妻が不倫していた!
そのことを知った夫は妻と入れ替わって
不倫相手に会いに行く決意をする…
---------------—
「-----」
ふと、目を覚ましたー。
「あれ…?」
意識がはっきりとしない。
何か、夢を見ていた気がするー
「あ…!」
彼女は気づくー
慎吾との不倫がついに、
武志にばれてしまったー。
気まずい空気の中、
晩御飯を食べていた最中に
急に眠くなってー…?
「----武志!?」
一緒に晩御飯を食べていた武志はどこ?
そう思って声を出した彼女は
異変に気付いたー
自分の口から出た声がー
”いつもの自分の声”ではなかったー。
自分の口から出た声はー
武志の声だったー。
「--!?!?」
梓紗は驚くー
どうして、自分の口から武志の声がー?
そう思って慌てて洗面台に駆け込むと、
そこには武志の姿があった。
「いやああああああああああああ!?!?!?!?」
悲鳴を上げる武志ー
鏡の中の武志も同じように叫んでいるー
「どういうこと!?!?」
武志になってしまった梓紗は、
慌てて家の中を見回す。
だがー
梓紗の身体は見当たらないー
「わたしが武志になっているってことは…」
梓紗は頭の中で考える。
自分が武志の身体になっているということは、
武志は…わたしの身体になっているー?
とー。
慌てて家に残っていた武志のスマホで、
指紋認証を済ませると、
梓紗のスマホに電話をするー
だがーー
梓紗になった武志は電話に出てくれなったー
”身体を奪われた!?”
そんな風に一瞬思った梓紗ー
だがー。
机の上にメモ書きが置かれていたー
”お前の不倫相手に
お前として会って来る”
とー。
「---!!!」
武志(梓紗)は表情を歪めたー
「そ、、そんな!」
武志(梓紗)は慌てて家を飛び出すと、
そのまま女っぽい走り方で、
街中を走りだしたー
・・・・・・・・・・・・・・・・
「---」
梓紗になった武志は
おしゃれをして、”待ち合わせ場所”にやってきていたー
女として街に立つー。
それだけで、少しドキドキするー
「---」
梓紗の身体を見つめる武志ー
やっぱり、自分はまだ梓紗のことが好きなのだろうかー
それとも、女の身体になっているからドキドキしているのだろうかー
髪が首筋に触れたり、手に触れたりするたびに
ドキドキするし、
下を見下ろすと、胸の膨らみがあることにも
ドキドキする。
だがー
今はそんなことをしている場合ではない。
梓紗の綺麗な手を見つめてー
不倫された現実を改めて噛みしめるー
怒りの感情ー
悔しいという感情ー
悲しいという感情ー
色々な感情が梓紗(武志)の中に
巻き起こっていたー
「--お待たせ、梓紗さん」
イケメン料理人の慎吾がやってきたー
「--それにしてもびっくりしたよ」
慎吾が笑うー
そうー
慎吾は、お昼に梓紗とヤッたばかりなのだ。
その梓紗から、夜に再び呼び出されて
しかもホテルにー
何て言われるとは思わなかった。
「----」
梓紗(武志)は拳を握りしめたー
この場で怒鳴り散らしながら
慎吾をボコボコにしてやりたかったー
もちろん、問題になるだろうが、
梓紗に対する罰も同時に与えることができるー
いいやー
だが、”ここ”ではダメだー
「---慎吾…」
怒り狂いそうになりながら、梓紗としてその名前を読んだ。
梓紗の身体が激しくドキドキしているー
梓紗のフリをしているからかー
自分が梓紗になっていることに興奮しているのかは分からないー
「旦那さんは大丈夫?」
慎吾が笑いながら言う。
完全に、馬鹿にしている目だ。
「--だ、、だ、、大丈夫」
歯ぎしりしながら、それを悟られないように
そう答える梓紗(武志)
「そ。ならよかった。」
慎吾が笑いながら言うと、
そのまま梓紗の手を掴んで、
そのままラブホテルの中へと入っていくー
ホテルの中に入った二人ー
慎吾が笑うー
「梓紗さんの旦那さんも、
まさか、梓紗さんがこんなことしてるとは思わないだろうなぁ~」
慎吾が荷物を置きながら呟く。
梓紗(武志)は、
”二人きり”になったこの状態で、
慎吾に対して”打ち明ける”つもりだったー
だが、
もう少し、慎吾の言葉を聞こうと
梓紗(武志)は慎吾を睨むようにして見つめた。
「でも、梓紗さんはもう僕のものだ。
夫のものじゃないー。
この世界はさ、魅力的なオスが
メスを喰らうのさ。
梓紗さんの夫のように、魅力のないオスは
淘汰される。
それが、自然界の摂理だ。」
慎吾はそう言うと、梓紗(武志)の
髪をいやらしい手つきで触る。
「梓紗さんの身体ー
僕がたっぷり、料理してあげるからね」
甘いほほ笑みを浮かべながら、
囁く慎吾ー
「---男としての魅力のない旦那のことなんて忘れて
僕に身をゆだねるんだー」
慎吾が、梓紗(武志)の胸を触ろうとするー
その時ーーー
パシッ
「--!?」
梓紗(武志)が慎吾の腕をはたいたー。
「---!?!?梓紗さん?」
慎吾が驚いているー
自分の甘いマスクとテクニックで
女など、すぐに落とすことができるー
そんな風に思っている慎吾は、
驚きを隠せないー。
「----」
梓紗(武志)が慎吾を睨むー
「---!」
慎吾が、少し戸惑いの表情を浮かべるー
「---わたしは梓紗じゃない」
梓紗(武志)が言う。
「--な、、な、、なにっ?!」
慎吾が驚くー
そして、戸惑ったあとに慎吾は答えた。
「--あ、、あ??わかった!?美乃梨か?
いや、里美!?違う、央子か!?!?」
慎吾が、”他の女”の名前を口にするー
他の女が、梓紗に変装して
自分に会いに来たのではないか?と
そう思ったのだ。
しかしー
梓紗(武志)は怒りの形相で慎吾を見つめると呟いたー
「--あなたの不倫相手の夫です」
とー。
・・・・・・・・・・・・・・・・
「---も~…どこにいるの?」
武志になった梓紗は、思い当たる場所を探していたー。
だが、料理教室にも慎吾はいないー
自分が悪かったー
そうは思いながらも、このままにしておけば
大変なことになる気がするー
梓紗の身体で、武志が慎吾をーーー
最悪のケースを考える武志(梓紗)
梓紗はまだ迷っているー
慎吾を取るかー
武志を取るかー
正直、迷っている。
こんな風に迷っている時点で、
わたしは最悪な女だよね…
と自虐的に笑いつつ、
それでも、武志(梓紗)は迷ってしまうー
でもー
後のことは”今”を解決してからー
武志に何を言われるか分からないし、
何をされたとしても、それを受け入れるつもりだ。
しかしー
今、この状況をなんとかしなくてはいけない。
武志も、慎吾も、
最悪の結果にたどり着いてしまわないようにー
・・・・・・・・・・・・・・・
「お、、夫!?」
慎吾が叫ぶ。
「--そう。お前が不倫してる梓紗の夫の武志だ!」
梓紗(武志)が怒りの形相で叫ぶー
「は…はははははは」
慎吾が笑いだす。
「何がおかしい!」
梓紗(武志)が叫ぶと、
慎吾は言う。
「梓紗さん…それはどういうプレイなのかな?」
慎吾がヘラヘラ笑いながら言う。
目の前にいるのは、どう見ても梓紗だ
慎吾からしてみれば
”入れ替わっている”などと信じることはできない。
梓紗のおふざけー
だと、そう思ったのだ。
梓紗(武志)は怒りの形相でーー
近づいてきた慎吾の顔面を殴りつけた。
「うぐっ!?!?」
突然殴られて吹き飛ぶ慎吾。
「--なにが強いオスだ!ふざけやがって!」
梓紗(武志)は髪を振り乱しながら
倒れた慎吾の胸倉を掴んで、
グーで慎吾を殴りつける。
「--何人の女で遊んでるんだ!?え??
不倫して楽しいのか???あ????」
普段穏やかな梓紗の口から
恐ろしい声が出るー
それだけ、武志が怒っている証ー
「---へへへ…梓紗さんは、僕のものだ」
慎吾が挑発的に言う
「--テメェ…!!!」
梓紗(武志)が怒りの形相で慎吾を見つめるー
「---はははは…」
慎吾が笑っている。
慎吾は、内心で
”梓紗のこんな表情は見たことがない”、と考えるー
もしかすると本当に中身は、不倫相手の夫なのかもしれないー。
そんな風に思う慎吾ー。
だが、慎吾は臆すことはなかった。
びびって、委縮してしまうこともなかった。
「---梓紗さんは、夫であるあなたより、僕を選んだんだ
男として、魅力的な、僕をね」
慎吾が笑うー
「--ふざけるなふざけるな」
震える梓紗(武志)
武志の意識に従って、
梓紗の身体は全身が怒りに支配されている。
「---あなたは、魅力のない男だー」
慎吾が挑発的に笑うー
バキッ!
梓紗(武志)が慎吾を殴り飛ばす。
「--ふざけやがって!」
蟹股で、倒れた慎吾の方に向かって行くと
息を切らしながら梓紗(武志)が、慎吾の胸倉を掴むー
梓紗の身体はさっきからドキドキしているー
それも腹が立って仕方がないー
きっと、慎吾を前にして、梓紗の身体が反応しているのだろうー
許せないー
許せないー
「--俺の妻に二度と関わるなぁ!」
梓紗(武志)が大声で唾が飛び散るほどに怒鳴りつけるー
そして、拳を振り上げたそのときー
「--!?」
梓紗(武志)の腕を、突然慎吾が掴んだ。
「--なっ」
梓紗(武志)が驚いている間に、慎吾の力で、
梓紗(武志)は壁にたたきつけられてしまう。
「--く、くそっ!」
梓紗(武志)は、急な不意打ちに驚きながらも
反撃しようとするー。
けれどー
慎吾の力が強いー
”なんだ?”
梓紗(武志)は戸惑う。
こんな優男にこんな力があるはずがーーー
気付けば、床に押し倒されて、あおむけの状態になっている梓紗(武志)-
「--なに、驚いてるんだい?」
慎吾が笑うー
「---!」
梓紗(武志)は気づいたー
”梓紗の身体だからかー”
とー。
武志は、運動神経もよかったー
こんな不倫料理人に負けるはずはないー
だが…
それは”武志”の身体での話。
今は”梓紗”の身体ー。
それ故に、慎吾の力にかなわないのだ。
「--ふふふ、梓紗さん、ゾクゾクしますよぉ」
慎吾がゲラゲラ笑いながら言う。
「---ひっ…や、、やめろ!」
梓紗(武志)が叫ぶー
パチン!
慎吾が、梓紗(武志)をビンタしたー
「ひ…っ!」
梓紗(武志)が慎吾の方を見る。
慎吾は、笑っているー
「--修羅場ごっこでしょう?
ふふ、なら僕も、容赦しないよ」
慎吾はそう言うと、梓紗(武志)の服を
乱暴に引きちぎっていくー
「や、、やめろ、、、やめろぉぉ!」
必死にもがく梓紗(武志)-
抵抗もむなしく、梓紗(武志)は
慎吾の思うがままにされてしまうー
梓紗の身体がゾクゾクして、
屈辱に耐えながら梓紗(武志)は
喘いでしまうー
慎吾は笑いながら、
「どうです?不倫した妻の身体で、妻として喘ぐ気分は!」
と、叫ぶー。
慎吾は”中身が夫だろうと、梓紗さんの演技であろうと関係ない”と
思いながら、さらに梓紗の身体を弄んでいくのだったー
③へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・
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不倫されてしまった夫はどうなってしまうのでしょうか~?
次回が最終回デス~!
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