<憑依>ポゼッションシティ②~対決~(完)

海外ドラマ風憑依小説第2弾!

憑依された女子大生に挑発された
4人は、彼女が待ち受ける
廃虚へと突入した…。

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「へへへ、姉ちゃん可愛いねぇ~
 俺と遊ばない?」

廃虚の奥ー。
女子大生のミアを見つけた
ホームレスの男が笑いながらミアに絡む。

「--」
ミアは、冷たい目で煙草を口に咥えながら
ホームレスの男を見つけた。

誰も居ない廃虚だと思っていたが
こんなやつもいるのかー。と
ミアは内心で思う。

「なぁ、姉ちゃん~?
 いいだろ?
 俺の身体をあっためてくれよ」

ホームレスの男がミアに触れる。

「とっとと失せな」
ミアが低い声で呟く。

「--はぁ?
 おい姉ちゃん、
 少し可愛いからって調子に乗ってんじゃ…」

ホームレスの男がそこまで言いかけると
ミアは男を睨みつけた。

「--これが最後の警告だ。
 とっとと失せな」
ミアが言う。

太ももを大胆に晒して
誘うような格好をしておきながら
何だこの言いぐさは、と男は思う。

なおも絡もうとするホームレスの男。

ミアは近くに置いてあった銃を持つと
躊躇なくその男を撃ったー。

「ぐあっ…」
悲鳴をあげる男。

「--テメェ…ぶっ殺してやる!」
逆上したホームレスが叫ぶ。

が、ミアはクスクスと笑いながら
男にトドメの攻撃を加えたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「--俺、この戦いが終わったら結婚するんだ」
廃虚を歩きながらマイクが言う。

「おいおい、冗談だろ?」
エリック博士が笑いながら言う。

これは”死亡フラグ”だー。
映画で見たことがある。
こういう発言をしたやつは、
大抵、その戦いで死ぬ。
その戦いが、終わることが無くなってしまうー。

「--いや、マジさ。大マジさ」
マイクが笑いながら言う。

エリック博士は少し笑うと
「そりゃいいニュースだ」

と呟いたー。

だったらなおのこと、
生きて帰らないといけないー

そしてー
廃虚の奥に辿り着くと、
美人と称するにふさわしい女子大生が
足を組んで待っていたー

「ようこそー
 FBIの飼い犬ども」

ミアが立ちあがって微笑む。

「--くくく…
 俺の…いいや、わたしのケツを
 しゃぶりに来たのか?」

ミアがお尻を向けながら笑う。

「--へへっ
 あいにくお前のケツに興味はないんでな」

結婚を控えているマイクはそう叫ぶ。

ミアは笑いながらマイクの方を見ている。

エリック博士は銃を構えながら
「銃を捨てろ。両手を挙げて
 今すぐ、銃を床に捨てるんだ」と
叫ぶ。

ミアはへらへら笑いながら
「きゃ~こわ~い!」と叫ぶと
そのまま両手を挙げたー。

そしてー
ミアは銃を落とす。

「よ~し、いい子だ」
マイクも銃をミアに向けて
そう呟く。

「さて、次は、その可愛コちゃんの
 身体から出て行ってもらおうか?」

マイクが銃を構えながら言うと、
ミアはにっこりとほほ笑んだ。

「それじゃ、俺が捕まっちまう」
ミアは両手を挙げながら男言葉で呟く。

「--OK、じゃあ、こうしよう
 お前がその子の身体を解放したら、
 俺達は、お前を見逃す。
 これでどうだ」

エリック博士が言う。
もちろん、ミアという子に憑依している
やつを見逃す気はないが、
そうでも言わなければ
ミアが危険な目に遭うかもしれない。
そう判断してのことだった。

「---嫌だと言ったら?」
ミアが笑いながら言う。

「---だったら…」
マイクが銃をミアに向けたまま呟くー

そしてー
銃声が響いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

廃虚の入り口で待機していた
女性心理学者のキャサリンと
天才ハッカーのダニエルは、
会話を交わしていた。

ダニエルがパソコンをいじりながら、
「おいおい、冗談だろ…」と呟く。

「どうしたの?」
キャサリンが聞くと、
ダニエルは呟いた。

「あ~、良い知らせと悪い知らせがあるんだ。
 どっちから聞きたい?」

とー。

キャサリンは、その言葉を聞くと
微笑みながら
「あなたの好きな方から」
と呟いた。

ダニエルは口を開く。
「まず、良いニュースは、
 ”憑依された身体”を助け出す方法が見つかったー。
 ある薬品を注射すれば、憑依している人間を
 追い出すことができる。

 悪いニュースのほうは…
 憑依できる人間は…」

ダニエルはそこまで言いかけると、
言葉を止めたー。

目の前に居るキャサリン
ひぅっ!?と突然呟いて
笑いだしたのだー
悪魔のような形相でー

「----き、、きみは…」
ダニエルは唖然とする。

キャサリンは笑う。
「悪いニュースのほうは、
 憑依できる人間は、一人じゃない」

その言葉に、ダニエルは青ざめたー

そしてー
たった今、憑依されてしまった
キャサリンは、ダニエルに向かって
発砲したー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

廃虚の奥で銃声が響き渡る。

「---がっ!?」
撃たれたのはー
マイクだったー

マイクが背後から足を撃たれたのだ。

背後からはーー
見知らぬブロンドの美女が現れたー

「--はっはははははは~」
女子大生・ミアが笑う。

「憑依できるのは俺だけじゃない…!
 知ってるだろ?
 俺達は、”組織”の一員だ!
 憑依できる人間は、何人もいるんだぜ?」

ミアがさっき床に置いた銃を拾うと
悪魔のような笑みを浮かべたー

「さて、話はここまでだ。
 おやすみ」

ミアが、エリック博士を撃とうとするー。

だがー、
マイクが大声で雄叫びをあげた。

「--ここは俺に任せてお前は逃げろ!兄弟!」
マイクが叫ぶ。

「--笑えないジョークだ」
エリック博士が首を振る。

マイクは結婚を控えているー
そんなマイクを見殺しにすることはできない。

「--大丈夫だ俺はしなねぇ。
 後から必ず追いつく」

エリック博士の方を、
決意の眼差しで見つめるマイク。

なおも動こうとしないエリック博士に
マイクは続けた。

「愛してるって、伝えてくれー」

マイクは
自分の婚約者への伝言を
エリック博士に伝える。

「そういうのは、自分の口で伝えるんだな」
エリック博士が言うと、マイクは首を振った。

「兄弟。楽しかったぜ」
それだけ言うと、マイクは
ミアとブロンドの美女の前に
立ちはだかる。

「くそったれ…
 今日は最悪の日だぜ」

エリック博士は「マイク!」と叫んだ。

だが、マイクは振り返らなかった。
片腕を突き上げて”あばよ”と叫ぶと
煙幕を発生させるグレネードを
投げたー。

煙と銃声に包まれる廃虚。

「--待ってろ…すぐに応援を連れて戻る!」
エリック博士はそう叫ぶと
廃虚の入り口ー
ダニエルとキャサリンが待つ場所に向かって
走り出したー

廃虚の外に戻ったエリック博士は、
ダニエルの死体を発見した。

「ダニエル…なんてこった」
首を振るエリック。

ヘリコプターは無事のようだ。
とりあえず、これを使って
一度本部に戻り、
指揮官のジャックや参謀役のリチャードと
今度の対策を相談する必要がある。

ヘリコプターの操縦席に乗り込むエリック博士。

その時だったー

背後から銃を突きつけられるエリック。
背後にいたのは、
一緒にやってきたはずの
心理学者・キャサリンだった。

エリック博士は、背後のキャサリンに向かって呟く。

「よせよ、からかうのは」

とー。

「冗談じゃないわ。
 ホンキで、あなたの頭、打ち抜きたくて
 ウズウズしてるのよ」

キャサリンが笑った。

「--君は、やつらの仲間だったのか?」
エリック博士が言う。

キャサリンは、憑依する一味の仲間ではないー
犯罪組織”ポゼッション”に
憑依されてしまっただけだー。

だが、キャサリンはこう答えた。

「えぇ。そうよ。
 素敵でしょ?」

とー。

「--…はは、そいつは最高だ」

そう言うと、エリック博士は
咄嗟に身体を動かした。
発砲するキャサリンー。

ヘリの窓にヒビが入る。

銃を外して驚くキャサリンに
拳を叩きつける
エリック博士。

キャサリンは悲鳴をあげて銃を落とすー。

エリック博士は勢いに任せて
キャサリンをヘリからつまみだして、
抵抗するキャサリンと戦うー

まるで男のような動きをしながら
キャサリンはエリック博士と
激闘を繰り広げたものの、
かつてある訓練を受けていた
エリック博士の敵ではなかったー。

「お、、女を殴るの!?」
追いつめられたキャサリンは悲鳴をあげる。

エリック博士は笑った。

「身体は女でも、
 中身は男だろ?」

とー。

エリック博士はキャサリンが
憑依されていることを見破っていた。

キャサリンに蹴りを加えると、
悲鳴をあげて気絶したキャサリンをヘリの
後部座席に縛り付けると、
そのままエリック博士は
廃虚から脱出したー

女子大生のミアや、マイクの救出はそのあとだー。
まずは、援軍の要請をしなくてはならないー

ふと
映画だと
”こういうヘリコプターは墜落する”と
嫌な予感を覚えたが
これは映画ではない。
現実だー。

エリック博士は自分にそう言い聞かせた。

「---う…」
意識を失っていたキャサリンが目を覚ます。

「--おはよう」
エリック博士が、ヘリの操縦をしながら呟く。

「---わ、、わたし…
 ごめんなさい 
 あなたにとっても酷いことをした」
キャサリンが悲しそうに呟く。

「気にするな。悪い夢を見ていただけさ」
エリック博士が、呟く。

そんな彼を見て
キャサリンは呟く。

「あなた、ヘリの操縦したことあるの?」

とー。

「いいや。昔、ゲームで運転したことならあるさ」

そう答えるエリック博士の操縦は、
意外にもしっかりしていたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

憑依の対策本部に戻った
エリック博士とキャサリン。
乗っ取られた女子大生・ミアの救出の失敗、
ダニエルの死、
そして現場に取り残されたマイクー

任務の報告のために、
憑依を追うFBIの人間・ジャックのいる
部屋へとやってきていた。

「そうかー」
指揮官のジャックは、
考えるような仕草をする。

そして、呟いた。

「ご苦労だったな」
ジャックとキャサリンの肩をポンポンと
叩くと、ジャック指揮官は
その部屋から立ち去ろうとする。

「--おい、待ってくれ!
 このあとはどうする?
 奴らを、野放しにしておくのか?」

エリック博士が言うと、
ジャック指揮官は首を振った。

「いいや。既に奴らの潜伏地点に向けて
 爆撃機を発進させたー。
 今頃奴らは大慌てだ」

得意気に笑うと、ジャック指揮官は
そのまま部屋から出て行った。

「---」
エリック博士は”憑依”されている人間が
死ぬだけでそんなことは意味がないー
そう思った。

そして、何よりもあの廃虚には
マイクがまだ残っているー

「おい…ちょっとま…」

カチー

何かの音がした。

「--!?」
「--ねぇ!あれ!」
キャサリンが、指をさす。

部屋の隅から、紫色のガスのようなものが
放出されていたー

「な、、なんてこった…!」
エリック博士が叫ぶ。

毒ガスー。

「おい!おい!くそったれ野郎!
 俺達をどうするつもりだ!」

部屋の出口の扉はロックされているー。
部屋に、閉じ込められたー。

「--君たちは
 ”駒”だ。
 駒はキングを守るために、働かなくてはいけないー」

部屋の扉の窓越しから、
エリック博士たちを見つめるジャック指揮官。

「--キングは”国家”
 君たちは”ポーン”だ。
 用の済んだポーンはもう、必要ない」

ジャック指揮官は笑うー

「おい!ふざけるな!
 最初から俺達を…!」

エリック博士は叫ぶ―

”憑依”の調査に召集された4人は
かつてクビになったり、表舞台を
追放されたりした人間たちだー。
なぜ、FBIの人間が直接捜査しないのかと
エリック博士も疑問に思っていたが
こういうことだったのだー

”最初から、使い捨てにするつもり”

だったのだー。

「ーーそれじゃ、おやすみ諸君」
ジャック指揮官はそう言って笑うと
その場から立ち去る。

背後ではエリック博士と
キャサリンの悲鳴が響き渡っているー。

”憑依”を明るみに出すことはできないー。
憑依の調査や対処には、
これまでにも”使い捨ての人間”を使ってきた。
そして、これからもー。

毒ガスが止まった部屋の方を見つめて
ジャック指揮官は、静かに微笑んだー

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

海外ドラマとか洋画風を目指した小説でした!
小説で目指すのは難しいですネ~…!

でも、せっかく毎日書いているので
時々は、こういうものも…!

お読み下さりありがとうございました~!

憑依<ポゼッションシティ>
憑依空間NEO

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