小さな男の子が大好きな
お姉さんがいたー。
お姉さんは、近所の可愛い男の子に、目をつけるー。
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「真愛美(まなみ)ってさぁ~、彼氏とかいないの?」
女子大生の日比野 偵子(ひびの さだこ)が苦笑いしながら言う。
「わたし?」
同じく女子大生の佐々原 真愛美(ささはら まなみ)が返事をするー
真愛美は、とても可愛らしい女子大生で、
大学の中でもトップクラスの美人ー
お姉さんと呼びたくなるような魅力があるー。
しかしー
友達も多く、周囲から慕われている真愛美には
彼氏がおらず、真愛美自身も男に興味がない様子だったー
「---う~ん、恋愛とか、あんまり興味ないんだよね」
真愛美が苦笑いするー
男が苦手なわけではない。
ただ、興味がないのだー。
「---そっかぁ…真愛美なら、すぐに彼氏も
できると思うんだけどなぁ」
偵子が言うと、
真愛美は「そのうちその気になったらでいいかなぁ~」と
苦笑いしながら答えるー
真愛美は、恋愛には興味がないー
今、興味があるのはーーー
「うっふふふふふふふふ♡」
帰宅した真愛美は、自分の部屋に貼ってある
”男の子”の写真を見つめるー。
「-ーーーあぁぁぁぁ…じゅるるる…♡」
真愛美はよだれを垂らしながら
男の子の写真を見つめるー。
その写真の男の子はー
真愛美の弟ではない。
親戚でもないー。
有名人でもないー。
”他人”だー。
近所に最近越してきた家族の
長男ー
小学3年生の男の子ー
永山 裕翔(ながやま ゆうと)だー。
「裕翔く~ん…うふふふふふふ」
興奮しながら呟く真愛美ー。
ショタコンお姉さんの真愛美は、
今日も裕翔くんの写真で、エッチをするのだったー
・・・・・・・・・・・・・・・
永山家ー
「いってきま~す!」
長男の裕翔が、元気よくランドセルを背負って、
外に飛び出すー
裕翔には、楽しみがひとつあったー
それはー
”近所のお姉さん”
真愛美と一緒に登校することだった。
「裕翔くんおはよ~!」
ミニスカート姿の真愛美が裕翔に手を振るー
裕翔からすると”綺麗なお姉さん”の真愛美ー
近所のお姉さんで、何かとよくしてくれる真愛美に
裕翔はなついていた。
「今日もいっしょに学校にいこっか♡」
嬉しそうな真愛美ー
裕翔も嬉しそうに「うん!」と呟くー
二人で学校に向かうー
もちろん、真愛美は大学生だから、
裕翔が学校に到着したら、そのまま大学に向かうー
だが、”大学に向かうまでの道が同じだから”という
理由で、真愛美は裕翔と一緒に学校に向かうのが
日課になっていたー。
雑談を楽しむふたりー
「そういえば、裕翔くんって将来何になりたいの~?」
真愛美が歩きながら聞くと、
裕翔は答えた。
「ぼく、ヒーローになって悪者をやっつけたい!」
裕翔の言葉に、真愛美は”あぁぁぁ~かわいい~~~♡”と
思いながらゾクゾクするー
「お姉ちゃんは何になりたいの~?」
裕翔が無邪気な表情で聞いてくるー
真愛美はにっこりとほほ笑んだー
「わたしは~そうだなぁ~
裕翔くんになりたい♡」
真愛美が裕翔の方を見つめるー
「えっ」
ドキッとする裕翔ー
「ふふ♡」
真愛美はにっこりとほほ笑んだー
裕翔はドキドキしながら真愛美と一緒に歩くー。
「---じゃ、今日も頑張ってね~!」
手を振る真愛美ー。
裕翔は「お姉ちゃんも頑張って~!」と手を振るー。
「---お前、今日もお姉ちゃんと一緒か~!」
裕翔の友達が茶化すー
真愛美も否定しないー
裕翔のクラスメイトからは、
”真愛美は裕翔の姉”だと思われているー
まさかー
”何の関係もないただの近所のお姉さん”であるなどと
誰も思っていないー
「--あ~あ 楽しい時間終わっちゃった」
真愛美はそう呟くと”来た道”を引き返すー
裕翔と歩いてきた道を歩いて、反対側に向かうー
真愛美はーーー
”裕翔の学校とは正反対の位置の大学”に
通っているー
”通り道だから”と嘘をついてー
”わざわざ”裕翔と一緒に小学校まで来ているー
「うっふふふふふふふ♡」
真愛美は不気味な笑みを浮かべたー
・・・・・・・・・・・・・・・・
夕方ー
「おかえりなさ~い!」
真愛美が裕翔をぎゅーっと抱きしめる
裕翔の顔が真愛美の胸に押しつぶされるー。
「--ねぇねぇ、今日もお姉ちゃんの家に来る~?」
真愛美が言うと、
裕翔は「うん!」と嬉しそうに答えたー
裕翔の両親は、裕翔が真愛美の家に何度も
行っていることに”迷惑じゃないですか?”と
申し訳なさそうに聞いてきたが
迷惑であるはずなどないー
裕翔が来たがっているーー
と、いうよりも真愛美が誘っているのだからー。
・・・・・・・・・・・・
「ふ~~~~!」
ショートパンツ姿でラフな格好をして、
わざと肌を見せながら真愛美は、ほほ笑むー。
「---お姉ちゃんと遊ぼうか~♡」
真愛美はそう言いながら、裕翔が好きなゲームを取り出すー
真愛美は、ゲームを元々やらないー
だがー
裕翔がゲーム好きだと知って
ゲームを買って、練習までしたー
「お姉ちゃんの勝ち~!」
真愛美が笑うー
「罰ゲーム~!」
真愛美がそう言いながら、裕翔の頬にキスをするー
「---~~~~~~!」
裕翔が顔を赤らめるー
「ふふふふ♡
赤くなっちゃって~!
かわいい!」
真愛美がつんつんと裕翔の頬をつつくー
裕翔と何度も何度も対戦して
満足した真愛美は呟くー
「あ、そうだ!耳かきしてあげよっか~!」
笑う真愛美ー
真愛美の膝に寝ころんで、気持ちよさそうな裕翔ー
「えへへへ…裕翔くんの耳の中…♡」
ゾクゾクしながら笑みを浮かべる真愛美ー
涎が垂れてしまいそうだー
このまま裕翔くんの中に入ってしまいたいー
溶けてしまいたいー
永遠に愛していたいー
はぁはぁ言いながら、裕翔の耳を見つめる真愛美ー
そしてーーー
ズキッ!
「いたいっ!」
裕翔が叫んだー
「あっ!」
真愛美は興奮のあまり、裕翔の耳を傷つけてしまったー
「いたいよぉぉぉぉ」
裕翔が泣き始めるー
真愛美が本当に申し訳なさそうな顔で
裕翔を抱きしめるー
しかしー
夜ー
「もううちの裕翔には関わらないでください!」
元々、真愛美のことを嫌悪していた裕翔の母親が叫ぶ。
「---はい…すみませんでした」
しょんぼりしながら真愛美が頭を下げるー
以降ーー
裕翔の親は、裕翔と真愛美の接触を禁止するようになってしまったー
・・・・・・・・・・・・・
「-----」
物影から登校する裕翔を見つめる真愛美ー
「--裕翔くん…裕翔くん…裕翔君…」
真愛美がブツブツと呟いているー
裕翔くんも、きっとわたしと一緒に遊びたいはずー
その裕翔くんを、縛り付けるなんて、許せないー。
裕翔くんは、わたしのものなのにー
あんなにかわいいのにー
あぁかわいいかわいいかわいいかわいいーーー
許せないー
わたしと裕翔くんの邪魔をするなんてーー
裕翔くんを生んだからって偉そうにしてるのーー?
ありえないー
裕翔くんはわたしのものー
何ならわたしが裕翔くんを今から生んだっていいー
わたしも裕翔くんを産みたいー
狂気的な思考に囚われた真愛美は
そのまま大学に向かうー
なんとかしてー
なんとかしてーー
裕翔をーーー
「---きみ」
背後から声がしたー
大学帰りの真愛美が振り返る
「はい?」
不思議そうな表情の真愛美。
背後に立っていたのは、スーツ姿のサングラス男だったー
”ヤバそう”
真愛美はそう思ったー
「---好きな男の子と引き裂かれて
不満…って顔をしてるな」
男が言う。
「え?」
真愛美が、心のうちを見透かされたことで、
不満そうな表情を浮かべるー
「---裕翔くんともう一度遊びたいか?」
男が言うー。
「---…も、もちろんよ!」
真愛美が叫ぶー
するとー
男は、光のようなものを真愛美に向けたー
「-!?」
驚く真愛美ー
男が言うー
”憑依能力”
「これを使えば、他人に憑依することができるー」
サングラスの男の言葉ー。
「憑依能力・・・?」
真愛美は、驚きながらも、
すぐに歪んだ笑みを浮かべたー。
「他人を乗っ取ることもできるし、
思考や記憶に影響を与えることもできるー」
男の言葉を聞いて、
真愛美はさらに歪んだ笑みを浮かべるー
「この力を使えば…
裕翔くんは…わたしのもの…」
そうー
誰にも邪魔させないー
裕翔くんの両親なんかよりも、
わたしのほうが、裕翔くんを愛しているのだからー。
この力は、裕翔くんを助けるために使うー。
「---ふふふ…ふふふふふふふ
最高の力ね…」
真愛美が、サングラスの男の方を見つめるー
ーーーー!
「---あれ?」
同じく大学帰りの真愛美の友人・偵子が
真愛美の方を見つめるー
真愛美が”ひとりで”立っているー
「--最高の力を、ありがとうー」
真愛美が、”誰もいない場所”に向かって一人、笑みを浮かべるー
サングラスの男など、実在しないー
裕翔と会うことを裕翔の両親に禁じられてー
”常軌を逸脱した愛情”が膨らんだ結果ー
真愛美は”幻覚”を見ているー
破裂しそうなほどの狂気が、
通常ではありえないー
その”幻覚”を見せている。
そして、さらに爆発しそうになった愛情は
真愛美に”異常な力”を身につけさせたー
それが、憑依能力ー。
サングラスの男など存在しない。
幻覚を見て、勝手に真愛美が力を身に着けたー。
「--真愛美~~~!」
偵子が手を振る。
「---あ、偵子!」
真愛美が振り返る。
「今、誰かとしゃべってた?」
偵子が不思議そうに尋ねると、
真愛美は「ううん。誰とも」と笑みを浮かべたー
”憑依能力ー
最高じゃない…ふふふ
これで、裕翔くんを助けてあげられるからね”
・・・・・・・・・・・・・
夜ー
「---お姉ちゃんのところに行きたい~!」
裕翔が駄々をこねている。
「だめよ!!」
母親の杏子(きょうこ)は言うー。
あの、女子大生…
少しおかしいー
裕翔にべたべたしすぎている気がするー
”危険”だー。
耳かきで怪我させられたのもそうだが、
前々から杏子は、真愛美を苦々しく思っていたー。
だからーー
「----うっ!」
杏子が突然、ビクンと震えるー
「お母さん?どうしたの?」
裕翔が、母親の杏子に向かって言うー
「---あ……ふふ、、、ふふふふ」
杏子は急にニヤニヤしながら笑いだしたー
「---裕翔く、、、いえ、裕翔」
杏子は顔を赤らめながら裕翔に近づくー
するとー
「ぎゅ~~~~~~~~~!!!」
杏子は裕翔を嬉しそうに抱きしめたー
はぁはぁ言いながらー
”憑依、成功…ふふふふふふふふ”
「--っと」
杏子は裕翔から離れる。
「お、、お母さん?急にどうしたの?」
裕翔は不安そうだ。
杏子に憑依した真愛美は、このまま
裕翔を愛しても良かったのだが、
”こんなババアの身体じゃ、ちょっとね”と、
杏子の身体を使って、こうつぶやいたー
「--ねぇ、裕翔。
やっぱり、お姉さんの家に行ってきてもいいわよ」
杏子のふりをして言う。
「え?ほんとに?やったぁぁ~!」
喜ぶ裕翔ー。
裕翔は嬉しそうに玄関の方に向かうー
「---ふふふ……ゆ・う・と…♡
お姉ちゃんと今日も遊ぼうか…
ふふふふふふふ」
杏子は不気味な笑みを浮かべると、
その場で笑みを浮かべたまま気を失ったー
②へ続く
・・・・・・・・・・
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近所のお姉さんのお話(?)デス~!
ぶるぶるですネ…!
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