<皮>大事な娘はいただいた①~家族~

彼は、小さいころから”愛情”とは
全く縁のない人生を過ごしてきたー

”愛情”を知らない男が、幸せな家庭の娘の身体を皮にしー
奪ってしまう…!

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「---ねぇねぇ、みんな。わたしから、話があるの」

晩御飯の最中ー
笠山(かさやま)家の長女で、高校2年生の美菜(みな)が、家族に向かって言うー。

ごく普通の1日ー
今日も、いつものように、家族揃って晩御飯を食べてー

そんな、”いつもの”日常が、
いつもの時間が流れるはずだったー

しかしー

弟の昭俊(あきとし)が、「なんだよ、姉さん、急に改まって」と、笑うー

「--もしかして、彼氏が出来ました~!とか?」
中学2年生の昭俊の言葉に、美菜はほほ笑んだー

「そんなことよりも、もっと大事なコトー」
とー。

父の敏夫(としお)と、母の晴子(はるこ)も、
美菜の方を見つめるー

美菜は、家族の方を見つめるとー
にっこりとほほ笑んだー

「わたしね…」
満面の笑みー

「---わたし」
声のトーンが低くなっていくー

「---わたしぃ・・ ひひひ」
不気味に笑いだす美菜ー

美菜の両親と弟が、美菜の”異変”に気付くー

美菜の頭が、パックリと割れ始めてー
左右に広がっていくー

「え…!?」
美菜の頭が割れたー
顔が半分になって、左半分が左側に
右半分が、右側に垂れ下がっていくー。

「--きゃあああああああああああああああ!」
母親の晴子が悲鳴を上げるー

父親の敏夫は、「お…おい…!?」と、
緊張感のある声で叫ぶー

鼻のあたりまでぱっくり割れた状態の
美菜が、奇妙な声で笑うー

「お父さんー
 お母さんー
 そして、昭俊ー

 わたし、、 
 わたしねぇ…
 いひひひ、、ひひひひっ、、ひひひ・・・
 気持ちいい…
 気持ちいいよぉぉぉぉぉ♡ ぐぼぉっ♡」

美菜の口元までパックリと割れるー

美菜の身体が真っ二つになっていくかのように
中央に亀裂のようなものが入りー
身体の左半分が、左側に
右半分が右側に垂れ下がっていくー

中央からーーーー
”何か”が出て来るー

「---えへへへぇ…♡ えへへへへへぇ…♡」
脱ぎ捨てられた着ぐるみのような状態になった
美菜がうつろな目で笑っているー

「ね、、姉さん!?」
弟の昭俊が、慌てて美菜に近づくー

だがー
美菜の中から、手が出てくるとー
その手は、昭俊を突き飛ばしたー

「---!ひぃっ!?」
突き飛ばされた昭俊が美菜の方を見るとー

”美菜の中から知らない男”が
出てきていたー

「--ひ、、、姉さんの中から、人が!?」
昭俊は思わず叫んでしまうー

男は、皮になった美菜を頭から掴み、
ぶらぶらと振って見せると、
笑みを浮かべたー

「大事な娘は、頂いたー」

とー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

木浪 邪太郎(きなみ じゃたろう)-。
彼はー
他人など、全く信用していない。
友情も、愛情も、何も知らないー

彼は”望まれない子”だったー。
両親は、暴走族の男女で、
何も考えずにヤリまくっていた結果、妊娠し、
女はそのまま、出産したー。

だが、父と母は、生まれた
子供のことを”邪魔者”ぐらいにしか
考えていなかったー

邪太郎。
息子に、そう名付けた。

名前の由来は
”邪魔な子供”なのだと言う。

父と母は、そのまま暴走族として
暴走を続け、邪太郎は、母親側の親族に預けられることになったー

親族は、邪太郎のことを”ゴミ”のように扱い、
邪太郎は、幼くして”生きるための術”を学んだー。
親族が自分を邪魔者扱いするのであればー
こっちはこっちで、親族を利用してやるー

そう思ったのだー

そうしているうちに、暴走族の両親は
バイクで玉突き事故を起こして死亡ー

邪太郎は、実の両親のことなど、ほぼ知らないまま育ったー

学校では、いじめを受けたー
”名前”のせいもあるー
”両親がいない”せいもあるー
色々な要素が積み重なって、いじめを受けた。

あまりにも強烈ないじめー

だが、彼はいじめに屈するどころかー
いじめっコたちを、ありとあらゆる手段を使ってー
”葬った”-

愛情などー
友情など、存在しないー

彼は、勉強しまくって、
トレーニングしまくってー

誰よりも優秀な成績をー
誰よりも”出来る”男になったー

やがてー
邪太郎をいじめていた奴らはー
邪太郎の足元にも及ばない存在になったー

そう、”ゴミ”になったのだー。

「ありがとうございますー」
高校生になった頃には
生徒会長を務めー
イケメン男子高校生として
学年トップの成績を誇るようになっていたー

”俺より何も出来ない癖にー、ゴミが”

先生を内心で見下しー

”-俺はお前たちとは違うんだー”

同級生たちを見下したー

彼はー
学問もー
スポーツも、
何もかも、極めた。

親族たちからは、変わらず罵倒される日々を送っていたが
もう、”そんなもの”に興味はなかったー。

ゴミは、ゴミでしかないー

「-----ー」

優秀ではあるもののー
”非常に歪んだ内面を持つ”人間ー。
過酷な境遇が生んだ
モンスター。
それが、邪太郎だった。

そんな邪太郎は、”あるもの”を見ると、無性に腹が立った。

”幸せそうな家族”ー

自分が得られなかったものだからだろうか。
とにかく、家族を見ると、とてもイライラしたー
そして、それをぶち壊してやりたい衝動に駆られたー。

大学生になった邪太郎は、
近所の”家族”を見るたびに苛立っていたー。

だが、それでも彼は
犯罪を犯すほど愚かではないー。

”なんとかして、家庭を壊す方法はないか”

そんな、狂気じみた執念で、
彼はあらゆるものを調べ尽くしたー

そして、彼は見つけたー

イケメンな顔を歪めて、笑みを浮かべるー

”他人を皮にする力”
彼はー
出会ってしまったー

”最悪の力”
とー。

他人を皮にする力を手に入れた彼は、
近所の幸せそうな家族ー
”笠山家”をターゲットに定めたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「な、、な、、、な、、、なんだお前は!?」
笠山家の父・敏夫が叫ぶー。

「--なにって?くくく…」
邪太郎は、美菜の皮を掴むと、
そのまま美菜の皮を再び着こむー

「---今日から、お前たちの娘として、俺は生活させてもらう」
美菜の声、美菜の表情で呟く邪太郎ー。

「---な、、な、、、なんだって!?」
父親の敏夫は混乱しているー

「---み、、み、、美菜…!?」
母親の晴子は目に涙を浮かべて震えているー

弟の昭俊も似たような反応だったー。

「--はははは!バカどもが!」
美菜が乱暴な口調で叫ぶー

「--足りない頭でもわかるように説明してやるよ!」
美菜はそう言うと、
椅子に座って足を組みー
家族三人を見下したー

「ほら!説明しな!」
美菜がそう叫ぶと、美菜が一瞬虚ろな目になってから
「うひ…ひひひひ♡」と笑い始めたー

美菜本来の意識が、表に出てきたのだー

「--あ、、、ひひ、、わ、、わたし、、わたし、、えへ…♡
 わたし、、皮にされて…えへへへへ♡
 乗っ取られちゃった… うひ♡ あっ♡ あっ♡」
美菜が、時々ピクピク震えながら笑うー

「これからは、、、ね…、、、わ、、わたし、、わたし、、
 皮にされたまま、、生きるの…
 わたしは、
 わたしだけど、、、あれ…
 えへへへへ…よくわかんなぁい…♡♡」

美菜がうつろな目のまま涎をこぼすー。

皮にされた美菜は、
内面から湧き出て来るゾクゾクに支配されて、
おかしくなっていたー

常に快感が流れ込んできてー
頭の中が、ごっちゃごちゃになっていて
考えがまとまらないー

だらしない笑みを浮かべて
口から涎を垂らす美菜ー

皮にされたことで、美菜の精神は壊れてしまっているー

「---へへ…バカ女が」
美菜の意識を再び完全に乗っ取った邪太郎が笑うー

「まぁ、つまりだ」
美菜の目が輝きを取り戻すー

だが、意識は邪太郎に完全に乗っ取られているー

「--お前たちの大事な娘は、俺が頂いたー
 俺がこの女を皮にして、
 こうして俺が着こんで、
 乗っ取ってやったんだ。」

美菜はそう説明すると、テーブルに置かれている
父親の煙草の方を見つめたー

「---よこせ」

「は?」
父の敏夫が戸惑うー

「--その煙草だよ!よこせ!」
美菜が声を荒げるー。

「--み、、み、、美菜は未成年だぞ!」
敏夫が叫ぶー

「--あ?????」
美菜が恐ろしい形相で敏夫を見つめたー

今までに、見たことのない形相ー

あまりの恐ろしさに、敏夫は震えてしまうー。

実の娘に震えているー。
敏夫は、自分のことを情けないと思いつつも、
今のー
乗っ取られた美菜の、恐ろしいオーラに
立ち向かうことができなかったー

「--ありがとう お父さん!」
美菜は、それだけ言うと、
たばこを吸いながら、泣きじゃくっている母親の晴子、
弟の昭俊、そして父親の敏夫を見つめてほほ笑んだー

「そういうわけだから、これからよろしくね!
 はい、お話おわり!」

皮にされて乗っ取られてしまった美菜が、
”話はおわり”と、たばこをすいながら、食卓に手を付け始めるー

父の敏夫も、母の晴子も、弟の昭俊も
唖然とした顔のまま、食事を食べる手も止まってしまっているー。

「----みんな、どうしたの?」
美菜がほほ笑むー

「---」
3人は、恐怖に震えているー

「--いつもみたいに、ちゃんとご飯食べよ!」
美菜が無邪気にほほ笑むー。

美菜の意識は完全に奥底に押し込んだー
今の美菜は、完全に邪太郎のものー。

「---ねぇ、食べよ?」
美菜の声が低くなっていくー

「----み、、美菜…」
母の晴子がやっとの思いで声を絞り出すー

「----食えよ」
美菜の表情から笑みが消えて、貧乏ゆすりをし始めるー

「--い・つ・も・の・よ・う・に・食・え・よ!」
美菜が机をどんどんたたきながら叫ぶー。

美菜の顔面が少しだけ割れて、
中から男の声が響くー

「---俺は、”家族ごっこ”がしてぇんだよ。
 おら、いつも通り普通にしてろよ?あ?」

割れた美菜の中から邪太郎の声がー
そして皮にされてしまっている美菜の声が同時に響き渡る。

「---そうしないと」
美菜の皮を再び、ちゃんと着込んだ邪太郎は、美菜の口調を真似てほほ笑んだー

「そうしないと、わたし、ズタボロに破かれちゃうかも!うふふ♡」

顔は笑っているー
けれど、目は笑っていないー

美菜を乗っ取った、男の脅しー

「---ほら、ごはん食べよ」
美菜の言葉に、
”美菜がどうにかされてしまうー”と、恐怖を感じた父・敏夫は
「た、、、食べよう」と、妻の晴子、息子の昭俊に言い放つと、
家族は、そろってご飯を食べ始めたー

「--」
美菜以外は、死んだ表情で、ご飯を食べているー

「---笑えよ」
美菜がつぶやくー

「-いつものように、笑えよ!
 なに黙って食ってるんだよ!あ?」
美菜がかわいい声を極限まで歪めて、大声で怒鳴るー

「ひっ!?」
母の晴子が悲鳴を上げるー。

「は、、はは、、ははは」
弟の昭俊がひきつった笑顔を浮かべるー

「ふふ」
それを見た美菜が笑うー

「か ぞく  みんなで  たべる ご は ん
 おいしい ね」

美菜は、不気味にそうつぶやくとー
にこにこしながら家族の方を見つめたー

”さぁー
 家族ごっこのはじまりだ”

美菜を乗っ取った邪太郎は、邪悪な笑みを浮かべたー

②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

あえて娘を乗っ取ったことを暴露したうえで
「家族ごっこ」と称して、他の家族にいつも通りの生活を要求する…
そんなダークな皮モノですネ~!

ダークの中に救いはあるのか、
ダーク一直線なのか、
続きは明日デス~!

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