<憑依>勇者さまご乱心・終章③ ~渦巻く闇~

欲望に満ちた巫女たちー

欲望の姫ー

欲望と陰謀が渦巻く王国に
闇が迫りつつあったー。

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「んあっ♡ あっ♡ …あ、、、♡」
勇者ラッシュ一行の一人だった少女・リンが、
涙を流しながら喘いでいるー。

セレス姫が、その様子を不気味な笑みを浮かべながら
見つめているー。

勇者ラッシュ一行の一人・バーゼルに憑依された
巫女・エリーゼが、錫杖の先端を、拘束されたリンの
アソコに無理やり押し込んで、
アソコから直接毒魔法をリンに流し込んでいるー

ゾクゾクと
この上ない苦痛が、リンを襲うー

「や、、、め…てぇ… あっ♡ あっ♡」

快感を感じると同時にー
苦痛を感じるリンー

”たすけてー”
リンは、勇者ラッシュのことを思い出すー。

一緒に魔王を倒すために旅立ちー、
ラッシュ、リン、エリーゼ、バーゼルの4人で戦ってきたー。

けれどー
この王国にやってきてー
ラッシュは死にーエリーゼはおかしくなり、バーゼルは消えたー。

リンは、”王国に悪魔が潜んでいる”ことまで
突き止めたものの、
結局、それ以上突き止めることはできずー

「----んぁ…♡ あ…♡」
リンの顔色が急激に悪くなりー
口から泡のようなものを吹き始めるー

リンの口から出たものが床に垂れるー。

「----ゾクゾクしながらイクー
 いいや、”逝ク”---
 ひゃはははははははは!」
エリーゼは、幼い顔立ちを、極限まで歪めて
下品に笑ったー

「どうしちゃった……の…エリーゼ」
リンが泣きながら言うー

目が真っ赤になってー
顔色は、明らかに毒を盛られたような色になっているー。

「----」
セレス姫は、その光景を黙って見つめているー。

エリーゼがリンに近づくー
錫杖はリンに突っ込んだままー
毒魔法を放ち続けているー

リンが興奮と苦痛が混じった荒い息をしながら、
エリーゼのほうを見るー

「最後に教えてやるよ」
エリーゼは笑ったー

「俺はバーゼル。
 エリーゼちゃんの身体を、憑依で乗っ取ったんだー」

「---!」
リンが、エリーゼのほうを見ながら瞳を震わせるー。

「そしてー」
エリーゼは笑ったー

「姫様はーーー
 魔王フォーティスに憑依されているー
 何年も前からー」
エリーゼの言葉に”絶望”するリンー

セレス姫が表情を凶悪に歪めるー。

そしてー
エリーゼから、錫杖を取り上げると、
セレス姫は「--ーーほら!ゾクゾクなさい!」と呟きながら
エリーゼ以上に強力な毒魔法を、アソコに突っ込んだ錫杖を通して
リンに流し込んだー

リンが狂ったように喘ぎながら、
やがてー紫色の泡を吹きだして、
激しく痙攣しながらー
動かなくなったー。

「---ふふふ、最高だったわ。エリーゼ」
セレスはそう言うと、リンから乱暴に錫杖を取り出して、
そのままエリーゼの方に放り投げたー

”やはり、この男を選んで正解だったー
 勇者クロウは、回復魔法ばかりー。
 これからは、このバーゼルー…
 エリーゼに憑依したバーゼルを王国巫女に任命しようー”

秘密の地下から上がったセレス姫とエリーゼ。

そこにー
第1騎士団長のアストラルがやってきたー。

「--姫様」
アストラルが頭を下げる。

容姿端麗なー
忠実、実力も伴うこの男ー。
だが、その目には”秘めた野心”が見えるー

だからこそー
”面白い”

セレス姫はそう思い、現在はアストラルを第1騎士団長に任命しているー。

「---魔物の大群が、こちらに向かっております」
アストラルの報告に、セレス姫は耳を疑ったー

「---なんですって?」
セレス姫の顔から穏やかな笑みが消えるー

「---今まで見たこともない大群が、この城下町に向かってー」

「---!?」
セレス姫に憑依している魔王フォーティスは、
表情を歪めたー

そんな”指示”出していないー

「----今すぐ騎士団長を集めなさい」
セレス姫が叫び、エリーゼを置いて一人、王宮の広間に向かっていくー

「----」
一人残されたエリーゼは、「ふん」と呟いて、部屋に戻ろうとするー
”セレス姫は魔王フォーティス
 これも、”シナリオ通り”なのであろう”
と、思いながらー

エリーゼが不気味な笑みを浮かべながら、
毒魔法で興奮しながら弱っていく
”リン”の姿を思い浮かべて興奮するー

「ぐふふふふふふふ」
エリーゼは、さらに自分の巫女としての力を
欲望のために悪用しようと考えていたー

身体がゾクゾクとしてたまらないー
幼い顔立ちのエリーゼがこんな悪女に
なっていると、想像するだけで、興奮するー

「--!」
エリーゼが、ふと気配に気づいて
気配のした方向を見ると、第3騎士団長のエンダルフの姿があったー

エンダルフは、このところ、姫のことを探っているー
気がする。
そのことには、エリーゼも気づいていたー

「姫様は?」
エンダルフが言う。

「---姫様は、第1騎士団長のアストラル殿といっしょよ」
エリーゼは高飛車に答えるー

セレス姫によって、既に”地位”を与えられていて
イリーナ同様、騎士団長たちなどよりも立場は上なのだ。

「--ー先ほど、ベリアル海岸よりー
 イリーナ殿が、帰還なされた」

エンダルフが言うー。

「--!?!?!?」
エリーゼが表情を歪めるー

”イリーナ?
 第6騎士団長のオリオンに処分されたはずではー?”

「--酷く怪我をなされていた様子で…」
エンダルフがそこまで言うと、エリーゼは、
「---わたしが対応するわ」と、だけ呟いて
慌てた様子でその場所へと向かったー

「--…エッチな巫女はふたりもいらないー
 とどめを刺してあげるわ」
顔を歪めてエリーゼは、イリーナが帰ってきたという
王宮の離れへと向かうー。

雨が強まるー

王宮の中にいても、聞こえるほどにー

第3騎士団長・エンダルフは、立ち去っていくエリーゼの
後ろ姿を見つめながら、表情を曇らせるー。

”イリーナ”と”エリーゼ”
二人の巫女にも、エンダルフは違和感を感じているー

「---あら」

ー!

エンダルフが振り返ると、
そこには、第2騎士団長のカミーラ…
”王宮の魔女”の異名を持つ女騎士団長がいたー

「やはり、---姫様のこと、探っているみたいですねぇ」
カミーラがクスリとほほ笑むー。

「----……カミーラ」
エンダルフが身構えるー

”王国”が”何か”に支配されつつあるー
エンダルフは、そう思わずにはいられなかったー。

騎士団長の中にも、数名、”怪しいの”がいるー。
第6騎士団長のオリオンもその一人だー。

まさか、カミーラも…

「------わたしも」
カミーラが膝をついた。

「--!?」
エンダルフは表情を歪めるー

「--実はわたしも、姫のことを怪しみ、調べていました」
カミーラは頭を下げながらそう言うと、
エンダルフのほうを見つめたー

「--あなたが、信用に値するかー、
 見極めるまでに時間がかかったこと、お許しくださいー。」

第2騎士団長・カミーラもまた、第3騎士団長・エンダルフと同じように
姫に疑いを抱いていたー

だが、警戒心の強いカミーラは、”エンダルフが本当に、自分と同じように姫に
疑問を抱いているのか”、確信が持てるまでー
様子を見ていたのだったー。

「--この王国の中に”悪魔”が潜んでいるのは事実ですー」
 そしてわたしは、姫様こそが、その”悪魔”の中心なのではないかと」
第2騎士団長カミーラはたんたんと告げたー

「----…俺も、同意見だ」
第3騎士団長のエンダルフは、そう答えたー

”永遠の戦乱”
それを演出していれば、必ず”綻び”は出るー。

”いつまでも争いが終わらない”
ことに疑問を持つものは、必ず出て来るー。

まるでー”決められたシナリオ”通りに
戦いが進んでいるかのような、そんな違和感がー

そして、それは
あるタイミングで”爆発”するー

それが、今だー

セレス姫に疑問を持ち始めた騎士団長ー

そして、
魔王フォーティスに疑問を持ち始めた、大将軍ゼル。

爆発はやがて、
混沌とした戦乱を生みー

そしてー
それは、芸術として、輝くー

「--------おぉぉぉぉぉぉおおおお」
セレス姫は、城の屋上からゾクゾクしながら迫りくる魔物の軍勢を見つめたー

「---あぁぁぁぁ…これこそ…わたしの望む混沌…
 ゾクゾクする…ゾクゾクするぅぅぅ!!!あははははははははははっっ!」
セレス姫が悪魔のように表情を歪めながら笑うー
セレス姫の背後から、魔王フォーティスのシルエットが浮かび上がるー

いつかー
魔王軍の幹部クラスが、こうして命令に背き、
王宮に進行してくることもー

セレス姫のー
”シナリオ通り”

この”爆発”で、多くの人間と魔物が死ぬー。
そして、魔王軍も、王国軍も、壊滅的打撃を受けるー
セレス姫である自分は、ボロボロになって、
巫女・エリーゼと共に逃げ延び、
ギリギリの中、生き延びてー
再び立ち上がるー

これも”永遠の戦乱”のひとつー

「戦え!」
セレス姫は、綺麗な手を顔に当てながら笑うー

興奮した様子で、叫ぶー

「戦え!喚け!血だ!血を見せろ!
 ひひひひ、ひひひ!ははははははははっ!」

雷が鳴り響くー
大雨の中、濡れたセレス姫は
心地よさそうにー
両手を広げ
これから始まる”混沌”に恋をしたー。

・・・・・・・・・・・

第5騎士団長・シンゲン率いる騎士団が、
王宮と城下町の前に防衛線を敷いていたー

「動かざること山の如くー」
和風な屈強な兵士たちが、魔物たちを迎え撃つー。

魔王軍の大将軍・ゼルは、
剣を手に、魔物たちに指示を出したー

「--全軍、人間どもを蹴散らせ!」

その合図を聞き、
第5騎士団長・シンゲンは叫んだー

「--第5騎士団騎馬隊よ…奴らを蹴散らせ!」

戦火が上がるー。
第1騎士団長・アストラルは、城下町の高台から
その様子を見つめるー

”シンゲンの部隊がどれだけ持つかー”
双眼鏡のようなものを手に、
第5騎士団と魔王軍の戦いを見つめる
第1騎士団長・アストラルー。

「--アストラル様!我々も準備を!」
第1騎士団の兵士が、高台にいるアストラルに声を掛けるー

「あ~はいはい。
 ゆるく、かるくでいいよ。
 俺たちが戦うことはないから、さ」

第1騎士団長のアストラルは、そう言うと静かに笑みを浮かべたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

城下町のすぐ傍ー

城下町の正門前から爆発音が響き渡るー。

「----!」
エリーゼは表情を歪めたー

”王宮のこんなすぐまで魔物が攻め込んでくるのは、初めてだな”
と、思いながらー。

少し違和感を感じながらも、
大雨が降る中、エリーゼは、上品な傘を手にー
城下町の端の人の気配がない大木の近くにやってきたー

「-------」
そこには、ボロボロになってベリアル海岸から帰還した
巫女・イリーナ…

エリーゼにとっては”巫女見習いの先輩”であり、
エリーゼに憑依しているバーゼルにとっては
”欲望に身を任せて憑依を楽しんでいる先輩”であるイリーナ

「あら、せんぱ~い!死んだと思ってました」
エリーゼが笑うー。

「----……エリーゼ」
イリーナは巫女服をびしょ濡れにしながらー
笑みを浮かべたー。

「---後輩の癖に、生意気ね」
イリーナが微笑むー。

「---ふふ、先輩こそ、いつまでも先輩風吹かせて、生意気ですよ」
エリーゼが満面の笑みで微笑んだー

笑いあう二人の巫女ー

だが、二人の心は笑っていないー

”---お前が邪魔なんだよ”
二人は、内心でそう思いながら、
近づいていくー

「---こんなに可愛い顔して、
 先輩を蹴落とそうとするなんて、悪い子」
イリーナがクスクスとほほ笑むー。

イリーナに憑依している勇者クロウは、
怒り心頭だー。

”自分こそ”セレス姫にー
いや、魔王フォーティスに選ばれて、
憑依を楽しむ”欲望の巫女”だー。

それが、数年後にのこのこ現れたお前なんぞに
邪魔されてたまるか、と、激しく怒りを抱いているー

「---先輩は、回復魔法エッチしか能のない
 ”おばさん”ですから。
 姫様に捨てられても、当然」
エリーゼが笑うー

可愛らしい巫女ふたりが、バチバチ火花を散らせるー。

そしてー
イリーナが、エリーゼの巫女服を乱暴につかんで、近くの
壁に叩きつけた。

「調子に乗るんじゃねぇぞ!」
イリーナが本性を現すー。

「--うふふふふふ、感情的になっちゃって」
胸倉をつかまれながらも、エリーゼは不敵に微笑むー

「そうやって…”巫女としての振る舞い”もすぐ忘れちゃうなんて
 やっぱり先輩はーーーー…
 ”未熟”ですねぇ…ふふふふふふふふふ!あはははははは!」
挑発を続けるエリーゼ。

「貴様なんて、俺の真似をしてるだけだ!」と叫ぶー。

「--あはっ!」
エリーゼは笑いながら、足でイリーナを蹴り飛ばすー
イリーナが、とっさのことに、エリーゼの手を放すー

「貴様ぁ!」
イリーナがエリーゼに殴りかかるー

かつてー
仲良しだった二人の巫女はー
その綺麗な手で、相手を殴りつけているー

殴りあうイリーナとエリーゼ。

大雨に濡れてー
二人ともずぶ濡れの巫女服を引きずりながらー
先輩・後輩の戦いは、続くー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

城下町を取り囲むようにして、
魔物の軍勢が迫ってきているー。

「城下町には、一匹たりとも侵入を許すな!」
第5騎士団長・シンゲンは
あらゆる兵法に通じており、その軍略は、まさに神の如くー、とまで
評されていたー。

魔王軍を率いる大将軍・ゼルは、そんな第5騎士団長・シンゲンに対して
なかなか有効的な戦術を見出すことができず、
予想以上に、王国城下町への侵入に手こずっていたー。

「---騎馬隊よ!左辺を攻めよ!」
シンゲンは的確な指示を下すー。

「---く」
大将軍・ゼルの表情に苛立ちが見えるー。

「----」
セレス姫は、そんな大将軍ゼルをー
王宮の頂から見つめていたー。

”ふふふふふふ”

雷が鳴り響くー。

第5騎士団長・シンゲンはよくやってくれているー。
けれどー
シンゲンはきっと、突破されるー。
魔物たちにも、相応のダメージを与えてー。

そして、城下町に魔物が入り込みー
炎と血が、ワルツを奏でるー。

「-----はぁぁぁぁぁぁぁ♡」
セレス姫は、近づく”血の匂い”にゾクゾクしながら、
不気味な笑みを浮かべたー

④へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

勇者さまご乱心シリーズの最終章として、
いつもより少し長めに、物語の最後を描いています~!

まだもう少し続きますので、
また来週まで楽しみにしていてください!

(続けて掲載しない理由は火曜日(火曜日だけ私の都合で、事前に書いて予約投稿)+
 いつもよりちょっと長い(いつもは②か③でおわりの話メイン)ので、
 色々な話を読みたい方へのバランス調整…デス!
 少しお待たせしてしまいますが、来週には必ず続きが載るので、お待ちください~!)

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憑依<勇者さまご乱心>
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