかれることはないー。
そもそもー
”恵ちゃん”などと呼んではいるものの、
俺は恵ちゃんと直接的な面識はない。
強盗しやすそうなお店を物色していて
偶然見つめた子だー
レジで微笑む恵ちゃんを見て、
俺は即決したー。
”このコンビニが、俺に強盗に入れと呼んでいる”
そうとさえ、思えたー。
「-さてさて」
俺は笑みを浮かべる。
憑依の時間だー。
これから自分は、張本 斗真ではなく、
張本 恵になるのだー
そんな風に思って興奮しながら
コンビニの事務室で、休憩中の恵ちゃんに、
俺は自分の幽体を重ねたー。
休憩中だからか、私服に戻っていた恵ちゃん。
「--うっ!」
恵ちゃんがぴくんと震えて、声を出すー
この、”憑依の瞬間”に、
ビクンとなって、声をあげる感じー
…たまらない。
「---藤山さん?」
冴えない感じの男が、事務所の方に顔を出す。
こいつのことも調べてあるー
男子大学生バイトの
和山 典久(かずやま のりひさ)だー。
俺は”あえて”恵ちゃんに憑依するタイミングを今日に選んだ。
それは、何故か。
この和山という男が、一番弱そうに見えたからだ。
俺はーー
恵ちゃんの身体で笑みを浮かべた。
「--」
恵ちゃんとして笑みを浮かべるだけで、
この和山とかいうやつは、顔を赤くしたー。
くくく、分かりやすいトマトジュース野郎だぜ。
そう思いながら俺は、恵ちゃんの身体を乗っ取った余韻に浸ること暇もなく、
事務所のカッターを手にしてー
トマトジュース野郎の首筋にカッターを突きつけたー
「えっ!?」
びびるトマト野郎。
ジュースもつけると面倒臭いから
縮めてトマト野郎だ。
「---えっ!?!?え、、、ふ、、藤山さん!?えっ!?」
トマト野郎が驚いているー
俺は、恵ちゃんの声を極限まで低くして呟いたー
「金を出せー」
とー。
まさか、俺が”憑依して強盗する側”になるなんて、
被害者側だった時は、全く思わなかったなぁ…
「は、、、はははは、、ど、、ドッキリかなぁ…」
和山とかいうトマト野郎が、そう呟いたー
”昔の俺”と反応がそっくりだー。
俺の目の前で憑依されたバイト仲間の根岸さんは、
俺にカッターを突き付けてきて、
その時に俺は確か「ドッキリ?」と苦笑いしながら言ったー
こいつは昔の俺か?
そんな風に思いながら、俺はふと思うー
「待てよー。
あの時、俺と一緒にいた根岸さんが憑依されて、
俺が脅されたってことはーーー」
まさかー
あの時の強盗、俺のことを貧弱なチキン野郎だと思ってーー!!!
俺は切れた。
俺が今日、恵ちゃんに憑依したのは
一緒にシフトに入っている和山トマトが弱そうだったからだー。
もしかすると、あの時の強盗も
俺のことを弱そうだと思っていたのかもしれないー
そう考えるとむかついてきたー
恵ちゃんの身体で拳を握りしめて
トマト野郎の顔面を殴りつけたー
「はぅっぁっ!?」
何が起きているのかわからないまま吹き飛ばされるトマト野郎。
「お前のそのトマトみたいなツラをケチャップにしてやろうか!?!?!?」
俺は、そう叫んだー
「--ひっ!?!?え!?!?なに!?!?!?えっ!?!??
ぴえん!!!!!!!」
和山トマト野郎がそう叫んだー。
何がぴえんだ。
つーか、ぴえんをリアルで口にするやつ、初めてみたぞ。
俺はそう思いながら
「いいから早く金を出せ!」と恵ちゃんの声で叫んだー
「---はひっ、、ふ、、藤山さん…い、、いったい…?」
トマト野郎は泣きそうになりながらレジから金を出そうとする。
俺は胸を揉みながらトマト野郎が、レジから金を出すのを待つ。
あの時の強盗もこんな気分だったのか?
狼狽える俺を見て…
こんなに…
気持ちよい気分になっていたのだろうか。
「ふひひ…」
俺は思わず恵ちゃんの身体で下品な笑い声を浮かべると、
下半身に手をやったー
だが、そこにはあれがない。
くそっ シコれねぇじゃねぇか。
俺はそう思いながら周囲を見渡すー。
ホットスナックコーナーに目をやると
そこにはちょうどいいサイズのフランクフルトがあったー
「--どけ!」
トマト野郎を突き飛ばして、俺は恵ちゃんの手でフランクフルトを握ると、
そのままパンツの中に突っ込んだー。
「うへっ…えへへへへへへ!」
パンツの上からフランクフルトを握ると、不思議とシコってるような感じになるー
ぐへへ、、俺は天才だぜ。
恵ちゃんの顔を今、鏡で見たら
きっとヤバいほど歪んだ顔になっているだろうが
そんなことは関係ないー
アソコにフランクフルトの油がついても平気なのか?と
俺は一瞬思いながらも、
俺の身体じゃないし、関係ないか、と
スカートの上から勃起したそれにも見える
フランクフルトを揉みまくるー
「---あ、、ふ、、ふじやま、、、さん…ど、、どうしたの…?」
トマト野郎が唖然としながら声を振り絞るー。
「ーうるせー!お前はさっさと金を出せ!」
俺はそう叫んだー。
このままでは俺は来月の家賃すら払うことができないー
家を追い出されて、ホームレス張本になるのは時間の問題だー
だが、俺は負けない---
必ず、家賃を払って見せるー。
「---あ、、、ああああ」
トマト野郎が、びびりすぎたのか、ズボンから水を垂らしているー
情けないやつめー。
俺がお前の立場だったときには、
ション便なんか漏らしてねぇぞ。
俺はそう思いながら、イライラした様子で、
パン売り場のクリームパンを開封して、
むさぼるように食べ始めたー
もちろん、恵ちゃんの身体で、だー。
パンを食べながら、パンツの中に突っ込んだ
フランクフルトをシコシコする俺ー
「えへへへへ…えへへへへっ!」
アソコが変な感覚だぜ!
つーか、大丈夫なのか、アソコにフランクの油ついたり
入っちゃったりしても!
俺は、そんなことを思いながらさらに興奮していくー
そうだー
俺もコンビニで働いてなんかいないで、
最初からこうすれば良かったんだ!
恵ちゃんが、げらげら笑いながら
涎を垂らして、がに股で、しゃがんだり立ったりしながら
フランクフルトを握っているー。
俺が、そうさせているー
へへへ…!
最高だぜ!
まさに、張本 恵 だぜ!!!
俺は、勝手に恵ちゃんに
自分の苗字をくっつけて、ニヤニヤしているとーーー
誰かに腕を握られたー。
「---あ、そうだった。金。ご苦労さん」
俺は恵ちゃんの声でそう呟くとー
俺の腕を握ったのはーー
トマト野郎ではなく、スーツのおっさんであることに気づいたー
「--ん?あんた誰?」
俺が恵ちゃんの声でそう呟くと、
スーツのおっさんは警察手帳を出したー
「---え」
俺は、トマト野郎のほうを見たー。
俺が興奮している間にー
トマトの野郎、警察に通報しやがったー
「貴様ああああああああああああああああああ!」
俺は叫んだー
「俺を誰だと思ってる!?!?」
俺は怒り狂って叫ぶー
草食動物のシマウマだってたまにはブチ切れるのだー。
金を出せ、と言っただけなのに
警察に通報しやがってー!
トマトじゃなくて、お前の面をケチャップにしてやろうか~?
俺の怒りは止まらないー
「俺は元コンビニ店長で、今はネオニートの
張本斗真だぞ!?!?!?
俺を誰だと思ってる???
トマト!テメェなんかより俺は先輩なんだぞ!!大先輩なんだぞ!!」
俺は発狂しながら、そう叫んだー
「--張本斗真…?」
警察官が首を傾げるー
「あ……え…???ははっ」
しまったー
俺は、ふと、コンビニ内の鏡を見つめるー
そこには、怒り狂って顔を真っ赤にした
恵ちゃんの顔ー。
「---」
し、、しまった…
せっかく”憑依”して、自分は手を汚さず
強盗しようとしていたのにー
自ら名前をばらしてしまったー。
怒りと恥ずかしさで、鏡に映る恵ちゃんの顔は超がつくほど
真っ赤になっていたー。
そうー
俺も、いつの間にかトマトみたいなツラになっていたのだー。
「---……トマト女ですぅ…」
不貞腐れて、俺はそう呟きー
そのまま俺は連行されたー。
俺の名は張本斗真ー
元コンビニバイトであり、
元コンビニ店長であり、
元ニートである。
そして今はー
服役中の藤山恵容疑者だー。
”俺は張本斗真だぞ!”と叫んだことによりー
二重人格の疑いまで持たれてしまったー。
恵ちゃんの身体から抜け出せばー
俺はすぐに服役生活を終えることもできるのだがー
なんとなくー
俺に憑依されたせいで服役している恵ちゃんになっているー
と、いう事実に俺は興奮しー
恵ちゃんとして服役することにしたー
なに?どうしようもない変態だってー?
ははー
最高の誉め言葉だー。
おわり
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コメント
まさかの「私が強盗」の新作でした~!
過去作品も大事に、時々こうして新作を(完全に完結したお話は別デス)
お送りしていければ、と思います~!
お読み下さりありがとうございました!!
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