<憑依>シハイ①~わたしがわたしでなくなっていく~

真面目で、優しい女子高生ー

しかし、そんな彼女に”何者か”が憑依したー。

彼女は、次第に乗っ取られていく自分に
恐怖を覚えるー…

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「---ここはね~こうやって~ そう!」
高校2年生の佐々野 結花(ささの ゆか)が、
弟の英司(えいじ)に向かって何かを教えているー

「あ、そっか~!姉さんのおかげで助かったよ!」
英司が微笑むー

英司は今年、中学3年生で高校受験を控えていて、
その勉強を、姉の結花が教えていたのだ。

「---どういたしまして~!」
結花が笑いながら、英司から離れて、英司の部屋のイスに座るー。

「ーー姉さんはホント、なんでも出来て
 頭もいいし、姉さんの弟に生まれて超ラッキーだぜ、ホント!」
英司が笑うー

「またまた~調子いいことばかり言っても
 何にもご褒美は出ませんよ~!」

結花が、にこにこしながら言うー

「おまけにかわいいし!」
英司が、少しいじわるそうに笑いながら言うと、
結花は「え~~~????そんなこと言っても何も出ないもん~!」と
言いつつも、凄くご機嫌そうにしているー

「ーーははは、姉さんは分かりやすいなぁ~」
英司はそう言いながらも、
「--ありがとう、助かったよ」と、真剣な口調でお礼を述べたー。

「--うん。頑張ってね」
結花はそう言うと、微笑みながら英司の部屋から
外に出て行ったー

家族仲は良好ー

そして、学校でもー。

「---ふ~ん、そうなんだ~」

昼休みー
結花は仲良しな友達2人と、雑談しながら、
過ごしていたー。

そんな結花に対して
幼馴染の男子・瀬島 魁人(せじま かいと)が、
ちょっかいを出す。

「こらっ!髪を急に引っ張らないで~!」
結花が、魁人に向って叫ぶと、
魁人が「へへへ~!隙を見せる結花が悪いんだぜ!」と
ニヤニヤしながら叫ぶー

結花と魁人が言い合いをしているー
これも、いつもの光景ー

友人二人は「ま~た、やってる」のような感じで
結花と魁人の様子を、ほほえましく、見つめるのだったー。

5時間目には、テストの返却ー。
結花の点数は94点ー。
成績も十分すぎるほどに良くー
授業態度も、日ごろの振る舞いも真面目なため、
先生たちからは”優等生”で通っていたー。

生徒会書記でもある結花は、
放課後に生徒会室で簡単な話し合いに参加するー。

生徒会会長で3年生の渋沢 啓次郎(しぶさわ けいじろう)が、
穏やかな笑みを浮かべながらー
話し合いを進めているー。

生徒会の話し合いが終わると、啓次郎が、
結花に話しかけるー。

「そういえばさ、この前の件だけど」
啓次郎が、”先週の生徒会の話し合い”で上がった話題のことを口にする。

結花が「あ~それでしたら」と、
先輩に対しても礼儀正しく、ハキハキと答えるー

啓次郎は結花の返事を聞くと
「そっか。ありがとう」と、静かに頷いたー。

今日もー
ごく普通の1日を過ごした結花は、
放課後、2人の親友の一人・智乃子(ちのこ)と軽く雑談してからー
家に帰宅したー。

弟の英司や両親と楽しく雑談をしてー
入浴を済ませると、
自分の部屋に戻っていく結花。

しかしー

部屋の扉を開けるとー

「---えっ!」
結花が驚くー

部屋の中に
黒い悪霊のようなものが”いた”のだー

「----え、なにこーーー」

”なにこれ”
そう言おうとしたが、言うこともできずー
驚いた結花の口に悪霊のようなものが
飛び込んだー

「---ひっ!?!?」
結花が慌ててのどのあたりを抑えるー。

けれどー
すぐに意識が遠のいて、結花はその場で
ビクン、ビクンと、不気味に震え出したー

倒れた結花が、部屋で激しく痙攣しているー
仰向けに倒れた身体が、ビクッ、ビクッ、と波打ちー
白目を剥いて、「あ、、、かっ…」と、苦しそうな声を出しているー

口から泡のようなものを吹きー
やがて、ぐったりとしてしまった結花ー。

1階にいる弟の英司や、両親は
まさか結花がこんな状態になっているとは
夢にも思っていないだろうー

しばらくすると、結花が静かに、
そーっと立ち上がったー

そしてー
「--憑依完了…くくく」
と低い声で呟くと、
「これが、女の胸かぁ…くくくく」と、笑いながら
胸を嬉しそうに揉み始めるー

口からこぼれた泡を手で拭きながらー
両手で胸を力強く揉む結花ー

「ひひひひひっ♡ ひひひひひ♡ あはははははっ♡」
結花が満面の笑みで鏡の前に立って
服を上からひたすら胸を触っているー

胸に飽きると、髪を触りー
髪のにおいを嗅いで、恍惚な笑みを浮かべるー。

ベットに座ると、足をあげてー
スカートから飛び出した生足を嬉しそうに見つめてー
顔を赤らめながら自分の足を撫でるー。

結花の手を使って、結花の足を触るー
そして、結花の身体で笑うー。

たまらないー

結花の興奮は極限まで高まって、
自分を抱きしめながら
結花の身体が興奮し、
心臓がバクバク高鳴っているのを感じー
ついに結花は、服を脱ぎ始めるのだったー

・・・・・・・・・・・・・・・

翌朝ー

「----」
結花が目を覚ますー

「…え」
結花が周囲を見渡すー

なんだか、悪夢を見たような気がするー
起きたばかりで意識がはっきりしない中ー
結花は昨日のことを思い出したー

家族との晩御飯を終えて、部屋に戻ってきた結花が見た
”黒い悪霊のようなもの”

そして、そのあとの記憶がないー

「---わたし…」
結花が髪を押さえながら考えるー

昨日の夜、晩御飯を食べた直後、
部屋に戻ってきてからの記憶がないー。
しかも、なんだか少し、身体が重いような気がするー

部屋に戻った直後につかれていて寝落ちしてしまい、
そして、悪霊が部屋にいる夢を見たー

そう考えるのが一番、自然な感じだし、
結花もそう考えたー。

「は~~~…」
結花が立ち上がるー

そして、自分の身体の違和感に気づくー。

なんとなくー
ゾクゾクしているようなー
激しく興奮したあとかのようなー
言葉では言い表し難い”余韻”のようなものが
残っているー

「---なんだろう…?」

晩御飯のあとの記憶があいまいなことー
黒い悪霊のようなものが部屋にいたような気がすることー
そして、身体の違和感ー。

なんとなく”嫌な感覚”が残る中ー
結花は、学校に向かう準備を始めるー

「姉さんは今日も可愛いなぁ」

「--ほめても何も出ないからね~?」

いつものような会話を弟の英司とするー

学校に登校してー
いつものように智乃子や、もう一人の親友・美代(みよ)と
雑談をするー

幼馴染の魁人にちょっかいを出されて、
「も~!」と叫ぶー。

いつもと同じ日常ー。

だがーー
結花は”異変”に気付いたー

4時間目の体育の授業の前ー
他の女子が着替えているのを見てー
妙に興奮してしまったー

いつもは、
いやー
今までそんなこと、一度も考えたことは無いー

なのにー
智乃子や美代が着替えているのを見て
興奮してしまうし、
横目でそれを確認してしまうー。

「---どうしたの?」
美代が、顔を赤くしている結花に気づくー

結花は「え!?あ、、な、なんでもないよ!」と
慌てた様子で首を振ると、
そのまま深呼吸をして、体操着に着替え始めたー

がー
自分の着替えにも興奮していることに気づくー。

結花は”え?なんで!?”戸惑いながらも、
ようやく着替えを終えて、体育の授業に向かうのだったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

夜ー

「---…!」
結花は、自分の口座のお金が減っていることに気づくー。

「え…?」
お小遣いや、短期バイトなどで貯めたお金を
貯金している口座だー。

大学生になった時に備えての貯金や
何か欲しいものがあった時に備えての貯金ー。

しかし、その金額が減っているのだー

「え……」
結花が戸惑いながら、”何にお金を使ったのか”を確認しようとするー。

するとー
ネットショップで何かを購入したことが分かったー

「え…不正利用されたの?」
結花は焦るー。

普通の反応ー
自分の口座のお金が減っていたのを見て
”え?憑依されてたの!?”なんて思う人はいないー

自分が使った覚えがなければ
不正利用を疑うことは当然だったー

不正利用を疑った結花は
利用歴のあるネットショップのサイトを開くー。

そして、購入履歴を確認するー

するとー

過激なコスプレ衣装ー
大人のおもちゃー
自分が絶対に着ないような服ー

そういったものが購入されていたー

しかもー
お届け先は、自宅ー

外部からの不正利用なのに、
結花の家に届けて一体どうするのか?

結花は、そう思ったー
だが、それと同時にー

「----」
自分とは絶対に縁のないような服を購入している
購入履歴を見ても、結花はそれほど驚かなかったー

「------」
ぼーっと、その購入履歴を見つめる結花ー。

「------あ」
結花は、我に返ったかのように、
「わたし、、、買ったかも…?」と、訳の分からないことを呟くー

自分でも、よく分からないまま、
ため息をつくと
「--勉強しなくちゃ、テストも近いし!」と、
自分のよく分からない感情を押し殺して、
そのまま勉強を始めたー

30分後ー
部屋で結花がしていた”勉強”は
いつの間にか、学問ではなく
”性教育”に変わっていたー

服を脱ぎ捨てて、
不気味な笑みを浮かべている結花が呟くー

「---へへへへへへ……♡
 女の身体の勉強、させてもらうよぉ~♡」
結花とは思えないようないやらしい声ー
結花とは思えないような、歪んだ声ー

結花は、ニヤニヤしながら
股を広げて、自分のアソコを触っているー

「--あっ♡ あっ♡ ふふ♡ ふふふふふ」
結花は涎を垂らしながら
「こんな、、気持ちいいなんて♡」と、満面の笑みー
飢えた雌のような表情を浮かべたー

そして呟くー

「そういえば、昼間のこの女…
 ちょ~っと、様子がおかしなかったな…

 もしかすると、俺が憑依してると、
 この女にもちょっとずつ影響を与えちまうのかな???
 へへへへ」

結花はそう呟くと、
嬉しそうに
「わたしぃ~どんどん変態になっちゃいますぅ~!」と
淫らな恰好のまま、鏡に向かってピースを決めるのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー

「--姉さん、あのさ」

朝ー
学校に向かう準備をしていると
弟の英司が、姉の結花を呼び止めた。

「--ん?なぁに?」
結花が英司を方を振り向くー。

英司が、暗い表情で、深刻そうな雰囲気を
浮かべていたため、
結花は「え?」と思いながらも、
話を聞くー。

すると、英司が口を開いたー

「--あ、、あのさ、、変なこと言うけどさー」
英司は、少しだけ躊躇ったあとに、言葉の続きを口にしたー。

「----よ、、夜ーー
 部屋の外にも、、その…聞こえてたからさ」

英司が顔を赤くして結花から目を逸らしているー

「え…夜…?」
記憶にない結花は戸惑うー。

英司は”憑依されている間の結花”が、
大声で喘いでいたことを指摘しているー

隣の部屋の英司にまで聞こえてくるほどの甘い声ー

夜だから下手をすれば近所にも
響いていた可能性があるー。

「----そ、、その…あ、、あの、、
 とにかく、夜はもうちょっと静かにしたほうがいいよ」

英司はそれだけ言うと、足早に立ち去って行ったー。

「-----え…??あ、、ちょ!?え…?」
戸惑う結花ー

夜に自分が、大きな音や声を出した記憶がないー

結花は困惑しながらも、
”あ、学校に行かなくちゃ”と、支度を再開するのだったー

②へ続く

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少しずつ支配されていく…
そんな憑依モノデス~!

続きはまた明日デス!

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