憑依された彼女が、彼氏を誘惑するー
何が起きているのか、理解できていない
彼氏は、戸惑いを見せる…。
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「…今、何て?」
孝は困惑しながら、そう答えた。
目の前にいる彼女の紗友莉が
とんでもないことを口にしたような、
そんな気がしたー
「---フェラしてあげよっか?」
女子高生の姿をした
ツインテールの紗友莉が、もう一度
そう口にした。
「------」
「------」
孝は、何て答えていいのか分からず
沈黙してしまったー。
するとー…
「ふふっ…じょーだんよ!」
と、紗友莉が笑いながら
孝の肩を叩いた。
「な、、なんだぁ…冗談かぁ…
はは、はははははは」
顔を真っ赤にしながら
孝は思わず笑ってしまったー
が…
アソコは、紗友莉にも気づかれてしまいそうな
ほどに大きくなっていたー
紗友莉の爆弾発言に、
紗友莉にしてもらう自分の光景を
思い浮かべて興奮してしまったのだー
「--あれぇ?」
ふと、気づくと、紗友莉が、
孝のすぐそばにいた。
「--もしかして、孝、
興奮してるの?くふふふふ…♡」
紗友莉が、孝のズボンの上から
興奮して大きくなってしまったアレを
つんつんと触ってみせる。
「や、、やめ…
ご、、ごめん…お、、俺、
ほら、、急に紗友莉がそんな格好してるし
フェラとか言いだすし…」
孝が顔を真っ赤にしながらそう言うと、
紗友莉は、「だいじょうぶだよ」と
甘い小声で囁いた。
紗友莉が、手で、孝のアレを
ズボンの上から刺激していくー
「や、、やめ…!
ほ、、本当に、、、ダメだ…我慢できなくなる」
孝は、彼女の前でこんな姿をさらしている自分が
情けなくなり、必死に耐えようとしたー。
だがー
気付けば、紗友莉が孝のズボンを
勝手に下ろして、
顔をそれに近づけていた。
「んふふふ…かわいい…♡」
甘い声で囁く紗友莉。
紗友莉は普段、こんな声を出したりはしない。
「さ…紗友莉…?」
孝は顔を真っ赤にしている。
付き合いだしてから
1年のふたりだが
こういうことになったことはなかったし
お互い奥手で、エッチの方面は
苦手だったから、こういう話も機会も
今までは一度もなかった。
それでもー
2人は本当に仲良しだったし
お互いにそれでいいと思っていた。
エッチをすることでしか愛情を
確かめ合うことができないなんて愚かだー。
孝はそうも考えていたー
なのにー
「----んふふ…美味しそう…
今、さゆりが気持ちよくしてあげるね…♡」
震えるような甘い声で呟く紗友莉。
「…ぁ…」
孝は呆然とした状態で、
紗友莉のされるがままーーー
に、なりそうだったーー
「ま、待ってくれ!」
寸前のところで、孝が叫ぶ。
そして、慌てて紗友莉から
離れてズボンを上げると、
部屋の隅で紗友莉の方を見ながら呟いた。
「ご、、ごめん…
ちょ、ちょっと、俺、そういうの、心の準備が…!」
孝が言うと、
紗友莉は「ふふふ、冗談よ~♡」と
笑いながら言った。
”冗談?”
嘘だー
今、絶対にそのままやるつもりだったー
女子高生姿の紗友莉が、
ベットの上に座って、わざとらしく足を組んでみせたー
「ねぇ?孝…
”きょうのわたし”のこと、好き?」
微笑む紗友莉。
孝は”意図的にこういう振る舞いをしてるのか?”と
思いながら
こう答えたー
「今日だけじゃなくて、どんな時でも好きだよー」
と。
無難な返事ー
だがー
紗友莉は少し不貞腐れたような表情を浮かべるー。
そしてー
”きょうのわたしが好きって言わせてあげるから”と
にっこり微笑んだー
・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日ー
LINEで紗友莉と会話をしたが
特に変わった部分はなく
”いつも通りの紗友莉”に戻っていた。
昨日のことを聞いてみたい気持ちも
あったが、孝は何だか悪いような気がして
聞くことができなかった。
そして、再び月曜日がやってくるー
紗友莉はいつものような落ち着いた服装で
穏やかな笑みを浮かべているー。
学食を食べながら、
孝は紗友莉の方を、ふと見た。
「----んふふ…美味しそう…
今、さゆりが気持ちよくしてあげるね…♡」
あの時のー
”土曜日の紗友莉”の姿が
忘れられないー。
「--どうしたの?」
紗友莉がにっこりとほほ笑む。
「--ど、、どうって…
いや…」
孝は、ふと
”普段の紗友莉”に物足りなさを
覚えていることに気付いたー
そして、また”土曜日の紗友莉”に
会いたいと、そう思ってしまった。
もちろん、紗友莉は紗友莉なのだが、
孝には、どうしても”同一人物”とは思えなかったー
・・・・・・・・・・・・・・・
土曜日―
再び紗友莉に呼び出された孝が
ドキドキしながら紗友莉の家に行くと、
そこにはー
黒タイツとミニスカート姿の紗友莉がいたー
普段は落ち着いたロングスカートか
ズボンが多い紗友莉の新鮮な姿ー
「うふふ…待ってたよ~!」
やっぱりー
やっぱり、何かおかしいー
孝は、そんな風に思いながら
家に上がって行くー
紗友莉がー”土曜日だけ別人”の
ような感じがするー。
紗友莉が、自分にサービスでも
してくれようとしているのかー
それともー”双子”なのかー。
孝は、紗友莉に”双子の妹か姉がいるのではないか?”
などととんでもないことを考え始めていたー。
土曜日の紗友莉と普段の紗友莉がー
まるで”別人”のようにしか見えないからだー。
気が付くとー
紗友莉に言われるがままに、
孝は、紗友莉に膝枕されていたー。
ドキドキ
ドキドキー
孝の心臓が高鳴る。
紗友莉の綺麗な脚ー
タイツに包まれた紗友莉の太ももの上で
自分は、寝ているー
「---さ、、さゆ…」
孝が紗友莉に”なんか、土曜日だけ変じゃないか?”と
言おうとしたー
紗友莉が、妖艶に微笑んで孝の方を見る。
膝枕をされたまま、
孝は呟いたー
「な…なぁ…紗友莉…?
土曜日だけ、、なんか…雰囲気が…その…」
孝はようやく紗友莉に確認したいことを
口にすることができたー。
土曜日だけ、”変”なのだー
何かが、おかしい。
違和感を感じるー
「---ふふふふ…
わたしの胸、揉んでみる?」
紗友莉が、誤魔化すかのように
そう口にするー
膝枕されていた孝は
起きあがると、紗友莉の方を見た。
「なぁ、紗友莉…?
どうして、土曜日になるとこういうことするんだ…?」
孝は不思議に思って、
そう問いただした。
先週ー
いや、その前の週ー
映画を見に行った時の土曜日から
土曜日だけ何かがおかしいし、
最初の土曜日のことは、
紗友莉本人も”記憶が飛んでいる”と
言っていたー
「いやなの?」
紗友莉が言うー
「あ、いや…ち、違うよ…
別に怒ってるわけじゃなくて、
どうしてかな~…って。。
彼氏として気になるというか…」
孝の言葉に
紗友莉は微笑んだ。
「--わたし、身体を乗っ取られてるの。んふふ」
ーーー!?!?!?!?
「---へ?」
孝は思わず唖然としてしまった。
「--土曜日だけ、わたし、
知らない人に身体を乗っ取られてるの…
うふふふふ♡」
紗友莉の言葉が本気なのかどうかー
孝には分からなかったー
だがー
「そ、、そっか」
孝は納得したかのように頷くー
”あぁ、たぶん、そういうプレイなんだ”と
勝手に孝は内心で理解をしてしまった-
”憑依”が現実にあるなんて
誰にも分からないー。
孝が紗友莉の言葉を真に受けずに、
”いつもと違う自分を紗友莉が演じている”と
理解してしまうのも無理はなかったー。
紗友莉がこうしたいなら、
俺も、その想いに答えないといけないか…
そんな風に孝は思った。
「---ふふ…
フェラ、する?」
紗友莉が微笑むー。
「---……あ、、、あ……」
孝が戸惑っていると
紗友莉は甘い声で囁いた。
「きもちよく、なれるよ?」
とー。
孝は紗友莉の誘惑に負けたー
紗友莉がふふふ♡と甘い声を出しながら
孝のそれを気持ちよくしていく。
孝は生まれて初めての経験に震えたー。
大好きな紗友莉がー
こんなことを…
「うふふふ…大きくなっちゃって~♡」
紗友莉が口を離すと、
イヤらしい手つきで、
それを撫でて見せた。
「--うぁ…あ…さゆり…
どうして急に…」
孝は震えながら呟く。
「だから言ったでしょ?
わたし、今、知らない人に
乗っ取られちゃってるの…うふふ♡」
紗友莉がそう言うと、再び
孝のそれを口にした。
「ん…ぁぁ」
孝は、身体を震わせながら、
激しく興奮していたー
あまりの気持ちよさに、
何かがはじけ飛びそうだったー
そしてーー
「ん…ぁっ…」
孝は、紗友莉の口に向かって、
そのまま出してしまったー
「んふふふふ…♡」
紗友莉はにっこりとほほ笑むと、
孝が出したそれを美味しそうに
舐めているー。
「--さ、、、さゆ…り?」
孝は、放心状態になりながら
紗友莉の方を見るー
「--わたしのこと、好き?」
紗友莉が微笑みながら
尋ねてくるー
「---え…そ、それはもちろんだよ」
孝が言うと、
紗友莉が首を振った。
「そうじゃなくて…
今のわたしと元のわたし、
どっちが好き?」
紗友莉が微笑むー
一瞬、背後に
どす黒い何かが見えた気がしたー
「え…そ、、、その…」
興奮していた孝は、突然寒気を感じて
言葉に詰まるー。
紗友莉がー
恐ろしい”何か”に見えたー
「---どっちが、好き?」
一瞬、紗友莉の声にノイズが
かかったような、そんな気がしたー
「……」
いいや、気のせいだ。
目の前にいるのは間違えなく紗友莉だし、
土曜日に紗友莉が”いつもと違う”のは、
紗友莉の趣味ー
そういう性癖なのだと、
孝は思っているー。
初めてのフェラが気持ちよすぎて
動揺しているのだろうー。
「--どっちも」
孝は微笑んだー
いつもの紗友莉はもちろん好きだー。
そして、今のちょっとエッチで積極的な紗友莉もー。
「-----」
孝は、”どっちも”と口にしたあと、
少し表情を曇らせたー
本当はー最近
”土曜日の紗友莉”のことばかり
頭に浮かんでくるー
まるで、恋をしているかのようにー
「チッ」
紗友莉が舌打ちしたように、感じた。
「え?」
孝が思わず返事をすると、
紗友莉はにっこりとほほ笑んだー
気のせいだったのだろうー。
そう思いながらー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌週ー。
紗友莉は”普段通り”に戻ったー
土曜日の紗友莉のことが
忘れられないー
紗友莉にフェラをしてもらったという事実ー
そして、土曜日の最後には
紗友莉は
”今度はもっと気持ちよくしてあげるね”と
微笑んでいたー
紗友莉と話しているだけで
ドキドキが止まらないー
「ねぇ…あのさ」
紗友莉が呟く。
孝は、食べていたカレーライスの手を止めて
紗友莉の方を見る。
「---…孝のこと、
信じてるからー」
紗友莉が悲しそうに微笑む。
「え…?」
孝は、なんとなくドキッ、としてしまう。
紗友莉とあんなことをしてー
ちょっとだけ背徳感が孝の中にはあったからだー。
「---わたし、信じてるからー」
孝は、その紗友莉の言葉に、
頷くことしかできなかった。
孝が食事を終えて、友達と約束があると言って
退席するー。
ひとり食堂に残った紗友莉は
悲しそうな表情を浮かべたー
”お前の彼氏、どっちを選ぶかなぁ~
へへへ…”
頭の中に声が響くー
”紗友莉に憑依した何か”は、
紗友莉に直接語りかけるようになっていたー。
今はまだー
”土曜日”しか憑依していないー。
完全に乗っ取るためには、
”元の心”を支配する力が必要だー。
まだ、その力を手にしていない
「---わたしは、孝を信じるから…」
紗友莉は震えながら答えたー。
”へへへ…
あ、前も言ったけど、俺のことは言うなよ。
言ったら全裸のまま大学中を歩き回ってやるからな!”
憑依している男はそう呟いたー。
今はまだー
乗っ取ることのできる時間に限りがあるがー
必ず、紗友莉の身体を完全に掌握してやるー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そしてー
再び土曜日がやってきた。
「--や…やめて…」
自宅で紗友莉が頭を抱えて苦しんでいる。
”へへへ…
やめねぇよ。
またお前の彼氏を誘惑してやるぜー”
「----ぁうっ!?」
ビクンと震える紗友莉ー。
少しすると、紗友莉は笑みを浮かべて、
スマホを手にしたー
そして、孝を呼び出す。
”ねぇ、わたしの家に来ない?”
とー。
乗っ取られた紗友莉は、服を脱ぐと、
孝が喜びそうな服装に着替えて
静かに微笑んだ…。
③へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
次回が最終回デス~☆!
現実で、「憑依されているんだ~!」って
知り合いに言われたら
皆様は信じますか~?笑
私は…う~ん…?笑
お読み下さりありがとうございましたー!
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