<憑依>憑依放浪記

男は旅に出たー。

あれから10年、男は旅を続けている。

”気ままに憑依する旅”

をー。

※リクエスト作品デス!

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俺の友人に、変な奴がいたんだ。

そうー
あれは10年前のことだった。

俺がまだ、大学生の頃、
同じ大学に通う親友が、こういったんだ。

”俺、旅に出るわ”

ってな。

最初は、旅行にでも行くのかと思った。

でも、違った。
あいつはそのあとにこういったんだ。

”この身体を捨てて、俺は旅に出るわ。
 今までありがとな”

とー。

二人とも酔ってたし、
俺は”こいつ、酔ってやがるな”ぐらいにしか
思わなかったんだ。

でもなー。
次の日、アイツは、”空っぽ”になって発見されたー

確かに、生きてはいた。
けど、中身がー
そう、魂が無くなっていた。

身体だけが生きているー
そんな状態にー。

当然、何らかの病気で
そうなってしまったと、俺も昨日まではそう、思ってたんだけどよ…。

昨日、こんなメールが届いたんだ。

”久しぶりだな。
 俺は、気ままに旅してるぜ
 今の俺は、女子高生だ”

ってなー。

女子高生の写真と共にー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

”彼”は、10年前ー
自分の身体を捨てた。

大学生時代に、
彼は”憑依薬”というものを
とあるルートで手に入れた。

だが、それを使うことは
”人であることを捨てること”

服用すると肉体と魂が分離され
2度と自分の身体には戻れない状態に
なってしまうー

つまりー
”自分”としての人生を終えることを意味していた。

憑依薬を手に入れた彼は1週間以上悩んだ。
しかしー
彼は、それを使う決意をした。

彼は、旅が好きだった。

色々な場所に行き、
色々な世界を見るー。
そこには常に、感動があった。

そして、彼は思った。

色々な人の身体に憑依して
身体を旅することで、
もっともっと色々な世界を見て、
いろいろな経験が出来るのではないか、と。

このまま
”肉体”という牢獄に囚われたまま人生を終えるか、
それとも、牢獄から解き放たれて
身体を渡り歩く旅人になるかー。

彼は決断したー。
自分の身体を捨てることをー。

当時、親友だった男だけに、
彼は別れの言葉を告げて
あとは家族にも、他の友人にも、当時の恋人にも
何も告げずに
憑依薬を飲んで、旅に出たー

あれから10年ー
彼は、日々、適当に憑依しては、
次の身体に移動する
”身体の旅”を続けているー。

昨日は、夜に公園にいた女子高生に
憑依して、公園のトイレで激しい行為に及んだ後に、
その女子高生が家出少女であることに気付き、
その子の家まで歩いて帰ったー。

その後、どうなったのかは知らないが…。

彼はー
10年間ー
あらゆる人間の身体に憑依してきたー

男に憑依することもたまにあるが
基本的には女性に憑依するー。

なんとなく、その方がゾクゾクするからだー。

「今日は誰に憑依しようか…」
彼はそんなことを呟きながら
上空から周囲を見渡す。

自分の身体を捨てて10年ー

こうして上空を旅する日々にも
もう慣れてきたー

気ままに憑依して
また気ままに空を飛ぶ。

こういう人生も、良いものだー。

「--お!」
彼は、可愛い女子大生を見つけた。

友達と一緒に談笑しながら
帰路についている女子大生。

そのうちの一人が、まるで美脚を
見せつけるかのような格好をしているー

「ふぇ~、綺麗な脚だなぁ」
彼はそう呟くと、
迷わずその女子大生に憑依した。

「それでね~、明日なんだけどあっぅ!?」

憑依された女子大生が突然変な声を出す。

「……紫乃…?大丈夫?」
友達が不安そうに聞く。

「---え、あ、うん、だ、だいじょうぶ~!
 ちょっと急用思いだしちゃったから
 今日はここで~」

憑依された女子大生・紫乃はそう呟くと
笑顔を振りまきながら
足早に立ち去ってしまった。

「さ~て!」
紫乃は微笑みながら、近くのデパートに入る。

そしてー
向かった先は、トイレー。

「---んふ~♡」
個室に入った紫乃は
笑いながら自分の太ももを撫でまわすー

「足をこんなに見せちゃって~!
 ぜったい、この女、見られることに
 優越感を感じてるよな~!

 えへへ」

涎を垂らしながら笑う紫乃。

太腿をイヤらしく
指でなぞりながら興奮した様子の紫乃ー。

紫乃に憑依した
”憑依の旅人”は
自分自身であるルールを決めていたー

それはー

”乗っ取った身体に大怪我を負わせたり、殺したりしないこと”

”乗っ取った子の人生が壊れるようなことをしないこと”

”乗っ取りは、長くても1週間”

もちろんー
憑依にそんなルールはないのだが、
彼が独自に決めたルールだった。

「--はぁぁぁ…
 こうやって憑依して、
 憑依された身体で興奮してる瞬間…
 たまんねぇなぁ~」

紫乃はうっとりした表情で、
トイレの扉を見つめたー

乗っ取られた身体は
何の抵抗もできず
意のままになるー。

こうして、トイレで一人エッチさせようと
思うがままだー。

「はぁ~~~♡ しあわせ~♡」
女子大生の紫乃は、
憑依している男の思うが儘に
操られて、一人で身体をあちこち
触っているー

男は、
紫乃の身体でエッチなことをしながら思うー。

もしもこの力を、
悪いやつが手に入れたら
大変なことになっていただろうな…と。

もちろん、自分も
こうして女の子の身体を勝手に
弄んでいるのだから、悪人であることに
変わりはないけれども、
人生を壊すようなことは絶対にしないー

例えば、今、憑依している紫乃の身体で
このままトイレから飛び出すこともできるー

だが、そうなれば紫乃が恥ずかしい思いをすることになる。

これまでに”事故”は何度かあったものの
彼が、自ら乗っ取った女性の人生を
壊すことはなかったー。

「--はぁ…♡ はぁ…♡」
いつの間にか絶頂を迎えていた紫乃の身体ー。

ニヤニヤしながら紫乃は、できる限りの
後始末をして、
周囲からは分からないように、
トイレから外に出た。

「--ふ~…楽しませてもらったよー」

そう言うと、男は紫乃の身体から
飛び出した。

「---ふぇっ!?」
紫乃は突然、デパートの通路で
意識を取り戻して混乱していたが、
すぐに「あ、、、そ、、そっか…?買い物に来てたんだった…」
と少し不思議そうにしながら呟いた。

憑依している男は、
”憑依されていた子”が怖がらないように
ある程度記憶を調整してから
憑依から抜け出すことを心がけている。

今、憑依していた紫乃に対してもそうだ。

”デパートに買い物に来ていた”という
意識を刷り込んでおいたー。

「--さて…と、次は」

彼は、公園を目指すー
公園にもいい身体がいるだろうー

そう、思いながら…。

公園にやってきた彼は、
ちょうど公園で遊んでいた可愛らしい女の子を見つけた。

「へへへ…ちょっとこの子で遊ぶか」

ちょうど、可愛らしい子は、
公園のトイレへと向かうー

「ちょうどいいや…
 誰にも見られずに済むだろうし、
 この子も変な目で見られなくて済むからな」

彼は、その子の方に向かうー。
霊体だから、
女子トイレに入っても、
その姿を見られることはない。

「おじゃましま~す!」
彼はそう呟いて、
その子に憑依したー。

当然、言葉も聞こえない。

「----ぁぅっ!?」
変な声が出たー

そして、次の瞬間ー

「あ…」
女の子に憑依した彼は、
”タイミングが悪かった”と
後悔したー。

トイレに駆け込んだ女の子は、
だいぶ我慢していたようだー

憑依したときのはずみで、
女の子は、全部、出してしまった。

「ああぁ…うぅぅぅぅ」
嫌な感触が下着を通じて伝わってくる。

「あぁ…」
ぽたぽたとトイレに床にこぼれ落ちる液体…

相当、この子は我慢していたようだ。

「あぁぁ…最悪…」
女の子はそう呟くと、
「これじゃあ楽しむどころじゃないな…」と
呟いたー

鏡に写る女の子は、
とても可愛らしかったー。

こんな子で、ちょっと楽しんでみたかったが、
パンツが濡れていて気持ち悪いし、
もういいや、ーという気持ちになってきた

「ごめんなさい!」
両手を合わせて、鏡に写る女の子に
謝ると、そのまま彼は憑依から抜け出した。

「はぅ…」
気を失った女の子は、
そのまま自分が漏らした床の上に
うつ伏せになって倒れてしまった。

「あぁぁあ…ごめん!本当にごめん!」
憑依から抜け出した彼は、
トイレにうつ伏せで倒れている女の子に
謝ると、そのままその場から
飛び去ったー。

とても悪い事をしたー
そんな気分になりながら、

だがー
これまで10年間、色々な身体を旅してきて、
そういうことは今までにもあったー

彼は、いちいち落ち込んだりはしない。

「--さて…次にいくかな」
彼はそう呟くと、次のターゲットを探し始めた。

放課後の学校に残っていた
女子高生に憑依し、
トイレで思いっきりエッチを楽しんだー

夜はキャバクラ嬢に憑依して
キャバクラ嬢もたいへんだなぁ~と思いながら
最終的には男に持ち帰りされたー。

翌日になると、今度は
OLに憑依して、1日OL体験をしたー
OLに憑依するのは1か月ぶりだー。

お昼には、ママ友グループでファミレスを
利用しているママ友の一人に憑依して
”ママ友ってめんどうくせぇ~”と思いながら
途中でトイレに行き、一発ヤッた。

夕方は、デパートのゲームコーナーで
遊ぶ女子高生に憑依して、
ゲームを楽しみ、最後には、ツインテールの友達と
抱き合ってプリクラを撮影した。
思わず「ゆり…」と呟いてしまったー。

「---さて…」

今日も日が沈み、
夜になったー

彼は、夜になると
他人の身体に憑依して、
一晩を過ごすー

主に、寝る為だ。

霊体のままだと、
寝るという概念が霊体にはなく、
眠ることができないー。
疲れることもないし、
身体はもうないのだから、
ずっと起きていることも
できるのだが、
なんとなく、夜は眠って過ごしたい。

「今夜の宿ー、探すとするか」

彼はそう呟いて、
”今夜の宿”を探すー。

「---うん、これから帰るね~!」

20代後半か、30代前半ぐらいの
美人女性が、駅から出てきて
スマホでの連絡を終えたー

「おっ!美人発見~!」
彼はそう呟くと、
その女性を今夜の宿に決めた。

「--…と、今、憑依するのはまだ早いな」
彼はそう呟いた。

今、憑依してしまうと、
これから憑依しようとしている女性の自宅が分からない。

スマホや身分証明書などで
調べることもできるだろうが、
正直、面倒くさい。
そのようなことをするぐらいなのであれば、
この女性が帰宅する
タイミングで憑依した方が早い。

そう思いながら
彼が女性を見つめていると
自宅らしき場所に到着した。

「お、ここがこの人の家か~!
 じゃあ、一泊させてもらいま~す」

彼はそう呟くと、
玄関の鍵を開けた女性に憑依した

「---ただいm・・・あぅ!?」

女性の言葉の途中で
憑依してしまい、
女性が変な声を出してしまった。

「順子(じゅんこ)~?どうした~?」
中からやってきた夫と思われる人物。

「---あっ!!!」

その姿を見て、順子に憑依した彼は、
思わず声をあげてしまった。

「お…お前…」
順子が声をあげると、
夫は表情を歪めた。

順子の夫はー
憑依の旅を続ける彼が、
10年前
”唯一、別れを告げた大親友”だった。

「----…お前、まさか…」
順子の夫は呟いた。

「あ、、いや、、わ、、悪い…
 お前の妻だって知らなくてさ…
 いい嫁さんだな」
順子はそう言うと、
順子に憑依している彼は
すぐに順子から抜け出そうとした。

しかしー

「待てよー」
夫はー
大の親友は、笑った。

「せっかく寄ったんだ。
 聞かせてくれよー
 この10年の旅をー」

親友の笑顔は、
あの時と何も変わらなかったー

「い、、、いいのか…?」
妻の身体を奪ってるのに、
親友は怒らなかった。

「---久しぶりの再会だろ。
 水くさいこと言うなよ。」

そう言うと、親友は微笑んだ。

「ま、もちろん順子の身体で
 悪さはさせねぇけどな」

そう言うと、親友は
順子の手を握って、家の中へと招き入れたー

”憑依の旅人”は
10年ぶりに帰ってきたー
親友のもとにー。

この日ー
憑依の旅を10年分親友にかたり、
順子の身体で飲み明かしたー。

夜にー
順子の身体で親友と関係を持ってしまったことは
二人だけのひみつだー。

「は~」
翌日の朝―。
まだ寝ている親友に声をかけることなく
彼は順子の身体から飛び出した。

「---またな」
”彼”は呟いた。

彼は憑依の旅人。
一か所には、とどまらないー

またいつか、親友と会うかもしれないし、
もう会わないかもしれない。

けれども、
旅とはそういうものだー

「さて…今度は
 久々に北の方にでもいくかな」

彼はそう呟くと、
北の方に向かって、旅立ったー。

彼が今ー、
どうしているのかは、
彼にしか、分からないー

おわり

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コメント

リクエストを題材とした作品でした!

原文は

> 憑依放浪記
> 彼は自由気ままに憑依するモノ。ある時は小・中・高校の可愛い娘に
憑依してトイレで思いっ切りオナニー。またある時は公園などで見付けた可愛い娘に
憑依し、物陰でこっそり自慰。とにかく憑依したいと思った娘に片っ端から憑依して放浪。

というものでした。

リクエスト頂いたものよりも
やりたい放題、というよりは放浪要素が強くなりましたが
こんな感じになりました~!

リクエスト&お読み下さりありがとうございました!!

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小説
憑依空間NEO

コメント

  1. より:

    SECRET: 1
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    こんな特に計画は立てず放浪の憑依も面白いのではと思いリクエストしました。
    憑依はその能力上どうしても悪い感じになってしまうけど、この放浪者みたいに良い自己ルールを決めてたのは良かったです。
    10年振りに再会すると積もる話もあるでしょうね
    今度はまた10年ぶりくらいで娘に憑依した感じで再会したりして笑
    実は自分ももし自分が憑依するとしたらどんな感じになるかなと考えたんですが・・・結構あれもこれも憑依してえと考えそうなんでこれに近い形になるのかなと思いました。

    さて1週間後もどんな感じになるのか

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    無様>
    コメントありがとうございます~!
    またいつか再会することもあるかもしれませんネ~!

    来週もお楽しみに!デス!

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