憑依されてしまった少女ー
憑依は少女自身にも影響を与えー
次第に少女は、歪んでいく。
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学校に到着した結花は、
今朝のことを考えていたー
弟の英司に”静かにしたほうがいい”と
指摘されたことだー。
「--わたし、何かしたかな…?」
結花は不安そうにそう呟くー。
思えばー
”黒い悪霊”のようなものを見かけた気がしてからー
なんだか、変なことが起きたり
記憶が飛んだりしている気がするー
「--朝から、暗くない?大丈夫?」
友人の智乃子と美代が、結花のことを心配しているー
「だ、、大丈夫だよ~」
結花はそう言いながらも、
無意識のうちに、自分の視線が智乃子の胸のほうに
注がれていることに気づいたー。
「---あ…」
結花は慌てて目を逸らすー
顔が赤くなるー
智乃子の胸は、大きいー
簡単に言えば、巨乳な子だー。
「---」
結花は、またその胸を見つめながら思うー
”揉んだら、気持ちよさそう”
そんな風に思ってしまうー
「---へへっ…いいおっぱいだな…」
結花が、無意識のうちにそう呟いたー
「え?」
智乃子が、”信じられない言葉を聞いた”と言いたげな
雰囲気で結花のほうを見るー。
「--え?あ、、、え!?!?」
結花が我に返って、慌てた様子で
智乃子と美代のほうを見る。
「い、、今、何て…?」
美代も困惑しているー
「--え、、あ、、、…わ、、わたし、疲れてるのかな…
ご、、ごめんね」
結花は、混乱と恐怖から、慌てて智乃子・美代の前から
立ち去ると、そのまま女子トイレに駆け込んだー
顔を洗う結花ー
どうかしてるー
なんだかおかしいー
「--わたし…」
結花は、混乱していたー
親友の智乃子の胸を凝視してー
ドキドキしてー
挙句の果てに、変な言葉を口走ってしまったー
「---へへへへっ」
結花が笑みを浮かべるー
「心配すんなよ…♡」
結花が低い声で呟くと、水道の水を流したまま
自分の胸を触り始めるー
「--お前の身体も、開発してやるからさぁぁぁ♡」
結花はそう言うと、笑みを浮かべたまま、
トイレの外に出たー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
昼休みー
結花は、幼馴染の魁人と雑談していたー
「---そっか~…」
魁人が言うー
魁人に”最近自分が疲れている”ことを相談しているのだー
弟から騒音を指摘されたりー
智乃子の胸のことが気になったり-
記憶が飛んでいたりー
不安に思っていることを吐き出す結花。
普段、結花にちょっかいを出してばかりの魁人だが、
こういうときは話を真剣に聞いてくれるし、
親身になって相談に乗ってくれる。
「----そっか」
結花の話を真剣に聞くと、
笑ったり、からかったりすることなく、魁人は考え込むー。
「---まぁ……
聞いた感じだと、病気とかそういう感じでもなさそうだし…」
魁人が真剣な表情で考えているー
その間ー
結花は無意識のうちに自分のスカートの中に
手を突っ込んで、自分のおしりのあたりを触っているー
「---まぁ、結花の言う通り、疲れてるのかもな」
魁人が言うと、
結花は「それならいいんだけど…」と返事をした。
確かに、記憶が飛んだりー
ちょっと変なことを考えてしまったりー
それは”疲れ”からくるものである可能性は十分にある。
黒い悪霊が自分の部屋にいたような気がする件も
やはり、疲れからだろうかー。
「--しばらく様子を見てみて…って感じが一番じゃないか?
それと、あまり無理はせずに、早めに休むようにすること。」
魁人が、まるでお兄ちゃんのように、結花に言うと、
結花は「普段はふざけてばっかりなのに、こういうときは
真面目に話聞いてくれるよね~?」と少しだけ笑いながら
魁人のほうを見たー
結花の笑顔を見て
魁人は思わず顔を赤らめてしまうー
「--ははは
ま、”疲れてる”んじゃなくて
”憑かれてる”のかもな~!」
ジェスチャーで、”憑かれる”を示しながら
結花のほうを見て笑う魁人ー。
そんな魁人とのやり取りでー
結花は少しだけ勇気づけられた気がしたー。
「大丈夫ー
何も起きてないー
疲れてるだけ」
自分にそう言い聞かせると、結花は深呼吸して、
”いつも通り頑張ろう”と心の中で呟いたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
帰宅した結花は、
わくわくしていたー
「早く来ないかな~!」
そわそわする結花ー。
最近は不安なことが多いー
けれどー
魁人に言われた通り、
クヨクヨしていても仕方がないし、
楽しく、明るく、前向きにー
と、いう気持ちも大事な気がする。
”疲れ”を消し飛ばすためにもー
趣味を楽しむことは、とても大事なことー。
「--魁人に相談してよかった」
結花は、嬉しそうに微笑むー。
だいぶ、気持ちが楽になった気がするー
そんな風に思っているとー
♪~~~
自宅のインターホンが鳴ったー
「来た!」
結花が嬉しそうに玄関に向かい、
お届け物を配送業者から受け取るー。
今日は結花が先日、注文しておいた
”欲しかったモノ”が届く日だったのだー
それで、結花はそわそわしていたのだったー。
部屋に戻り、早速ダンボールを開封する結花ー
その中にはー
メイド服やバニーガールの衣装、まるでアイドルのような衣装ー
色々な服が入っていたー
バニーガールの服を嬉しそうに身に着ける結花ー
「はぁ…♡ はぁ…♡ はぁはぁはぁ♡」
結花がイヤらしい笑みを浮かべながら
バニーガールの服を身に着けるー。
バニーガールになった自分の姿が鏡に映るー
「あぁぁ…えっろ…♡」
結花は思わず興奮してそう呟くー
部屋でモデル歩きをして、
鏡の前でポーズを決める結花ー。
最近、記憶が飛んでいたり、不安なことばかりー
こうして、趣味を楽しんで
リラックスする時間も大事ー
「----…あれ」
結花はふと、立ち止まるー
モデル歩きをやめて、
満面の笑みを浮かべていた顔から
笑顔が消えるー
「---あ、、、あれ…わたし…?」
”今までこんな趣味あったっけ…?”と
疑問に思うー
そもそもーーー
”こんなモノ、買った覚えあったっけー?”
結花の表情に混乱が浮かんでいくー。
「----姉さん、あのさ!」
弟の英司が部屋に飛び込んできたー
「え」
「あ」
バニーガール姿の結花と、英司が目を合わせたまま凍り付くー
「ね、、ね、、姉さん…え???」
英司が顔を赤くしながら目を逸らすー。
「え…あ、、、え~っと、、え…?」
結花は、自分でもなんで自分がバニーガールの格好をして
喜んでいたのか分からず、困惑してしまうー
「---あ、、な、、なんか、、ごめん…出直すよ」
英司はそれだけ言うと、結花の部屋の扉を閉めたー
結花は困惑するー
「わ、、わたし、、やっぱり…おかしい…???」
さっきまでーーー
コスプレ衣装が届くのが楽しみで楽しみで
仕方がなかったー
けれどー
今はー
「え、、、わ、、わた、、、わたし…
あっ…」
結花がビクンと震えるー
「ふ~~~~
さ~て、お楽しみと行きますか!」
結花が笑みを浮かべると、
腰を振りながら、「わたしはエッチな女子高生!」と
嬉しそうに叫んだー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
夜ー
網タイツ姿の結花が、
だらしなくベットに寝そべりながら誰かと通話していたー
「--なぁなぁ、憑依ってさ、
乗っ取られた側にも影響を与えんの?」
結花が、普段とはまるで違う口調で話しているー
今、結花は”結花に憑依した人物”に乗っ取られているー
”乗っ取ってる間はさ、その相手の身体の”脳”を
使って色々考えるわけだからさ、
影響を与えることもあるかもしれないなぁ”
電話相手が答えたー
「へへ、そっか。
この女さ~、だんだん、なんだかエロくなってきててさ~」
結花が電話相手に言うー
電話しながらも左手では自分の胸を嬉しそうに揉んでいる結花ー
電話相手は笑う
”ははは!お前がエロいことばっか、その身体で考えてるからだぜ~?
その子、お前と同じやべぇやつになっちゃうかもな~!”
「--へへへへ、それはそれで面白いや」
そう言うと、結花は通話を終了してー
「さ~て、第5ラウンドいきますか!」と笑みを浮かべたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「----う…」
結花が意識を取り戻すー。
眠っていた状態から起きたー
と、いうよりかは、
突然、我に返ったー
そんな感覚ー
寝ている状態から覚めた感覚とは、全然違うー
「---えへへへ…」
結花は自分の網タイツに包まれた足を触って笑みを浮かべたー
「わたし…エロイなぁ…」
嬉しそうに呟く結花ー。
”--あらら…”
結花に憑依している男は、そんな結花の様子を見ながら笑うー。
ヤツの言っていた通り、乗っ取るたびに、
結花本人の思考にも影響を与えている気がするー。
結花の脳を使って、エッチなことを考えまくったりー
結花の脳を使って最高のゾクゾクを味わっているからー、
結花も影響されていく…ということなのかもしれない。
”ま、これはこれで面白れぇし、いいか”
男はそれだけ呟くと、結花の中で休み始めたー。
「ーーーふふふ、わたしってば、、エロ~い♡」
嬉しそうに結花は、自分の網タイツを触り始めたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日ー
結花は、自分が自分でなくなっていくような感覚を
覚えては、焦りと不安、恐怖が混じったような
言葉では言い表し難い感情に襲われー
かと思えば、急にエッチな気持ちになって
自分の身体を見ては興奮してしまったりー
恐怖感や不安が急激に消えて
ただ欲望に身を委ねたくなるときがあるー。
ごちゃまぜの感情ー
自分自身が消えてなくなってしまいそうな不安ー。
結花は、朝食を食べながらもー
不安でいっぱいだったー
「姉さん、、」
弟の英司が心配そうに言う。
「---」
結花は無言でパンを食べているー
「姉さん…最近、変だよ?大丈夫か?」
英司が心配そうに、呟くー
「変?」
結花がようやく英司のほうを見たー。
「---だ、、だって昨日も夜…変な恰好でトイレに行ってたし…
それに‥・」
戸惑う英司ー
”憑依されて乗っ取られている間”の記憶は結花にはないー
結花はパニックを起こし始めるー。
「--わ、、わたし、、変なんかじゃない!」
結花は、混乱したままそう叫ぶー
「--で、、でも…!」
英司が戸惑いながら結花に向って叫ぶー
どう考えても、ここ最近の姉は”変”なのだー
「--変じゃないって言ってるでしょ!!!」
結花がコップを英司に向って投げつけるー
母親も、それに気づいて不安そうな表情を浮かべるー
結花は我に返って英司と母のほうを見て
「ごめん…わたし、変だよね…」と申し訳なさそうに呟きながらー
いつの間にか左手では、自分の胸を揉んでいたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
学校でも気持ちが晴れないー
親友の智乃子と美代も不安そうだー。
昼休みの生徒会室の話し合いの最中もー
結花は、無意識のうちに自分のスカートの中に手を突っ込んでいたー
「---大丈夫かい?」
それに気づいた生徒会長の渋沢 啓次郎が、結花に声を掛けるー。
「--え!?!?あ、、え、、あ、はい、大丈夫です」
3年生である啓次郎に対して慌ててそう答える結花ー
だがー
イケメンでもある啓次郎とエッチしたら気持ちよさそう…と
わけの分からないことばかりが頭に浮かんできてしまい、
結花は首を振るー
「--ならいいけど」
啓次郎はほほ笑むー。
結花が深呼吸して、話し合いに集中し始めると
啓次郎はもう一度結花を見て、意味深な笑みを浮かべたー
③へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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徐々に支配されていく恐怖…
次回が最終回デス~!
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