<女体化>転校先が女子高だった②~純恋学園~

転校先が女子高だった!

女子高「純恋学園」に転入するために
女体化させられてしまった春夫の運命はー?

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「------」

「------」

「------」

可愛らしい、おしとやかな雰囲気の美少女が、
純恋学園の正門をくぐるー。

周囲の女子たちが、「あの子誰?」と、
ひそひそ話をしているー。

「----…」

彼女はー
今日、この学校にやってきた転入生、
瀬田 春菜(せた はるな)-

「---(だめだ)」
顔を赤くしながら、彼女は、心の中で考えるー

周囲の人間はー
誰も知らないー。

彼女がー
今日、転校してきたこの美少女がー
”数日前まで男だったこと”をー。

春夫は心の中で叫んだー

”うああああああああああ!なんで転校先が女子高なんだぁ”

とー。

落ち着かないスカートを何度も何度も
手で触りながら、
純恋学園の学園長・榊(さかき)の部屋で話をする春夫ー

「--君が、春菜ちゃんか」
学園長・榊は笑みを浮かべたー

春夫は、キョロキョロして、
そわそわして、
スカートのあたりを気にしながら、
榊のほうを見たー。

「--あ、、あの…」
”この人は、俺が女体化したってこと知ってるのかな…?”と
少し不安になりながら、口を開くと、

「--だいじょうぶ。今の君は、春菜ちゃんだ。
 春夫くんは死んだ。
 だから、安心して」

”知ってたー”

春夫はそう直感したー

父の旧友だという、この学園長は
春夫が女体化した姿が、春菜だということを
ちゃんと理解しているようだー。

「---ってーー!」
春夫は叫ぶ

「勝手に殺さないでください!!!」
とー。

学園長は、苦笑いすると、
「純恋学園へようこそー」と、笑みを浮かべたー

「あ、、は、、はい、ありがとうございます」
春夫は戸惑いながらも、
頭を下げるー。

”なんで、俺、女子高なんかにいるんだ”と思いながら
父と母の意図も分からず、困惑するー。

そしてー
「--君のクラスはC組だから、よろしく」
と、榊学園長が呟いたー。

「--あ、はい…」
春夫は困惑するー

先生らしき人に案内されながら
廊下を歩いている最中も、
スカートから覗く足に、廊下のひんやりとした空気が
入り込んで、ムズムズするー

学園長は言っていたー

”私以外は、君のこと、知らないから、
 学園内では、完全に女の子になりなさい”
とー。

女の子として振舞うことを強要されるなんて
どんな人生だよ、と春夫は呟きながら
教室にたどり着いたー

いかにもお嬢様な女子が多い教室ー

名門女子高・純恋学園には、
春夫が今まで経験したことのない”世界”が
広がっていたー。

「--あら?可愛らしい子ですわ」
お嬢様っぽい生徒が言うー

(ですわ…!?!?)
春夫は思わずその女子のほうを見るー

典型的な”お嬢様”という感じだー。

(ってか、そんなお嬢様言葉、リアルで使う子、いたのかよ!)
と、突っ込みを入れるー

「---さぁ、みんなに自己紹介して」
眼鏡をかけた、キャリアウーマン風な先生が言うー。

(うぅぅぅ…なんか、可愛い子が多い)
春夫は、そう思って教室を見渡すー

春夫は特別エッチな男子ではなかったが、
それでも男子高校生だー。
つまり、そういう年ごろだー。

だからー
こんなにかわいい子ばかりだと、
ついついドキッとしてしまうー

(やべぇ…勃っちゃう…)
そんな風に思いながらスカートのあたりに手を添えるー。

だがー

(あ…勃つもんねぇや)
と、我に返ると、
春夫は深呼吸してから、自己紹介をしたー

「え~…っと、青森から引っ越してきました
 瀬田 春夫です。
 よろしくお願いします」

と、髪を揺らしながら、頭を下げるー

(くそ~~~
 ロングヘアーだと落ち着かねー!
 髪切りたいって言ったのに、父さんが反対するし)

そう思いながら
顔を上げると、
クラスメイトたちが、しーんとしていたー

「え…」
春夫は”え?なんか俺、した?”と思いながら
今の自分の行動を慌てて振り返るー

そしてー

「あーーーー」
春夫は青ざめたー

「え~…っと、青森から引っ越してきました
 瀬田 春夫です。
 よろしくお願いします」

男の名前で自己紹介してしまったーーー

先生を横目で見るー
先生は落ち着かない様子で眼鏡をいじっているー。

「---テヘッ!驚きました?」
春夫は、咄嗟に、舌を出しながらそう言って
笑いを取ろうとするー。

「本当の名前は、瀬田 春菜です!
 よ、よろしくぅ~です!」

しーん…

滑った。
死んだ。

春夫はそう思ったー

だがー
お嬢様風の子が拍手を始めると、
すぐに周囲の子も拍手をはじめー
なんとか助かったような感じになったー

「座席はー
 蘭ちゃんの隣ね」

と、担任の先生が指をさすー。

ツインテールの子が、「ここだよ~~!」と手を振るー。

「--初めまして」
春夫が落ち着かない様子で、母から休日のうちに教わった
”スカートでの座り方”を慣れない手つきでやりながら、
着席するー

隣のツインテールの、年齢よりも子供っぽい雰囲気の女子が
「わたしは、愛川 蘭!よろしくね!」とウインクをしたー。

”やばいー”
春夫は頭を抱えそうになるー

”やばいー
 やばいーー
 やばいーーー”

周囲の女子生徒を見ながら春夫は思うー

”ここはーーー”

もしかしたら、
天国かもーーーー

とー。

美少女だらけーーー
春夫は、なんだかちょっとだけ
楽しくもなりつつあったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

授業が始まるー

休み時間には蘭が、色々案内してくれたー

「ここがお手洗いで~
 こっちが、非常口!」

蘭がひとつひとつ丁寧に説明しているー

説明を終える蘭。

「ありがとう」と、春夫が顔を赤くしながらお礼を言うと、
「どういたしまして~!」と、蘭が突然、春夫の胸を触って
揉み始めたー

ーー!?!?!?!?

「ひゃっ!?」
春夫が思わず変な声を出して
蘭を振り払ってしまうー

「ふふ、か~わいい~!」
蘭はそれだけ言うと、嬉しそうに走り去っていくー。

「---な、、な、、なんだ!?」
春夫は戸惑うー

これが、女の子のスキンシップなのかー?
とー。

「----面倒な子に目をつけられたわね」

ーー!?!?!?!?

春夫が、ビクッとして、
まるで幽霊のような低い声のした方を向くと、
髪の毛の長い、まるで貞子さんのような子がいたー

「-さ、、、さ、、さ、、、貞子さん!」
春夫が思わず叫んでしまうとー

「よくわたしのなまえ、しってるわね」と、貞子が呟いたー

(って、本当に貞子って名前なのかよ)
と、春夫は突っ込みを入れると、
貞子が、走り去っていく蘭を指さしたー

「彼女のあだ名ー
 知ってる?」

貞子さんの言葉に、春夫は「あ、えっと、今日転校してきたばかりだしぃ」と呟く。

貞子さんは頷くと呟いたー

「おっぱい魔人」

とー。

「-!?」
春夫が表情を歪めるー

「あなたみたいに、大きい子は、あの子に狙われるわよ。
 気を付けることねー」

とー。

貞子さんはそれだけ言うと、笑いながら、立ち去って行ったー

「------」
春夫は、自分の胸を見つめながら顔を赤くするー。

漫画みたいなお嬢様に
おっぱい魔人に
貞子さんー

ついていける気がしなかったー。

数学や英語の授業が行われる。
父の言っていた通り、学力的なレベルは
春夫が元々通っていた学校と”ほぼ同等”であり、
春夫は問題なく、勉強についていくことができたー

純恋学園は名門女子高校だが、
春夫も元々偏差値の高い高校に通っていて
成績もよかったので、その点は苦労しないー。

「----瀬田さん」

昼休みに入ると、背後から声がしたー

”お嬢様”な子だー

「もしよければ、わたくしと一緒にお昼、どうかしら?」

(わ、、わたくし!?)
春夫は、こんな子、マジで実在してるのかよ!?と思いながら、
「よ、喜んで…」と、変な返事をしてしまったー。

お嬢様な子の名前はー
白崎 麗子(しろさき れいこ)ー。

麗子の机の傍に座ると、
麗子が、豪華な弁当箱を開いたー

弁当の中にー
キャビアが入っているー

(おいおい)
春夫は、そんな風に思っていると
”やべっ”と、周囲を見渡すー

純恋学園は、弁当がメインの昼食だがー
みんな、”豪華”で”おしゃれ”な
弁当を持ってきているー

(ぐぐっ)
春夫は、自分の弁当を思い出すー
冷凍食品メインの弁当だー。

もちろん、冷凍食品メインの弁当が
悪いわけでもないし、
元々いた学校では何も問題はなかったー。

親友の次郎三郎など、毎日日の丸弁当だった。

だがー
お嬢さまが集まる純恋学園には、
”合わない”

キャビアをおいしそうに口にする麗子。

「あら?春菜さんは、食べませんの?」
麗子が言う。

「えーー、あ、、あ、、え、、うん、、ちょ、ちょっとお腹空いてないな~って」
春菜が言うと、
「あら、そう」と、麗子はキャビアを食べながら、
「そういえば、春菜さんはどうして純恋学園に?」
と、質問してくるー。

色々質問される春夫ー。
春夫はボロを出さないように、と必死に
質問に答えながら、
なんとか昼休みを突破するのだったー

「--楽しかったですわ。また、ご一緒できますかしら?」
麗子の言葉に
春夫「よ、喜んで」と苦笑いしながら答えたー

住んでいる世界が違うー。

そう、思いながら、5時間目の準備のために、
自分の座席に戻るー。

5時間目は体育ー

「---え」
春夫は戸惑う。

「体育…?」
女子たちが着替え始めるー
いや、むしろ、ここには女子しかいないー

「ふわっ!?」
春夫の前で平気で服を脱いで下着を晒したり、
スカートを脱いでパンツを晒したりするお嬢様たちー。

春夫は「えっ!?えっ!?えっ!?ちょ!?」と
半分パニック状態になっているー

「どうしたのー?」
隣の座席の蘭ー
ツインテールのおっぱい魔人が声を掛けて来るー。

「--えっ!?あ、、いや、、お、、おr、、わ、、わたしの前で
 みんな急に着替えだすから~」
春夫が言うと、
蘭は「あはは!当たり前でしょ?次、体育なんだから」と笑ったー

”そ、、そっか、俺が男だなんてみんな…知らないもんなぁ”
春夫は内心で苦笑いすると、
蘭が、春夫のことをじーっと見ていることに気づいた。

「---?」

「----」

見つめ合う二人。

「え?」
春夫が言うと、
蘭子は「瀬田さんのブラは何色かな~って思って」と
ニコニコしているー

”くっ…この変態!”
春夫はそんな風に思いながら
恥ずかしそうに服を脱ぐー。

”お金持ちのお嬢様には変な子しかいないのか!?”と
内心で突っ込みを入れながら

「へ~ピンク!か~わいい~!」と蘭が嬉しそうにしている。
「ちょっと触っていい?」と呟く欄ー

「--え…いや、ちょ!?」
そんな風に呟きながらー春夫は自分の鼻から鼻血が出てきていることに気づきーー

「--!!!!!」

周囲の女子たちが一斉に着替えているこの状況ー
春夫の興奮は頂点に達し、
そのまま、倒れてしまったー

「えっ!?」
「きゃあああああ!?」
教室内に悲鳴が上がったー

・・・・・・・・・・・・・・・・

園長室ー

学園長の榊が
”旧友”である、春夫の父と電話していたー。

”すまんな。
 俺の”野望”に付き合わせて”

春夫の父が電話の向こうで呟くー

「--いやぁ、なに、問題ないさ」
学園長・榊はそう呟いて、
少し雑談を続けながら、笑みを浮かべたー

「--”次”のステージにも、進むのだろう?」
とー。

”あぁ”
春夫の父は、電話の向こうから、重ぐるしい声で、そう答えたー

③へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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華やかな女子高ライフ!?
その裏では…!?

次回が最終回デス~!

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