海外ドラマ風憑依小説ー。
吹き替えっぽい声を
脳内再生しながら読むと
楽しめるかも…?デス…!
※こんなこと言わないよ!というのも
混ざってますが、あくまで”風”なので
お許し下さい…!
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♪~
部屋の中にゴキゲンな
ミュージックが流れているー。
彼はー
休日を満喫していた。
エリック博士は、
かつて、政府のとある機関に所属
していた人物で、
”とある分野”の第1人者と言っても
良い人物だったー
上司とトラブルを起こし、
隠居することを決断、
今では都会から離れたこの場所で
気ままな日々を送っていたのだった。
研究者仲間の間では”異端児”とまで
呼ばれているほどだー
そんなある日ー。
彼が自分の部屋で眠りついていると
突然、やかましい音が聞こえてきた。
「---?」
エリック博士が面倒臭そうに
布団をかぶり、寝たふりを
していると、男が二人、
博士の部屋に入ってきた。
「--博士、今すぐ我々と共に来てください」
男の一人が言った。
「なんだって?今、何て言った?」
エリック博士は布団から顔を出しながら呟く。
「--世界の危機です」
もう一人の男が呟く。
「表にヘリを用意してあります。
今すぐ仕度してください」
最初に喋った男が言う。
「おいおい、俺は既に隠居した身だぞ?」
身振りを加えながら言うエリック博士。
しかしー男は言った。
「これは、長官命令です。
あなたに拒否権はありません」
その言葉に、エリック博士は
首を振りながら嫌々、その言葉に
従ったー。
ヘリに乗せられていく
エリック博士ー。
面倒なことになったー…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
とある場所に到着すると
スクリーンが大量に設置された
近未来的な場所に案内されたー
「ようこそ。博士。
お会いできて光栄です」
男が、握手を求めてきて
エリック博士はそれに答えた。
ここは何なのかー
何故呼び出されたのかー
世界の危機とは何か。
まだ、分からないことだらけだ。
「--よぉ、兄弟!」
奥から声がした。
陽気そうな黒人の男だ。
「--マイク!」
エリック博士は笑いながら答える。
マイクとは、
エリック博士が以前、共に仕事したことのある
軍人で、とても頭の切れるやつだー。
とある作戦で共に死線を潜り抜けたことから
兄弟と呼び合う間柄になっていた。
彼も半年ほど前に上官を殴り飛ばして
クビになったと聞いていたがー。
「相変わらず、元気そうだな」
エリック博士とマイクが抱き合いながら言うと、
マイクが笑みを浮かべながら言った
「そういや、あの美人な奥さんは元気か?」
マイクが言うと、
エリック博士は苦笑いしながら答えた。
「いいや、今は田舎の片隅で一人
気ままにやってるよ」
とー。
マイクは驚く
「そりゃまたどうして?」
「--俺が忙しくしてる間に
あの女、新しい男作りやがったのさ」
エリック博士はそう言うとさらに付け加えた。
「だから俺はこういってやったのさ
新しい男のこれでも舐めてろってな」
「はは、そいつはいいな」
エリック博士とマイクが談笑していると、
最初に挨拶をした男が、咳払いをして
”そろそろいいかね?”とでも
言いたげにこちらを見た。
もう一人、やってきていた屈強な男も、
”早くしてくれ”と言わんばかりに
こちらを見ているー
目つきの鋭い参謀風の男と、
いかにも”司令官”というような風貌の男が
奥に座っているー。
「---諸君らに集まってもらった理由は
他でもないー
最重要機密の対処に当たってもらうためだ」
司令官風の男が説明を始める。
それに割って入るようにして
マイクが叫んだ。
「おいおい、いい加減あんたたちが
何者なのか、教えてくれてもいいんじゃないか?」
マイクの言葉に
司令官風の男と参謀風の男が
目を合わせて頷くと、
参謀風の男が口を開いた。
「失礼ー。
我々はFBIだ」
とー。
「FBI?」
マイクが言うと、
2人は頷いた。
「---私は今回の指揮を行うジャックー
こっちが、私の補佐をするリチャードだ」
指揮官の男・ジャックが、
参謀風の男・リチャードと共に自己紹介を
済ませると早速本題に入った。
「--みたまえーー」
指揮官・ジャックがそう言うと、
スクリーンに映像が映し出されたー
楽しそうに
洋品店に入って行く
美人女子大生二人組ー。
しかしー
数十秒後、悲鳴が上がるー。
女子大生のひとりが、
ライフルを持って店内から出てくるー。
そして、笑いながら発砲を繰り返し、
一緒に来ていた友達を襲っているー。
友達が豹変した友達に何か
叫んだ直後ー
豹変した女子大生は、容赦なく
友達を射殺したー。
そしてー
監視カメラの方に向かって
挑発的なポーズを取ると、
監視カメラを銃で撃ち、
そのまま映像は途切れたー
「イカれてやがる」
映像を見終えたマイクが
やれやれという様子で呟く。
「--それで?俺達にどうしろと?」
エリック博士が言う。
凶悪犯罪の対処のためだけに
わざわざ呼ばれたのだろうかー。
自分は、研究者だし、
こんなことで呼ばれてもー
「---憑依」
ジャックが呟いた。
「--なんだって?」
エリック博士が思わず聞き返す。
「--彼女は、憑依されているー」
指揮官のジャックが、真顔で繰り返した。
「--…笑えないジョークだ」
エリック博士が苦笑いを浮かべながら
呟くと、
ジャックが、別の映像を出したー
豹変した女子大生が入って行った
洋品店内の映像だー。
友達と楽しく談笑している女子大生ー。
そしてー
急に、その女子大生がビクンと震えると
苦しみ出して、友達が心配そうに
駆け寄るー。
しばらくすると苦しんでいた女子大生が
大声で笑いはじめて、
店内に何故か置かれていたライフルを
手にして暴れはじめたのだー
”女の身体って、ホントに最高ね!”
女子大生はそう叫んでいたー
映像が途切れるー
「国際テロ組織ー”ポゼッション”」
ジャックが呟く。
「---”憑依能力”を使って
暗躍する集団だ
諸君らには、憑依された彼女の
追跡をしてもらいたい」
ジャックが呟く。
ポゼッションー。
その言葉を聞いて、
エリック博士、マイクの他に
もう一人召集されていた
屈強な男が呟いたー
「悪いが俺は降りるぜ
連中が黙っちゃいないー」
”ポゼッション”
屈強な男はその名を知っていたー。
だからこそー
身の危険を感じ、
”降りる”ことを決断したー
「ーーー降りる?
それは無理だ。
君たちには、協力してもらうよ」
ジャック指揮官が
召集された人間の都合など
お構いなしと言わんばかりに呟く。
「--嫌だと言ったら?」
屈強な男が言うー
その直後、銃声が響いた。
屈強な男が倒れるー。
驚いたエリック博士とマイクが
ジャックの方を見るとー
ジャック指揮官が、銃を持って
倒れた屈強な男の方を見つめていたー
「ーー正気か?」
エリック博士が言う。
「これも、国家のためだ」
ジャックの言葉に
”協力しなければ殺す”というメッセージを
感じ取ったエリック博士とマイクは
しぶしぶ協力することを決意したー。
近くに設置されているという
対策本部に向かうエリック博士とマイクー
エリック博士が召集されたのは
”憑依”の研究をかつて行っていたためだー
そして、マイクが召集されたのは
その卓越した戦闘技術を買われて、だ。
FBIは、”憑依”の存在をひた隠しにしている。
それが明るみに出れば、
世界は大混乱に陥るからだ、と言う。
対策本部につくと、
2人の人間が先に既に到着していたー
一人は、パソコンを物凄い勢いで
入力している。
もう一人は、電話をしている女だー
「--お願い…よ~く聞いて…
ママ、今、とっても大事なお仕事をしてるの。
えぇ、そうよ。」
電話している女を見ながら
マイクとエリック博士は、部屋の中に進む。
「私も愛してるわ、エミ―」
女が電話を終えて
振り向く。
「ごめんなさい。」
電話中だったことを詫びると、
博士とマイクの方に近づいてきて、
女は二人に握手を求めた。
「--博士。お会いできて光栄だわ。」
エリック博士と握手を交わし、
女は続けてマイクと握手を交わす。
キャサリンと名乗った女は、
心理学者のようだー
そしてもう一人ー
パソコンをいじっている男にも
エリック博士が挨拶をしようとすると
その男は呟いた。
「あー、ちょっと、あとにしてくれないか?
今、大事なところなんだ」
愛想なく、モニターを見つめながらそう言うと、
挨拶することもなく、男はパソコンを
物凄い速度でいじりはじめた。
「おいおい、嘘だろ…」
一人でパソコンを見つめながら呟く男ー
「なんだ?どうしたんだ?」
マイクが言うと、
パソコンをいじっている男・ダニエルは呟いた。
「ーーメッセージが届いた」
ダニエルが言うー。
「なんだって?」
エリック博士が言うと、
ダニエルパソコンを全員に見える向きに
変えると、送られてきた動画を再生した。
憑依された女子大生が
足を組みながら笑う。
「こんにちは…
間抜けの皆さん」
憑依された女子大生・ミアが
挑発的なポーズで、
語りかけてくるー。
「こいつ…俺達が事件のこと
調べてるって知ってやがるのか?」
マイクが言うー。
映像は続くー
地図が表示されて
町はずれの廃虚の一角に赤い点がつくー
再び憑依された女子大生・ミアの
映像に切り替わると、ミアは挑発的に微笑んだー。
「--お前たちに会ってやるよ
腰抜けども」
自ら居場所を知らせるミア。
エリック博士たち4人は
その映像を見ながら困惑するー。
「こいつは罠だ」
エリック博士が呟く。
自分から居場所を知らせるなんて
どう考えてもおかしい。
そんな反応をまるで、
読んでいたかのように、
映像のミアが笑うー。
「--へへ、腰抜けども。
ここまで無事に到着できたら
この女のプリティなケツをしゃぶらせてやるぜ」
ミアがお尻を映像の方に向けて
パンパン叩く。
「それとも、ママのケツでもしゃぶってるか~?
ひひひひひひひ♡」
ザーッ
そこまでで、映像は途切れた。
「くそっ!なめやがって」
マイクが呟くー
すぐさま、”憑依事件”の行方を追う
指揮官・ジャックに報告すると
4人で現場に向かうように指示が出たー
憑依の研究を行っていた業界の異端児で、
”憑依は実在する”という論を口にしたことから
表舞台から追放された
エリック博士
上官を殴り、解雇された元特殊部隊員
マイク
上司のセクハラを告白したことで
逆恨みされてしまい、ありもしない罪を
着せられて表舞台を追放された心理学者
キャサリン
コミュニケーションが苦手で
職場いじめに遭い、退職した天才ハッカー
ダニエルー
”社会からあぶれた4人”が
憑依能力に立ち向かおうとしていたー。
・・・・・・・・・・・・
「どうして、あんな者たちを?」
参謀役のリチャードが聞くと、
司令官のジャックは答えたー
「-ーーきみは、チェスをやるかね?」
「は? はぁ…嗜む程度ですが」
「-”キング”を守るためには
どうする?」
「---お、仰っている意味が分かりかねますが…」
戸惑う参謀のリチャードに対して
作戦を指揮するジャックは微笑んで呟いた。
「キングを守るために駒を犠牲にする…
そういうことだよ」
ジャックは、そう呟くとニヤリと微笑んだー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
ヘリコプターで、憑依された女子大生のいる
廃虚に向かいながら、マイクが呟く
「まったく、最高の日だぜ」
皮肉めいた口調で言うマイク。
天才ハッカーのダニエルは
パソコンで情報収集を続けている。
女性心理学者のキャサリンは
怯えているのか、少し震えている。
「大丈夫?」
エリック博士が優しく尋ねると、
キャサリンは、少し間を置いてから
頷いたー。
4人のヘリコプターが到着するー。
そしてー
憑依された女子大生・ミアがいる
場所へとたどり着いた。
廃虚の入り口が4人を誘うかのように
不気味に開いている。
「--君たちはここで待ってて」
キャサリンとダニエルに向かって
エリック博士が言う。
エリック博士はとある事情で
銃も使った経験があるし、
いざとなれば戦うことができる。
だが、心理学者のキャサリンと
ハッカーのダニエルはどう見ても
戦闘向きじゃないー
「何かあったら連絡するよ」
ダニエルが通信機を示しながら言う。
「俺達が戻ってくるまで、
ここを動くんじゃないぞ」
マイクがキャサリンたちに言うと、
マイクは、エリック博士の方を見て頷いた。
「さぁ兄弟。
可愛コちゃんのケツをしゃぶってやろうぜ」
皮肉めいた言い方をするマイクに対して
エリック博士も頷くと、
そのまま憑依された女子大生の待つ
廃虚に向かって、歩き始めたー
②へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
小説で、
海外ドラマ風、しかも憑依モノ…に
すると難易度が高いですネ(笑)
結構苦戦して
こんな話になっちゃいました笑
続きは明日デスー!
明日も苦戦します☆
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