入れ替わってしまったふたりー。
けれど、その状態になんとなく慣れてしまった二人は、
”戻れるときが来たら、戻ればいいかな”ぐらいに
軽く考え始めていたー
しかしある日、正志の身体に異変が起きてー…
--------------------------
翌日ー
朝、起きたら元に戻っていたー
そんな状況を期待していたのだが、
そうはならなかったー
「----ふぁぁぁぁ~やっぱダメかぁ」
裕香(正志)が、大口を開けてあくびをするー。
「---あ、すみません」
洗面台にやってきた裕香の母親に対して
頭を下げる裕香(正志)-
母親が首をかしげるー。
「あ、、、いえ、ごめんなさい」
”敬語で喋ってすみません”という意味だったが
余計に墓穴を掘る裕香(正志)-
女子高生として制服に着替えるのもドキドキするー
「ってか、ホント~に可愛くなったよなぁ」
着替えながらそう呟く裕香(正志)-
小さいころは、本当に男みたいな感じだったのに
今やその面影が無いー。
机の上に飾られている写真をふと見つめるー。
そこには、小さい頃の裕香の写真ー
”男の子”みたいだった、裕香の写真が飾られていたー。
「------」
裕香(正志)は、その写真を見つめながら
”ほんと、別人みたいだな”と苦笑いするー。
隣には、当時仲良しだった少女・久美子(くみこ)も一緒に写っていたー
当時は、正志・裕香・久美子・他数名でよく遊んでいたー
久美子は中学進学時に私立に行って、それきりだったが、
今はどうしているのだろうかー。
そんなことを思いながら、
学校へと向かう裕香(正志)-
つい歩き方が男っぽくなってしまって、
すぐにそれを修正してー
でも、また少しすると歩き方が男っぽくなってしまってー…
と、いう”悪循環”を繰り返しながらも
なんとか学校にたどり着いた裕香(正志)は、
スマホで連絡を取り合いながら、
人があまり来ない校舎の一角で、
正志(裕香)と合流したー
「---えっ!?」
「---あっ!?」
正志(裕香)も裕香(正志)も、お互いの姿を見て声を上げたー。
「--髭!」
「--髪!」
お互いが叫ぶー
正志(裕香)は、
髭面だったー。
髭を剃って来なかったのだー。
裕香(正志)は、
髪型がとても変で、しかもメイクも無理無理したせいか、
化粧が濃すぎるおばさん状態になっていたー
「---ちょちょちょ!それは、ちょっと!」
正志(裕香)が言うー。
「いくらなんでもその雰囲気は無理があるよ!」
と、言いながら、慌てた様子で「どうしよう」と呟くー
化粧が濃すぎて校則違反になってしまうレベルだー
裕香(正志)は「け、、化粧なんてしたことないしー
でも、すっぴんだと、なんかいつもの裕香と違う気がして」
と、顔を赤らめながら言うー
どうしたら良いのかわからないまま悪戦苦闘した結果、
オバケみたいなメイクになってしまったー
髪も適当になんとか、整えた結果、
かなり違和感のある髪型になっているー
「っていうか髭!髭面もきついって!」
裕香(正志)が言うと、
正志(裕香)は「だって~!ひげそりとか、…なんか怖くて」と
苦笑いしたー。
頭を抱える二人ー
だが、本質的に前向きな二人はやがてー
”前向き”--
ある意味では”いい加減”な対応方法にたどり着いたー
「これでよし!」
裕香(正志)が笑うー。
「---…」
正志(裕香)の顔にはマスクー
「--これで髭面でもばれないぜ!」
裕香(正志)が、どや顔でガッツポーズする。
「--わたしの身体でガッツポーズされると違和感~」
と、正志(裕香)が言いながらマスクを気にするそぶりを見せる。
「ほら!そーしゃるでぃすなんとかってやつだよ!
今ならだれにも怪しまれない!髭も見えない!完璧!」
裕香(正志)の言葉に
正志(裕香)は「う~ん、まぁ、ちょうどいいかも!」と笑うー。
一方の裕香(正志)は、メイクを無理やり落として
髪をボサボサにした状態ー
「---これ…なんの解決になってんの?」
裕香(正志)が鏡を指さしながら言うー。
「--え???え~っと”寝坊しちゃった”って言い訳すれば
それで大丈夫だから」
と、正志になった裕香は答えたー
オバケメイクと変な髪型でみんなの前に姿を現すぐらいなら、
寝坊した設定にして、ボサボサで出現したほうがいいー。
裕香はそう判断したのだったー
♪~~~
登校時間5分前のチャイムが鳴るー
「じゃ、、じゃあ、今日もお互い頑張ろうネ!」
正志(裕香)の言葉に
裕香(正志)は頷いたー
お互いのクラスに向かうー
裕香(正志)は教室に入るなり、
裕香に言われた通りー
わざとらしいポーズを取りながら
「寝坊しちゃった♪ てへっ」と呟いたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
二人の入れ替わり生活は
ドタバタしながらも、それはそれで順調だったし、
お互いにお互いのことが大好きで、
お互いのことを良く知っているからこそー
その生活にも適応することができたー
半月が経過しても、二人は元に戻れないままー。
「--相変わらず、元に戻れないな~!」
裕香(正志)も、正志(裕香)も異性としての生活に
なんとか慣れてきていたー
が、元に戻ることはできないまま時間ばかりが経過していたー
「--う~ん、でもなんだかんだ、このままいけちゃいそうな気がする!」
正志(裕香)の言葉に、
裕香(正志)は「どうせいつも一緒にいるのは変わらないしな~」と呟くー。
入れ替わってしまったことも前向きに捉えて、
お互いに”本当なら男女どっちかしか体験できないのに、
両方体験できるってすごい”と、この状況を楽しんでいたー
「--ま、急ぐこともないしな」
裕香(正志)が、あぐらをかきながら言うー。
今日は、正志の家に裕香が遊びに来ているー
…と、いう状態。
裕香になった正志からしてみれば、
久しぶりに自分の部屋だったー
「---元に戻る方法はのんびり探していけばいいよね」
正志(裕香)も笑うー。
二人きりの時だけはー
お互いに、元の自分をさらけ出しているー
正志が裕香の身体であぐらをかいていても、
裕香は特に何も言わないしー
裕香が正志の身体で、甘えるようなしぐさをしても、
正志は何も言わないー
入れ替わってしまった状況にすら、二人は
すぐに適応できるほど、前向きで、そして仲良しだったー。
「--そういえばさ、最近ちょっと食欲増してきたんだよな~!
裕香ってあんまり普段、食べないだろ?
でも、俺本来の食欲になってきたっていうか、そんな感じ」
裕香(正志)が笑いながら言うー。
裕香は小食だー
正志は、そこそこ食べるー
入れ替わった直後は”全然おなかが空かない”などと思っていたのだが
最近は、結構食欲が増してきたー
「--ふ~ん」
正志(裕香)は”逆にわたしはすぐにおなかがいっぱいになるようになってきたかも”と、笑うー。
そして、すぐにハッとしたような様子で
”あ、わたしの身体で食べすぎて、太らないでよ!?”と、声を大きくしたー
そして、その翌日だったー
”明確な変化”が
現れたのはー
「---あれ…?」
正志(裕香)が首をかしげるー
”胸”がほんの少し大きくなったようなー
そんな感じがするのだー
「----これって…?」
正志(裕香)はそう呟きながら
胸のあたりに触れるー
当然、正志は男だから、
胸が膨らんでいることなどないはずだー
「気のせいかなー?」
そうは呟いたものの、正志の胸が少し大きくなったようなー
そんな”違和感”を感じずにはいられなかったー
・・・・・・・・・・・・・・・
翌日ー
裕香(正志)は、「ちょっとアレな話していいか?」と
苦笑いしながらつぶやくー
そして、スカートのあたりを指さしながら
「最近、その…ここ、、さ、、なんかウズウズするし
妙にかゆいんだけど…なんか、、あの…あんの?」
と、気まずそうにつぶやくー
裕香の身体のアソコに妙な違和感を感じるのだ。
「---これって…その…なんか、つまり、そういうやつ?」
裕香(正志)がもじもじしながら言うー。
「---かゆい?う~ん…」
正志(裕香)が首をかしげる。
「--なんか、内側から突き破られそうな、
内側から押されてるような、そんな感じもするんだけど、
生理とかでそういうことってあるのか?」
裕香(正志)が恥ずかしそうに聞くー
正志(裕香)は「----あの…ちゃんと、、洗ってる?お風呂とかで」
と、気まずそうに聞くー
「そ、、そりゃあ…洗えてると思うケド」
裕香(正志)が困惑しながら言うー。
お風呂は、お互い同意のうえでちゃんと入っているー
”身体を見ないで”とは、二人とも言わなかったー。
付き合っている間柄、ということもあるが、
何より、入れ替わりが長期化する以上、お風呂に入らないという
選択肢はない。
学校で、大変なことになってしまうー
そして、二人とも高校生である以上、お互いの家に行って
相手に目隠しをしたまま相手の身体を洗う、なんてこともできない。
不可抗力であると、二人とも諦めていた。
「--そういえばでも、わたしもそういうのあるんだよね」
正志(裕香)が、胸のあたりを指さす。
「へ?」
裕香(正志)が、詳しく聞くと、
正志(裕香)は、裕香になった正志と同じように、
胸のあたりに変なかゆみとウズウズ、内側から何か押されているような
変な感じを、ここ数日で感じ始めたのだと言う。
「--これって、男子にはよくあることなの?」
正志(裕香)が首をかしげるー
裕香(正志)はすぐに
「いやいや、そんなこと普通はないけどなぁ~」
と、困り果てた様子で言う。
”答え”は見いだせないまま、
さらに数日が経過したーーー
「----」
朝ー
登校前にトイレに入った正志(裕香)は戸惑うー
「なんか最近…」
男子としてのトイレにもだいぶ慣れてきたー
だがーー
「--なんか最近…小さくなってない?」
正志(裕香)は、男のアレを見つめながら、戸惑うー。
最近、明らかに小さくなった気がするー
そしてーー
「----」
鏡を見つめる正志(裕香)
そんなはずはないー
でもーー
”胸”が少しだけ膨らんでいるように見えるー
服を着ていれば周囲からは分からないぐらいの
”わずかな変化”
しかしー
「-----」
正志(裕香)は戸惑うー
”何が起きているの?”
学校に到着すると、裕香(正志)が、正志(裕香)を呼びに来たー
そして、人があまり来ない場所まで正志(裕香)を連れてくると口を開くー
「---あのさ…
女子って…胸が小さくなったりするものなのか?」
とー。
「--へ?」
正志(裕香)は「ち、小さくなったりは基本ないと思うケド…」と戸惑うー。
「----最近…明らかに胸なくなってるし…
なんならその…
なんか、この辺、変なんだ」
裕香(正志)がスカートのあたりに手を触れるー
違和感はさらに強くなりー
なんだか、変な腫物のようなものが出来ているのだと言う。
「病気かな…?俺?
裕香の身体で病気とか、洒落にならないけど…」
裕香(正志)の不安そうな表情ー
その話を聞いて
正志(裕香)は、ある不安を口にしたー
「あのさーーー
病気とかじゃなくて…」
正志(裕香)は、”ひとつの仮説”を口にした。
「--わたしたちの身体…
中身の性別にどんどん近づいてるんじゃないかな…」
「---!」
裕香の身体は、中身の正志に影響されて男体化がはじまりー
正志の身体は、中身の裕香に影響されて女体化がはじまっているー
そんな、恐るべき仮説だー
「う、、、嘘だろ…?」
裕香(正志)はそう言いながらも、
そう言えば最近、肌の感じと髪質もなんか変わってきた気がする…と、戸惑うー
「だ、、、だったらー」
裕香(正志)は青ざめた表情で言った。
”早く元に戻らないと!”
とー。
③へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
徐々に中身の性別に合わせて変わっていってしまう身体…!
手遅れになる前に、元に戻れるのでしょうか~?
続きはまた明日デス!

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