連休前日の彼氏と
連休最終日の彼女の入れ替わり。
二人を待ち受ける未来は…?
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お風呂から上がってきた笹花(栄治)を見て
部屋でダンベルを持って、運動していた栄治(笹花)は
「おかえり!どうだった?」と、笑うー。
「--ど、どうだったって…
ず、、ずっとドキドキしっぱなしで…」
笹花(栄治)が顔を真っ赤にしながら言うー。
大好きな彼女の身体が自分の身体になっていて
しかもそれを洗うなんて経験はなかなかできない。
正直、ドキドキどころでお風呂どころではなかったしー
身体の構造を見れば見るほど不思議に思う。
胸が膨らんでいる、という状態は
やはり男としてずっと生きている栄治からすれば
「邪魔」な感じや「違和感」がぬぐえなかったし、
アソコに何もない、というのは
なんだか、こう、身体の大事な部分を失ってしまったかのような、
そんな不思議な感覚を抱かずにはいられなかった。
「---ってか、髪洗うの大変だよな!ちゃんと洗えてるかどうか…」
笹花(栄治)が言うー
「あ!そうそう!髪洗うの、男の人はホントラクだな~って思った~!」
栄治(笹花)が笑うー
お互いの身体でのお風呂トークで盛り上がる二人ー。
「--ってか、何でダンベル持ってんの?」
笹花(栄治)が、栄治(笹花)に言うと、
「え?あ!栄治の身体、力持ちだなぁ~!って!
わたしじゃこんなスイスイ持てないから!」
自分の身体よりも力持ちな栄治の身体を
楽しんでいる栄治(笹花)。
笹花(栄治)は「そっか、身体が入れ替わるとそんなところまで
変わるんだな」と、苦笑いしながら、「ちょっと貸して」と、ダンベルを
借りるー。
笹花の身体で持つダンベルはー
いつもの何倍も重く感じたー
「ふぁぁ~…何もかもが違う」
笹花(栄治)は、重い…と呟きながら腕を振るー。
「--でも、もしかしたら同性同士で入れ替わっても
色々違うかもね」
栄治(笹花)が呟くー。
「確かにそれもそうだなー」
笹花(栄治)はそんな風に言いながらー
「なぁなぁ、今度は味覚の違いも試してみようぜ!」と
笑みを浮かべたー
なんだか、入れ替わっているこの状況がー
楽しくなってきてしまったー
色々試す二人ー
そして、夜遅くなりー
「--じゃあ、わたしは明日連休明けだから、
もうそろそろ寝ないと」
栄治(笹花)が言う。
全く、寝る様子はないー
「---」
笹花(栄治)は一瞬首を傾げたが
「--あ、そっか、連休明けはこの身体か」と苦笑いするー
「そ。わたしはまだ、もうちょっと起きてるから」
栄治(笹花)が言う。
「---は~、俺、明日から連休なのに
夜更かしできないなんてなぁ~」
笹花(栄治)がベットに入りながら言うと、
「--ふふ、わたしも明日から仕事なのに、こんな風に夜更かしできるなんて」
と、栄治(笹花)は嬉しそうに呟いたー
「---明日、ホントに元に戻ってるかな?」
笹花(栄治)が、仰向けになって天井を見つめながら呟くー。
「--なってると思うよ。おやすみ」
栄治(笹花)の言葉に、笹花(栄治)は「おやすみ」と
優しく呟いたー。
「--------」
笹花(栄治)が眠りについたあと、
栄治(笹花)は、栄治になった自分の姿を鏡で見つめたりー
色々な違いをもう少しだけ堪能してー
やがて、満足すると、少しだけ微笑んでからー
ベットに潜ったー
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「もどってなーい!!!!!!!!!!!」
翌朝ー
笹花(栄治)は思わず叫んだ。
「えーーーーーーーーーーーー!!?!?!?」
栄治(笹花)も思わず叫ぶー
栄治になった笹花は、
何の根拠もナシに「寝れば元に戻る」と
考えていたのだが、そんなことがあるはずもなく、
全然、元に戻っていなかった。
「--うそ~…!戻ると思ってたのに~」
栄治(笹花)は、がくっとうなだれるー。
「---ちょ??ど、どうすれば!?」
笹花(栄治)が戸惑いながら聞くと
「と、とりあえず、仕事に行ってもらえるかな?」と
申し訳なさそうに栄治(笹花)が言うー。
「ええええっ!?」
「-大丈夫大丈夫。わたし、受付カウンターの仕事だから、
なんとかなるよ!」
栄治(笹花)の言葉に
「な、なんとかって言ってもさぁ…」と苦笑いするー
「--きっと、わたしが連休明けになることを笑ってたから
神様が怒っちゃったんだよ!」
笑いながら言う栄治(笹花)ー
栄治になった笹花に言われるがまま、
OLスタイルに着替えていく笹花(栄治)
「お、、、俺が…OLに…」
笹花(栄治は鏡の前に立ちながら
ドキドキして顔を赤らめていたー
「も~!そんなドキドキしないの!
職場についたあとに、顔を赤くしてたら
みんなに変な風に思われちゃう!」
栄治(笹花)が言う。
女言葉の俺には慣れないな…と、思いながら
「ま、まさか、明日から連休だ~!って気持ちから
こんなことになるなんて…」と、悲しそうな表情で呟いたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それからもー
二人は元に戻れない日々が続いたー
数日が経過しー
栄治の連休が終わるタイミングが近づいてくるー
「なぁ…俺、このままだと心が女になっちゃいそうなんだけど…」
笹花(栄治)が言う。
初日とは違い、スカートの中が見えないように座ったり
恥ずかしそうにするようになった。
栄治(笹花)は苦笑いするー
「連休の間に、元に戻る方法とかネットで調べてみたけど、
映画とかアニメの入れ替わりの元に戻った方法が
出てきちゃって、全然…」
この入れ替わりはー
笹花が仕組んだことではない。
当然、栄治でもない。
どちらが仕組んだことでもないのだが、
こうして、原因不明の入れ替わりは続いていたー。
「誰かの陰謀ってわけでもないだろうしなぁ~」
笹花(栄治)が綺麗な黒髪を掻きむしるー。
「---でもさ」
栄治(笹花)が笑うー
「---栄治がわたしの身体使ってたほうが
家でも女らしいよね?」
とー。
「--ええ!?」
笹花(栄治)が苦笑いするー
確かに笹花は、家だとずぼらな感じで、
シュートパンツ姿で生足を晒して
ぐったりしていたし、髪もボサボサだったりもしたー
でも、今、笹花になっている栄治は
笹花に気を遣っていることもあり、
髪型を整えているし、ロングスカートやズボンなど
そのまま外出できそうなきっちりした
身だしなみをしているー
「ははは……笹花が普段いかにずぼらかってことだな~」
笹花(栄治)が笑うと、
栄治(笹花)は「家の中ぐらいいいでしょ!」
と呟いたー
そういえばー
と、笹花(栄治)は、栄治(笹花)の方を見つめるー。
栄治になった笹花の格好ー
トランクスに、ランニングシャツ1枚ー。
家では適当な笹花の性格がー
栄治になってからも存分に発揮されていたー
「--ってかさ、、俺の身体になってから
髭剃った?」
笹花(栄治)が笑いながら言うと
「剃ってないし、ひげそりの使い方もよくわかんない!」と
栄治(笹花)は笑うー。
「--明日からは俺も仕事だから…
なんとか、こう…な? 頼むぜ?」
笹花(栄治)は言うー。
いつか、元に戻れるまで、
このまま二人で入れ替わった状態で
生活していくしかないー、と。
栄治の仕事も、幸い、あまり人間関係が重要になるような感じではなく、
”いきなり中身が入れ替わっても”
ある程度はなんとかなるタイプの仕事だー。
「---俺は明日からの休みでとりあえず、
元に戻る方法を探すから」
笹花(栄治)の言葉に、
栄治(笹花)は、「うん」と、返事をすると、
栄治として仕事をするために必要なことを
色々質問し始めたー。
「--それにしても…
わたし結局、10連休近くお休みになっちゃったね~」
と、笑う栄治(笹花)-
笹花としての連休ー
そして、栄治の身体での連休ー。
「--ははは、この連休泥棒め!」
笹花(栄治)はそう言うと、
栄治(笹花)が「栄治が、わたしのこと揶揄うからだよ!!」と笑ったー
栄治(笹花)はボリボリと頭を掻きながら
「でも…このまま元に戻れなかったら…どうしよう?」と
少しだけ不安そうにつぶやいたー。
「--う~ん…そうだなぁ…」
笹花(栄治)が呟くー。
笹花(栄治)も、栄治(笹花)も
元に戻れそうな方法は色々と試した。
”戻れそうな方法”と言っても、
よくある感じの”とりあえずぶつかってみた”だとか、
そういうことぐらいしか浮かばなかったが、
結局、戻ることはできなかった。
ネットで調べてみても
当然創作物の話ばかりで
”現実に入れ替わってしまった”ことに対する
解決策は見つからなかった。
栄治(笹花)が知恵袋というサイトで
「彼氏と入れ替わってしまいました。どうしたらいいですか?」と
質問もしてみたが、
”鏡を見て現実に戻ったらどうですか?”だとか
”精神科の受診をおすすめします”だとか
”映画が終われば、元通りですよ”だとか、
”AVの見過ぎですね”とか、
真に受けられていない、
ネタ回答しか返ってこなかったー。
「---まぁ…わたしは別に…栄治と一緒にいられれば
それでいいかな…?って思うケド…」
栄治(笹花)が笑うー。
笹花は、可愛いのだが、女であることに
あんまりこだわりがないー。
栄治とは、揶揄い合ったりすることもあるけれど
本当に仲良しだし、生活が安定したタイミングで
結婚することも、既にお互いが心に決めているー。
「---…俺も」
笹花(栄治)はそう言うと、栄治(笹花)の方を見てほほ笑んだー
たとえー
元に戻ることができなかったとしてもー
いつまでも一緒にいよう、と、そう二人で改めて誓うー。
「---まさか、新婦じゃなくて、将来、新郎になるなんて
想いもしなかったな~!」
そう笑いながら、栄治(笹花)は、
「明日から仕事だから、そろそろ寝る準備しよ~っと」と、
寝る支度を始めるー。
「--どうだった~?なが~い、連休は?」
笹花(栄治)が揶揄うようにして言う。
「--二人分の連休、ご馳走様でした~!」
栄治(笹花)は揶揄い返すと、そのまま布団に潜って、
「おやすみ」と呟いたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌朝ー
小鳥のさえずりが聞こえるー
起き上がる笹花(栄治)-
「--よっしゃ!いよいよ今日から連休だぜ!
笹花の身体で味わう初めてのれんky---
えーーーー」
笹花(栄治)が、唖然として鏡を見たー
いやー
笹花(栄治)ではないー
栄治は、栄治の身体に戻っていたー
「--やった~~~~~~~~!」
笹花が叫びながら、栄治のところにやってくるー
「なんだか分からないケド、元に戻ったみたい!!!」
笹花がクルクルと回転しながら笑う-。
「---え……え…じゃ、、、じゃあ、、俺の連休は…?」
栄治は唖然とするー
笹花が今日から土日休み。
栄治は仕事ー
「---あ…ふふ……また、わたし、連休泥棒になっちゃう」
笹花が苦笑いしたー
明日から連休!のタイミングで笹花と入れ替わった栄治ー
そして、今度は笹花が連休開始!のタイミングで
元の身体に戻ってしまった栄治ー
栄治は思わず叫んだー
「俺の連休を返せ!!!!」
とー。
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
入れ替わった理由は不明のまま…でした~!
もしかしたら次の連休のタイミングで
また入れ替わっちゃったりするのかもしれませんネ~笑
コメント
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ご無沙汰しております!
なかなかコメントできませんでしたΣ(´∀`;)
連休泥棒は困るけど
笹花みたいな彼女欲しいですね♪
適度にあっさりして楽しいですし
入れ替わって笹花のカラダで好き放題してもOKだし笑
笹花みたいな彼女と入れ替わって
女のカラダ堪能しまくりたい笑
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コメントありがとうございます~!
一緒に生活していて、楽しそうな感じにしてみました~!
でも、連休が無くなってしまうのは、困ってしまいますネ笑