2年前ー
突如出現したピンク色の寄生生物に
人々は憑依されて、
世界は一変した。
2年前のあの日、何が起きたのか。
そして、未来のために、今、すべきことは…?
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ピンク色に染まった世界ー
2年前
世界は一変した。
当時、人間の3大欲求をコントロールする
研究を行っていたボル博士の
研究室から、性欲をコントロールするために
研究していた寄生生物”ぴんく”が逃げ出した。
そして、逃げ出したピンクは人間の身体を
次々と乗っ取り、繁殖、世界に拡散した。
あの日から2年ー
世界は全く違う世界になっていたー
「--へへ…いくぞ!」
男が言う。
建物の前で様子をうかがいながら
俊治は建物の中に突入する。
中に潜んでいた人間たちが
俊治らを確認して、抵抗するー。
俊治は、2年前まで普通の高校生だったとは
思えないような身のこなしで、
その攻撃をかわしてー
そして、敵を葬り去った。
「あーー…」
倒れた人物に容赦なくとどめの攻撃を
加える俊治。
やつらは、倒すしかないー
人間が、ぴんくに乗っ取られたら
もう、終わり。
それを救う手立ては、ないー。
俊治たちは、ある人物を探しているー
”女神”と称される敵の中心人物だー。
その人物はー…
「----くくくく…」
背後から女の笑い声がする。
妖艶な格好の女が俊治と俊治の相棒の男の背後から
やってきたー
・・・・・・・・・・・・・・・・
2年前ー
警察署に向かう俊治ー
姉からも、父からも、純恋からも、返事はないー
純恋から渡された3色ボールペンを握りしめて
俊治は警察署に向かう。
純恋は、どうして急に
走り去ってしまったのだろうかー
直前の純恋の態度は
まるで”自分がこれから死ぬような”
そんな、態度だったー。
「---!!」
俊治は唖然とするー
警察署に、びっしりとピンク色の寄生生物が
へばりついていたからだー
建物中を覆いつくすほどにー
「--そ、、そんな…」
俊治は恐怖したー
こいつらはいったいなんだ?
何が起きているー?
「--き、君は!?」
背後から警察官の男が姿を現した。
銃を俊治に向けている。
「ひっ!?」
俊治は思わず驚いた。
日本の警察官がいきなり一般市民に
銃を向けることなど、通常ではありえない。
「わ!?お、俺は普通の高校生です!」
俊治が両手を上げながら叫ぶ。
「--……すまない」
警察官は銃を下した。
「な、何が起きてるんですか?」
俊治が言うと、
警察官は呟く。
「ボル博士がやらかしたようだ」
警察官の言葉に、俊治が首をかしげる。
「ボル博士?」
「奴らは寄生生物ピンク。
奴らに乗っ取られた人間はもう助からない。
完全に支配されて、
ピンク色の生物の意のままに一生操られることになる」
警察官の言葉に
俊治は青ざめるー。
「とにかく、ここは危険だ。
早く安全な場所に避n…」
「---え…」
俊治は驚いた。
警察官が気付かぬ間に、警察官の耳から
ピンク色の生物が侵入してしまったー
「ふへ…」
警察官が笑う。
「---そ、、そんな…」
俊治がおびえながら後ずさるー。
ピンク色の生物に乗っ取られた警察官は
ニヤニヤしながらピンク色の生物を
吐き出し始めるー
人間の体内で一瞬にして増殖を始めているのだー。
こうして、ボル博士の研究所から
逃げ出した寄生生物は、一瞬にして
爆発的に増えていくー。
「--へへ…くひひひひ…」
銃を落としてニヤニヤとほほ笑む警察官。
”逃げないと”
俊治はそう思ったー。
しかしー
「---!」
俊治が逃げようと振り返ると、
そこには、純恋の姿があった。
「--永田さん?」
俊治が、不安そうに語り掛けると
純恋は色っぽく歩きながら俊治のほうに近づいてきた。
「えへへ…俊治…
や~っと見つけた♡」
甘い声を出す純恋。
制服が少し乱れている。
「だ、、大丈夫だった?」
俊治は、背後の警察官のことも気にしながら
純恋のほうに駆け寄る。
「うん!大丈夫」
純恋が笑顔でほほ笑む。
そしてー
突然、純恋が俊治に抱き着いた。
「ふっふふふふふ…♡
わたし、、今、とっても気持ちがいいの…
ふふふ…」
「--な、永田さん?」
俊治は急に抱き着かれて
顔を赤くしながら戸惑うー
純恋はこんなことをする子じゃないー
俊治の頭の中に
”最悪の予感”が生まれる。
「---この身体は、、さいこうよ…♡」
純恋が口を開いた。
そこにはーー
ピンク色の生物がーー
「うわあああああ!」
俊治は純恋を押し飛ばした。
ふらふらと倒れる純恋。
「--俊治~?
俊治も、いっしょに、この女みたいになろうよ♡」
純恋が、へらへらと笑うー
純恋は、ピンク色の生物に完全に乗っ取られてしまったー
寄生生物に憑依された純恋は、
普段純恋が見せないような歪んだ笑みを浮かべて
俊治のほうに近寄ってくるー
「--うへへへ…この身体が、、
俊治を仲間にしろって、うるさいのぉ♡ えへ」
純恋を乗っ取った寄生生物は
純恋の記憶とまじりあいながら
笑みを浮かべるー
「-な、、永田さん!し、、しっかりしてくれよ!」
俊治が泣きそうになりながら言う。
「-えへへへ…わたしと…エッチしよ♡」
純恋がゆらゆらと俊治のほうに近づいてくるー
ぽたぽたとイヤらしい液体を
垂らしながら純恋は顔を真っ赤にしながら
俊治のほうに歩いていくー
「や…やめてくれ…永田さん!お願いだ!」
俊治が涙しながら言う。
「--えへへへ…この身体…
俊治が好きだって…♡ へへへえ」
純恋がへらへら笑うー
「--俊治…わたしね…」
純恋が、別れる前に言いかけた言葉を思い出す。
あの時、純恋は何を言おうとしたのだろうー
純恋が何を言おうとしたのかは分からないー
けれどー
もしも、もしも元の純恋にもう一度会えるならー
「--永田さん…俺、、俺、、
永田さんのことが…」
俊治は泣きながら言う。
「--純恋のことが…好きだった」
初めて下の名前で呼んだー
もう、遅いのに。
もう、手遅れなのにー
「--じゃあ…」
純恋がケラケラ笑いながら鬼のような形相で叫ぶ。
「仲間になろうよっ♡」
とー。
「ーーーうあああああああ!」
俊治は、抱き着こうとしてくる純恋を払いのけると
警察官が落とした銃を拾って
倒れた純恋にそれを押し付けたー
「---!」
純恋が驚いている。
「--うっ…ううう…」
俊治は泣きながら
純恋に銃を突きつけるー
何が起きているのかは分からない。
けれどー
純恋はもう純恋ではなくなってしまったー
ピンク色の謎の生き物に、
純恋の身体は奪われてしまったー
純恋を助けるためには、
こうするしかー。
銃なんて持ったことはないー
もちろん、人の命を奪ったこともないー
「--ごめん…ごめん」
俊治は震えながら純恋に銃を向けている。
引き金を引いて
彼女を楽にしてあげることー。
それが、俊治にできる、唯一のー
「--俊治…」
純恋が目に涙を浮かべる。
「--わたし、死にたくないよー」
と、泣きながら。
俊治は、純恋のほうを見て
手を震わせたー
さっきの警察官の言葉が本当なら
純恋はもう助からないー
ピンク色の生き物に、永遠にーーー
「--俊治…たすけて…」
純恋の言葉ー
俊治はーー
銃を下ろしてしまったー
「---えへっ♡」
純恋は急に笑うと、足で俊治を蹴り飛ばして
そのまま俊治を動けなくした。
「--ばーか!」
純恋が笑う。
そして、起き上がると倒れた俊治に覆いかぶさるようにして、
上に乗ったー
「--す、、純恋…!やめろ!目を覚まして!」
俊治が叫ぶー
「--あぁぁ…♡
この身体、便利~♡」
純恋が自分の身体を撫でながら笑うー
さっきのは演技だったー
俊治を罠にはめるための演技ー
人間の身体を乗っ取った”ぴんく”たちは
どんどん知性を身に着けていた。
「--この女は、、、えへ…わたしのもの」
純恋は顔を撫でながら笑う。
「--やめろ!!純恋を返せ!くそっ!
返せ!返せ!」
俊治が何度も何度も叫ぶー
けれどー
俊治は、どうすることもできなかったー
そしてー
純恋が口を開くー
口の中にはピンク色の生き物が何匹か
うごめいているー
「--えへへへへへ♡
仲間に・・なろ…?」
純恋はそのまま俊治にキスをしたー
俊治は必死にもがくー
なんとかして、この状況を脱出しなくてはいけないー
姉の夏帆も、
父も、まだどうなったのか分かっていないー
こんなところでー
俊治は、”ごめん”と心の中で叫びながら
純恋を足で押し飛ばした。
純恋が声をあげながら吹き飛ばされるー
「--はぁ…はぁ…」
俊治が立ち上がるー。
こんなところで、ピンク色の
寄生生物に支配されるわけにはいかないー
純恋がゆらりと立ち上がって
不気味な笑みを浮かべたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・
あの日が、
全ての始まりだったー
全てはー
2年前の話。
俊治の運命は、あの日変わったー。
「--ご苦労様」
妖艶な格好の女がやってくるー
俊治と、俊治と一緒にいた男は、振り返るー。
俊治と一緒にいる仲間の男は、
なぜだか身体中ピンクのペイントをしていて
服も着ていなかったー
「--女王様」
俊治と一緒にいた仲間の男は頭を下げるー
やってきた妖艶な格好の女はー
2年前まで純恋と呼ばれていた少女ー
2年前に寄生生物に乗っ取られて
今では女王と呼ばれているー
「---ここに潜んでいた人間たちは
全員始末しました」
俊治が言う。
口から、ピンク色の生き物を吐き出しながらー
「---ふふ…
世界を全部ピンクに染めるまで、
あと、少し…ふふふふふふふ♡」
純恋がクスクスと笑うー
俊治も嬉しそうにしているー
彼はもう、俊治ではないー
2年前ー
俊治は純恋を押し飛ばして
立ち上がったー
姉と父を助けに行かなくてはいけないー
純恋を助けなくてはいけないー
「もう…遅い…」
立ち上がった純恋が笑ったー
俊治は、身体の中でゾクっという
感触がしたのを感じたー
そうー
もう、遅かったー
純恋にキスされた際に
ピンクの生命体は俊治の中に
入り込んでいたー
もう、手遅れー
俊治は瞬く間にゾクゾクに支配されてー
その日からー
ピンクの一員になったー
ゾクゾクと欲望でこの世を支配するー
俊治としての自我は無くなり、
彼は、完全に支配されてしまったー
「---」
俊治が、2年前受け取った三色のボールペンを見つめるー
今でもー
なぜか、これを見ると懐かしく感じるー
2年前の記憶を、かすかに感じるー
乗っ取った俊治の身体からー
「--そんなくだらないもの、捨ててしまいなさい」
純恋が言う。
完全に乗っ取られている純恋は、
”それ”が、2年前、自分で渡したものだということも
もう、覚えていないー
「---はっ…」
俊治は、手を震わせながら
それを、、遠くに放り投げたー。
何か、大切なものを失ってしまうような
そんな感覚を味わいながらー
”---我々人類は、負けませんー”
人間の数少ない生き残りである女性が言う。
ピンクは、人間の女性を積極的に狙った。
理由は、分からないー
そのせいか、ピンクに支配されずに抵抗を
続けている人間の中に残っている女性はわずかだった。
わずかな女性たちは”女神”として
崇められているー
俊治の姉・夏帆もそのひとりー。
夏帆は、2年前、俊治に助けを求めたあと
いち早く避難し、なんとか生き延びていたのだったー
”わたしたちは、あなたたちに屈したりはしません”
夏帆が、宣言するー
俊治と、俊治と一緒にいた男は
その映像を見てニヤニヤしながら笑ったー
「---世界はピンクに染まるんだ…へへへ♡」
俊治が不気味な笑みを浮かべるー
夏帆のことも、もう、どうでもいいー
俊治と純恋は向き合って
邪悪な笑みを浮かべるー
そして、純恋が立ち去っていくー
ふたりの笑顔は、
もう元の関係には戻らないー
お互いが、お互いを好きだったことなど
知らず、ふたりはピンクの生命体に
乗っ取られたままー
俊治や純恋ー
乗っ取られた人間たちは暗躍し続けるー
未来のためー
ピンク色の未来のためにー。
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
第1話から出てきていた”現在”の場面は
ピンク色の生物から逃げ延びて
抵抗しているー
…と、思わせておいて、
乗っ取られてピンクの手先(?)として
活動している場面でしたー!
皆様も怪しい色の生き物を
見つけたら注意してくださいね!笑
お読み下さりありがとうございましたー!
コメント
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こういう状況でも何気に責任者のボル博士は上手く逃げ延びていたりして笑
昔はホラー系苦手だったけど最近は憑依視点で見てるので好むように。
しかし男にも寄生するとは・・・女だけ狂っちゃうとはもう思わない方が良さそうですな
事実は小説よりも…とはよく言うけど、現実ではピンク以上に厄介なものが流行ってるので手うがいや手洗いうがいはしっかりやった方が良いですね汗
ところで新プリキュアは地球を治療?がメインらしいです。いざとなったら彼女達がピンクも未知ウイルスも浄化してくれるかも!?
それでも厳しいなら最終的の俺の憑依力で( ^ω^)・・・てか南海トラフの危険性や相変わらずの異常気象現実もかなり大変です
何かもう何を言おうとしたのか分からなくなって申し訳無いが笑、現実では健康で良いフィクションなどを見て楽しめればと思いました。今回無名さんが書いたような感じのエロアニメ・ドラマありそうなんだけど何故か見つからなかったんで、ちょっと検索してきます^^
とりあえず今はコメを100字以内で纏めれるスキルが欲しい。短く要点を伝えれる人は流石で尊敬するわ
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無様>
コメントありがとうございます~☆
ピンク以上に厄介なもの…!
私も気を付けないといけませんネー!
無様もお気をつけて~!
ボル博士は…
あえてその行方をぼかしました~!
ちゃっかり人間側の重鎮として
生き延びてそうな感じも~笑
長文コメントは全然大丈夫ですよー!
ありがとうございます!!