同じ趣味で意気投合したオタク四人組。
ある日、その中の一人が美少女に!?
女体化したオタクは叫ぶ。
「俺がお前たちに夢を見せてやるぜ!」…と。
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「--やっぱ、みかんちゃんは最高だな!」
男4人が盛り上がっている。
大学生ぐらいの年齢だろうか。
4人は、とあるイベントで知り合ったオタク仲間で、
それぞれアニメやアイドル、ゲームなどなど
日々、自分の趣味を楽しみ、充実した日々を送っているー
その一方で、
4人とも恋愛には全く縁がなかった。
「はは~!俺の彼女はモニターの向こうから出てきてくれないんですぅ~!」
4人のうちの一人、辛嶋 義弘(からしま よしひろ)が
笑いながら言う。
彼の彼女は、大好きな恋愛アドベンチャーゲームに
登場するヒロインだ。
だが、画面の向こうから出てきてくれないので、結婚することはできない。
「俺は一生、童貞を守るぜ」
”俺は鉄壁の男だ”と豪語する原本 大輔(はらもと だいすけ)が
自信満々な表情で言う。
「--へへ~、俺がもし女だったら、お前ら3人にやりたい放題
させてやるんだけどなぁ~!
コスプレからエッチから、何でもしちゃうし、やらせてやるぜ~!」
笑いながら他の3人に言い放つ篠村 麻人(しのむら あさと)-
「--リア充、爆発しろ!」
笑いながら叫ぶのは、リア充が大嫌いな男子大学生・
南塚 隆也(みなみづか たかや)-
4人は、全員恋愛経験もなかったし、
全員童貞だったが
別にそんなことはどうでもよかった。
こんなにも楽しい仲間たちに囲まれているし
大学でも陽キャラではないが
このメンバーとは別の、同じ趣味を持つ仲間と
ひっそりと、ほどほどに問題なく過ごしているー。
何より、趣味にお金をつぎ込むことが楽しすぎる。
恋愛などしなくとも、
彼らは十分に幸せだった。
だがーー
ある日ーーーー
「ふぉおおおおおおおおおおおお!?!?!?」
4人のオタクの一人ー
篠村 麻人が、
ある日、朝、起きたら女体化していたー
「---!」
ランニングシャツにトランクス姿で寝ていた麻人は
その格好のまま女体化していたのを見て、
驚きの声をあげたー。
蟹股のような態勢で、
部屋を歩き回る麻人。
「う、、うそだ!?俺が女に!?」
口から出るのはかわいい声ー
「な、なんだこのアニメ声みたいのは!?」
声優のような綺麗な声が出る麻人ー。
「--ちょ!?!?ちょ!?!?!?」
時計を見つめる麻人。
今日は大輔、義弘、隆也の3人と
遊ぶ約束があるー
その待ち合わせ時間まで
それほど余裕がないー
彼は、特におしゃれとかには無頓着だったし、
朝起きてから10分ちょっとで
家を飛び出すことも可能なため、
そんなに余裕をもって早起きする
タイプではなかったのだ。
「やっべぇ……」
戸惑う麻人。
とりあえずー
と、慌てて鏡を見つめると、
そこには、とても可愛らしい美少女の姿があったー
「これが、、俺…!?」
女体化した自分の肉体の年齢は分からないが、
”美少女”と称するにふさわしい感じの子ーー
いや、自分が美少女になっていたー
「やばやばやば!?どうすりゃいいの!?」
服を探す麻人。
とりあえず、約束の場所に向かわないと…
そう思いながら適当なチェック型のシャツと
ジーンズを履いて、そのまま家を飛び出した。
色々してみたかったが、
待ち合わせの時間まで、
あまり時間がないため、
胸を揉んだり、定番のことも何もせずに
家を飛び出したー
彼は”時間”にはやたらと神経質で
うるさいのだー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「--」
カラオケで待ち合わせしていた4人。
既に鉄壁を自称する大輔は、
30分も前に到着していた。
「今日も俺は彼女いない歴=年齢の記録を更新したぜ!」
自慢げに叫ぶ大輔。
「お~~~!」
リア充嫌いの隆也が、大輔に気を遣って拍手をする。
「--待たせたな」
義弘が、カラオケルームにやってくる。
「--な~にが待たせたなだ!
その容姿でかっこつけるのは無理があるぜ」
隆也が叫ぶ。
義弘は、太った眼鏡男子で
容姿に無頓着なため、
ちょっと不潔な感じもするタイプー
リア充嫌いの隆也は、4人の中では
唯一イケメン風なのだが、
ちょっと勘違いしている上に、
本人がリア充嫌いのために、
恋愛とは縁がない。
鉄壁の大輔は、ガリガリで不健康そうなほどに痩せているー。
まだ到着していない麻人は”ふつう”な感じだが、
とにかくおしゃれや容姿に無頓着だー。
「--麻人のやつ、遅いな」
義弘がコーラを飲みながら呟く。
「--時間にうるさい麻人がな~」
大輔が呟くと、
隆也も「あいつが遅刻したら事件だろ」と呟く。
そんな時だったー
「あぶね~!せ~ふ!」
可愛い黒髪の美少女が
部屋に飛び込んできたー
見た目は可愛いのだが
服装はチェックのシャツにジーンズという
なんとも釣り合わない格好ー
「---!?!?」
義弘、大輔、隆也の3人が唖然とする
義弘が声を出す。
「--あ、、あのぉ、、あのですねぇ…
こ、、こごは、、、ぐへ…
えへへ…お部屋間違えってませ、、ませ、ません」
義弘が意味不明な言葉を
小声の早口で呟くー
壊滅的に女性に対する耐性がない義弘ー
「--義弘、どけよ」
そんな義弘を見かねて、イケメン風の隆也が笑いながら声をかける。
「--どなたか知りませんケド、
ここは、リア充の来る場所じゃないんだ。
きみ、部屋間違ってないかい?」
隆也が嫌味を込めて言う。
こんなかわいい子がリア充じゃないはずがない、
という偏見に基づいた嫌味だ。
「---」
鉄壁の大輔は、無言でその子の方を見つめているー
「ん?あぁ」
美少女が黒髪を掻きむしりながら呟く。
「--俺、麻人なんだけどさ
朝、起きたら女体化してたんだよ」
「-----」
美少女の言葉に、義弘、大輔、隆也が沈黙する。
そして、叫んだ
「えええええええええええええ!?!?!?」
・・・・・・・・・・・・・・
麻人は、椅子にだらしなく座りながら
買ってきたジュースをぐびぐび飲むと、
朝からの出来事を説明した。
「てなわけで、俺、女になったんだよ」
麻人は笑いながら言う。
「あ~それで、服装はダサいのな」
隆也が納得したかのように言う。
こんなにかわいい子なのに
ずいぶん服装がダサい気がしたのだ。
「---ぐへへ…へへ…
ど、、どうもぉ…お、、おれ・・えへへ」
義弘は、麻人が女体化した姿だと知っても
挙動不審なままだ。
「---でもさ~」
鉄壁の大輔が言う。
「--せっかく女体化したんだったら
その格好は微妙じゃね?」
大輔の言葉に、
リア充嫌いの隆也も頷く。
「ん??あ~…まぁな」
麻人は黒髪を掻きむしりながら呟く。
「でもさぁ、朝起きたら急にこれだぜ?
今日は仕方ないだろ」
麻人の言葉に、
隆也は「まぁな…」と呟く。
他の3人が麻人の方を見つめている。
麻人はその視線に気づく。
「ん?なんだお前ら?」
とー。
「--三次元の女になんて興味ないだろ?」
少なくとも麻人はそう思っていたー
だが、本当は他の3人は違うのかもしれない。
隆也が、女体化した麻人の方を見ながら笑う。
「--へへ~、俺がもし女だったら、お前ら3人にやりたい放題
させてやるんだけどなぁ~!
コスプレからエッチから、何でもしちゃうし、やらせてやるぜ~!」
「ーーーって…
言ってたよな?」
とー。
「---ん?あぁ」
麻人はそう言いながら
「触りたいなら好きなだけ触れよ。
髪でも胸でも足でも」
麻人はそう言いながら、椅子に寄りかかって、
他の3人を手招きしたー
「ひゃっはー!」
隆也が嬉しそうに麻人の胸を触るー
大輔は、麻人の髪を触って
うっとりしているー
「ははは、約束だからな~!
俺がお前たちに夢を見せてやるぜー!」
麻人は可愛い声でそう叫んだー
義弘だけはグフグフ言ってるだけで、
何もしてこなかったが
他の二人は、麻人の胸を触ったり
キスをしたり、やりたい放題だったー。
「---おいおいおい!野獣かお前らは~!」
麻人はニヤニヤ笑いながら
満更でもない様子で他の3人を見つめたー
「--大輔!おめーは童貞守るんじゃなかったのかよ!」
麻人が言うと
大輔は苦笑いしながら
「胸を触ったりするだけなら童貞のままだぜ!」と反論した。
「はは、まぁそりゃそうか」
麻人はそう言いながら
「しっかし、急に女になっちまうなんてなぁ~」
と、笑いながら言う。
とても嬉しそうな麻人。
義弘は、女の身体を前に、
ずっと挙動不審な行動を取っているー
「そーだ!お前ら生の女の裸なんて
見たことないだろ~!
俺が見せてやるぜ!」
そう叫ぶと、麻人が服を脱ぎ捨てて
全身をさらけ出した。
「--!?!?!?!?」
驚く周囲のメンバーたち。
「--へへ!驚くなって。
言ったろ?俺がお前たちに夢を見せてやるって」
麻人がニヤニヤしながら顔を真っ赤にしている3人を
見つめるー。
「お~お~!童貞って反応してるぜお前ら!」
可愛い声で叫び、
モデルのようにポーズを取る麻人。
「へへ、気分爽快だぜ」
麻人はそう言うと、
そのままの姿で椅子に座って
足を組みながら他の3人を見つめた。
「--俺だけがこんないい思いをするってのも
申し訳ないからな!
お前たちにも、いい思いさせてやるぜ!」
麻人はそう叫んだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・
数日後ー
「--麻美ですぅ!よろしくお願いしますぅ!」
麻人は、可愛らしい服装で、オタクイベントに
参加しているー
「ノリノリだな」
リア充が嫌いな隆也が苦笑いしながら言う。
自分の名前を女風にした「麻美」と名乗り
可愛らしく振舞っている麻人。
オタクイベントにやってきた麻人は
まるで”姫”のように扱われて
本人もとても嬉しそうだ。
「-俺たちも夢を見れてるし、
最高だな」
隆也たちは、あれからも、麻人に色々なことを
してもらっているー
義弘も、挙動不審な態度を取りながらも
女体化した麻人の胸を触ったり、
ここ数日で、お楽しみをするようになったー。
「---はい!ありがとうございますぅ~!」
他のオタクに甘える麻人。
すっかりそういう仕草もお手の物だ。
「しっかし、すごいよなぁ~」
童貞を守る大輔が言う。
「-俺、麻人みたいになっても
あんなに女の子できない気がするし」
大輔の言葉に、
隆也は「確かになぁ」と呟くー
3人は、チヤホヤされている麻人を見ながら
”ってか、俺たちいつまで待ってりゃいいの?”と
苦笑いしたー
「--あ、ほんと~ですか~?
うふふ、わたしもですぅ!」
麻人は、他のオタクたちにチヤホヤされながら
満面の笑みを浮かべているー
”お前たちに夢を見せてやる”
女体化した麻人と、
他の3人の間に少しずつ、”溝”が
生まれ始めていることを
この時は、誰も気づいていなかったー
②へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
今日からは女体化モノです~!
女性に縁のないグループのうちのひとりが
女体化してしまったら…?
というお話ですネ!
明日もぜひお楽しみに~!
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